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新しい仲介法制〜金融サービスの提供に関する法律〜

 新しい仲介法制〜金融サービスの提供に関する法律〜

2021年4月28日に開催した『金融サービス仲介法制(第2弾)(フィンテックエンジニア養成勉強会#15)』の新しい仲介法制講義で資料(関口弁護士)
https://fintech-engineer.connpass.com/event/206863/

Transcript

  1. 新しい仲介法制 ~金融サービスの提供に関する法律~ 令和3年4月27日 1 ⓒHori & Partners All rights reserved

  2. 【近著】 ・ 海外の決済関連サービスの我が国での適応可能性-事業面および法規制面からの検討-(金融法務事情2019年11月25日号) ・ 海外の保険テックサービスの我が国での適応可能性-事業面および法規制面からの検討-(金融法務事情2019年12月10日号) ・ 加盟店管理の法的視座 キャッシュレス社会の決済サービスにおける加盟店管理のあり方 (金融財政事情2018年8月6日号60頁) 関口

    諒(せきぐち まこと) 堀総合法律事務所 弁護士 2012年 慶応義塾大学法科大学院修了 2013年より堀総合法律事務所にて執務 2015年より外資系金融機関(銀行/証券会社)に出向 2019年 カリフォルニア大学バークレー校法科大学院 (LL.M.)修了 2019年10月 NY州司法試験合格 米国Smith, Gambrell & Russell 法律事務所での執務を経て、日本での執務に復帰 銀行、信託会社、証券会社、ベンチャーキャピタル、保険会社、決済事業者等の金融法務を幅広く担当 ⓒHori & Partners All rights reserved 2 名刺情報
  3. 注意点 令和3年2月22日に金融庁より公表された 政省令・監督指針の案をベースにしています。 確定した事項ではないためご注意ください。 ⓒHori & Partners All rights reserved

    3
  4. 出典: 金融庁発令和2年3月6日国会提出法案(第201回国会)に関する関係資料「概要」より引用 4 ⓒHori & Partners All rights reserved 金融サービス提供法の概要

  5. 新しい仲介法制の背景 具体的には・・・ 5 → オンラインでの複合的な金融サービスの提供 例: PFMアプリを通じて把握した資金ニーズや資産状況を利用して、融資の紹介、 資産運用の紹介、保険の比較・推奨を行う → 複数業種(銀行・証券・保険)にまたがる金融サービスの提供は念頭に置かれておらず、

    事業者にとって負担が大きい 情報通信技術の発展 現行の法規制は・・・ ⓒHori & Partners All rights reserved
  6. 決済法制及び金融サービス仲介に関するワーキング・グループ第3回参考資料(事務局)4頁より引用 ⓒHori & Partners All rights reserved 6

  7. 業種ごとの参入規制 金融機関側 顧客側 銀行 銀行代理業者 電子決済等代行業者 証券 金融商品仲介業者 金融商品取引業者 保険

    保険募集人 保険仲立人 貸金 貸金業者 貸金業者 ※ 貸金業法では媒介も貸金業に該当する → 仲介しようとする業種に応じて複数の登録等が求められる。 例: PFMアプリを入口として、提携銀行での小口融資、提携証券会社での証券の購入、提携保険会社の 保険への加入を行うことができるようなサービスを提供する場合、銀行代理業の許可、金融商品仲介 業者としての登録、保険募集人としての登録が必要となる。 7 仲介業者 銀行代理業の許可 / 電子決済等代行業者の登録 金融商品仲介業者の登録 保険募集人の登録/届出 / 保険仲立人の登録 ⓒHori & Partners All rights reserved
  8. 所属金融機関制度 → 銀行代理業者は所属銀行からの指導を受ける → 金融商品仲介業者の委託元金融商品取引業者も損害賠償責任を避けるため仲介業者の監督を行う。 また、監督指針上、外部委託先としての管理に加え、法令違反の防止措置等も求められる → 保険募集人の所属保険会社も、損害賠償責任を避けるため仲介業者の監督を行う。 また、監督指針上、外部委託先としての管理に加え、対保険募集人での固有の監督も求められる ⇒

    仲介業者は所属金融機関等の監督を受ける点で負担が大きい サービス提供者 所属金融機関等 所属金融機関等の役割 銀行代理業者 所属銀行が必要 指導義務・損害賠償責任等 電子決済等代行業者 仲介先銀行との契約締結が必要 賠償責任の分担・情報の安全管理措置等 金融商品仲介業者 委託元金融商品取引業者が必要 損害賠償責任等 保険募集人 所属保険会社等が必要 損害賠償責任等 保険仲立人 N/A N/A 8 ⓒHori & Partners All rights reserved
  9. ・ イノベーションを促進し、利便性の高い金融仲介サービスを実現する観点から・・・ → 複数業種かつ多数の金融機関が提供する多種多様な商品・サービスを ワン・ストップで提供する仲介業者に適した業種を創設する。 • 仲介=代理+媒介 - 代理: 仲介業者の意思表示で契約当事者間に直接法律効果が帰属する法律行為

    - 媒介: 他人の間に立って、他人を当事者とする法律行為の成立に尽力する事実行為 ⇒ 想定されているビジネスを考えると代理までは不要 ⇒ 新たな仲介業者の仲介行為としては「媒介」のみを認める 9 ⓒHori & Partners All rights reserved ⇒ 2020年3月6日に金融商品販売法の改正案を国会に提出 = 金融サービス仲介業という新たな業種を創設 ⇒ 2020年6月5日に成立(同年6月12日公布) ⇒ 2021年2月22日に政府令案・監督指針案の公表
  10. 業務範囲(仲介先・仲介内容) 【法】 ― 金融サービス仲介業とは、次のいずれかを業として行う者をいう。 ― 金融サービス仲介業の中に、「電子金融サービス仲介業務」を定義 = 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信技術を利用する方法であって 府令9条により定めるものにより行う金融サービス仲介業務 ⇒

    追加的な登録審査がなされる ←→ 一方で、電子決済等代行業務を行える(後述) 10 預金等媒介業務 有価証券等仲介業務 保険媒介業務 貸金業貸付媒介業務 ⓒHori & Partners All rights reserved
  11. 業務範囲(仲介先・仲介内容)(Cont’d) 【法】 銀行 ・ 金融機関のために行う預金等又は為替取引の媒介 ・ 金融機関と顧客との間での貸付け等の媒介 証券 ・ 第一種金融商品取引業者・投資運用業者・登録金融機関と顧客との間で行う

    有価証券の売買等の媒介 ・ 第一種金融商品取引業者・投資運用業者・登録金融機関と顧客との間で行う 取引所金融市場等における有価証券の売買・市場デリバティブ等の委託の媒介 ・ 第一種金融商品取引業者・投資運用業者・登録金融機関のために行う 有価証券の募集・売出しの取扱い、私募・特定投資家向け売付勧誘等の取扱い ・ 第一種金融商品取引業者・投資運用業者・登録金融機関と顧客との間で行う 投資顧問契約又は投資一任契約の締結の媒介 保険 ・ 保険会社等(少短含む)と顧客の間での保険契約の媒介 貸金 ・ 貸金業者と顧客との間での貸付け等の媒介 11 ⓒHori & Partners All rights reserved
  12. 【報告書】 ・ 金融仲介業務と電子決済等代行業を併営するニーズが想定される 【法】 (法18条) ・ 電子金融サービス仲介業務を行う金サ業者は、財産的基礎などの一定の要件を満たす場合には、 電子決済等代行業の登録を受けることなく、電子決済等代行業を行うことができる → ただし、届出は必要

    → 電子決済等代行業者とみなして電子決済等代行業者に対する銀行法上の行為規制が適用される 12 ⓒHori & Partners All rights reserved
  13. 【参考】電子金融サービス仲介業務とは(府令9条) ⓒHori & Partners All rights reserved 13 電子情報処理組織を利用した金融サービス仲介業務 金サ業者が金サ業者の提供するソフトウェアを使用して顧客から注文の伝達を受領

    金サ業者と相手方金融機関のソフトウェアの間の通信により、②の注文を相手方金融機関に伝達 1 2 3
  14. どのようなサービスが考えられるのか① ⓒHori & Partners All rights reserved 14 銀行 証券会社

    保険会社 貸金業者 預金等媒介 有価証券等仲介 保険媒介 貸金業貸付媒介 金融サービス仲介業者 スーパーアプリ 利用者
  15. どのようなサービスが考えられるのか② ・ オンラインでの提供には限定されていないので・・・ → 対面をベースとする、銀・証・保・貸に跨る総合的な金融コンサルサービスを提供することも可能 ⇒ 例えば、生損保乗合代理店が、金融サービス仲介業で銀・証・貸の媒介にも参入することで、 総合的な金融コンサルティングサービスを提供可能 ⓒHori &

    Partners All rights reserved 15 生命保険会社 損害保険会社 少短保険会社 銀行 証券会社 貸金業者 保険募集人 (乗合代理店) 金融サービス仲介業者 利用者
  16. どのようなサービスが考えられるのか③ • 近時、欧米では、ITを活用したオンライン(モバイル)専業銀行が多く登場 - チャレンジャーバンク = 自ら銀行免許を取得して銀行サービスを提供 - ネオバンク =

