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(社内向け)『Accelerate State of DevOps Report 2022』翻訳とまとめ

Atsushi Okui
November 21, 2022

(社内向け)『Accelerate State of DevOps Report 2022』翻訳とまとめ

Google CloudのDORAチームのレポートを社内向けに翻訳、まとめた資料。

https://cloud.google.com/devops/state-of-devops/

Atsushi Okui

November 21, 2022
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  1. 『Accelerate State of DevOps Report 2022』翻訳とまとめ 社内向け

  2. レポートについて Google CloudのDevOps Research and Assessment(DORA)チームによる調査。 DORAチームはソフトウェアのデリバリー、運用、および組織のパフォーマンスを促 進する能力とプラクティスを調査している。 2022年のレポートは、8年にわたるリサーチと世界中の33,000人以上のプロフェッ ショナルによるデータを集約したもの。

    https://cloud.google.com/blog/products/devops-sre/dora-2022-accelerate-state-of-devops-report-now -out
  3. DevOps とは ソフトウェア開発手法の一つ。開発 (Development) と 運用 (Operations) を組み合わせた かばん語 であり、

    開発担当者と運用担当者が連携して協力する(さらに 両担当者の境目もあいまいにする)開発手法 をさす。 ソフトウェアを迅速にビルドおよびテストする文化と環境 により、確実なリリースを、以前よりも迅速に高い頻度で 可能とする組織体制の構築を目指している。 https://ja.wikipedia.org/wiki/DevOps
  4. 概要

  5. 2022は焦点をセキュリティへ 2021 年には、データ侵害により220 億件以上の記録が流出し、いくつかの大企業 が犠牲になったこと。 また他の悪意のある攻撃の間で、組織が顧客データを安全に保ち、ビジネスを稼働 させるために取り組むとき、セキュリティは引き続き最優先事項であること。 これらを念頭に、2022年はセキュリティへ焦点を当てることにした。

  6. セキュリティ対策の予測要因とメリット 組織のアプリケーション開発におけるセキュリティ対策を予測する最大の要因は、技術面 ではなく文化面にあることがわかった。 パフォーマンスを重視する信頼度が高く失敗に寛容な文化 は、権力や規則を重視する信 頼度が低く失敗を非難する文化に比べて、 新しいセキュリティ対策を平均以上に採用する 可能性が 1.6 倍も高かった。

    セキュリティ対策の確立に重点を置いているチームは、 開発者の燃え尽き症候群が減少 することがわかった。また、自分のチームを他の人に推薦する傾向が著しく高い 。
  7. 組織パフォーマンスの要因 セキュリティ対策以外に、組織のパフォーマンスに影響を与える重要な変数のカテゴリー。 • 組織・チーム文化 • 信頼性 • クラウド • コンテキストの重要性

  8. 比較

  9. 2021のソフトウェアデリバリー と 運用パフォーマンス エリート ハイパフォーマー ミドルパフォーマー ローパフォーマー デプロイメントの頻度 オンデマンド (1日に複数回)

    1週間から1ヶ月に1回 1ヶ月から半年に1回 半年以上に1回 リードタイム 1時間未満 1日から1週間 1ヶ月から半年 半年以上 サービス復旧までの時間 1時間未満 1日以内 1日から1週間 半年以上 変更失敗率 0%-15% 16%-30% 16%-30% 16%-30%
  10. 2022のソフトウェアデリバリー と 運用パフォーマンス ハイパフォーマー ミドルパフォーマー ローパフォーマー デプロイメントの頻度 オンデマンド (1日に複数回) 1週間から1ヵ月

    に1回 1ヶ月から6ヶ月 に1回 リードタイム 1日から1週間 1週間から1ヶ月 1ヶ月以上 6ヶ月未満 サービス復旧までの時間 1日以内 1日から1週間 1週間から1ヶ月 変更失敗率 0%-15% 16%-30% 46%-60%
  11. クラスターの推移

  12. 昨年との比較 昨年との顕著な違いは、今年はどのクラスターも エリートとは考えていないこと。(エリート クラスタを除外したのは、最も成績の良いクラスタが、昨年の特徴を十分に示していないた め) このサンプルは、前に進んでいると感じている従業員がいるチームや組織を代表していな いことを示唆している。パンデミックの影響で、 イノベーションが鈍化したのかもしれない 。 (これを裏付けるデータはない)

    昨年と比較すると、デリバリー性能がやや高い方向にシフトしていることが分かる。デリバ リー性能の天井が下がった一方で、床が上がった ことを示唆している。
  13. 新しい4つのクラスター クラスター 安定性 運用パフォーマンス スループット 回答者 比率 サービス復旧 までの時間 変更失敗率

