Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

AIから最も使われやすいfreeeへ

Sponsored · Your Podcast. Everywhere. Effortlessly. Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest. →
Avatar for freee freee PRO
October 20, 2026

 AIから最も使われやすいfreeeへ

freee 技術の日 2026のセッション資料です。

Avatar for freee

freee PRO

October 20, 2026

More Decks by freee

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 創業からの⼀貫したメッセージ • 2013年10⽉、国内初の会計ソフトPublic APIを公開 ◦ 「会計ソフトのAPIなんて誰が使うのか」と⾔われた時代 ◦ そこから請求書‧⼈事労務‧プロジェクト管理などへ公開範囲を拡充 • 2026年、規模は当時からさらに拡⼤中

    ◦ 公開しているPublic APIの数: 487 ◦ freeeアプリストアの掲載数: 203 • この考え⽅は、10年以上経った今も変わっていない ◦ 状況が変わっても、オープンであることに投資し続ける ◦ その姿勢が、今につながっている
  2. プロダクトの価値を決める変数の移動 • Before: UI時代の競争優位性 ◦ 画⾯の使いやすさ、⼊⼒補助、機能数 ◦ 「良い画⾯を作れるか」が勝負だった • After:

    AI時代の競争優位性 ◦ APIがなければ、AIから⾒ればその機能は「存在しない」のと同じ ◦ APIがあるから、AIはその機能を使える • なぜこれが社会的にも⼤事か ◦ 会計‧給与計算は頻繁に変わる法令順守と正確性が絶対条件。AIには代 替できない領域 ◦ AIがfreeeを正しく使いこなせることで、社会全体の⽣産性が上がる
  3. 再利⽤可能APIとは web/mobile画面 (UI) freee-mcp / public api freee製品内 AI agent

    個別企業向け カスタム開発 業種特化 アプリ 再利用可能 API ─ どのクライアントからでも同じ形で呼び出せる、共通のインターフェース層 ドメイン / コアロジック(データとビジネスロジック) 1つのロジックを再利用可能 APIとして書けば、あらゆる利用先に転用できる
  4. 再利⽤可能APIの量産戦略 • 再利⽤可能APIとは何か ◦ 画⾯(UI)に閉じず、AIエージェントを含むあらゆるインターフェースから 呼び出せるAPI ◦ これをとにかく増やしていく • 再利⽤可能API化は、⽬新しい概念ではない

    ◦ 「再利⽤可能なAPI」という考え⽅⾃体は、業界で⻑年語られてきた原則 ◦ freeeはこれを、全社規模で本気でやり切るフェーズへ • まず10倍の3,000へ ◦ 全機能を網羅する再利⽤可能API基盤を全社で構築 ◦ 社内開発効率とAIのために、爆発的に増やす
  5. 世の中はどう変わってきているか • 会計SaaS業界全体でAPI/MCP化が加速 ◦ 2026年3⽉、freee-mcpをOSS公開。1か⽉⾜らずでリモート版も追加 ◦ 同時期に他の会計SaaSも、全プランでMCPサーバー‧APIの提供を開始 • 現場から、想像以上の熱量ある反響 ◦

    税理⼠さんや個⼈開発者が次々とfreee-mcpを使った⾃動化事例を公開 ◦ ⽣産性の爆増事例や、体験の良さを指摘する声も • AI以外の⽤途においても、ヘッドレス化のニーズが急速に⾼まっている ◦ 共通のSaaSを育てる開発だけでなく、個別企業向けカスタム開発や業種特化 製品開発が増加 ◦ APIを直接組み合わせて作る開発が当たり前になりつつある
  6. 理論上はできるはず。でも実際はなかなか進まない • 7⽉に追加された新規APIの231本のうち、再利⽤可能APIは7本 ◦ 当⽉の再利⽤可能API化率3% ◦ 「想定内」のスタート • 累計では、全社API 9,870本中93本(1%)

    ◦ 絶対数としてはまだ⼩さい ◦ 対外的な「Public API 487本」とは別建てのカウント • 実際進めてみると、⾔語化されていなかった課題が⼀気に噴出した
  7. 再利⽤可能APIを宣⾔だけで終わらせないための仕組み • 「再利⽤可能API」と名乗るには、満たすべき基準がある ◦ 全社ガイドラインで、宣⾔に必要な基準(MUST要件)を定義 ▪ 標準化された構造、命名、権限やプランなどの制限、バリデーションの 完結性、デフォルトパラメータなどのルールなど ◦ OpenAPIスキーマとして掲載して初めて「再利⽤可能」と宣⾔できる

    • それでも、API品質は⼀⾔では語れない ◦ 画⾯の体験‧品質と同じくらい奥が深いテーマ ◦ ガイドラインだけでは解決しない、現場ごとの判断が必要な部分がある • だからこそ、全社横断で議論する場を整備しつつある ◦ 各チームがガイドラインを⾃分たちの領域に合わせて解釈‧適⽤ ◦ レビューを⽀援する仕組みも⽤意し、みんなで作っていく体制へ
  8. 数値⽬標だけで終わらせないために、徹底的に会話 • 出てきた課題や意⾒に、泥臭く向き合う ◦ 強度⾼い議論から出てきた声(課題、迷い、困りごと、反対意⾒など)を⼀つ ずつ拾う • #api-feedbackチャンネル ◦ Slackワークフローで要望を⾃動的にJIRAへ集約

    ◦ プロダクトオーナーと利⽤側を繋ぐ場に • APIファーストオフィスアワー ◦ 毎週⽉曜15:30〜、職種を問わず気軽に相談できる場 ◦ 相談できる窓⼝があることで、現場の悩みが可視化された • 各チームのテックリードが集まる場も⽤意 ◦ ⾼い品質でAPIファーストを実現していくには何が必要かを議論 ◦ 議論の結果を、全社の⽅針として決めていく
  9. PdM‧デザイナーにとっても、無関係な戦略ではない • これはエンジニアだけの戦略ではない ◦ プロダクトの企画のあり⽅そのものに関わる話 • PdM‧デザイナーに伝えていること ◦ 画⾯から考えるのをやめよう ◦

    「要求仕様(不変な業務‧事実)」の定義から始める ▪ 課題やユースケースを、画⾯ではない形でしっかり⾔語化する • それが、API-firstなものづくりを⽀える ◦ エンジニアが使い回しの効くAPIを設計できるようになる ◦ 単発の画⾯開発より、将来レバレッジの効く「再利⽤性」への投資を 選べるようになる
  10. 結び • AI時代において、再利⽤可能なAPIを作ることは選択ではなく前提になる ◦ APIがなければ、AIにとってその機能は存在しないのと同じ ◦ AIでいろんな⼈が作ったアプリをfreeeのAPIと繋げられるようにするこ も世の中のためにとても⼤事 • 開発組織全体の考え⽅を変えるアプローチが必要

    ◦ ⽬標設定‧可視化‧議論の場を仕組みとして整備し、⽂化として根づか せる ◦ エンジニアだけでなく、PdM‧デザイナーの動き⽅も変えていく • APIの作り⽅にこだわり、AI時代のプラットフォームへ ◦ 10年前からの「オープンにし、世の中と繋ぐ」という思想を、次のス テージへ ◦ AIに最も選ばれるプラットフォームへ、さらに進化していきます