    銀行免許を取得せずに対顧客側のフロント業務のみを行い、銀行免許を要する業務はパートナー 銀行に行わせる チャレンジャーバンク 顧客 パートナーバンク ネオバンク 顧客 銀行サービス の提供 銀行サービス の提供 提携 口座管理等は パートナー銀行 で行われる ⇒ 顧客からは、チャレンジャーバンクもネオバンクも一見相違がないように見える 16 口座管理や 銀行間決済
  17. チャレンジャーバンクとネオバンクの例 Cross River Bank ⇒ ニュージャージー州の州法銀行 ⇒ Fintech企業向けに、銀行免許を要する業務をバックヤードで担当するサービスを提供 = 大手数行が強力な米国銀行業界で、地方銀行ながら存在感を見せている

    ※ 概要はこちらを参照 https://www.crossriver.com/cross-river-operating-system チャレンジャーバンク ネオバンク N26 (ドイツ) Simple (アメリカ) Revolut (イギリス) Moven (アメリカ) Monzo (イギリス) Chime (アメリカ) Atom (イギリス) MoneyLion(アメリカ) Varo(アメリカ) Seed (アメリカ) ネオバンクなどのFintech業者の サポートというビジネスを展開 17 消費者向け ネオバンクサービスを 終了 Banking-as-a-Service Platform 2021年中に ネオバンクサービス から撤退 Cross River Bank に吸収
  18. ネオバンクと銀行代理業 18 ・ 銀行代理業とは・・・ ⇒ 銀行のために、 ① 預金等の受入れ ② 資金の貸付け等

    ③ 為替取引 を内容とする契約の締結の媒介を行うこと (a) 銀行からの直接又は間接的な委託に基づき、預金、貸付、為替取引を内容とする契約条件の確定又は締結に 関与するものではない場合 or (b) 契約条件の確定又は締結に関与する対価として、銀行から直接又は間接的に経済的対価を受領するもので ない場合 ⇒ 「顧客のために」として銀行代理業に該当しない。 ※ 平成30年5月30日金融庁発「銀行法等に関する留意事項について(銀行法等ガイドライン)」において、 上記(b)との関係で銀行代理業に該当しない行為が明確化された ① 顧客を代理する場合 ② 純粋に顧客からのみの委託により顧客の ために媒介する場合 ⇒ 銀行代理業に該当しない ②(「顧客のために」)については・・・
  19. ネオバンクと銀行代理業(Cont’d) 19 ・ 銀行代理業の定義から・・・ ⇒ 「媒介」の該当性についても検討を要する ・ 次の行為は「媒介」に該当する ① 預金等の受入れ等を内容とする契約締結の勧誘

    ② 預金等の受入れ等を内容とする契約の勧誘を目的 とした商品説明 ③ 預金等の受入れ等を内容とする契約の締結に向けた 条件交渉 ④ 預金等の受入れ等を内容とする契約の申込みの受領 (単に、申込書の受領・回収、申込書の誤記・記載漏れ・ 必要書類の添付漏れの指摘のみを行う場合を除く) ⑤ 預金等の受入れ等を内容とする契約の承諾 ・ 次の行為は「媒介」に該当しない ① チラシ・パンフレット・申込書の単なる配布・交付 ※ 書類の記載方法の説明まで行うと媒介に当たりうる ② 申込書及び添付書類の受領・回収 ※ 申込書の記載内容の確認まで行うと媒介に当たりうる ③ 金融商品説明会における一般的な仕組み等の説明
  20. ネオバンクと銀行代理業(Cont’d) 20 ・ 典型的なネオバンクの業務は・・・ ― 預金の受入れの勧誘 - 預金の勧誘を目的とした商品説明 これらを含むのが通常と考えられる -

    預金の受入れの申込みの受領 ⇒ 基本的には「媒介」に該当すると考えられる ・ 「顧客のみの委託により」といえる場合でない限り、銀行代理業に該当する → ネオバンクによる契約条件の確定や契約締結への関与が全く銀行からの委託に基づかないというのは困難? ⇒ パートナー銀行から契約条件の確定又は契約締結への関与に対する対価としての経済的対価の受領がない場合でない限り、 銀行代理業に該当する可能性が高い 銀行法等ガイドライン も参照して判断
  21. ネオバンクと銀行代理業(Cont’d) • 銀行代理業に該当すると・・・ 21 → 参入規制として許可制が採られている → 分別管理義務、情報の安全管理義務、利用者への情報提供義務等の金融規制を受ける ※ 特に、ネオバンク自体のサービスという見せ方をする場合・・・

    ① 所属銀行の商号や商品情報等に関する利用者への情報提供義務が課されること、 ② 顧客に対して、銀行代理業の内容及び方法に応じ、顧客の知識、経験、財産の状況及び取引目的を踏まえた重要事項 について告知せず、又は誤解させるおそれのあることを告げる行為が禁止行為とされていること との関係を慎重に判断する必要がある → パートナー銀行が所属銀行となり、ネオバンクの管理責任を負う → ネオバンクが銀行代理業に関して顧客に与えた損害につき、パートナー銀行が損害賠償責任を負う ⇒ 銀行代理業の制度は、所属銀行の代理等として所属銀行のサービスを提供するという前提で設計 ⇒ 所属銀行の責任も重く、パートナー銀行がバックヤード業務のみを行うという形式に馴染みにくい?
  22. ネオバンクと電子決済等代行業 22 ・ 第1号電子決済等代行業 ① 銀行口座を有する預金者の委託を受けて ② 電子情報処理組織を用いる方法で ③ 当該銀行口座の資金を移動させる為替取引を行う旨の当該銀行への指図又は指図内容の伝達をすること

    ⇒ ネオバンクの業務は上記に該当するものもありうると考えられる Ex. ネオバンクが、パートナー銀行から利用者の口座情報を取得して、利用者の電子端末に表示するような場合 ・ 電子決済等代行業の概要は・・・ ・ 第2号電子決済等代行業 ① 銀行口座を有する預金者の委託を受けて ② 電子情報処理組織を用いる方法で ③ 当該銀行から当該銀行口座の情報を取得し、これを当該預金者に提供すること ※ 電子決済等代行業の該当性は適用除外や文言解釈が複雑であり、個別的な検討を要する点に留意
  23. ネオバンクと金融サービス仲介業 ・ ネオバンクのサービスと現行規制の相性については前記のような問題があったところ・・・ 23 ・ 金融サービス仲介業者としての登録を受けることで預金等媒介業務を行うことができる ※ 預金等媒介業務とは? ― 金融機関のために行う預金等又は為替取引の媒介

    ― 金融機関と顧客との間での貸付け等の媒介 ・ 金融サービス仲介業の枠組みでは所属銀行制が採用されない ・ 電子金融サービス仲介業務を行う金融サービス仲介業者は、財産的基礎などの一定の要件を満たす場合 には、電子決済等代行業の登録を受けることなく、電子決済等代行業を行うことができる → ただし、届出は必要 → 電子決済等代行業者とみなして電子決済等代行業者に対する銀行法上の行為規制が適用される 一方で・・・ 金融サービス仲介業では、 取り扱うことができる商品が 高度な専門的説明を要しないもの に限定されている
  24. どのようなサービスが考えられるのか④ 24 ・ 近時、海外では、保険の引受けや保険加入のための機能を提供するプラットフォームサービスが増加 - 保険会社等に対して、クラウド型ソフトウェアを利用したマーケティング支援やバックオフィス機能を提供 - 保険加入者に対して、ロボアド機能やオンラインでの保険加入機能を提供 サービス提供者 サービス概要

    Wefox https://www.wefox.de/en/ ・ 保険ブローカー向けに ・ 保険加入者向けに - マーケティングツール・バックオフィスツール - オンラインでの保険加入機能・保険アドバイス Sureify https://www.sureify.com/ ・ 保険会社・代理店向けに - 保険販売機能・ウェルネス端末からの情報収集機能、他の金融商品のクロスセル機能、保険加入者のデータ管理機能 Insuritas https://insuritas.com/ ・ 小規模金融機関向けに - システム・オペレーション・マーケティング面での総合的な保険販売支援機能、法令遵守支援機能 Digital Fineprint https://digitalfineprint.com/ ・ 保険会社向けに - AIを用いてSME顧客のリスクを分析し、当該リスクへの対応を内容とする保険を勧奨する機能 Insly https://insly.com/en/ ・ 保険ブローカー向けに - マーケティング・顧客管理・バックオフィス機能 Relay https://www.relayplatform. com/ ・ 保険会社向けに - 再保険のプラットフォーム
  25. 保険プラットフォームと保険業法(保険募集規制) ・ 保険プラットフォーム運営者は、保険販売を支援する機能を提供することが多い → 当該機能の提供が保険募集に該当しないかが問題となりうる 25 ・ 特定保険募集人(生保募集人、損保代理店、少短募集人)は、保険募集人の登録を求められる ・ 登録を求められるのは、「保険契約の締結の代理又は媒介」(保険募集)を行う者

    ・ 保険募集とは・・・ ① 保険契約の締結の勧誘 ② 保険契約の締結の勧誘を目的とした保険商品の内容の説明 ③ 保険契約の申込みの受領 ④ その他の保険契約の締結の代理又は媒介 ①~③を含まない場合、 ④の該当性が問題になる ④の判断基準は・・・
  26. 26 ・ 上記④については・・・ (i) 保険会社・保険募集人(保険会社等)などから報酬を受け取る場合や、保険会社等が行う募集行為と一体性・ 連続性を推測させる事情があること (ii) 具体的な保険商品の推奨・説明を行うものであること ⇒ 上記の双方を満たす場合には、要件を充足する程度等に照らして総合的に判断

