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開発生産性を鈍化させる問題を 正しく捉えるアプローチ

gen
February 10, 2025

開発生産性を鈍化させる問題を 正しく捉えるアプローチ

gen

February 10, 2025
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  1. 写真が入ります 川元 謙治 Sansan株式会社 技術本部 Bill One Engineering Unit SIerやパッケージ開発会社での経験を経て、2022

    年にSansanへ中途⼊社。 Sansan株式会社ではWebアプリケーション開発エ ンジニアとしてキャリアをスタートし、現在は Bill Oneの受領グループのエンジニアリングマネジ ャーとして、 Bill One 全体の開発⽣産性向上に向 き合っている。
  2. ケース: イベント最適化 1. 論点を拾い出す = 会話を通じた定性的なアプローチ 1on1(個⼈) - 最近開発時間があまり取れてないかも? -

    期末期初の時期的な要因? - 最近スイッチングコストが⾼い気がする? ふりかえり(チーム) - 全体イベントやスクラムイベントが多く感じる? - イベントとイベントの隙間がコマ切れで集中できてない? - ⾃⾝の都合の良いタイミングで情報にキャッチアップしたいが、 同期的コミュニケーションが多い?
  3. ケース: イベント最適化 2-1. 論点を絞り込む = 解ける確率の低い論点は捨てる 例えば時期的な要因 - 「解決できるか?」にこだわって考える -

    評価や採⽤時期など企業レベルでの繁忙期はどの企業でも存在する - 部⾨レベルで解決できるか? - ⾃部⾨が優先度⾼く取り組む問題なのか? 「解ける確率も優先度も低いので早めに論点から除外しよう」
  4. ケース: イベント最適化 2-2. 論点を絞り込む = エビデンスを基にして可能な限り定量的なアプローチ ⼯数分析 - 全体⼯数割合に対して、イベント⼯数割合が増えて、開発⼯数割合が相 対的に減少し始めている

    イベントの時間割を作成して可視化 - 各種イベントが意図せずいくつも点在している 同期⾮同期コミュニケーションの使い分け状況確認 - 必須任意参加が曖昧なミーティングが多いため同期的に参加している - ⾮同期で情報にキャッチアップする術が無いまたは乏しい
  5. ケース: イベント最適化 3. 全体像を確認し、論点を確定する = 分析結果をフィードバックして確証を得る 開発時間が取れていない - ⼯数分析結果から事実として開発⼯数割合が減少傾向であった スイッチングコストが⾼い

    - イベントの時間割確認結果から意図せずイベントが点在していた - イベント内容の分析結果から必須/任意参加が曖昧だった - イベント内容の分析結果から情報のキャッチアップ⽅法が同期コミュニケー ション前提のイベントが多かった
  6. ケース: イベント最適化 論点に応じた改善策を実施 論点1:イベント増加に伴い、開発時間が減少し、進捗影響が出ている - 毎週⽔曜⽇を組織全体でNo Meeting Dayに設定 - 形骸化したイベントを廃⽌し、定例会の頻度を⾒直し

    論点2:スイッチングコストが⾼いため、フロー状態を保てず効率が悪い - 意図せず点在していたイベント時間割を全体的に⾒直し - イベントや役割別に参加必須/任意を明確化 - 任意イベントについては⾃⾝のタイミングで録画でキャッチアップ