Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
”育てる”から”育つ”仕組みへ!スクラムによる新入社員教育
Search
a-nakamura1015
June 20, 2025
Education
0
100
”育てる”から”育つ”仕組みへ!スクラムによる新入社員教育
KAG の LT 会 #6 に登壇した際のスライドです。
https://kddi-agile.connpass.com/event/357862/
a-nakamura1015
June 20, 2025
Tweet
Share
Other Decks in Education
See All in Education
技術勉強会 〜 OAuth & OIDC 入門編 / 20250528 OAuth and OIDC
oidfj
5
1.6k
2025年度春学期 統計学 第14回 分布についての仮説を検証する ー 仮説検定(1) (2025. 7. 10)
akiraasano
PRO
0
130
2025年度春学期 統計学 第13回 不確かな測定の不確かさを測る ー 不偏分散とt分布 (2025. 7. 3)
akiraasano
PRO
0
110
20250625_なんでもCopilot 一年の振り返り
ponponmikankan
0
310
Padlet opetuksessa
matleenalaakso
4
14k
Pydantic(AI)とJSONの詳細解説
mickey_kubo
0
160
令和政経義塾第2期説明会
nxji
0
130
みんなのコード 2024年度活動報告書/ 2025年度活動計画書
codeforeveryone
0
210
Linuxのよく使うコマンドを解説
mickey_kubo
1
250
2025年度春学期 統計学 第8回 演習(1) 問題に対する答案の書き方(講義前配付用) (2025. 5. 29)
akiraasano
PRO
0
130
ANS-C01_2回不合格から合格までの道程
amarelo_n24
1
280
Open Source Summit Japan 2025のボランティアをしませんか
kujiraitakahiro
0
790
Featured
See All Featured
Sharpening the Axe: The Primacy of Toolmaking
bcantrill
44
2.4k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
29
9.6k
Build The Right Thing And Hit Your Dates
maggiecrowley
37
2.8k
[RailsConf 2023] Rails as a piece of cake
palkan
56
5.7k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
49
14k
Bash Introduction
62gerente
614
210k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
29
2.8k
The Myth of the Modular Monolith - Day 2 Keynote - Rails World 2024
eileencodes
26
3k
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
431
65k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
134
9.5k
Designing for Performance
lara
610
69k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
246
12k
Transcript
"育てる"から"育つ"仕組みへ! スクラムによる新入社員教育 2025-06-18 KAGのLT #6
福井県から来ました! 🚄💨
仲村 新太 @a-nakamura1015 所属 生業 ソフトウェアエンジニア / エンジニア育成支援 ミッション 『再現性のあるエンジニア育成の仕組みづくり』
インターンシップ 新卒採用 面接 新人教育 OJT 採用活動 〜 OJTまで一貫して育成を担当しています!
インターンシップ 新卒採用 面接 新人教育 OJT 今回はここのお話しをします! 採用活動 〜 OJTまで一貫して育成を担当しています!
育てる ➡ 育つ 私のマインドチェンジのお話しです
当社の新入社員教育をご紹介します!
今年の新入社員で ITサービス事業部に配属と なったメンバーは3名!
• 自主学習の基盤を確立する プロジェクト配属後に扱う言語に関わらず、 自主学習で言語学習を進められる基礎力を身につける。 • 多角的なインプットの機会を提供する 書籍の黙読にとどまらず、講習会や先輩社員との交流を通じて、 現場のリアルな知識や考え方を学ぶ。 • 学んだことをアウトプットする機会を増やす
学習した内容を実践する機会を多く設け、理解度の確認と深めることを目的とする。 新入社員教育の目標 この3つの目標をもとに、新入社員が自ら学び、成長し続けられる環境を整える。
WEB DEVELOPER ROAD MAP プログラミング インフラ STEP1 STEP2 STEP3 ネットワーク
DB & SQL 開発環境 バージョン管理 開発ツール パッケージ管理 テストコード STEP1 STEP2 STEP3 STEP5 STEP4
スケジュール 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 Input Phase 4月9日スタート! Output Phase OJT 演習課題 インターン シップ OJT 準備 個人で アプリ作り! 2days×2回 2weeks×1回 全体ふりかえり 隔週で新入社員とメンターを集めてふりかえり
しかし、実際にやってみると うまくいかないことがでてくる ...
私が直面した新入社員教育の悩み
躓いていてしまっているが、自分で解決しようとする 悪いことではないが、時間だけが流れていってしまう... 【考えられる原因】 • 心理的安全性を確保できていない • 「わからないところがわからない」状態になっている 悩み① 新入社員がなかなか質問できない
OJT で実務に入ってから「実は基本構文の理解すら怪しくて...」と なってしまうケースもある 【考えられる原因】 • 自習形式で学習を進めているため、新入社員がつまづいていることに気 づけない • Chat GPT
でその場を凌いでしまう 悩み② 新入社員の課題が見えてこない
開発業務をやりながら新入社員教育の時間を確保する必要がある 教材制作や講習会の準備などやることはたくさんで手が回らなくなっていく 【考えられる原因】 • 育成するメンバーの属人化 • 新入社員への過剰なフォロー 悩み③ 育てる側が疲弊する
育てる ➡ 育つ
育成を仕組み化する必要がある どうしたら ... 🤔
スクラムだ!
