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論文紹介/Expectations over Unspoken Alternatives Pr...

Masato Mita
August 20, 2024

論文紹介/Expectations over Unspoken Alternatives Predict Pragmatic Inferences

Masato Mita

August 20, 2024
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  1. Expectations over Unspoken Alternatives Predict Pragmatic Inferences 1 2024-08-26, 第16回最先端NLP勉強会

    Jennifer Hu, Roger Levy, Judith Degen, Sebastian Schuster (TACL 2023) 読み手: 三田雅人(CyberAgent)
  2. 問い 6 1. SIのスケール内/横断におけるばらつきの要因は何? e.g.) “The movie was good” →

    The movie was not amazing. or The movie was not very good. 2. 聞き手は代替案に対して, 言語形式 or 概念レベルで推論するのか?
  3. まとめ • 目的 ◦ 人間のスカラー推論(SI)に関する定量的・統一的な説明 の提供 • 方法論 ◦ 代替案に対する期待値ベースの説明

    による形式化 ◦ 言語モデルに基づく文字列/概念ベースの説明モデルを提案し, どのく らい人間のSIを説明できるか調査 • 知見 ◦ SI率のばらつきは代替案に対する期待値によって捉えられる ◦ 人間のSIは表層レベルよりも概念レベルで行われる 7
  4. 期待値に基づく SIの説明 SIは文脈駆動な期待値に基づく代替案の可用性に依存する [Degan&Tanehas, 2015] 10 仮説 “Some of the

    students passed the exam” Not all students passed the exam 話者が強い意味を伝えるために [STRONG]と言った可能性が高いのであれば, [WEAK]と発話する話者の選択は[STRONG]と言う根拠がなかったことを示唆 ➔ SIが生じる可能性が高くなるはず
  5. 代替案に対する「期待値」の測り方 12 • “X, but not Y” という構造における確率を測定することにより , スカラー関係に関する期待値を推定

    • 言語モデルを使って人間の予測分布を近似する surprisalは意外性を測定するため , SI率と[STRONG]のsurprisalの間には負の関係 [CONTEXT] [WEAK], but not [STRONG], [CONTEXT]
  6. 代替案に対する「期待値」の測り方 13 • “X, but not Y” という構造における確率を測定することにより , スカラー関係に関する期待値を推定

    • 言語モデルを使って人間の予測分布を近似する 文字列ベースのsurprisalは, その根底にある概念 の予測可能性を捉えられないかも? [CONTEXT] [WEAK], but not [STRONG], [CONTEXT]
  7. 代替案に対する「期待値」の測り方 14 • “X, but not Y” という構造における確率を測定することにより , スカラー関係に関する期待値を推定

    • 言語モデルを使って人間の予測分布を近似する [CONTEXT] [WEAK], but not [STRONG], [CONTEXT] 概念的に類似した代替案で , surprisalが低いものが 多数ある場合, 仮に評価されたscalemateの surprisalが高くても, 加重平均は低くなる
  8. Within-scale(<some, all> )のばらつきの説明 • Human SI strength ratings [Dagan, 2015]

    ◦ 1363 unique contexts for <some,all> scale • モデル: GPT-2 • 代替候補={every, few, half, much, many, most, all} 15 文の類似度を1-7で評価(数値が高いほど SIも高い)
  9. Cross-scaleのばらつきの説明 • Human SI strengths from 4 datasets [Ronai&Xiang’22, Pankarts&van

    Tiel`21, Gotzner+’18, van Tiel+’16] ◦ 148 unique scale <WEAK,STRONG> • モデル: BERT • 代替候補:[WEAK]と同じ品詞を持つ単語(WordNet+NLTK + 頻度フィルター w/ OpenSubtitles[Lison&Tiedemann’16]) ◦ 形容詞1000語, 副詞960語, 動詞224語 17
  10. まとめ • 目的 ◦ 人間のスカラー推論(SI)に関する定量的・統一的な説明 の提供 • 方法論 ◦ 代替案に対する期待値ベースの説明

    による形式化 ◦ 言語モデルに基づく文字列/概念ベースの説明モデルを提案し, どのく らい人間のSIを説明できるか調査 • 知見 ◦ SI率のばらつきは代替案に対する期待値によって捉えられる ◦ 人間のSIは表層レベルよりも概念レベルで行われる 19