2023年2月16日開催、サイバーエージェント メディア事業部主催のデータ活用に関する勉強会「メディアサービスにおけるデータ・AIの活用事例 #2」登壇資料です。 https://cyberagent.connpass.com/event/270224/
データ活用が事業貢献していることを示すための取り組み鈴木 元也メディアサービスにおけるデータ・AIの活用事例 #2 2023/02/16
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自己紹介鈴木 元也(すずき もとや)● 社歴:2017年01月中途入社● 所属:メディア事業部 / 技術本部 / MDTS / DSC● 担当サービス:主にAmeba● 業務概要:○ 事業のデータ戦略を検討○ 横軸組織のマネジメント○ データ分析、データエンジニアリング
アジェンダ● メディア事業部について● データ活用して感じる問題意識● 問題意識解決のための取り組み
メディア事業部について
メディア事業部のサービス動画, ブログ, 公営競技, 音楽エンタメ, ECなど約20事業の toCサービス
メディア事業部が目指すことは?データ戦略立案データ分析ビジネス分析機械学習データサイエンスデータエンジニアリングデータPlatform提供『21世紀を代表する toCサービスを創る』メディア事業部のビジョン取り組み
データ活用して感じる問題意識
データ活用して指標の改善に取り組みますよねデータ活用者 データ活用ツール 施策の指標改善
実はその先がありますデータ活用者 データ活用ツール 施策の指標改善 ???
事業の状態を表す指標の改善です施策の指標改善 ユーザー満足度 事業収益 企業満足度事業の状態を表す指標の改善
ちゃんと説明できてますか?施策の指標改善 事業指標施策指標と事業指標の関係性や影響
説明できないとみんな困りますデータ活用者事業責任者ビジ、エンジニアこういう施策をやりたい今期は〇〇を伸ばそうリソースが足りない
説明できないとみんな困りますデータ活用者事業責任者ビジ、エンジニアリソース足りなくてできないKKDやルールベースだけだと限界どのくらい効果が見込めるか分からない
(おそらく)いくつかの企業でこのような状況です事業責任者・どこもデータ活用してるしうちもやらないと・データたくさんあるし使わないともったいない・データで価値を作って他社と差別化しないといま・たくさんデータ使うからシステムコストが大きい・結果が出るまでの期間が長い・やってることよく分からない・ほんとに投資に対して効果あるの?近い未来投資だ!人員増加だ!投資拡大フェーズ投資は怖くてできないまず最低限でできることをやろう投資縮小フェーズ
そうならないためにちゃんと説明しよう!施策の指標改善 事業指標施策指標と事業指標の関係性や影響
問題意識解決のための取り組み
やりたいことデータ活用者事業責任者これまである程度の方針が決まり打ち手の相談データ活用者事業責任者これから事業指標の関係性や影響を説明して何をやるべきか提案データ戦略を作る
取り組みと現状参考資料の調査 雛形作成データ戦略を作るブラッシュアップイマココ
参考にした本https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798178110世界標準のデータ戦略完全ガイド
データ活用計画の立て方● クイックウィン型 ⇒ 投資:小、期間:短● 大規模トランスフォーメーション型 ⇒ 投資:大、期間:長どちらか一方ではなく、両方進めていくことで結果が出るまで時間がかかるということを無くしたい本を参考
6つのデータ活用目的● 意思決定プロセスの改善 ⇒ 意思決定の精度を改善したりカバレッジを広げる● 顧客と市場の理解 ⇒ ユーザーや市場の情報を収集して解像度を高める● より優れた製品の創出 ⇒ データをもとに課題などを明らかにして製品を創る● より優れたサービスの創出 ⇒ データをもとに課題などを明らかにしてサービスを創る● 業務プロセスの改善 ⇒ 社内の業務を円滑に無駄なく実施できるようにする● データの収益化 ⇒ 自社が収集したデータを商業的に利用する本を参考施策を6つのデータ活用目的の紐づける
2種類の目標を立てる● 事業戦略目標 ⇒ 売上、PV、コスト、といった指標に関する目標● データ活用目標 ⇒ コンテンツとユーザーのマッチングやデータ活用レベルアップなどデータ活用関する目標本を参考事業目標とデータ活用目標をそれぞれ考える
目標を連携させることが重要● 「データ活用目標」と「事業戦略目標」を連携させる● 「データ活用目標」と「6つのデータ活用目的」を連携させる本を参考目標と目的を整理して紐づけることで事業戦略目標に繋げる施策の指標改善 事業指標
データ活用テンプレート 本を参考理解が難しい項目があるのでベースとして使いつつブラッシュアップしていく1. 戦略目標との連携2. 目的、鍵となる質問3. 成果の測定指標(KPI)4. 責任者5. 顧客(データ利用者)6. 必要なデータ7. データガバナンス8. データ分析とアナリティクス9. テクノロジー10. スキルと素質11. 導入と変更管理
雛形を作るまでのフロー雛形作り 過去の施策に適応「雛形作り」と「過去の施策に適応」を繰り返してブラッシュアップしていく
データ活用計画書の雛形1. 事業戦略目標 事業戦略目標がわかるリンクやKPIツリーなどを記載する2. データ活用目的と事業戦略目標の連携 データ活用の目的を選択して、成果物の活用イメージを記載する その結果、事業戦略目標の何と紐づくのかを記載する3. 成果の測定指標(KPI) 成功したとどのように測定するかを決める4. 責任者 役割や責任者を決める5. 顧客(データ利用者) データ利用者は誰か、インサイトを必要としている人はだれか6. 必要なデータ なんのデータが必要か(内部/外部データなど)7. 実施内容 データ活用目標達成のために実施する内容や手順を記載する その際、どんなデータ分析が必要かも記載する8. 技術的な課題 遂行にする際の技術的な課題と解決策をまとめる9. プレモーテム どんな要因で失敗しうるか要件と回避策をまとめる10. データガバナンス ガバナンス、プライバシー、アクセス権限など11. スキル スキル、素養、リソースの確保などの課題12. スケジュール いつまでにどの高さを目指すのかと根拠をセットで記載する 初期リリースまでの期間と目指す高さ実現までの期間は分かるように記載する13. 体制 どういう役割の人が何人必要か
データ戦略を作るまでのフロー1. 事業指標の現状を把握する2. 課題を探索して、データ活用案の洗い出しをする3. 複数のデータ活用案からデータ活用計画を具体化する4. 複数のデータ活用計画から全体のデータ戦略を決める
現在🚧雛形を活用して実践中🚧
課題に感じていること● データ活用計画を作るのが大変とはいえ意思決定をするために必要な最低限の情報ではあるが量が多い● 「データ活用目標」と「事業戦略目標」を紐づけるのが難しい正確さを求める場合因果関係も考慮する必要がでてくる● 事業全体や各機能に関する状態把握するのが大変レポートはあるものの、プロジェクトや組織ごとに管理されおり探索と理解が難しい本来であれば、誰でも分かる状態で管理されてあるべきだがそこまでできていない● データ活用計画を作るためのリソースが確保できない一度作れば更新することは多くないかとは思うが最初作るのが大変● この取り組みで本当に事業責任者が投資判断ができるのかまだわからないこれまでよりは各段に意思決定材料は増えるはずだが、十分な材料かはまだ分からない● データ活用による事業インパクトが大きくないと判断されかねない一部機能の改善などは全体に対してインパクトが小さくなりがち間接的な効果など含められず過小評価されてしまう可能性がある
気になった方、もっと詳しく知りたい方はこの後の座談会にてお話ししましょう。