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KDD2021の多変量時系列関連のタイトルいくつか

CookieBox26
August 28, 2021
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 KDD2021の多変量時系列関連のタイトルいくつか

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  1. 2 トランスフォーマーを用いた多変量 時系列の表現学習 Representation Learning of Multivariate Time Series using

    a Transformer Framework George Zerveas, Srideepika Jayaraman, Dhaval Patel, Anuradha Bhamidipaty, Carsten Eickhoff 原題 新しいと思った点・個人的感想 トランスフォーマーによる多変量時系列の事前学習の枠組みを初めて提 案している。特に、時系列データ向けにカスタマイズすべき点(正規化、 事前学習のマスク)をカスタマイズしその有効性の裏付けもとっている。 提案手法で学習したモデルは様々な多変量時系列の回帰・分類タスクで 既存モデルの性能を上回った。 マスクの仕方にもっと工夫の余地はないだろうか。 時空間データだったら空間方向のパターンも正規化したい。→ 2本目へ
  2. 先行研究 3 LogSparse Transformer [Li et al. 2019] トランスフォーマーを時系列データに応用する上で、アテンション Softmax(QK⊤/√d)

    の計算量が系列長の2乗のオーダーになることがボ トルネックになる。→ アテンションを完全に計算することを避け、 「近くは綿密に、遠くにいくほど大雑把に」といった感じで間引く。 その他トランスフォーマーを時系列に適用した研究はあるが、ドメイン スペシフィックなものや、タスクスペシフィックなものが多い。 この研究ではトランスフォーマーを汎用的な時系列に適用できる手法を 目指す。
  3. ベースのモデル 4 + + 𝑥1 𝑥2 𝑢1 𝑢2 トランスフォーマーエンコーダ 𝑧1

    𝑧2 𝑊 𝑝 𝑊 𝑝 + 𝑥3 𝑢3 𝑧3 𝑊 𝑝 + 𝑥𝑤 𝑢𝑤 𝑧𝑤 𝑊 𝑝 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 通常のトランスフォーマー のエンコーダ部分を使って 表現ベクトル列を得る。 通常の言語向けトランス フォーマーとの違い • 位置エンコーディングは 学習対象とする。 ‐ 経験的によかったため。 • LayerNorm ではなく BatchNorm にする。 ‐ 言語処理では一般に文 章長さがばらつくため BatchNorm は向かない。 ‐ 時空間データでは調整 できるし BatchNorm で外れ値の影響を抑え られる(Table 1)。 位置エンコー ディング (学習対象) インプット エンコーダ ℝ𝑚 ℝ𝑑 ℝ𝑑 ℝ𝑑 得られた表現 ベクトル列 concat して全 結合して回帰 や分類に使う BatchNorm BatchNorm 入力時系列
  4. 補足:LayerNorm と BatchNorm 5 LayerNorm 系列長 特徴次元数 BatchNorm 系列長 特徴次元数

    言語処理ならば(位置や 前後の文脈を反映した) 単語ベクトルの正規化. 単語空間で方向のみが意 味をもつときの処理. 特徴によるスケールの差 の吸収、外れ値の抑制.
  5. 教師なし事前学習 6 𝑥1 𝑥2 トランスフォーマーエンコーダ 𝑧1 𝑧2 𝑥3 𝑧3 𝑥𝑤

    𝑧𝑤 ・・・ ・・・ ・・・ 事前学習の方法 データごとエポックごとに ランダムにマスクを生成し、 入力の一部を0に置換する。 • 入力ベクトルの各成分の割 合 𝑟 がマスクされるように する(検証では 𝑟 = 0.15 )。 • マスク長さは平均 𝑙𝑚 の幾何 分布にしたがうようにする。 その後マスクされない長さ は平均 𝑙𝑢 = 𝑙𝑚 (1 − 𝑟)/𝑟 の幾 何分布にしたがうようにす る(検証では 𝑙𝑚 = 3)。 得られた表現ベクトルを全 結合し、マスク箇所の元 データとの平均2乗誤差が 最小になるように学習する。 ℝ𝑚 ℝ𝑑 ℝ𝑑 得られた表現 ベクトル インプットエンコーダ 全結合 ො 𝑥1 ො 𝑥2 ො 𝑥3 ො 𝑥𝑤 ・・・ ℝ𝑚 ランダムマスク マスク箇所の 元データとの 平均2乗誤差 を最小化する 入力時系列
  6. 言語処理でのマスクとの違い 7 BERTのような言語処理での「穴埋め」マスクとは以下が異なる。 1. ある特徴ベクトル全体をマスクするのではなく一部の成分をマスクする。 → 同時刻の成分間の依存関係も学習されることが期待される。 2. 一定の長さの区間をマスクする。→ 時系列では一定区間を連続してマスク

    しないと復元がトリビアルになりがち(単に両隣の線形補間になるなど)。 実際、以下4パターンで4つ目のパターンが一番よかった(Table 3)。 𝑥1 𝑥2 𝑥3 𝑥𝑤 𝑥1 𝑥2 𝑥3 𝑥𝑤 𝑥1 𝑥2 𝑥3 𝑥𝑤 𝑥1 𝑥2 𝑥3 𝑥𝑤 Sync., Bern. Sep., Bern. Sync., Stateful Sep., Stateful … … … … ファインチューニング ファインチューニング時には出力層以外をフリーズするのではなく、全 てのパラメータを学習可能にするとよかった(Table 2)。 教師あり学習のみでの学習より収束も早く性能も上回った(Table 4, 5)。
  7. 検証 8 Monash University, UEA, UCR Time Series Regression and