    二要件を満たしたら、 直ちに保険募集に該当 というわけではない ・ 業として特定の保険会社の商品(群)のみを顧客に対して積極的に紹介して、保険会社等から報酬を得る行為 ⇒ 保険募集に該当する ・ 保険商品の推奨・説明を行わず、契約見込客の情報を保険会社等に提供するだけの行為 ⇒ 保険募集に該当しない ※ 募集関連行為には該当する ・ コールセンターのオペレーターが行う事務的な連絡の受付や事務手続等についての説明 ・ 保険会社の広告を掲載する行為 ⇒ 保険募集に該当しない ※ 募集関連行為にも該当しない
  27. 27 ・ 保険比較に関しては・・・ - 比較サイト等の商品情報の提供を目的としたサービスの提供者が、保険会社等から報酬を得て、 具体的な保険商品の推奨・説明を行う行為 ⇒ 保険募集に該当 - 単に保険会社等からの情報を転載するにとどまる

    ⇒ 保険募集に非該当 これらを考慮して プラットフォームの 保険募集該当性を判断
  28. 28 ・ ITを用いて人の主観的判断を介さずに保険販売を促すとの特殊性をどう評価する? 具体的な行為内容や募集プロセスでの位置付けを踏まえた総合的な判断を要するものの・・・ ① 運営者の主観や裁量が介在しない形で保険商品が表示され、かつ、 ② 表示の基準が顧客にとって明確である場合には、 ③ 保険募集人の募集行為を通じた瑕疵の治癒が困難など保険募集の公正を害する特段の

    事情がない限り ⇒ 推奨に該当しない or 推奨に該当するとしても弱い程度の推奨として、保険募集から外れる 余地あり ⇒ プラットフォームが保険募集に該当する可能性も否定できない ※ 該当すると各保険会社を所属保険会社として取り扱うことが必要
  29. 保険プラットフォームと金融サービス仲介業 ・ 保険プラットフォームサービスの保険募集の該当性については前記のような問題があったところ・・・ 29 ・ 金融サービス仲介業者としての登録を受けることで保険媒介業務を行うことができる ※ 保険媒介業務とは? ― 保険契約の締結の媒介

    ・ 金融サービス仲介業の枠組みでは所属保険会社制が採用されない ・ 保険媒介業務では、取り扱うことができる商品が高度な専門的説明を要しないものに限定されている ・ 保険契約の締結の媒介という特性に応じた規制を受ける(保険募集人に関する規制の一部準用など)
  30. どのようなサービスが考えられるのか⑤ 埋込型金融(モジュール型金融) ・ 埋込型金融を導入する際の法律構成は様々 ・ 金融仲介との関係では「媒介」の該当性が問題 ・ 「媒介」に該当すると・・・ ⇒ 現行規制上は、銀行代理業・金融商品仲介業・

    保険募集・貸金業の規制を受ける ⇒ 法改正により金サ業として行う選択肢が登場 ・ いずれにしろ、「媒介」の該当性が問題となる ⇒ 「媒介」の解釈の重要性が増す ⓒHori & Partners All rights reserved 30 決済 貸付 投資 保険 他業のサービス・アプリ 利 用 者 金融機能の埋め込み 決済 貸付 投資 保険 サービス提供
  31. ★ パブコメに付された監督指針案では、「媒介」について、これまでの各監督指針になかった記載あり ・ 次の行為は「媒介」に該当しない - 銀行等から提供を受けた商品案内等のコンテンツを単にホームページ上に転載 - 勧誘行為をしない、単なる銀行等への顧客の紹介 ※ 銀行等のサイトへの単なるリンクの設定のみを行い、契約締結に至る交渉や手続は当該銀行等と顧客との間で行い、

    当該契約締結に当たり当該業者は関与をもたないものは「紹介」に含む ・ 次の行為は「媒介」に該当しうる - 銀行等から提供を受けた商品案内等のコンテンツを加工したコンテンツを掲載 - 自らが推奨する商品のコンテンツが上位に表示されるデザインやアルゴリズムの仕組みを設定 ⓒHori & Partners All rights reserved 31 例えば、預金等媒介に関しては・・・
  32. どのようなサービスが考えられるのか⑥(その他) ⓒHori & Partners All rights reserved 32 ローンの比較サイト (住宅ローンなど)

    ⇒ 単なる比較から媒介へ 中規模流通系 ハウス型電子マネー 本業+仲介業 → 住宅販売仲介+住宅ローン → ウェディング+ローン → クレカ+投資 家計簿アプリ 会計ソフト
  33. 業務範囲(取扱可能な金融サービス) 【報告書】 ⇒ 仲介にあたって高度な商品説明を要しないと考えられる商品・サービスに限って取扱いを認める 33 ・ 所属制を採用しない = 所属金融機関による指導・監督や賠償責任の負担がなされるとは限らない ・

    顧客の資産状況やライフプランに応じて顧客に適した金融商品・サービスの比較・推奨等 を行うビジネスを念頭に置いている = 商品設計が複雑な金融商品・サービスを仲介するニーズは大きくない ⓒHori & Partners All rights reserved
  34. 業務範囲(取扱可能な金融サービス) 【法】 ・ 顧客に対し高度に専門的な説明を必要とするものを除く(法11条2項~5項) = 具体的にどのようなものが除かれるかは政令で定められる 34 ⓒHori & Partners

    All rights reserved 【銀行・貸金分野】 種別 取扱不可 例外(取扱可能) 預金 ① 特定預金 (一定のデリバ預金、外貨預金、通貨オプション組入型預金等) ② 譲渡性預金 表示通貨で引出・送金・支払を行うことができる外貨預金 貸付け ① 利用枠を付与する個人向けの貸付け又は手形割引 ② ①の契約に基づく貸付け又は手形割引 なし 為替 なし N/A
  35. 【保険分野】 ⓒHori & Partners All rights reserved 35 取扱不可 例外(取扱可能)

    ① 特定保険(変額保険・外貨保険等) ② 不動産及び動産を主たる保険の目的とする火災保険 ・ 家財保険 = 専ら動産を保険の目的とするもの ③ 再保険 ④ 法人その他の団体又は事業性個人を保険契約者とする保険 ⑤ 団体保険 ・ レジャー保険 = 被保険者に対する行事の実施等に付随して引き受けられる保険 であって、当該行事の実施等と関連性を有するもの ⑥ 次の保険 ・ 転換契約 ・ 基礎率変更付きの第三分野保険 ・ 転換契約 ⇒ 新契約と既契約に共通の被保険者がいない場合 ・ 基礎率変更付きの第三分野保険 ⇒ 保険期間が1年以下/傷害保険/これに準ずる給付を行う保険 ⑦ 次の金額を超える保険金を支払うことを約する保険 ・ 第1分野: 1000万円 ・ 第2分野: 2000万円 ・ 第3分野: 600万円 ・ 1年間に支払う保険料が5000円以下の場合 ※ 保険期間1年未満で更新可能な場合は年額に換算 ⑧ 保険期間が被保険者の終身である保険
  36. 【証券分野】 ・ 店頭売買の媒介のうち次のものは取扱可能 36 ① 国債・地方債 ② 特別法人債 ③ 社債

    ・ 次の両方を満たす場合のみ取扱可能 - 取得勧誘が多数者向け - 償還期限の定めあり・償還金額が確定金額・償還時に額面の全部/一部が返還されない条件なし 等★ ・ 新株予約権付社債権は取扱不可 ④ 特別法人出資証券 ⑤ 協同組織金融機関の優先出資証券 ⑥ 株式 ・ 取引所へ上場されている or 取引所への上場を承認されているものが取扱可能 ※ 上場廃止決定された銘柄・監理銘柄は不可 ・ 新株予約権は取扱不可 ⑦ 投資信託・外国投信 ・ 次の両方を満たす場合のみ取扱可能 - 次のいずれかに該当する (i) 取得勧誘が多数者向け (ii)取引所へ上場されている or 取引所への上場を承認されている - 取扱可能な①~⑬以外の有価証券※1 or デリバティブ取引等に係る権利を信託財産としない※2 ※1 ①~③、⑦~⑨については、取得勧誘が多数者向け or 上場/上場承認でなくともOK ※2 デリバ等に係る権利であっても、ヘッジ目的等の場合はOK ⑧ 投資証券・外国投資証券 ・ 次の両方を満たす場合のみ取扱可能 - 次のいずれかに該当する (i) 取得勧誘が多数者向け (ii)取引所へ上場されている or 取引所への上場を承認されている - 取扱可能な①~⑬以外の有価証券※1 or デリバティブ取引等に係る権利を投資対象資産としない※2 ※1 ①~③、⑦~⑨については、取得勧誘が多数者向け or 上場/上場承認でなくともOK ※2 デリバ等に係る権利であっても、ヘッジ目的等の場合はOK ★ ①元本償還・利息支払が払込通貨と同じ通貨で行われない条件なし、②指標の変動で期限前償還をする条件なし、 ③指標の変動で利息が変動する条件なし、④元利金支払につき劣後的内容の特約なし、⑤金融庁長官の指定する有価証券でない 公募/上場 & 複雑な条件なし
  37. 【証券分野】 ・ 店頭売買の媒介のうち次のものは取扱可能(Cont’d) 37 ⑨ 投資法人債・外国投資法人債 ・ 次の両方を満たす場合のみ取扱可能 - 取得勧誘が多数者向け

