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TSのコードをRustで書き直した話

asuka
January 22, 2025

 TSのコードをRustで書き直した話

asuka

January 22, 2025
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  1. asuka (@a_skua) • 株式会社モニクル/SWE ◦ Monicle Techbook vol.1 • WebAssemblyの同人誌を書いている人

    ◦ WebAssemblyでできること ▪ 商業誌:実践入門WebAssembly ◦ ご注文はWASIですか? ◦ ご注文はWASIですか?? ▪ 商業誌:WebAssembly System Interface入門 ◦ WebAssembly Cookbook vol.1 ◦ WebAssembly Cookbook vol.2 • 新宿御苑.devの運営,etc. ◦ 新宿御苑.wasm #2025.2.28 やります 2 WHOAMI 技術書典14 技術書典15 技術書典16 技術書典17 WASIのまとまった情報あります↓↓ ↑↑SNSのアイコンの本
  2. 記事では計測結果しか書いていない Rustで書き直した結果... - 1プロセス400MB以上メモリを使用 + サーバー全体で 40MB程度に - 1プロセス90秒程度かかっていた処理 +

    1プロセス10秒未満に TSのコードをRustで書き直した話 • アドベントカレンダーの記事として投稿 • 2024年に書いたZennの記事で一番伸びた 6 Node.jsのメモリ使いすぎ問題 今日話たいこと • 良かったこと • 大変だったこと • 今後やりたいこと
  3. 1. 型やデータの責務がより明確になった 2. コーディング時のコードが読みやすくなった 良かったこと 9 TypeScript • Prismaの型をそのまま使いがち問題 •

    結果Classを使わず,全てがObject • Classの使い勝手が微妙 JS Rust • struct と implで良い感じに type 手数料 = { 金額: number; 税率: number; is税抜き: boolean; }; function 税込手数料(手数料: 手数料): number { return is税抜き ? 手数料.金額 + (手数料.金額 * 手数料.税率) : 手数料.金額; } struct 手数料 { 金額: i32; 税率: i32; is税抜き: bool; ; impl 手数料 { fn 税込(&self) -> i32 { if self.is税抜き { self.金額 + (self.金額 * self.手数料.税率) } else { self.金額 } } }
  4. 1. 型やデータの責務がより明確になった 2. コーディング時のコードが読みやすくなった 良かったこと 10 TypeScript • Prismaの型をそのまま使いがち問題 •

    結果Classを使わず,全てがObject • Classの使い勝手が微妙 JS Rust • struct と implで良い感じに const 税込 = 税込手数料(手数料); let 税込 = 手数料.税込(); JSにもclassはあるが,classだと面倒な場面が たまにあるあるのでobject使いがち 意味を正しく集約できた
  5. type Foo = { a: number; b: number; }; type

    Bar = { a: number; b: number; }; 1. 型やデータの責務がより明確になった 2. コーディング時のコードが読みやすくなった 良かったこと 11 TypeScript • Prismaの型をそのまま使いがち問題 • 結果Classを使わず,全てがObject • Classの使い勝手が微妙 JS Rust • struct と implで良い感じに struct Foo { a: i32, b: i32, } struct Bar { a: i32, b: i32, } FooとBarは同じ型 FooとBarは異なる型 オブジェクトで曖昧だった値を型として意味を持たせることができた
  6. 1. 型やデータの責務がより明確になった 2. コーディング時のコードが読みやすくなった 良かったこと 12 TypeScript • パターンマッチがない •

    所有権がない Rust • パターンマッチがある • 所有権がある impl Foo { fn 手数料(&self): Option<i32> { match (self.手数料1, self.手数料2, self.手数料3) { (Some(手数料1), _, _) => Some(手数料1), (None, Some(手数料2), _) => Some(手数料2), (None, None, 手数料3) => 手数料3, } } } function 手数料(foo: Foo): number | null { if (foo.手数料1 !== null) return foo.手数料1; if (foo.手数料2 !== null) return foo.手数料2; return foo.手数料3; }
  7. 1. 型やデータの責務がより明確になった 2. コーディング時のコードが読みやすくなった 良かったこと 13 TypeScript • パターンマッチがない •

    所有権がない Rust • パターンマッチがある • 所有権がある fn 対象年齢(&self) -> bool { match self.年齢 { Some(年齢) => (20..=65).contains(&年齢), _ => false, } } function 対象年齢(年齢: number | null): boolean { return 年齢 !== null ? 20 <= 年齢 && 年齢 <= 65 : false; } シンプルな例だが,これらの書き換えの積み重ねでコードが読みやすくなった
  8. class Foo { foo() {} bar() {} } impl Foo

    { fn bar(&self) {} fn baz(self) {} } 1. 型やデータの責務がより明確になった 2. コーディング時のコードが読みやすくなった 良かったこと 14 TypeScript • パターンマッチがない • 所有権がない Rust • パターンマッチがある • 所有権がある &selfとselfを使い分けれるのが嬉しい 頑張って気をつける
  9. JSのデータ構造のイメージをそのまま持って来れないケースはある interface Foo { bar: Bar } interface Bar {}

    struct Foo<'a> { bar: &'a Bar, } struct Bar {} これが意外と難しい 1. 参照かクローンか 2. ビルド時間 3. スクラッチイメージの作成 大変だったこと 18 interface Foo { bar: Bar } interface Bar {} struct Foo { bar: Bar, } struct Bar {} とりあえずクローンすることにした