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Yosuke Suzuki

June 19, 2026

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Transcript

  1. AWS / Amazon Connect Customer Amazon Connect Customerで 音声通話をする 3

    つの方法 電話番号の取得方式から番号を使わない通話まで 1 国内番号 2 海外番号 3 WebRTC
  2. Agenda 本日の全体像 1 国内番号を取る 日本の電話番号( 03/06/050/0120 等)を取得。 王道だが審査・制約あり。 2 海外番号を使う

    取得は簡単。ただし キャリア側の問題とコスト増に 注意。 3 WebRTC 電話番号を使わず、 アプリ /Web から直接音声・ビ デオ通話。 • 各方式の取得プロセス・技術的な仕組みをざっくりと解説 • メリット / デメリット / 制約を比較し、ユースケース別の使い分けまで
  3. 背景 なぜ「音声通話の方法」をまとめたのか コミュニティで登壇 JAWS-UG・Jr.Champions などのイベントで Amazon Connect Customerに関する発表を数回しています ぶつかる壁 「個人だと国内の電話番号が取れない」と話すと『じゃあ音声通話を試せないのか』と思われ

    体験のハードルになっていた そこで… 番号がなくても通話できる方法も含め、Amazon Connect Customerで音声通話をする方法を 3つに整理しました 一人でも興味をもってもらえる人が増えたら幸いです!
  4. 前提 Amazon Connect Customer と音声通話 Amazon Connect Customer は AWS

    のオムニチャネル型クラウドコンタクトセンター。 音声(PSTN)は 158 以上の国・地域にマネージド対応。 音声を扱う入口は大きく 2 系統 Amazon Connect Customer 音声基盤 ① 電話番号を取得 PSTN(公衆電話網)に接続 ② 番号を使わず WebRTC アプリ / Web と直接接続 国内番号 ― 王道・審査と制約あり 海外番号 ― 取得が容易・暫定向き アプリ / Web から直接つなぐ ※ 番号取得方式は「国内」と「海外」で要件が異なる(本編 01 / 02 で詳説)
  5. Overview 3 つの方法 ― 比較サマリ 観点 ① 国内番号 ② 海外番号

    ③ WebRTC 電話番号 日本の番号 他国の番号 不要 取得の容易さ 審査・書類必要 比較的容易 番号取得なし 顧客の発信元 一般の電話機 一般の電話機 アプリ / ブラウザ 主な課題 取得制約・期間 キャリア問題・コスト アプリ実装が必要 得意なシーン 国内向け正式窓口 海外拠点・暫定利用 自社アプリ /Web 導線
  6. 選び方 どれを選ぶ? ― 会社 / 個人で使い分け 会社で利用するなら おすすめの方式 ① 国内番号

    ③ WebRTC 正式な顧客窓口は国内番号で信頼性・応答品質を確保。 番号を持たずアプリ/Webから繋ぐ構成ならWebRTC。 個人で手軽に試すなら おすすめの方式 ② 海外番号 ③ WebRTC 個人では国内番号の取得が難しいため、取得しやすい 海外番号か、番号が不要なWebRTCが現実的。 ※ どの方式にも優劣をつける意図はありません。本資料は「個人で気軽に試してみたい」という視点で 各方式のメリット・デメリットを整理したものです。
  7. ① 国内番号 取得できる番号の種類(東京リージョン) DID(着信用ローカル番号) • 050 IP 電話プレフィックス • 03

    東京 • 06 大阪 フリーダイヤル(Toll Free) • 0120 • 0800 現時点で日本は上記の都市 / プレフィックスのみ。他都市の番号は提供されていません。 フリーダイヤル取得時に 03 の DID が自動付与されない点にも注意。
  8. ① 国内番号 取得プロセス STEP 1 東京リージョン 東京リージョンで Connect インスタンスを 作成

    STEP 2 サポートケース AWS サポートケースを 起票して番号取得を申請 STEP 3 書類 3 点を提出 事業所が日本にあること を示す 3 点の書類を提出 STEP 4 Claim 承認後 ClaimPhoneNumber API 等で番号を割当 • 法人利用のみ。個人利用での番号取得は不可 • 住所は実在のオフィス住所が必要(私書箱は不可)
  9. ① 国内番号 メリット / デメリット メリット • 日本の番号で顧客の安心感・着信率が高い • 0120/0800

    など正式な窓口として運用できる • 国内キャリア経由で通話品質が安定 • 発信時の番号表示が国内番号でブロックされ にくい デメリット • 書類審査が必要で取得に時間がかかる • 個人利用不可・法人限定 • 取得できる番号種別 / 地域が限定的 • 取得・解放のレート制限に注意
  10. ② 海外番号 概要 ― なぜ「簡単」なのか ただし「取りやすさ」と「実際に快適に通話できるか」は別問題 ― 次で課題を整理。 158以上の国・地域に対応 音声電話(PSTN)が幅広い国・地域でマネージド提

    供される 書類要件が緩いことも 国によっては厳しい書類要件がなく、比較的早く番号 を確保できる 既存番号の持ち込みも可 保有する番号はサポートケース経由で Claim して持 ち込み可能 向いている用途 海外拠点・グローバル展開や、国内番号の取得待ちの 暫定利用に最適
  11. ② 海外番号 課題:キャリア問題とコスト キャリア側の問題 • 着信表示が「国際電話/不明」になり警戒され やすい • 迷惑電話フィルタ等でブロック・拒否されるこ とがある