    - 償還期限の定めあり・償還金額が確定金額・償還時に額面の全部/一部が返還されない条件なし 等★ ⑩ 受益証券発行信託に係る受益証券 ・ 次の両方を満たす場合のみ取扱可能 - 取引所へ上場されている or 取引所への上場を承認されている - 主として特定資産を信託財産とするもののうち・・・ → 取扱可能な①~⑬以外の有価証券※1 or デリバティブ取引等に係る権利を信託財産とするものでない※2 ※1 ①~③、⑦~⑨については、取得勧誘が多数者向け or 上場/上場承認でなくともOK ※2 デリバ等に係る権利であっても、ヘッジ目的等の場合はOK ⑪ 外国証券・証書 ・ 外国証券・証書のうち、取扱可能な①~⑥ or ⑩の性質を有するものは取扱可能 ⑫ 預託証券・証書 ・ 次の両方を満たす場合のみ取扱可能 - 預託証券・預託証書のうち、取扱可能な①~⑪に係る権利を表示するものである - 取引所へ上場されている or 取引所への上場を承認されている ⑬ 有価証券表示権利 ・ 取扱可能な①~⑫の有価証券に表示された権利で、金商法に基づき有価証券とみなされるものは取扱可能 ★ 前頁の★と同様 ※ 上記であっても、デリバティブ取引、信用取引、府令6条5項の取引に該当するものは取扱不可
  38. 【証券分野】 ・ 市場取引の委託の媒介 → 次のいずれにも該当するものは取扱可能 - 前記①~⑬の有価証券に係るものであること - 市場デリバティブ取引・外国市場デリバティブ取引でないこと ・

    有価証券の募集・売出しの取扱い、私募・特定投資家向け売付勧誘等の取扱い → 次に該当するものは取扱可能 - 有価証券の募集・売出しの取扱いであること ※ 私募等は不可 - 前記①~⑬の有価証券に係るものであること ・ 投資顧問契約・投資一任契約の締結の媒介 → 次に該当するものは取扱可能 - 前記①~⑬の有価証券に係るものであること 38
  39. 参入規制(登録制) 【法】 • 金融サービス仲介業を行うには内閣総理大臣の登録を受けなければならない(法12条) = 登録制が採用された。 = 内閣総理大臣は、一定の登録拒否事由がない限り、登録しなければならない(法14条1項) 金融サービス仲介業者として登録を受けると・・・ ・

    銀行法等の特例(法17条) - 預金等媒介 ⇒ 銀行代理業に該当しないものとみなされる - 有価証券等仲介 ⇒ 金融商品取引業に該当しないものとみなされる - 保険媒介 ⇒ 保険募集に該当しないとみなされる ⇒ 保険募集人・保険仲立人でないとみなされる ⇒ 銀行も保険媒介業務を行うことができる ※ 弊害防止措置は必要 = 従来型の仲介業者に対する規制から外れることができる 39 保険業法では「保険契約の締結の 媒介」をすると保険募集人に該当 してしまう可能性があるので除外 ⓒHori & Partners All rights reserved
  40. 参入規制(財産的基礎) 【報告書】 40 ・ 銀行代理業者、金融商品仲介業者、保険募集人が顧客に損害を与えた場合、 ⇒ 所属金融機関が顧客に対して損害賠償責任を負担 ・ 所属制を採用しない ⇒

    仲介業者の資力を担保するため保証金の供託等を求める 現行法では・・・ 新しい仲介法制では・・・ ・ 多くの顧客に同様の損害が発生する可能性がある ⇒ 仲介業者の事業規模が大きくなると損害が大きくなる可能性がある ⇒ 事業規模に応じた供託金とする 仲介業者のシステムトラブルなどがあると・・・ ⓒHori & Partners All rights reserved
  41. 参入規制(財産的基礎)(Cont’d) 【法】 (法22条) ・ 金融サービス仲介業者は保証金を主たる営業所又は事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない ・ 保証金の供託等を行い内閣総理大臣への届出後でなければ、金融サービス仲介業を行えない(法22条5項) = 事前の供託等が必要 41

    ・ 保証金の額は・・・ ⇒ 1000万円+前事業年度に得た年間受領手数料等の5%(令26条) ⇒ 供託に代えて、保全契約・金融サービス仲介業者賠償責任保険契約も可能(法23条) ※ (金融サービス仲介業者賠償責任保険は一部のみ=1000万円は供託 or 保全契約) ⇒ 一定の利用者等について、供託金に対する優先弁済権を付与(法22条6項) ⓒHori & Partners All rights reserved
  42. 参入規制(兼業制限) • 現行の仲介業者は比較的広く兼業が認められている 銀行代理業者 承認を受けて行う。ただし、与信については利益相反の観点からの制限あり 金融商品仲介業者 届出をして行う。ただし、兼業が公益に反する場合は登録拒否 保険募集人 届出をして行う。ただし、銀行窓販等の場合の融資先募集規制等はあり 貸金業者

    届出をして行う。ただし、兼業が公益に反する場合は登録拒否 【報告書】 • 新たな仲介業者についても基本的に広く兼業を認める → ただし、同じ分野で既存の仲介業務と新しい仲介業務を併営することは不可 例: 銀行代理業としてA銀行の貸付けの媒介をしながら、 他方で新仲介業者としてB銀行およびC銀行の預金の媒介を行うのは不可 例: 銀行代理業としてA銀行の貸付けの媒介をしながら、 他方で新仲介業者としてB証券の株式の取扱いの媒介や、C損保の保険の販売を行うことは可 ⇒ 既存仲介業者にとっては障壁となる?別会社で対応などになる? 42 ⓒHori & Partners All rights reserved
  43. 参入規制(兼業制限)(Cont’d) 【法】 43 ・ 新たな仲介業者についても基本的に広く兼業を認める → 基本的に全て届出制 → 「他に行っている事業が公益に反すると認められる」ことが登録拒否事由(法15条1項1号ヨ) ・

    同じ分野で既存の仲介業務と新しい仲介業務を併営することの制限については? → 許可や登録の失効事由等になる ⓒHori & Partners All rights reserved 例えば・・・ 保険については保険募集人 (乗合代理店)として、 銀行分野と金商分野は 新しい仲介業で というような方式も可能
  44. 参入規制(兼業制限)(Cont’d) 【法】 44 ・ 銀行代理業者が預金等媒介業務を行おうとする場合 ― 預金等媒介業務を行う金融サービス仲介業者の登録を 受けると、銀行代理業の許可が失効 ・ 預金等媒介業務を行う金融サービス仲介業者が

    銀行代理業を行おうとする場合 → 銀行代理業者となると、金融サービス仲介業者としての 登録は失効 or 預金等媒介業務を行わない旨の変更登録 があったとみなされる ・ 保険募集人・保険仲立人が保険媒介業務を行おうとする場合 - 保険等媒介業務を行う金融サービス仲介業者の登録を 受けると、保険募集人・保険仲立人の登録は失効 ― 次に該当すること等が登録拒否事由 ⇒ 保険募集人(保険会社側から委託を受けて当該保険会社等 のために保険契約の代理又は媒介を行っている者を除く) ⇒ 媒介業務を行う使用人が保険募集人(保険会社側から委託 を受けて当該保険会社等のために保険契約の代理又は媒介 を行っている者に限る) ・ 保険媒介業務を行う金融サービス仲介業者が保険募集人or 保険仲立人となろうとする場合 ― 保険募集人・保険仲立人又はその役員・使用人となると 金融サービス仲介業者としての登録は失効 or 保険媒介業務 を行わない旨の変更登録があったとみなされる 預金等媒介業務では・・・ 保険媒介業務では・・・ ⓒHori & Partners All rights reserved
  45. 参入規制(兼業制限)(Cont’d) 【法】 45 ・ 第一種金融商品取引業者・金融商品仲介業者が 有価証券等仲介業務を行おうとする場合 → 有価証券等仲介業務を行う金融サービス仲介業者の 登録を受けると、第一種金融商品取引業者の登録は失効 or

    第一種を行わない旨の変更登録があったとみなされる → 有価証券等仲介業務を行う金融サービス仲介業者の 登録を受けると、金融商品仲介業者の登録は失効 ・ 有価証券等仲介業務を行う金融サービス仲介業者が 第一種金融商品取引業・金融商品仲介業を行おうとする場合 → 金融サービス仲介業者としての登録は失効or 有価証券 等仲介業務を行わない旨の変更登録があったとみなされる ・ 貸金業者が貸金業貸付媒介業務を行おうとする場合 - 貸金業貸付媒介業務を行う金融サービス仲介業者の登録を 受けると、貸金業者としての登録は失効 ・ 貸金業貸付媒介業務を行う金融サービス仲介業者が 貸金業者となろうとする場合 ― 貸金業者となると、金融サービス仲介業者としての登録は失効 or 貸金業貸付媒介業務を行わない旨の変更登録があったとみ なされる 有価証券等仲介業務では・・・ 貸金業貸付媒介業務では・・・ ⓒHori & Partners All rights reserved
  46. 参入規制(その他) • 現行の規制上、仲介業者には、社会的信用や業務遂行能力等が求められている 銀行代理業者 ・ 人的構成に照らして、銀行代理業を的確、公正かつ効率的に遂行するために必要な能力 を有し、かつ、十分な社会的信用を要する者であることが必要 金融商品仲介業者 ・ 金融商品仲介業を適確に遂行することができる知識及び経験を有しない場合は登録拒否