• 安心して学べる場を作る • 新入社員が発信できる場を作る • 成長を実感できるカリキュラムを作る 育成を仕組みにするために取り組んでみたこと
① 安心して学べる場を作る 新入社員 Edu Guild 新入社員教育ソリューションチーム 学習サポート 質問 "安心して学べる場"を作るために、 役割が異なる2つのスクラムチームを作りました!
安心して学べる場を作る 新入社員 Edu Guild 学習サポート 質問 新入社員教育ソリューションチーム • 新入社員の質問に答えたり、 直接声かけを行う
• 主に2・3年目の若手メンバーと、 経験豊富な先輩エンジニアで構成 • 朝会・夕会、週次ふりかえりを実施し、困 りごとや改善点を検知していく • 新入社員の習熟度を評価する 育成の実行部隊
安心して学べる場を作る 新入社員 新入社員教育ソリューションチーム 学習サポート 質問 Edu Guild • 学習コンテンツや課題の作成 •
育成計画の策定 • 学習の進捗状況の管理 • 講習会の企画 • 主に『技術転換』(リスキル)で 自己研鑽をしてモダンプロジェクトで 活動しているメンバーで構成 育成のマネージャー
新入社員が発信のタイミングを図れるように定期的な予定を設けるのが望ましい ② 新入社員が発信できる場を作る デイリースクラム 週次ふりかえり 1on2
• テストコードやインフラなど、初心者にとっては概念を知るところから 始まる物に関しては、先輩社員による講習会を受けることから始める! ◦ 講習会で概要を知ったうえで学習に入ることで、 スッと内容が入ってくるようになることが期待される • インプットが終わったら段階的に力試しをやっていく! ◦ ①
プログラミングの理解度を測る練習問題を解く ➡ 先輩に PR 依頼! ◦ ② 1人でシンプルな Web アプリを作ってみる ➡ 先輩に PR 依頼! ◦ ③ Scrumを体験できるインターンシップの場で、 学生さんと Web アプリを作ってみる ③ 成長を実感できるカリキュラムを作る
当社で活躍するアジャイルコーチの伴走のもと、 模擬プロジェクトを通じて、アジャイル開発の考え方やス クラムの進め方を実践的に学んでいます! • ユーザーの1日の流れを可視化するジャーニーマップの作成 • インセプションデッキを使ってプロダクトの目的や スコープを整理 • ユーザーストーリー
から開発タスクへの分解 • 他チームのアウトプットを見て、称賛とフィードバック 交換 など アジャイルコーチと実践するプ ロダクト開発研修! 株式会社永和システムマネジメント アジャイルコーチ / スクラムマスター 一條 凌佑 アジャイルの楽しさを 伝えるぞ🔥 講習会の例
折り紙でアジャイル開発を模擬体験! 楽しくアジャイルの概念に触れています!
最後にちょっと脱線して、 最近の新入社員教育の 出来事を3つ紹介します!
先輩社員も成長を実感できる! 去年 今年 React が難しいです... 新入社員が React でつまづいているみ たいなんで講習会やりますよ! 💦
‼ OJT 💪 業務経験 💪 新人教育のレクチャー💪 成長するのは新入社員だけじゃない 1年目 2年目
今年度のうれしかったこととして、 新入社員が自発的に『疑問を共有する会』を開 催するようになりました! 自信のないところが視覚化されること以上に、自 分たちで必要性を感じて動いてくれたことが嬉し かったです! 新入社員の主体的な行動が 生まれた! チームのアクションで新入社員も変化していく 「いいアクションだね
👍」と伝えることも大事!
今年は例年以上に新入社員からの質問がこないな〜と思っていたら、 実は ChatGPT が全部解決してくれていたとのこと😅 この先必須となるツールだと思うので学習に大いに役立ててほしいところですが、 「ただ答えをもらうだけ」にならないように伝えていく必要性を感じています。 新入社員から質問がこない 🤔 育成における ChatGPT
の活用 これまで気づけていた躓きに気づけなくなった 💦 より一層対話の機会を設けることが重要になったと感じる
まとめ
• 『育てる』➡『育つ』にシフトをして主体的を発揮できる場を作る! • 『自己成長の土壌』はスクラムで作れる! • やらされる学習から、やりたい学習へ! 育つ場づくりの本質
スクラムが育てるのは、 プロダクトだけじゃない
スクラム × 教育 = "学びの循環 "