    信頼性 リードタイム デプロイ頻度 Starting 1日から1週間 31%-45% 期待に応えることもある 1週間から1ヵ月 1週間から1ヵ月に1回 28% Flowing 1時間以内 0%-15% 常に期待に応える 1日以内 1日に複数回 17% Slowing 1日以内 0%-15% 常に期待に応える 1週間から1ヵ月 1週間から1ヶ月に1回 34% Retiring 1ヵ月から6ヵ月 46%-60% 常に期待に応える 1ヵ月から6ヵ月 1ヵ月から6ヵ月に1回 21%
  14. 新しい4つのクラスター Startingクラスター どの次元においても良いとも悪いとも言えない。開発の初期段階にあるのかもしれず、より一般的に 探求することに重点を置いているため、信頼性にはあまり関心がないのかもしれない。 Flowingクラスター すべての特性において良好な結果を示している。全体の 17%しかいない。 Slowingクラスター サンプルの中で最も多く、最も代表的なクラスター。あまり頻繁にはデプロイしないが、デプロイした ときには成功する可能性が高い。彼らもその顧客もアプリケーションや製品の現状にほぼ満足して

    いるチームの典型と考えられる。 Retiringクラスター もはや活発な開発が行われていないチームのように見える。
  15. どのように改善するか

  16. 多くの成果を横断的に改善するには? DevOpsの現状レポートは、あなたのチームが、あなたが気にする成果を得るための DevOpsの実践と能力に集中できるように、証拠に基づくガイダンスを提供する ことを目的 としている。 今年は次の結果に影響を及ぼすと思われるプラクティスや能力について言及するようにし た。セキュリティ、ソフトウェアデリバリおよび運用パフォーマンス、組織パフォーマンス、燃 え尽き症候群、チームを推薦する可能性、予定外の仕事、エラーの発生しやすさ。 DevOpsに万能なアプローチはない。(DORAの根底にある理論)

  17. クラウド クラウドコンピューティングの利用は、 組織全体の業績にプラスの影響を与える 。クラウドを 使用している回答者は、クラウドを使用していない回答者に比べて、組織の業績目標を上 回る可能性が14%高かった。 ハイブリッドクラウドや複数のパブリッククラウドの利用が、 組織にプラスの影響を与えると いう強いシグナルが引き続き見られる。複数のパブリッククラウドを利用する主な理由とし て最も多く報告されたメリットは「可用性」。2022年は、クラウドコンピューティングの差別化

    要因を活用するチームが増えている 。
  18. SREとDevOps サイト信頼性エンジニアリング(SRE)は、Google社に端を発し、現在では多くの組織で実 践されている、オペレーションに対する影響力のあるアプローチ。 信頼性が低い場合、ソフトウェアデリバリパフォーマンスは組織の成功を予測できない。し かし、信頼性が向上すると、ソフトウェアデリバリーがビジネスの成功にプラスの影響を与 えることが分かってきた。 SRE を実践するための初期段階にあるチームは、 途中で挫折することを覚悟しておく必要 がある。しかし、時間をかけて継続的に投資すれば、成功する可能性があることは確か。

    SRE 導入の初期段階を乗り越えたチームでは、 信頼性の向上がますます進んでいる 。
  19. DevOpsの技術的な能力 さまざまな技術的実践によってもたらされる成果を理解するために、さまざまな技術的能力 に注目した。 インナーループ:コーディング、テスト、バージョン管理へのプッシュといった開発者のタスク アウターループ:コードマージ、自動コードレビュー、テスト検査、開発、リリースといったアクティビティ インナーループとアウターループの開発に優れた企業は、 より速く、より高いレベルの信頼 性でコードを出荷することができる 。高いパフォーマンスに最も貢献する機能は、バージョ ン管理、継続的インテグレーション、継続的デリバリー、疎結合アーキテクチャ。

  20. 文化 私たちの調査では、文化が組織の成功と従業員の幸福の基礎となる ことが一貫して示さ れている。 健全な企業文化を育むことは、組織の優先事項 であるべき。このような文化に関連する課 題を放置しておくと、DevOpsの実践が定着するのを妨げる可能性 がある。 今年の研究データは、組織のパフォーマンスが組織内に存在する文化のタイプに影響され るというこれまでの研究結果を裏付けている。生成的な文化を持つ組織の従業員は、

    安定 したチームに属し、より質の高い文書を作成し、有意義な仕事にほとんどの時間を費やす 傾向がある。
  21. 最終的な考察

  22. 最終的な考察 • 技術的な能力が互いに積み重なってより良いパフォーマンスを生み出す • クラウドの利用には多くの利点がある • 職場の文化と柔軟性が組織のパフォーマンス向上につながる • 従業員の燃え尽きが組織の目標達成を妨げる •

    組織として繁栄するためには、ソフトウェアデリバリーのパフォーマンスと運用 パフォーマンス(信頼性)の両方が必要