    ・ 不適格事由がある場合は登録拒否 保険募集人 ・ 不適格事由がある場合は登録拒否 + 実務上は協会の試験への合格が求められる 貸金業者 ・ 貸金業を適確に遂行するために必要な体制が整備されていない場合は登録拒否 ・ 不適格事由がある場合は登録拒否 【法】 • 新たな仲介業者にも同様の規制を設ける = 次の事項は登録拒否事由となる(法15条) - 不適格事由(例: 金融サービス仲介業者がその登録を取り消されてから5年を経過しない場合) - 金融サービス仲介業を適確に遂行するに足りる能力の欠如 - 自主規制機関不加入で、当該機関の定款その他の規則に準ずる規則の不整備 46 ⓒHori & Partners All rights reserved
  47. 参入規制(金融機関による仲介業者の兼業) 【WGでの議論】 ⓒHori & Partners All rights reserved 47 決済法制及び金融サービス仲介に関するワーキング・グループ第5回参考資料(事務局)3頁より引用

    【報告書】 ・ 金融機関が新たな仲介業を兼業することについては・・・ ⇒ 金融機関が既存の仲介業を兼業することの可否にならって整理することが適当
  48. 参入規制(金融機関による仲介業者の兼業) ⓒHori & Partners All rights reserved 48 ・ 銀行分野については・・・

    → 現行規則で既に「銀行等の業務の媒介」が付随業務に含まれている ・ 保険分野については・・・ → 保険媒介業務も法定他業として可能(法17条1項) ※ 弊害防止措置は必要 ・ 銀行分野・ 保険分野について・・・ → 改正業府令で届出業務に(業府令68条) ・ 銀行分野について・・・ → 改正保険業法施行規則で付随業務として可能(保険業法施行規則51条) 銀行 金融商品取引業者 保険会社 【法】
  49. 参入規制(金融機関による仲介業者の子会社化) 【報告書】 ・ 金融機関が新たな仲介業者を子会社とすることについては・・・ ⇒ 金融機関が既存の仲介業を子会社とすることの可否にならって整理することが適当 ⓒHori & Partners All

    rights reserved 49 【WGでの議論】 決済法制及び金融サービス仲介に関するワーキング・グループ第5回参考資料(事務局)3頁より引用
  50. 参入規制(金融機関による仲介業者の子会社化) ⓒHori & Partners All rights reserved 50 預金等媒介 :

    現行の銀行法施行規則で「銀行等の業務の媒介」が既に含まれている 有価証券等仲介: 銀行法改正で子会社の対象業務に追加 ※ 投資顧問・投資一任の媒介は除く 保険媒介 : 銀行法施行規則改正で追加(銀行法施行規則17条の3第2項3号の5) → 改正法では特に規定なし ⇒ 第一種金融商品取引業者には、子会社の業務範囲規制がない 預金等媒介 : 現行の保険業法施行規則で「銀行等の業務の媒介」が既に含まれている 有価証券等仲介: 保険業法改正で子会社の対象業務に追加 ※ 投資顧問・投資一任の媒介は除く 保険媒介 : 保険業法施行規則改正で追加(保険業法施行規則56条の2第2項2号の2) 銀行 金融商品取引業者 保険会社 【法】
  51. 行為規制(基本的な考え方) 【報告書】 51 etc. → 金融サービスごとの特性に応じた規制 共通の規制 アクティビティベースの規制 名義貸しの禁止 顧客に対する

    情報提供・説明義務 業務運営に関する 体制整備 預金の受入れ 資金供与 資産運用 リスクの移転 ⓒHori & Partners All rights reserved
  52. 行為規制(基本的な行為規制) 【法】 • 基本的な共通規制 ― 名義貸しの禁止(法21条) ― 標識の掲示等(法20条) ⇒ 見やすい場所への標識の掲示

    ⇒ インターネット等の方法により、商号・業務の種別等の公表 ― 誠実義務(法24条) ※ 「金融機関のために」の場合でも顧客(販売の相手方)に対する誠実義務 • 金融サービス仲介業者の行為規制ではないが・・・ → 商号等の使用の制限(法19条) = 金融サービス仲介業者以外の者は、金融サービス仲介業者との商号や紛らわしい商号等の使用不可 52 その他の情報提供・説明義務は、 業種ごとの固有のものもあるため、 既存の仲介業に求められる情報提供義務 を参考に定められることに(後述) ⓒHori & Partners All rights reserved
  53. 行為規制(顧客資産の預託の受入れ) • 現行の法規制上の顧客資産の預託の受入れは次のとおり。 銀行代理業者 預託を受けた場合は自己資産と分別管理 金融商品仲介業者 預託の受入れは禁止 保険募集人 領収した保険料を自己財産と区分すること等が求められる 貸金業者

    N/A 【報告書】 • 新たな仲介業者については・・・ - 「媒介」に限定される = 代理は不可 - 金融機関への送客サービスや金融商品の比較・紹介サービスが想定される ⇒ 顧客資産の預託を受ける必要性は高くないので、顧客資産の預託の受入れは禁止 ※ ただし、例えば、資金移動業を兼業する場合のように、兼業で預託を受けることは、兼業に係る規制で 顧客資産の保護が図られているならば禁止されない。 53 ⓒHori & Partners All rights reserved
  54. 行為規制(顧客資産の預託の受入れ)(cont’d) 【法】 (法27条) ・ 金融サービス仲介業者は、名目を問わず、金融サービス仲介業に関して次の行為は禁止 ⇒ 金融機関への直接の支払いができるようにすることが基本的には必要 ・ ただし、顧客の保護に欠けるおそれが少ないものとして金サ業府令46条で定める場合を除く Ex.

    銀行等が業として行う場合や資金移動業者が資金移動業として行うことは可能 ⇒ 資金移動業として行うペイメントサービスを併営している場合、当該サービスでの支払いが可能 54 ⓒHori & Partners All rights reserved 顧客から金銭その他の財産の預託を受けること 密接な関係を有する者(令30条)に顧客の金銭その他の財産の預託をさせること
  55. 顧客情報の適正な取扱い 【報告書】 • 既存の仲介業者は、顧客の利益を保護する必要性が高い場合に、仲介業務を通じて取得した顧客に 関する非公開情報を、顧客の同意なく、兼業に利用したり、親子法人等に提供することは禁止されている。 銀行代理業者 ・ 銀行代理業で取り扱う顧客の非公開金融情報を、顧客の書面等による同意を得ずに兼業で利用することは禁止 ・ 兼業で取り扱う顧客の非公開情報を、顧客の書面等による同意を得ずに銀行代理業及び銀行代理業に付随する

    業務で利用することは禁止 ・ 兼業で取り扱う顧客の非公開情報を、顧客の書面等による同意を得ずに所属銀行に提供することは禁止 金融商品仲介業者 ・ 金融機関代理業を行う場合に、発行者である顧客の非公開融資等情報を金融機関代理業に従事する者から 受領し、または当該者に提供することは原則として禁止 ・ 金融機関代理業を行う場合に、金融機関代理業務に従事する者が職務上知り得た非公開情報であって有価証券 の投資判断に影響を及ぼす情報に基づいて、有価証券の売買等をすることは禁止 ・ 職務上知り得た顧客の有価証券等の売買等に関する特別の情報を、親法人又は子法人との間で授受することは 原則として禁止 保険募集人 ・ 銀行代理業で取り扱う顧客に関する非公開金融情報を、顧客の書面等による同意を得ずに保険募集に利用する ことは禁止 ・ 保険募集で取り扱う顧客に関する非公開保険情報を、顧客の書面等による同意を得ずに銀行代理業及び 銀行代理業に付随する業務で利用することは禁止 貸金業者 親子法人等への提供という面での規制はないが・・・ ・ 貸金業の業務に関して取得した資金需要者に関する情報の適切な取扱い ・ 信用情報の目的外利用の禁止 55 ⓒHori & Partners All rights reserved
  56. 顧客情報の適正な取扱い(Cont’d) ・ 新たな仲介業者も・・・ ⇒ それぞれにおいて、既存の仲介業者に対する規制を参考に、仲介業務を通じて取得した顧客に関する 非公開情報の適切な取扱いを求める 【法】 (法26条) ① 内閣府令で定めるところにより、

    ② 金融サービス仲介業務に関して取得した顧客に関する情報の ③ 適切な取扱い = 「適切な取扱い」の具体的な内容は内閣府令 56 ⓒHori & Partners All rights reserved 仲介行為を行う分野間 兼業業務との間 グループ会社等との間 ・ 個人顧客情報の安全管理(府令36条) ・ 返済能力情報の取扱い(府令37条) ・ 特別の非公開情報の取扱い(府令38条) +α
  57. ファイアーウォール規制 【預金等媒介業務を行う場合】 ① 預金等媒介 → 有価証券等仲介・貸金業貸付媒介/兼業(府令55条7号イ) = 預金等媒介業務において取り扱う顧客に関する非公開金融情報を、事前に書面による顧客の同意を 得ることなく、「預金等媒介・保険媒介・保険募集」以外の業務に利用不可 ②

