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Snowflake Intelligenceにはこうやって立ち向かう!クラシルが考えるAI R...

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September 12, 2025

Snowflake Intelligenceにはこうやって立ち向かう!クラシルが考えるAI Readyなデータ基盤と活用のためのDataOps

Snowflake World Tour Tokyo 2025のシアターセッション Day2 15:50 - 16:05での発表スライドです。

https://snowflake-event.jp/world-tour-25/theater-timetable/

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September 12, 2025
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Transcript

  1. 2 開発BU クラシル Division Backend Section Section Manager データエンジニア dely株式会社

    Snowflake Data Superheroes 2022~2025 Yuya Harigae as known as harry
  2. 6 Cortexファミリーの統合 3つのAIコンポーネント - Cortex Analyst - 自然言語→SQL(構造化データ) - Cortex

    Search - 文書QA(RAG/ハイブリッド検索) - Cortex Agents - オーケストレーション(構造化・非構造の横断)
  3. 28 2024年:構想と基盤構築 - Snowflake × dbt × Lightdashの選定 - サイロ化の解消(マルチプロダクト化するビジネスに追従)

    - データライフサイクルの設計・DataOpsの開発 - 組織全体で回せる体制の構想 2025年:実装と運用 - 各チームにData Owner制度の導入 - 15名のデータオーナーが誕生 - 全員でデータライフサイクルを回す体制 直近1年データ基盤を再設計していた
  4. 29 データオーナーが主体となるデータモデル開発 データオーナーとは? - 各チームの意思決定責任者(多くはPdM) - ビジネス理解が最も深い - データの利用目的を理解 -

    品質への責任を持つ データオーナーとその配下の開発メンバーがdbtでモデル開発 - SQLの知識を活かしてdbtモデル作成 - メタデータとメトリクス定義まで実施 - ビジネスやファクトへの解像度が一番高い - LightdashでのBI構築
  5. 33 データモデルにTierをつける Tier 用途 dbtメタデータ dbtテスト AI利用 TTL Tier 1

    監査・外部公表 👑 👑 ✅ - Tier 2 経営KPI 👑 👑 ✅ - Tier 3 部門意思決定 👑 ✅ ✅ - Tier 4 アドホック可視化 ⚠ ❌ ❌ 90日 Tier 5 書きっぱなしSQL ⚠ ❌ ❌ 30日
  6. 34 アジリティと品質の両立 Tier 4-5はアジリティ - 素早く試せて自由度が高い - 昨日リリースした機能の速報値から爆速な意思決定をする - TTLで自動削除

    Tier 1-3は品質 - メタデータ、テスト完備し中長期的な意思決定の質を高める - ここに向き合えるとSnowflake Intelligenceを利用可能に Tier管理も含めたDataOpsの実装で 段階的な品質向上アプローチを実現
  7. 35 役割の再定義 Data Owner - dbtモデル作成、メタデータ管理 - Lightdashでメトリクス定義 - チーム内のデータ活用推進

    データエンジニア - 基盤の整備・改善 - Tier 2以上の品質保証 - ベストプラクティス共有、モデリング支援
  8. 39 Tierを上げるためのインセンティブ設計(ムチ) Tier5と4はアジリティを担保 - 我々のこれまでの競争力は最低限担保 - 一方、定常的にみるべき数値やレポートはTier 3以上に上がってほしい アジリティ重視のモデルやチャートの自動削除 -

    一定期間が立つとデータオーナーに警告→削除 メタデータや品質を保証するモデルはTier 3以上 - 削除されると困る場合はTier3へ - そのタイミングでdbtのテストとメタデータの入力を必須 組織の力学を理解したDataOpsの実装と運用が肝
  9. 40 Tierを上げるためのインセンティブ設計(アメ) Tier 5 → Tier 4 - AIを活用しながらSQLを書いてdbtモデル化 Tier

    4 → Tier 3 - AIエージェントが伴走してメタデータとテストを追加 Tier 3達成 - 🎉🎉🎉Snowflake Intelligenceが使える🎉🎉🎉 品質向上が自分の業務や組織の競争力を高める
  10. 41 AI/LLMツールの活用 - Devin - データパイプライン自動生成 - テスト、メタデータ作成支援のAIエージェント - Claude

    Code - dbtモデル/テスト作成をインタビュー形式で支援 - 開発環境構築含めたサポート データライフサイクルの高速化
  11. 42 Snowflake Intelligenceにセマンティクスを連携させる - Tier4からLightdashとdbtでメタデータとセマンティクスを一元管理 - ドメイン知識、意思決定の質にこだわるデータオーナーが育てていく - Tier 3到達前にテストを追加する

    - テストが100%埋まると裏側でSemantic Viewsに自動変換 - Semantic Autopilotにも今後期待 - Snowflake Cortex Agents/Snowflake Intelligenceに自動同期する - いつの間にかSnowflake Intelligenceでも利用可能になる!!! データライフサイクルの高速化
  12. 44 導入効果 定量的成果 - 車輪の再発明がなくなり工数削減 - 数値の不一致が解消 定性的成果 - SQLを書けない人も段階的に分析可能へ

    - Single Source of Truthの実現に前進 - AI Readyへ移行する組織文化の醸成 品質とメタデータにみんなで向き合って いつの間にかAI Readyになってた!の状態へ!!!
  13. 46 Snowflake Intelligenceを最大限活用するには 組織の力学を理解したDataOpsの実装と運用が肝 我々の場合は - データライフサイクルを意識したDataOpsの実装 - Data Owner制度の導入

    - AIを活用したデータエンジニアリングの民主化 - dbtでデータモデルの管理 - Lightdashを入口としたメタデータ/セマンティクスの管理 - Tierによるアジリティと品質向上の両立