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【RSJ2025】PAMIQ Core: リアルタイム継続学習のための⾮同期推論・学習フレームワーク

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September 04, 2025

【RSJ2025】PAMIQ Core: リアルタイム継続学習のための⾮同期推論・学習フレームワーク

第43回 日本ロボット学会学術講演会(RSJ 2025)で発表した際に用いたスライドです。
公開にあたり、一部修正があります。

https://ac.rsj-web.org/2025/

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September 04, 2025
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Transcript

  1. 1 はじめに • ⼀般の深層学習 ⼤規模なオフライン学習 → 静的なパイプライン実⾏ • 強化学習 推論(環境インタラクション)と学習を交互実⾏

    → 推論停⽌時間が発⽣ 動的に学習したい。しかし、 推論停⽌する間も時間は進む! 学習と推論の同時実⾏の必要性 • “PAMIQ Core” を実装 リアルタイムに継続学習する機械知能を簡単に作れるように • PAMIQにおいて、これらの課題を解決したシステムを実装 汎⽤的な枠組みの発⾒ → 再利⽤可能にする価値
  2. 2 PAMIQ Coreの特徴 • マルチスレッドアーキテクチャ シンプル・軽量な3スレッド(制御・推論・学習)実装 • モジュラー設計 コンポーネントを基底クラスを元に実装。 •

    既存フレームワークとの統合 PyTorch, Gymansium (OpenAI Gym) • 継続学習の運⽤⽀援機能 インタラクティブ制御コンソール、状態保存など • 段階的なサンプル 最⼩実装から実⽤サンプル、VRChatへの実装まで • “pip install pamiq-core” で即利⽤可能 Python Package Index (PyPI)へ公開済
  3. 3 PAMIQ Coreの特徴 • マルチスレッドアーキテクチャ シンプル・軽量な3スレッド(制御・推論・学習)実装 • モジュラー設計 コンポーネントを基底クラスを元に実装。 •

    既存フレームワークとの統合 PyTorch, Gymansium (OpenAI Gym) • 継続学習の運⽤⽀援機能 インタラクティブ制御コンソール、状態保存など • 段階的なサンプル 最⼩実装から実⽤サンプル、VRChatへの実装まで • “pip install pamiq-core” で即利⽤可能 Python Package Index (PyPI)へ公開済 起動 推論 スレッド 学習 スレッド 制御 スレッド
  4. 4 PAMIQ Coreの特徴 • マルチスレッドアーキテクチャ シンプル・軽量な3スレッド(制御・推論・学習)実装 • モジュラー設計 コンポーネントを基底クラスを元に実装。 •

    既存フレームワークとの統合 PyTorch, Gymansium (OpenAI Gym) • 継続学習の運⽤⽀援機能 インタラクティブ制御コンソール、状態保存など • 段階的なサンプル 最⼩実装から実⽤サンプル、VRChatへの実装まで • “pip install pamiq-core” で即利⽤可能 Python Package Index (PyPI)へ公開済
  5. 5 PAMIQ Coreの特徴 • マルチスレッドアーキテクチャ シンプル・軽量な3スレッド(制御・推論・学習)実装 • モジュラー設計 コンポーネントを基底クラスを元に実装。 •

    既存フレームワークとの統合 PyTorch, Gymansium (OpenAI Gym) • 継続学習の運⽤⽀援機能 インタラクティブ制御コンソール、状態保存など • 段階的なサンプル 最⼩実装から実⽤サンプル、VRChatへの実装まで • “pip install pamiq-core” で即利⽤可能 Python Package Index (PyPI)へ公開済 Gymnasium
  6. 6 PAMIQ Coreの特徴 • マルチスレッドアーキテクチャ シンプル・軽量な3スレッド(制御・推論・学習)実装 • モジュラー設計 コンポーネントを基底クラスを元に実装。 •

    既存フレームワークとの統合 PyTorch, Gymansium (OpenAI Gym) • 継続学習の運⽤⽀援機能 インタラクティブ制御コンソール、状態保存など • 段階的なサンプル 最⼩実装から実⽤サンプル、VRChatへの実装まで • “pip install pamiq-core” で即利⽤可能 Python Package Index (PyPI)へ公開済
  7. 7 PAMIQ Coreの特徴 • マルチスレッドアーキテクチャ シンプル・軽量な3スレッド(制御・推論・学習)実装 • モジュラー設計 コンポーネントを基底クラスを元に実装。 •