    有価証券等仲介・貸金業貸付媒介/兼業 → 預金等媒介業務(府令55条7号ロ) = 「預金等媒介・保険媒介・保険募集」以外の業務において取り扱う、顧客に関する非公開情報を、 事前に書面による顧客の同意を得ることなく、預金等媒介業務に利用不可 ③ 有価証券等仲介・貸金業貸付媒介/兼業 → 相手方金融機関(府令55条7号ハ) = 「預金等媒介・保険媒介・保険募集」以外の業務において取り扱う顧客に関する非公開情報を、 事前に書面による顧客の同意を得ることなく、相手方金融機関に提供不可 ⓒHori & Partners All rights reserved 57
  58. ファイアーウォール規制 【保険等媒介業務を行う場合】 ① 金融機関代理業(預金等媒介を含む) → 保険媒介(府令62条15号イ) = 保険媒介業務を行う金サ業者が、金融機関代理業(預金等媒介業務を含む)も行う場合、 当該金融機関代理業(預金等媒介業務を含む)において取り扱う顧客に関する非公開金融情報を、 事前に書面による顧客の同意を得ることなく、保険媒介業務に利用することは不可

    ② 保険媒介 → 金融機関代理業(預金等媒介を含む)(府令62条15号ロ) = 保険媒介業務を行う金サ業者が、金融機関代理業(預金等媒介業務を含む)も行う場合、 保険媒介業務において取り扱う顧客に関する非公開保険情報を、事前に顧客の書面による同意を得ることなく、 金融機関代理業(預金等媒介業務を含む)に利用することは不可 ★ 保険媒介業務を行う金サ業者が銀行である場合 ③ 銀行業務 → 保険媒介(府令20条2項イ) = 保険媒介業務を行う金サ業者は、銀行の業務で取り扱う顧客の非公開金融情報を、 事前に書面による顧客の同意を得ることなく、保険媒介業務で利用することは不可 ④ 保険媒介 → 銀行業務(府令20条2項ロ) = 保険媒介業務を行う金サ業者は、保険媒介業務で取り扱う顧客の非公開保険情報を、 事前に書面による顧客の同意を得ることなく、保険媒介業務以外の業務に利用することは不可 ⓒHori & Partners All rights reserved 58
  59. ファイアーウォール規制 【保険等媒介業務を行う場合】 ★ 他の事業者との間のファイアーウォール ⑤ 保険媒介業者 → 保険募集人・保険仲立人・他の保険媒介業者(監督指針Ⅵ-1-4-1-1(4)) = 保険媒介業務を行う金サ業者は、当該業者・その役職員が顧客から得た非公開情報を、事前に書面による

    顧客の同意を得ることなく、保険募集人・保険仲立人・他の保険媒介業者に提供することは不可 ⑥ 保険募集人・保険仲立人・他の保険媒介業者 → 保険媒介業者(監督指針Ⅵ-1-4-1-1(4)) = 保険媒介業務を行う金サ業者・その役職員は、保険募集人・保険仲立人・他の保険媒介業者が顧客から得た 非公開情報を、事前に書面による顧客の同意を得ることなく、当該募集人等から受領することは不可 ⓒHori & Partners All rights reserved 59
  60. ファイアーウォール規制 【有価証券等仲介業務を行う場合】 ★ グループ会社との間のファイヤーウォール規制 ① グループ会社 → 金サ業者(府令111条12号) = 有価証券等仲介業務を行う金サ業者・その役職員が、グループ会社の役職員が職務上知り得た顧客の特別の情報を、

    事前に書面による顧客の同意を得ることなく、当該グループ会社から受領することは不可 ② 金サ業者 → グループ会社(府令111条12号) = 有価証券等仲介業務を行う金サ業者・その役職員が、当該金サ業者・その役職員が職務上知り得た顧客の特別の情報を、 事前に書面による顧客の同意を得ることなく、グループ会社に提供することは不可 ③ 有価証券等仲介業務における利用(府令111条12号) = 有価証券等仲介業務を行う金サ業者・その役職員が、事前に書面による顧客の同意を得ることなく、 グループ会社から取得した当該グループ会社の役職員が職務上知り得た顧客の特別の情報を利用して、 有価証券の売買その他の取引を勧誘することは不可 ⓒHori & Partners All rights reserved 60
  61. ★ 兼業を行う場合のファイヤーウォール規制 ① 兼業で得た非公開情報による勧誘(準用金商法66条の14第1項1号ホ) = 有価証券等仲介業以外の兼業により知り得た有価証券の発行者に関する情報(非公表かつ顧客の投資判断に影響するもの) を利用して有価証券等仲介業に係る勧誘を行うことは不可 ② 確定拠出年金運営管理業(府令111条20号) =

    確定拠出年金運営管理業を行う場合に、当該確定拠出年金運営管理業に係る加入者等による運用の指図に関する情報を 利用して、当該加入者等以外の顧客に対して有価証券の売買その他の取引を勧誘することは不可 ③ 信託業等(府令111条22号) = 信託業等を行う場合において、当該信託業等に基づく信託財産の管理又は処分に係る有価証券の売買その他の取引、 市場デリバティブ取引又は外国市場デリバティブ取引に関する情報を利用して、当該信託財産に係る顧客以外の顧客に対して、 有価証券の売買その他の取引を勧誘することは不可 ⓒHori & Partners All rights reserved 61 ファイアーウォール規制 【有価証券等仲介業務を行う場合】
  62. ★ 金融機関代理業を行う場合 ① 金融機関代理業 → 有価証券等仲介業(府令111条24号) = 金融機関代理業を行う場合において、有価証券等仲介業務に従事する金サ業者・その役職員が、 有価証券の発行者である顧客の非公開融資等情報を、事業性の資金の貸付等を内容とする金融機関代理業務に従事する 金サ業者・その役職員から受領することは不可

    ② 有価証券等仲介業 → 金融機関代理業(府令111条24号) = 金融機関代理業を行う場合において、有価証券等仲介業務に従事する金サ業者・その役職員が、 有価証券の発行者である顧客の非公開融資等情報を、事業性の資金の貸付等を内容とする金融機関代理業務に従事する 金サ業者・その役職員に提供することは不可 ③ 有価証券取引での利用(府令111条25号) = 金融機関代理業を行う場合において、事業性の資金の貸付等を内容とする金融機関代理業務に従事する金サ業者・その役職員が 職務上知り得た公開されていない情報であって有価証券の投資判断に影響を及ぼすと認められるものに基づいて、 有価証券の売買その他の取引、市場デリバティブ取引又は外国市場デリバティブ取引を行うことは不可 ⓒHori & Partners All rights reserved 62 ファイアーウォール規制 【有価証券等仲介業務を行う場合】
  63. ★ 金融機関代理業を行う場合(Cont’d) ④ 統括役職員による非公開融資等情報の有価証券等仲介における利用(府令118条7号) = 有価証券等仲介業務と事業性の資金の貸付等を内容とする金融機関代理業務を併せて実施する組織の業務を統括する 金サ業者・その役職員が、有価証券の発行者である顧客の非公開融資等情報を自ら取得し、又は当該金融機関代理業務に従事する 金サ業者・その役職員から受領して、当該有価証券に係る有価証券等仲介業務を行うことは不可 ⑤ 統括役職員による有価証券等仲介部門への非公開融資情報の提供(府令118条7号)

    = 有価証券等仲介業務と事業性の資金の貸付等を内容とする金融機関代理業務を併せて実施する組織の業務を統括する 金サ業者・その役職員が、顧客の非公開融資等情報の提供につき事前に書面による当該顧客の同意を得ることなく、 当該顧客の非公開融資等情報を、有価証券等仲介業務に従事する金サ業者・その役職員に提供することは不可 ⓒHori & Partners All rights reserved 63 ファイアーウォール規制 【有価証券等仲介業務を行う場合】
  64. ① 顧客の特別な情報の相手方金融機関への提供(府令118条9号) = 有価証券等仲介業務を行う金サ業者が取得した顧客の財産に関する情報その他の特別な情報を、 事前に顧客の書面による同意を得ることなく、相手方金融機関に提供することは不可 ※ 金サ業を行うために相手方金融機関に提供する必要がある場合など、例外あり ② 顧客の特別な情報を利用しての取引(府令118条9号) =

    有価証券等仲介業務を行う金サ業者が、相手方金融機関が事前に書面による顧客の同意を得ることなく 当該金サ業者に提供した顧客の財産に関する情報その他の特別な情報を利用して、有価証券の売買その他の取引を 勧誘することは不可 ⓒHori & Partners All rights reserved 64 ファイアーウォール規制 【有価証券等仲介業務を行う場合】
  65. ★ 複数の金融機関から金サ業務を受託している場合(監督指針Ⅲ-2-2(1)⑥) = 金サ業者が複数の金融機関から金サ業務を受託している場合、一の金融機関のための 金サ業務で得た顧客情報が、顧客の同意なくその他の金融機関のための金サ業務に流用される ことがないよう、顧客情報を適正に管理するための方法・態勢の整備が必要 ⓒHori & Partners All

    rights reserved 65 ファイアーウォール規制 【金サ業全体】 この監督指針の規定により、 金サ業務内でも分野を跨ぐ情報利用には 顧客の同意が必要になってしまうように見える 監督指針Ⅲ-2-2(1)⑦と異なり、 「法令・・・に基づき」という文言 がないため・・・
  66. ・府令55条 ・府令111条24号 ・府令111条25号 ・府令118条7号 ⓒHori & Partners All rights reserved