    Classification Archives から次元数、系列長、データ数、分類クラス 数、予測難度が多様になるように選定(回帰6タスク、分類11タスク)。 が、同名のアーカイブがあるのかわからない。似た名前のサーベイ論文はあり (Regression のみ)。個々のデータセットは探せばおそらくみつかる。クラス分類の InsectWingbeat(昆虫の鳴き声の音声からどの昆虫か分類するタスク)はここ。
  8. 9 多変量時系列予測のための 空間的 & 時間的正規化 ST-Norm: Spatial and Temporal Normalization

    for Multi-variate Time Series Forecasting Jinliang Deng, Xiusi Chen, Renhe Jiang, Xuan Song, Ivor W. Tsang 原題 新しいと思った点・個人的感想 何が時空間データ (空間方向にも時間方向にも広がりがあるデータ)の予 測のボトルネックになっているのかを考え、時間的周波数・空間的周波 数に目を付け、「時空間データであれば時間方向にも空間方向にも正規 化すべき」というアイデアを実装している(ST-Norm)。実際それで WaveNet などの系列モデルの学習性能を向上させている。 時間と空間でなくとも、データが2次元以上の配列(インデックスごと に何らかの意味をもつような)であったら適用できると思われる。 正規化のスパンを複数にすれば色々な周波数成分を拾えるのではないか。
  9. 前提:WaveNet [van den Oord et al., 2016]10 + Conv dilation=1

    Residual Connection Residual Block Residual Block dilation=2 Residual Block dilation=4 𝑥 𝑡−𝑇 :𝑡 自然な音声生成(Ex. テキスト読み上げ)を達成すべく「膨張畳込み (Dilated Conv)」「残差接続」「スキップ接続」「ゲート付活性化」 を盛り込んだ。今回の論文はこのモデルをベースに紹介している(Figure 3)。 𝑥𝑡 𝑥𝑡−𝑇 時刻ごと Linear Conv dilation=1 tanh sigmoid × ゲーティング + Skip Connection 𝑖 Block 目の Conv1D の dilation(膨張) を 2𝑖−1 にすることで広範囲を参照。 Dilated Conv Conv 1 2 3 4 5 ℎ 𝑡−𝑇 :𝑡 (1)
  10. イラストは • 隠れ層次元数 ℎ = 4 • 畳込みサイズ 𝑘 =

    5 • スタック数 𝑛 = 3 のときの畳込みのイメージ。 𝑇 = 2(𝑘 − 1)(2𝑛 − 1) = 56 ステップを参照している。 前提:TCN [Bai et al., 2018] 11 + Conv dilation=1 WeightNorm, ReLU WeightNorm, ReLU Residual Connection Conv dilation=1 Residual Block Residual Block dilation=2 Residual Block dilation=4 𝑥 𝑡−𝑇 :𝑡 ℎ𝑡 系列データに対する汎用的な畳込みモデルとして提案された。 WaveNet からスキップ接続やゲート付き活性化を取り除いている。 今回の論文の正規化はこのモデルにも適用されている(Table 2, 3, 4)。 ℎ𝑡 𝑥𝑡 𝑥𝑡−𝑇 Linear 1Block目のみ 次元をそろえる
  11. 13 𝑧1 𝑧2 𝑧3 𝑧𝑤 … 𝑧1 𝑧2 𝑧3 𝑧𝑤

    … × 空間的 & 時間的正規化付きモデル Dilated Conv 𝑧1 𝑧2 𝑧3 𝑧𝑤 … Temporal Norm. Spatial Norm. × tanh sigmoid + Residual Block Dilated Conv Residual Connection 時刻ごと Linear Skip Connection 初回の Conv を経た入力データ または前回の Residual Block の出力 WaveNet の残差ブロッ クの冒頭で時間方向に も空間方向にも正規化 し、元の入力に掛け合 わせる。 図は WaveNet だが、 TCN にも適用できるし、 Transformer にも適用 できる。
  12. 14 ニューラルネットによる時空間 データ予測の不確かさの定量化 Quantifying Uncertainty in Deep Spatiotemporal Forecasting Dongxia

    Wu, Liyao Gao, Matteo Chinazzi, Xinyue Xiong, Alessandro Vespignani, Yi-An Ma, Rose Yu 原題 新しいと思った点・個人的感想 不確かさも含めて予測する様々な手法を比較し、傾向を調べている。 なぜ同じ区間予測をしているのに手法間でそんなにばらつきが出てしま うのか。
  13. 概要 15 何かを予測するとき予測値だけでなくその予測がどれだけ不確かなのか もほしいことがある。判断を誤ると致命的なドメインでは重要。 ニューラルネットでも予測の不確かさを扱おうという研究は色々なされ てきた [17, 47, 55, 60]。

    しかし、時空間データの予測の不確かさをどう扱うべきかという研究は あまりなされてこなかった。 そこで、色々なドメインの時空間データ (PM2.5, Traffic, COVID-19) を用いて、どのような手法が適するか検証した。 • PM2.5: グリッド状データ • Traffic, COVID-19: グラフ状データ 結果、以下のことがわかった。 • 平均値の予測の観点では確率的勾配MCMCが安定した性能を示す(点 予測の手法よりも)。 • 95%信頼区間(MIS: 平均インターバルスコア)の観点ではMIS回帰や 分位点回帰が有利だった。