    • 応答率(出てもらえる率)が低下しやすい • 国際経路による遅延・音質への影響 コストとコンプライアンス • 国際発着信は分課金(通話料)が割高 • 対象国によってレートが大きく変動 • 国ごとに禁止される番号種別あり(例:中国) • 規制違反はサービス停止リスクに直結 「番号は取れたのに繋がりにくい/出てもらえない」はこの方式で典型的に起こる落とし穴。
  12. ② 海外番号 メリット / デメリット メリット • 国内番号より取得が容易・スピーディ • 多数の国・地域に対応

    • 海外拠点向け/暫定運用に適する • 保有番号の持ち込みも可能 デメリット • 着信表示・ブロックで応答率が低下 • 通話料などコストが増えやすい • 遅延・音質に影響する場合 • 国ごとの規制対応が必要
  13. ③ WebRTC 概要 ― 番号いらずの音声通話 「アプリ内に問い合わせボタンを置いてそのまま通話」といった自社導線に最適。 番号なしで直接発信 電話番号を取得せず、自社の Web・モバイルアプリ から直接エージェントへ発信

    音声+ビデオ・画面共有 ビデオ通話・画面共有・複数人通話にも対応できる 顧客コンテキストを引継ぎ 入力済みの顧客属性を安全に引き継ぎ、用件の聞き直 しが不要 キャリア通話料が不要 公衆電話網を使わずインターネット経由のため通話料 が発生しない
  14. ③ WebRTC 仕組み ― 実装の流れ STEP 1 発信 顧客が Web/

    アプリの通 話ボタンを押す STEP 2 StartWebRTCContac t API でコンタクトを作成 。属性 / コンテキストを 渡す STEP 3 Chime SDK で参加 iOS / Android / JS の Amazon Chime SDK で通 話に参加 STEP 4 ルーティング フローでキューに入りエ ージェントが応答 • 主要 API : StartWebRTCContact + amazon-chime-sdk(iOS/Android/JavaScript) • ミュート・音声デバイス選択・ビデオ・ DTMF 送信・複数人追加なども可能
  15. ③ WebRTC 技術的な背景 • WebRTC はブラウザ / モバイルでリアルタイム通信を実現するオープン標準 – CCP

    の音声通話も内部で WebRTC を使用 • STUN / TURN / ICE で NAT ・ファイアウォール越しのピアツーピア接続を確立 • SRTP によりメディアストリームを暗号化 ― 低遅延かつセキュア • AWS 側がリアルタイム通信基盤をマネージドで提供 → 自前で複雑なインフラ構築・運用不 要 プロトコル解説 STUN 自分のグローバル IP 発見 TURN P2P 不可時の中継サーバ ICE 最適経路の選定・確立
  16. ③ WebRTC Deep Dive WebRTC 通信確立フロー ブラウザ / アプリ (顧客側)

    STUN サーバ (パブリック IP 取得) Amazon Connect Customer (エージェント側) 1. IP 問い合わせ 3. SDP 交換 2. ICE 候補収集:ホスト候補(ローカル IP)→ サーバ反射候補(STUN 経由パブリック IP)→ リレー候補(TURN 経 由)を列挙 候補リストをシグナリング経由で相手と交換し、最適経路を確立 P2P 接続成功時 • SRTP 暗号化メディアが直接流れる • 最小レイテンシ • 帯域効率が最大 TURN 中継時(NAT 越え不可) • TURN サーバがメディアを中継 • レイテンシは若干増加 • 接続確実性を優先(99% 以上接続可能)
  17. ③ WebRTC Deep Dive Amazon Connect Customer × WebRTC 構成

    顧客側 Web / モバイルアプリ ↓ 通話ボタン押下 Amazon Chime SDK (JS / iOS / Android) ↓ WebRTC 接続 音声 / ビデオ / 画面共 有 Amazon Connect Customer StartWebRTCContact API ↓ コンタクト作成 コンタクトフロー実行 (IVR / ルーティング) ↓ キューイング エージェントにルーティング エージェント側 CCP (Contact Control Panel) ↓ 着信通知 WebRTC で音声接続 (CCP も内部は WebRTC) ↓ 通話開始 顧客コンテキスト表示 ポイント • PSTN 不使用 • 通話料なし • 属性引き継ぎ • ビデオ対応 • 画面共有可
  18. ③ WebRTC メリット / デメリット メリット • 番号取得・審査が不要ですぐ始められる • キャリア通話料がかからない

    • 顧客情報を引き継ぎ、聞き直し削減 • ビデオ・画面共有・複数人に対応 デメリット • Web/ アプリへの実装・開発が必要 • 顧客側にアプリ / ネット環境が必要 • 一般の電話機からはかけられない(非 PSTN) • 導線(自社アプリ /Web)が前提
  19. まとめ 使い分けの指針 こんな時は… おすすめ 理由 国内顧客向けの正式な電話窓口が 欲しい ① 国内番号 安心感・応答率・品質

    海外拠点向け/国内番号の取得を 待てない ② 海外番号 取得が速い(課題は要対策) 自社アプリ /Web からの問い合わ せを通話化 ③ WebRTC 番号不要・コンテキスト連携 • 三択ではなく併用も有効:例)国内番号で電話窓口+アプリ内は WebRTC • 判断軸は 「顧客の発信元」「取得スピードと制約」「コストと品質」 の 3 点