    66 ファイアーウォール規制 【金サ業の各分野間での情報授受】 預金等媒介業務 保険媒介業務 有価証券等仲介業務 貸金業貸付媒介業務 ・府令56条 ・保険媒介を行う銀行の場合は府令20条 ・府令55条 ・準用金商法 66条の14第1号ホ ・準用金商法 66条の14第1号ホ ・監督指針Ⅲ-2-2(1)⑥
  67. 仲介業者の中立性 【報告書】 ・ 現行法上は次の2つのパターンがある ― しかしながら、仲介業者の行動は、上記のような法律上の建付けよりも・・・ ⇒ 報酬・利益をどこから受けているかといった経済的なインセンティブの影響が大きい 67 ⓒHori

    & Partners All rights reserved ・ 所属制 ⇒ 法律上の義務に基づく指導関係 ・ 非所属制 ⇒ 業務上のパートナーとしての連携・協働関係 既存の仲介業 新しい仲介業 - 「金融機関の委託を受けて(金融機関のために)」というパターン - 「顧客の委託を受けて」というパターン
  68. • 新たな仲介法制では、 ① 経済的なインセンティブに関する透明性の確保 ② 仲介先の金融機関との間の委託関係・資本関係の明示 ③ 仲介業者において「顧客本位の業務運営の原則」を踏まえた取り組み 【法】 (法25条2項)

    報酬・利益を どこから受け取るのかは 制限しない 仲介業者の中立性(Cont’d) 68 ⓒHori & Partners All rights reserved ・ 金融サービス仲介業者は、顧客から求められたときは、次の事項を明らかにしなければならない ① 金融サービス仲介業に関して受け取る手数料、報酬その他の対価の額 ② 業務の種別ごとに、各相手方金融機関からの手数料当合計額に占める、当件の相手方金融機関 から受領した手数料合計額の割合 ③ 供託している保証金の額(保証・賠責保険の場合はそれによる保全額) ・ 金融サービス仲介業者の情報提供義務の対象も一部は内閣府令で定める
  69. 顧客に対する情報提供 【報告書】 ・ 新しい仲介法制の下では・・・ → 既存の仲介業に求められる情報提供義務を参考に・・・ ⇒ 書面交付、適合性原則を踏まえた適切な説明及び情報提供を求める → 契約締結に至る一連の過程で金融機関・仲介業者のいずれかが十分な情報提供・説明を行えば足りる

    ※ ただし、金融機関と仲介業者の役割分担は明確化を要する 69 ⓒHori & Partners All rights reserved
  70. 顧客に対する情報提供(cont’d) 【法】 ・ 金融サービス仲介業者の情報提供義務(法25条1項) 70 ⓒHori & Partners All rights

    reserved ① 商号・名称 or 氏名・住所 ② 登録されている業務の種別 ③ 代理権限等の不存在 ④ 金銭等の預託の禁止の趣旨 ⑤ 損害賠償に関する事項 ⑥ その他府令33条2項で定める事項 ・ 次の権限の不存在 - 相手方金融機関を代理する権限 - 契約内容の変更・解除の申し出の受領 - 契約の証書その他これに準ずる書面の発行 - 保険媒介業務を行う場合において・・・ - 顧客からの告知・通知の受領 - 保険事故による損害の填補責任の有無の判断・決定 - 登録番号・相手方金融機関の名称・手数料等 - 二以上の金融サービス契約を取り扱う場合において、 顧客が相手方金融機関に支払う手数料等が異なるときは、その旨 - 投資助言業務の顧客に対して有価証券仲介行為を行う場合は、 当該有価証券仲介行為で得る手数料等の額 - 金サ業者と相手方金融機関の関係性(資本関係・委託関係) - 情報提供等に関する金サ業者と相手方金融機関の役割分担
  71. 顧客に対する情報提供(cont’d) 【既存法】 71 ⓒHori & Partners All rights reserved 銀行代理業者

    ・ 情報提供義務(金利、手数料、商品情報など) 金融商品仲介業者 ・ 明示義務(所属金商業者の名称、代理権不存在、金銭等の預託の禁止など) ・ 書面交付義務(直接の義務の主体ではなく、委託元に代わって交付の場合あり) 保険募集人 ・ 情報提供義務(商品の仕組み、保険金額、保険料など詳細な情報提供) 貸金業者 ・ 貸付条件等の掲示義務(利率、返済方式、返済期間、返済回数など) ・ 書面交付(契約締結前・締結時交付書面など) 預金等媒介業務 ・ 情報提供義務(金利、手数料、商品情報など) 有価証券等仲介業務 ・ 情報提供義務(相手方金融機関の商号等、代理権不存在など → 前頁参照) ・ 書面交付義務(直接の義務の主体?)(法37条の3、37条の4、府令89条) 保険媒介業務 ・ 情報提供義務(商品の仕組み、保険金額、保険料など詳細な情報提供) 貸金業貸付媒介業務 ・ 貸付条件等の掲示義務(利率、返済方式、返済期間、返済回数、媒介手数料など) ・ 書面交付(契約締結前・締結時交付書面など) 【金サ法】
  72. 顧客に対する情報提供(cont’d) 【法】 ・ 金融サービス仲介業者の重要事項の説明のための措置義務(法26条) 全: 電気通信回線に接続する電子計算機を利用して業務を行う場合、金サ業者と他の者の誤認防止措置 銀: 預金等との誤認防止等(府令50条) 保: 比較説明における誤認防止等・推奨販売における必要な説明(府令63条、64条)

    ・ 「契約締結に至る一連の過程で金融機関・仲介業者のいずれかが十分な情報提供を行えば足りる」 銀: 預金者等に対する情報提供(府令49条3項) 特定預金に係る前書面・時書面交付(府令90条1項4号、106条1項4号) 保: 保険契約者・被保険者に対する情報提供(府令56条2項) 貸: 貸付の相手方に対する前書面・時書面交付(府令130条3項、132条16項) 72 ⓒHori & Partners All rights reserved 有価証券等仲介 については?
  73. 機能ごとの特性に応じたその他の規制 • 現行法では例えば次のような規制がある(これ以外にも多数の規制がある点に注意) 銀行代理業者 ・ 抱き合わせ融資の媒介の禁止 ・ 情実融資の媒介の禁止 等 金融商品仲介業者

    ・ 虚偽告知の禁止、断定的判断の提供の禁止 ・ インサイダー情報を利用した勧誘行為の禁止 ・ 顧客の注文動向を利用した自己売買の禁止 ・ 損失補填の禁止 等 保険募集人 ・ 意向把握・確認義務 ・ 自己契約の禁止 ・ 禁止行為(告知妨害の禁止、特別利益の提供の禁止、不適切な乗換募集の禁止等) 等 貸金業者 ・ 返済能力調査 ・ 禁止行為(契約締結に際して白紙委任状を徴求、過大な担保・保証人の徴求) 等 73 【報告書】 • 仲介業者が取り扱う商品・サービスの特性を踏まえ、必要なルールが過不足なく提供されることを確保する必要がある → 既存の仲介業に関する規制を参考に、必要なルールを過不足なく設ける 【法】 (法29条~32条) ・ 業種ごとに準用規定を設置 ※ 政令で読替え ・ 内閣府令に定めるところにより、健全かつ適切な運営を確保するための措置 → 上記の準用規定のほか、内閣府令で定められるものもある ⓒHori & Partners All rights reserved
  74. 機能ごとの特性に応じたその他の規制(Cont’d) • 改正法では例えば次のような規制について準用規定がある 74 ⓒHori & Partners All rights reserved

    ・ 顧客に対する情報提供及び説明(71頁以下参照) ・ 預金等媒介業務における禁止行為(準用銀行法52条の45、府令55条) - 虚偽告知 - 断定的判断の提供又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為 - 密接関係者の業務に係る他の取引との抱き合わせによる資金供与の媒介 - 相手方金融機関の通常の取引条件よりも相手方金融機関に不利な条件での、密接関係者に対する資金供与の媒介 - 適合性を踏まえた重要事項の不告知又は誤認させるおそれのあることを告げる行為 - 不当に、自己又は自己の指定する第三者と取引することを条件とする、預金等媒介業務の対象となる契約の締結の媒介 - 取引上の優越的地位を不当に利用して、取引条件又は実施について不利益を与える行為 - 不当に、預金等媒介業務の対象となる契約の締結の媒介を行うことを条件として、自己又は自己の指定する第三者と取引をさせる行為 - 兼業業務における優越的地位を不当に利用して、預金等媒介業務に係る取引の条件又は実施について不利益を与える行為 - 相手方金融機関に対して、預金等媒介業務に係る契約締結の判断に影響を及ぼす重要事項を告げず、又は虚偽のことを告げる行為 預金等媒介業務に関する銀行法の準用規定の概要 ⇒ 特定預金については、特定金融サービス契約に該当(79頁を参照)
  75. 機能ごとの特性に応じたその他の規制(Cont’d) 75 ⓒHori & Partners All rights reserved ・ 有価証券等仲介業務として行う投資顧問契約又は投資一任契約に関して次の行為は禁止(準用金商法38条の2)

