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「全員プロダクトマネージャー」を実現する、Cursorによる仕様検討の自動運転

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September 11, 2025

 「全員プロダクトマネージャー」を実現する、Cursorによる仕様検討の自動運転

2025-09-11 デザイナーのためのAIツールハンズオン Cursor編の登壇資料です。

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September 11, 2025
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  1. © LayerX Inc.  2 ⾃⼰紹介 加藤みちる michiru_da 株式会社LayerX バクラク事業部 プロダクトマネージャー

    略歴 • エンタープライズ 営業 • プロジェクトマネージャー • 新規事業企画‧⽴ち上げ @applism118 • バクラク事業部 カスタマーサクセス • バクラク事業部 プロダクトマネージャー プロジェクト マネージャー エンプラ営業 カスタマー サクセス バックグラウンド #マヂカル.fm という雑談Podcastを 週2で配信しています
  2. © LayerX Inc.  3 Cursorと私(おこがましい) ⾮エンジニア⽬線でコーディング以外の業務で活⽤することが多い 開発経験ゼロの PMが語る、 Cursor利用で変わった 5つの業務

    神を細部に宿らせる ~Miro・Cursor・人間で、プロダクトバリューを策 定する~ すべてのコンテキストを、 ユーザー価値に変える
  3. © LayerX Inc.  4 最近のCursor利⽤ • 例 ◦ 分析クエリ作成の⾼速化 ◦

    既存実装から細かい仕様の確認 ◦ AI-CPOから成果物フィードバック ◦ OKRの作成 当初は 業務の1ステップの⾃動化や、 作ったものの品質向上で利⽤ 最近は「機能開発における 仕様検討業務の⾃動運転」にトライ • 例 ◦ 要望、ユースケース分類 ◦ 論点整理 ◦ 既存実装確認 ◦ 仕様作成
  4. © LayerX Inc.  6 なぜ仕様検討の⾃動運転をやるのか • ⾃動運転 = 開発チーム全体にPMの暗黙知が⺠主化される •

    デザイナーを始めとした開発メンバー全員が 今以上にプロダクトマネジメントのスキルを⾝につけることで、 もっと⾃⾛したものづくりができる 開発チームで「全員プロダクトマネージャー」の状態を実現したい
  5. © LayerX Inc.  7 これまでの機能開発プロセス PM デザイナ エンジニア ユースケース 理解‧課題整理

    設計 ユーザー ストーリー 作成 実装 デザイン 作成 テスト PRD作成 Why What How お互いの領域に染み出しつつも、 得意領域に応じて職種ごとにWhy‧What‧Howで分業する体制
  6. © LayerX Inc.  8 Cursorを使った機能開発プロセス デザイナ エンジニア context 既存実装 デザインガイドライン

    要望 インタビュー ユースケース 理解‧ 課題整理 設計 ユーザー ストーリー 作成 実装 デザイン 作成 テスト PRD作成 Why What How Cursorを使い、コンテキストとPMの暗黙知を組み合わせることで、 機能開発における「Why〜What」もデザイナー‧エンジニアに移譲が可能に ユース ケース‧ 課題分類 検証仮説‧ 論点 洗い出し 既存実装か ら影響範囲 洗い出し ユーザース トーリー/仕 様作成 ガイドライ ン等からFB AI PM
  7. © LayerX Inc.  9 開発チーム全員がプロダクトマネジメントできると、何がいいか? • 「PMの回答待ち」で⽣じているデザイン‧開発ボトルネックが解消される ◦ PMが仕様を考えるのを待つ必要なくなる •

    開発チーム全員がプロダクトのドメインに詳しくなることで、今よりいい体験が作れる ◦ 多様な⽬線‧思考が⼊ることでアウトプットの質が⾼まる • 短期の検討と⻑期の仕込みが並列しやすくなる ◦ 機能単位の意思決定を開発メンバー全員で⾏うことで、 PMは⻑期に向けた仕込み‧探索に使える時間が増える もっと速く、いいものが作れる!
  8. © LayerX Inc.  10 「仕様検討の⾃動運転」を、どのように実現するか? 1. Cursor rulesによる「AI PM」で誰でも仕様検討をできるようにする 2.

    社内のコンテキスト‧ドキュメントを活⽤し、 ドメイン‧プロダクトに詳しい⼈のアウトプットを出せるようにする 3. コンテキストをもったAIと壁打ちし、 ドメイン理解を深め、裏のニーズを理解する
  9. © LayerX Inc.  11 1. Cursor rulesによるAI PMを使い、誰でも仕様検討をできるようにする デザイン‧開発の前⼯程である仕様検討を実⾏するAI PMのCursor

    rulesを作成 ユースケース‧ 課題分類 context 既存実装 デザインガイドライン 要望 インタビュー ユースケース 理解‧課題整理 ユーザー ストーリー 作成 デザイン 作成 PRD作成 検証仮説‧論点 洗い出し 既存実装から影 響範囲洗い出し ユーザーストー リー/仕様作成 ガイドライン等 からFB AI PM ヘルプガイド
  10. © LayerX Inc.  13 2. 社内のコンテキストを活⽤、ドメイン‧プロダクトに詳しい⼈のアウトプットを出せる • デザインガイドラインの参照 • ユーザーヒアリングの参照

    • 既存実装スキーマの参照 context 既存実装 デザインガイドライン 要望 インタビュー ユースケース 理解‧ 課題整理 ユーザー ストーリー 作成 ユースケース‧ 課題分類 検証仮説‧論点 洗い出し ユーザーストー リー/仕様作成 既存実装から影 響範囲洗い出し ガイドライン等 からFB AI PM これまでに蓄積してきた社内のコンテキストを使って業務ができる デザイン 作成 PRD作成 ヘルプガイド
  11. © LayerX Inc.  14 2. 社内のコンテキストを活⽤、ドメインに詳しい⼈のアウトプットを出せる • 複数のアプローチがあり得る箇所 • 既存実装への影響範囲が⼤きい箇所

    • パフォーマンス懸念がある箇所 など 例:Cursorで、 AI PM rulesと既存のコードを両⽅参照し、 影響範囲や追加の検討論点がないか洗い出しを実施
  12. © LayerX Inc.  15 3. AIとの壁打ちで、深くドメイン理解したアウトプットが出せる • Cursor経由で要望やユーザーヒアリングの議事録に質問‧図解することで、 ユースケースや裏のニーズを理解しやすい •

    データベースのスキーマを参照させることで、DWH(snowflake)⽤のquery作成が爆速に • MCPでCursorをfigmaと連携しfigmaへのフィードバック‧参照も可能 コンテキストへの⾃由なアクセスによって、 PMの暗黙知化していた「Whyを決める」領域も、誰でも取り組めるように
  13. © LayerX Inc.  16 まとめ • PMの暗黙知だった「仕様検討におけるWhy~Whatの⾔語化」も、 Cursor + コンテキスト

    で誰でもできるようになる • 今以上にプロダクトマネジメントのスキルセットを⼿に⼊れ、 チームの1⼈1⼈が決められる範囲を増やすことで、爆速リリースが加速する • 社内コンテキストを活⽤してドメイン理解を深め、もっといい意思決定をしよう 開発チームが「全員プロダクトマネージャー」となり、 爆速でいいものを作ろう