SLO を完全に理解して GCP で設定するまでがとりあえず出来るようになるためのお話
SLO by Google Cloud Monitoring@dach
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Introduction
Do you know “SLO” ? サービスレベル目標 !! ● 「サービスレベルの目標だから、システムパフォーマンスの目標」 ってことでしょ? ● どうやってシステムパフォーマンスの目標を立てる? ● GCP ではどうやってそれを実現する?外部サービス使うの?
Goal SLO を完全に理解して GCP 上で運用する方法を理解する
Who is dach? チキン南蛮エンジニア● Job: Eng / PM● Skill: 0→1,火消し,文化作り,それっぽいDocs作り● Twitter: i-dach● Contents: EasyEasy (完全に理解したTalk)@dach
Table Of Contents ● 第1部 SLO を設計する ○ SLO を設定するまでのあれこれ ● 第2部 SLO を設定する ○ どうやって実現するのか ● 第3部 運用サイクルに載せる ○ SLO のある運用とどう活かしていくべきか
Table Of Contents ● 第1部 SLO を設計する ○ SLO を設定するまでのあれこれ ● 第2部 SLO を設定する ○ どうやって実現するのか
Part1 Design to SLO
SLO Roadmap STEP 0 SLO を理解する STEP 1 ビジネス分析をして CUJ を知る STEP 2 SLI を定義する STEP 3 SLO を設計する
SLO Roadmap STEP 0 SLO を理解する ← - - - - - - - STEP 1 ビジネス分析をして CUJ を知る STEP 2 SLI を定義する STEP 3 SLO を設計する ← - - - - - - - - 今日話す範囲 - 今日話す範囲
Why need to SLO? SLO は、チームがやるべきことについて意味のある疑念を解決する便利なツールとなります。「この課題には絶対取り組まなくては」ということと、「この課題には取り組まなくていいかもしれない」ということの間に線引きすることこそが目標なのです。SLO は、企業が達成したいとする目標であり、防御のために起こす行動でもあります。ただし忘れてならないのは、SLO はサービスレベル契約(SLA)ではないということです。ユーザー エクスペリエンスにおいて最も重要な側面を SLO が象徴するようにしなくてはなりません。SLO が満たされるということは、ユーザーにとっても自社にとってもハッピーなことでなくてはならないのです。一方で、システムが SLO を満たさないということは、不満を持つユーザーがいることを意味します。(優れた SLO を策定するには : CRE が現場で学んだこと より)
For Example... ユーザーOur ServiceGood !5 sec
For Example... ユーザーOur ServiceXXX10 sec
For Example... ユーザーOur ServiceXXX6 sec
For Example... ユーザーOur ServiceGood !6 sec SLO: 7 sec
What you need “SLO” is.. SLOが無い世界: ● 「ユーザーがサービスに満足しているか」の基準がない ● 影響を感覚と感情でしか判断することができない SLOがある世界: ● UX に基づいた明確な目標を与える ● サービスの「今」が健全かどうかを示す
Wait a minute before SLO design Essence 1. SLOは目標だが戦略ではない 2. 必要とされるだけ可用性が高くなるように設定する 3. SLOにはシステムが実現する最も重要な側面を設定する必要がある
Essence 1: SLOは目標だが戦略ではない ユーザーOur ServiceGood !6 sec SLO: 7 sec
ユーザーOur ServiceWell…10 sec SLO: 7 sec Essence 1: SLOは目標だが戦略ではない
ユーザーOur ServiceWell…10 sec SLO: 7 sec ユーザー体験は下がる が、そこに何かしらの責任が発生するわけではない Essence 1: SLOは目標だが戦略ではない
ユーザーOur ServiceGood!10 sec SLO: 7 sec SLO を戦略とした場合、 しきい値がユーザーの期待値を超えていた場合でも SLOを追い求めることとなり、不要なコストをかけるようになる Essence 1: SLOは目標だが戦略ではない
ユーザーOur Service6 sec SLO: ? sec Essence 2: 必要とされるだけ可用性が高くなるように設定する ある程度早ければいいや
Essence 2: 必要とされるだけ可用性が高くなるように設定する Page Speed SLO Period Error Rate7 sec avg / week 0 %可用性が守られていれば問題修復における機会費用をロスしなくなる現実的かつ適切な値を置く
Essence 3: システムが実現する最も重要な側面を設定する Our Servicee.g. EC サイト商品を見る商品を買うユーザー 事業者UX期待値目標結果
Essence 3: システムが実現する最も重要な側面を設定する ユーザーOur Service(Item List)Good !1 sec SLO: 3 sec 色々な商品見たい
Essence 3: システムが実現する最も重要な側面を設定する ユーザーOur Service(Item List)別でいいや10 sec SLO: 3 sec 色々な商品見たい
Essence 1. SLOは目標だが戦略ではない 2. 必要とされるだけ可用性が高くなるように設定する 3. SLOにはシステムが実現する最も重要な側面を設定する必要がある
