Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

書き手が人でもAIでも正しくなる道、 SREを埋め込んだDeveloper Platform ...

Avatar for mekka mekka
October 26, 2026

書き手が人でもAIでも正しくなる道、 SREを埋め込んだDeveloper Platform / tech drivers day8

Avatar for mekka

mekka

October 26, 2026

More Decks by mekka

Other Decks in Technology

Transcript

  1. ⾃⼰紹介 ⾒形 親久(みかた ちかひさ) 株式会社ログラス 技術基盤部 クラウド基盤チーム リードエンジニア • SIer

    3 社でアプリケーションエンジニアを経験 • BtoB SaaS ⼤⼿で約 10 年、プロダクト開発‧運⽤を経て SRE チームの⽴ち上げ‧推進‧マネジメント • 2024 年 10 ⽉ログラスへ。SRE の推進と Kubernetes を中⼼としたプラットフォームの構築を担当 • テーマは「SRE の⺠主化」。皆が SRE をするために、“努⼒”から“仕組み”へ © 2026 Loglass Inc. 2
  2. 3

  3. 4

  4. 01.なぜプラットフォームなのか 運⽤の仕事はプロダクトの数だけ必要になる。だから共通化し、プラットフォームとして提供する 1 信頼性 2 セキュリティ 3 統制 • 監視

    • 脆弱性対応 • 権限管理 • 可⽤性 • イメージの改ざん防⽌ • 変更管理 • インシデント対応 • 依存の更新 • シークレット管理 © 2026 Loglass Inc. 7
  5. 01.なぜプラットフォームなのか ただし、誰が何に責任を持つかを決めないと、プラットフォームはうまくいかない SRE が全部抱えると 開発チームに任せると • プロダクトが増えるたびに依頼が積まれる • 専⾨知識がないと判断できない •

    依頼待ちが常態化する • チームごとに⽔準がばらつく • 「インフラは SRE の仕事」という認識が固まる • AI で速くなるほど、ばらつきも速く広がる © 2026 Loglass Inc. 8
  6. 03.⼈向けの⾃由と、AI 向けの⾃由 書き⼿に AI が加わり、プラットフォームに求められるものが変わった ⼈が書き⼿だったとき AI が書き⼿に加わってから • 設定の幅を広く持たせた

    • 設定変更の⼤半が AI 共著に(15% → 92% ※) • ⼈の意志で判断できるようにした • なんとしてでも成⽴させる。⽳を突くことも厭わない • 説明ドキュメントやサンプルを⽤意した • 例があれば、それを繰り返す • 推論なので、同じ依頼でも判断が揺れる ⼈の意志と⾃由度を尊重した AI の判断に任せない仕組みが要る ※ 2026-03 → 2026-09。サービス設定リポジトリの main に⼊った設定変更の commit のうち、AI が共著者として記録されているものの割合(⽉別。マージと bot は除く) © 2026 Loglass Inc. 14
  7. 03.⼈向けの⾃由と、AI 向けの⾃由 AI の判断に任せない。書ける選択肢そのものを減らした SRE が持つ設定 開発者が書く設定 機能と権限 以前は 開発者が上書きできた

    以前は 細かく全部書かせていた 以前は 「使うかも」で許可していた 開発者は変更できない 書くのは最低限だけ 使うかも、では作らない 監視‧セキュリティの既定値をロック 推測できるものはプラットフォームが 今使うものだけ許可し、 ⾃動で⽣成する 必要になった時点で⾜す © 2026 Loglass Inc. 15
  8. 04.⾃由と統制のバランスの取り⽅ ⾃由と統制は、4 つの仕組みで両⽴させる 仕組み 責務の分離 責務範囲の明確化 権限の移譲 仕組みでのガード 具体的にやっていること 共通の

    Helm chart は基盤チーム、各サービスの設定値は開発チーム と、リポジトリごと分ける どのサービスを誰が⾒るかを CODEOWNERS で宣⾔する。それ以外は基 盤チーム。登録漏れは CI で落ちる ⾃分たちのサービスの範囲に限った権限を、チームの定義から⽣成して 渡す。環境ごとに広さを変える スキーマ検証‧ポリシー検査‧署名の確認など、決定論的なチェックで ⽌める AI が書いても効く理由 触れる場所が最初から限られる ⾒る⼈が決まっている 任された範囲の外に出られない ⼈や AI の判断に頼らない © 2026 Loglass Inc. 17
  9. 04.⾃由と統制のバランスの取り⽅|責務の分離‧範囲の明確化 基盤チームと開発チームで、持つ設定をリポジトリと項⽬の単位で分けた 基盤チームが持つ(テンプレート⽤リポジトリ) 開発チームが持つ(サービス⽤リポジトリ) • 共通の Helm chart • 使うイメージとリソース量

    • セキュリティ設定の既定値 • アプリの環境変数‧設定ファイル • 監視‧ログ収集の設定(ロック) • 「OpenTelemetry を使う」などの 1 ⾏の宣⾔ • シークレットの配布 • 実⾏中のセキュリティ検知 • Kubernetes リソースの細かな設定 © 2026 Loglass Inc. 18
  10. 05.現在地とこれから 狭めた道で⽔準は揃った。次は関⾨を増やし、道そのものの信頼性を上げる 揃ったもの これから • 監視の標準設定 • ポリシーチェックの整備 • 可⽤性の既定値

    • 署名‧アテステーションの確認を全アプリ‧全環境へ • ビルドと反映の統制 • 共通のビルド経路を全アプリへ • チーム単位の権限 • プラットフォーム⾃体の信頼性 道を狭めるほど、道を敷く側の責任は重くなる © 2026 Loglass Inc. 21
  11. まとめ 書き⼿が⼈でも AI でも、任された範囲の内側では迷わず進める 責任の線を引く AI の判断に任せない 道に埋め込む 責務を分け、範囲を⽰し、 選択肢を減らし、

    ビルドから監視まで、 権限を渡す チェックとルートを絞る 型と関⾨を⽤意する SRE が抱えず、丸投げもしない 読まれなくても外れない 使えば⾃然に守られる © 2026 Loglass Inc. 22