    - 投資顧問契約若しくは投資一任契約又はこれらの媒介に係る契約の締結又は解約に関して、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をする行為 - 勧誘に際しての損失補填の約束 ・ 有価証券等仲介業務における禁止行為(同法66条の14) - 自己又は第三者の図利目的で、特定金融指標算出者に対して、当該算出に関して、正当な根拠を有しない算出基礎情報を提供する行為 - 投資助言に係る助言に基づいて顧客が行う有価証券の売買等又は投資運用業に係る運用として行う有価証券の売買等に関する情報を 利用して、これらの顧客以外の顧客に対して行う勧誘 - 兼業で知り得た発行者に関する情報を利用して勧誘する行為 - 金銭の貸付けその他の信用供与を条件として勧誘する行為 - 有価証券等仲介業で知り得た有価証券仲介業に係る顧客の有価証券の売買等の注文動向その他特別の情報を利用して、自己の計算で 有価証券の売買その他の取引等を行う行為 ・ 特定投資家向け有価証券について一般投資家を相手方として売買の媒介等を行う行為の禁止(同法66条の14の2) 有価証券等仲介業務に関する金商法の準用規定の概要 ⇒ これに加え、有価証券等仲介業務に関しては、これによる契約が基本的に「特定金融サービス契約」に該当するため、 基本的に79頁の準用規定も適用される。
  76. 機能ごとの特性に応じたその他の規制(Cont’d) 76 ⓒHori & Partners All rights reserved ・ 相互会社が保険者となる場合の商法の規定の準用(準用保険業法293条)

    ・ 情報提供義務(同法294条) ・ 意向把握・確認義務(同法294条の2) ・ 自己契約の禁止(同法295条) ・ 結約書の記載事項(同法298条) ※ 結約書の交付義務自体は上記の商法の規定の準用 ・ 保険媒介業務における禁止行為(同法300条1項) - 虚偽告知及び重要事項の不告知/虚偽告知推奨 - 告知妨害及び不告知推奨 - 不利益となる事実を告げずに行う乗換勧誘 - 特別の利益の提供の約束及び特別の利益の提供 - 誤解させるおそれのある比較事項の告知及び表示(不当な比較) - 断定的判断の提供又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為若しくは表示 - 特定関係者が特別の利益の提供を約し、又は提供していることを知りながら、保険契約の申込みをさせる行為 - 府令62条で定める事項 ※ 詳細は省略 ・ 申込みの撤回があった場合の前受金の返還、撤回者に対する損害賠償請求等の制限(同法309条) 保険媒介業務に関する保険業法の準用規定の概要 ⇒ 特定保険については、特定金融サービス契約に該当(79頁を参照)
  77. 機能ごとの特性に応じたその他の規制(Cont’d) 77 ⓒHori & Partners All rights reserved ・ 証明書の携帯、従業員名簿の備置(準用貸金業法12条の4)

    ・ 暴力団員等の使用の禁止(同法12条の5) ・ 貸金業貸付媒介業務における禁止行為(同法12条の6) - 虚偽告知及び重要事項の不告知 - 断定的提供又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為 - 保証人に、主債務者の弁済が確実であると誤解させるおそれのあることを告げる行為 - 偽りその他不正又は著しく不当な行為 ・ 住宅資金等の貸付けの相手方の死亡によって保険金の支払いを受けることになる保険契約を締結する場合の、 自殺による死亡を保険事故とすることの禁止(同法12条の7) ・ 利息制限法の上限利息を超える利息の契約の禁止等(同法12条の8) ・ 資金需要者に対する、借入・返済に関する相談、助言その他の支援を適正・確実に実施することができる団体 を紹介する努力義務(同法12条の9) 貸金業貸付媒介業務に関する準用規定の概要 貸金業務取扱主任者の 設置義務が準用されていない ↓ もっとも・・・ 一定期間以上の貸付業務経験者 or それと同等以上の能力を有する者 を置くことが必要 (各営業所にも)
  78. 機能ごとの特性に応じたその他の規制(Cont’d) 78 ⓒHori & Partners All rights reserved ・ 貸付条件等の掲示(準用貸金業法14条)

    ・ 貸付条件の広告等における表示・説明等(同法15条) ・ 誇大広告の禁止(同法16条) ・ 契約締結前交付書面、生命保険等に係る同意前の書面交付、契約締結時交付書面の交付(同法16条の2~17条) ・ 受取証書の交付(同法18条) ・ 債務者等による帳簿の閲覧・謄写権(同法19条の2) ・ 特定公正証書の作成を公証人に嘱託することを代理人に委任することを証する書面の取得禁止等(同法20条) ・ 公的給付が預貯金口座等に振り込まれた場合に当該口座資金から当該貸付けの弁済を受けることを目的として、 預金通帳等の引渡し等を求めること等の禁止(同法20条の2) ・ 取立行為における規制(威迫及び私生活若しくは業務の平穏を害する行動の禁止等)(同法21条) ・ 全額弁済を受けた際の債権証書の返還(同法22条) 貸金業貸付媒介業務に関する準用規定の概要
  79. 機能ごとの特性に応じたその他の規制(Cont’d) 79 ⓒHori & Partners All rights reserved ・ プロアマ規制の一部(準用金商法1章1節5款)

    ・ 広告等に関する規制(同法37条) ・ 契約締結前交付書面・契約締結時交付書面の交付等(同法37条の3、37条の4) ・ 特定金サ契約解除の場合の損害賠償請求等の制限及び前払金の返還(同法37条の6第3項及び4項本文) ・ 特定金サ契約に係る金サ業における禁止行為(同法38条) - 虚偽告知 - 断定的判断の提供又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為 - 信用格付業者以外の者が付与した信用格付を、当該付与者が登録信用格付業者でないこと等の事項を告げずに提供して、勧誘を行う行為 - 不招請勧誘行為 - 勧誘に先立って、顧客の勧誘を受ける意思を確認しないで勧誘をする行為 - 勧誘を受けた顧客が契約締結しない旨の意思を表示したにもかかわらず勧誘を継続する行為 - 府令110条又は111条で定める行為 ・ 損失補填等の申込み・約束・財産上の利益の提供の禁止(同法39条) ・ 適合性の原則(同法40条1項) ・ 業務に関して取得した顧客情報の適正な取扱いを確保するための措置、その他業務の運営状況が公益に反し、 又は投資者保護に支障を生ずるおそれがある状況を回避するための措置(同法40条2項) 特定金融サービス契約に関する金商法の準用規定の概要
  80. 機能ごとの特性に応じたその他の規制(Cont’d) ・ 役職員の管理に関するルールも制定 ⓒHori & Partners All rights reserved 80

    ・ 保険媒介業務を行う金融サービス仲介業者は・・・ ⇒ 保険契約の締結の媒介を行う役員・使用人について、氏名・生年月日を届出 ※ 届出先は認定金融サービス仲介業協会等になることも見込まれる 保険分野(法74条) ・ 次の要件を満たす者であることが必要 ① 保険媒介業者から適切な教育・管理指導を受けて保険媒介業務を遂行 ② 使用人については、保険媒介業者の事務所への勤務 + 金サ業者の指揮監督・命令の下で保険媒介を遂行 ③ 他の保険媒介業者・保険代理店・保険仲立人・保険会社等で保険契約の締結の代理・媒介を行わない 損保・少短代理店・ 保険仲立人と平仄
  81. 機能ごとの特性に応じたその他の規制(Cont’d) ・ 役職員の管理に関するルール(Cont’d) ⓒHori & Partners All rights reserved 81

    ・ 有価証券等仲介業務を行う金融サービス仲介業者は・・・ ⇒ ①有価証券等仲介業務、②売買の媒介の申込みの勧誘、③市場デリバ・外国市場デリバの委託の勧誘、 ④政令で定める行為を行う役員・使用人について、外務員登録原簿に登録 ⇒ 外務員登録を受けた者以外は、上記の業務を行うことができない ※ 登録事務は認定金融サービス仲介業協会等が行うことになることも見込まれる 証券分野(法75条) 金融商品仲介業者と平仄 ・ 登録対象となる外務員の範囲は? (監督指針Ⅶ-2-2) (i) 勧誘を目的とした金融サービス契約の内容説明 (ii) 金融サービス契約の勧誘 (iii) 勧誘を目的とした情報提供等(バックオフィス業務に関するもの・顧客の依頼に基づく客観的情報の提供は除く) (iv) 上記の①~④の行為(金サ法75条1項各号の行為)
  82. その他 【報告書】 82 ⓒHori & Partners All rights reserved =

    仲介業者のシェア・規模・存在感が大きくなりすぎる? → 現時点では、仲介業者が支配的な影響力を持つ 懸念は大きくない ⇒ そのような事態になった場合は競争法により対応 = 新たな仲介法制では所属制を採用しない → 自主規制や紛争解決手続きの整備が重要 ⇒ 新たな仲介業者に係る協会を設置して、 自主規制の整備・適切な業務運営のための情報交換 仲介業者が金融機関に及ぼす影響 協会・裁判外紛争解決制度 【法】 ・ 指定紛争解決機関に関する章を設定(法第6節) ・ 指定紛争解決機関との手続実施基本契約締結等の義務を規定(法28条) ・ 認定金融サービス仲介業協会に関する章を設定(法第5節) 金融サービス仲介業務の 適正の確保 健全な発展・顧客保護 に資することを目的とする
  83. 施行期日 ・ 基本的に公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内で政令で定める日 ⇒ 令和2年6月12日公布なので・・・ ⇒ 遅くとも令和3年12月頃までに施行予定ということになる ・ 政令・内閣府令は令和3年2月22日に案が公表された →

    同年3月24日でパブコメ締切 → 今後、パブリックコメントの結果が公表される予定 83 ⓒHori & Partners All rights reserved
  84. ~End~ 84 ⓒHori & Partners All rights reserved