STEP 1 & 2 Summary ● Essence 3 を知るためにシステムを分析する ○ UC や要望、サービスの挙動や特性を理解する ● サービスが必要十分に機能するための指標を定義する ○ システム構成図などでシステムのI/Fや特性を理解する
Design to SLO ● CUJ: ○ 買い物客として、店で販売されている商品の一覧を見たい ● SLI の種類: ○ 可用性 ● SLI の仕様: ○ ProductCatalogService へのリクエストに対する全てのレスポンスのうち、HTTP レスポンスコードが 2xx, 3xx, 4xx を返すもの(= 良いレスポンス)の割当。ただし 429 を除く。 ● SLI の実装: ○ Web ログから HTTP レスポンスコードを特定する。 Google Cloud で実践する SRE の「CUJ と SLI と SLO 」から引用
Design to SLO ● CUJ: ○ 買い物客として、店で販売されている商品の一覧を見たい ● SLI の種類: ○ 可用性 ● SLI の仕様: ○ ProductCatalogService へのリクエストに対する全てのレスポンスのうち、HTTP レスポンスコードが 2xx, 3xx, 4xx を返すもの(= 良いレスポンス)の割当。ただし 429 を除く。 ● SLI の実装: ○ Web ログから HTTP レスポンスコードを特定する。 ● SLO: ○ 過去 28 日間の ProductCatalogService のレスポンスのうち 99.9% が良いレスポンスでなければならない Google Cloud で実践する SRE の「CUJ と SLI と SLO 」から引用
Design to SLO ● CUJ: ○ 買い物客として、店で販売されている商品の一覧を見たい ● SLI の種類: ○ 可用性 ● SLI の仕様: ○ ProductCatalogService へのリクエストに対する全てのレスポンスのうち、HTTP レスポンスコードが 2xx, 3xx, 4xx を返すもの(= 良いレスポンス)の割当。ただし 429 を除く。 ● SLI の実装: ○ Web ログから HTTP レスポンスコードを特定する。 ● SLO: ○ 過去 28 日間の ProductCatalogService のレスポンスのうち 99.9% が良いレスポンスでなければならない Google Cloud で実践する SRE の「CUJ と SLI と SLO 」から引用 どう定義するの?
Principle 1. 「現実的な」値であること 2. 「適切な」値であること 3. 期間を設けること
Principle 1. 「現実的な」値であること a. 実測値をベースにする(直ぐに完璧にする必要はなし) 2. 「適切な」値であること a. 今が適切もしくはユーザー期待値の限界であると仮定する 3. 期間を設けること a. ユーザーアクションを集計したい期間もしくは 結果から改善できる期間を利用する 1からスタートするときの個人的なおすすめ方法
Principle Example 1. 「現実的な」値であること a. 実測値をベースにする(直ぐに完璧にする必要はなし) 2. 「適切な」値であること a. 今が適切もしくはユーザー期待値の限界であると仮定する 3. 期間を設けること a. ユーザーアクションを集計したい期間もしくは 結果から改善できる期間を利用する 商品ページに対する可用性の定義はなかったので今が上限と仮定する売上をベースにユーザーの行動を振り返るので 1ヶ月 を軸にするaccess log を見ると、先月は 99.0% 達成していた
Part1 Summary ● SLO はサービスの「今」が健全かどうかを示す ● SLO に理想を詰め込まず、現実的なものにする ● SLO を設定するために、きちんとサービスを理解する
Part2 SLO by Google CloudMonitoring
SLO Setting Roadmap STEP 1 Google Cloud Monitoring で設定する STEP 2 Alert を設定する STEP 3 Terraform で管理する
Services Overview
Create SLO - Set your SLI Availability / Request-based を設定
Create SLO - Define SLI details 前述の設計に沿って設定
Create SLO - Set your SLO Preview で既に超えてないかを確認
Sample
Part 2 Summary ● 設計できてれば画面から簡単にポチポチつくれちゃいます
In our case ● SLO の設計 →Spread Sheet でビジネス分析 ~ SLO 設計までをセットで管理 ● SLO の設定 →Terraform module を利用して一部は共通的なものを利用 ● Alert の設定 →Terraform module を利用して共通的なものを利用
Summary ● SLO を設定することが目的にならないようにする ● SLO を設定するだけだと陳腐化する ● 定期的な見直しが必要
Reference *Google Cloud で実践する SRE https://www.slideshare.net/GoogleCloudPlatformJP/google-cloud-sre-249557085 *SLO、SLI、SLA について考える : CRE が現場で学んだこと https://cloud.google.com/blog/ja/products/gcp/availability-part-deux-cre-life-lessons *可用性とどう向き合うべきか、それが問題だ : CRE が現場で学んだこと https://cloud.google.com/blog/ja/products/gcp/available-or-not-that-is-the-question-cre-life-lessons
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