    既存フレームワークとの統合 PyTorch, Gymansium (OpenAI Gym) • 継続学習の運⽤⽀援機能 インタラクティブ制御コンソール、状態保存など • 段階的なサンプル 最⼩実装から実⽤サンプル、VRChatへの実装まで • “pip install pamiq-core” で即利⽤可能 Python Package Index (PyPI)へ公開済
  8. 8 PAMIQ Coreの特徴 • マルチスレッドアーキテクチャ シンプル・軽量な3スレッド(制御・推論・学習)実装 • モジュラー設計 コンポーネントを基底クラスを元に実装。 •

    既存フレームワークとの統合 PyTorch, Gymansium (OpenAI Gym) • 継続学習の運⽤⽀援機能 インタラクティブ制御コンソール、状態保存など • 段階的なサンプル 最⼩実装から実⽤サンプル、VRChatへの実装まで • “pip install pamiq-core” で即利⽤可能 Python Package Index (PyPI)へ公開済
  9. 9 PAMIQ Coreの特徴 • マルチスレッドアーキテクチャ シンプル・軽量な3スレッド(制御・推論・学習)実装 • モジュラー設計 コンポーネントを基底クラスを元に実装。 •

    既存フレームワークとの統合 PyTorch, Gymansium (OpenAI Gym) • 継続学習の運⽤⽀援機能 インタラクティブ制御コンソール、状態保存など • 段階的なサンプル 最⼩実装から実⽤サンプル、VRChatへの実装まで • “pip install pamiq-core” で即利⽤可能 Python Package Index (PyPI)へ公開済 詳細は論⽂要旨 ドキュメンテーションサイトへ https://mlshukai.github.io/pamiq-core/
  10. 11 システムの外観 フラグ・命令 フラグ・命令 起動 推論スレッド 学習スレッド 制御スレッド • ⼀時停⽌

    • 再開 • 終了 • 状態保存 • 世界と インタラクション • 学習データを収集 観測取得 ⾏動⽣成 データ収集 • モデルパラメータを 更新 実⾏条件チェック 学習を実⾏ パラメータ同期 移動 モデル パラメータ 学習 データ 同期 コマンド フラグ ユーザー定義領域
  11. 14 各コンポーネントについて • Interaction, Agent, Environment 強化学習的な観測・⾏動ループの実装 推論スレッド⽤ • Agent:

    意思決定(ユーザー定義) • 観測から⾏動を⽣成 • 学習データを収集 • Environment: 観測・⾏動処理(ユーザー定義) • 観測を返す(実環境から取得) • ⾏動を作⽤(実環境で実⾏) • Interaction: 観測・⾏動ループの実現 • AgentとEnvironmentを繋げる Interaction Environment 観測 ⾏動 Agent Gymnasiumの環境を Environmentとして利⽤可能!
  12. 16 各コンポーネントについて • TrainingModel, InferenceModel 機械学習モデル定義 • TrainingModel(⚠ モデルの主体) •

    学習スレッド上の処理フローを記述 • InferenceModelの⽣成 • パラメータの同期処理 • InferenceModel • 推論スレッド上の処理フローを記述 ⚠ 同期排他制御の実装要求 • 推論時 • パラメータ同期時 Training Model Inference Model ⽣成 パラメータ 同期 パラメータ更新 推論 排他制御
  13. 17 各コンポーネントについて • TrainingModel, InferenceModel 機械学習モデル定義 • TrainingModel(⚠ モデルの主体) •

    学習スレッド上の処理フローを記述 • InferenceModelの⽣成 • パラメータの同期処理 • InferenceModel • 推論スレッド上の処理フローを記述 ⚠ 同期排他制御の実装要求 • 推論時 • パラメータ同期時 Training Model Inference Model ⽣成 パラメータ 同期 パラメータ更新 推論 PyTorchモデルを 簡単に導⼊可能! 排他制御
  14. 22 各コンポーネントについて • DataBuffer, DataCollector, DataUser 学習データの貯蔵と収集、利⽤ • DataBuffer :ユーザー定義(蓄積、取得)

    • DataCollector :推論スレッドインターフェイス • DataUser :学習スレッドインターフェイス DataCollector DataUser Queue DataBuffer update add ⼀時的に蓄積 (推論スレッド内) 同期時にバッファへadd (学習スレッド内) get_data collect 排他制御(スレッドセーフ化)
  15. 24 各コンポーネントについて • Trainer 学習処理や実⾏可能条件の記述 学習スレッド⽤ • 学習データの取得とパラメータ更新、同期 • 実⾏可能条件の実装(ユーザー定義可能)

    • デフォルトの条件 • ⼗分なデータの蓄積 • ⼗分な新規データ数 → 安定した継続学習のため 処理順序 PyTorch統合では 便利な基底クラスを実装済! 実⾏条件チェック 学習を実⾏ パラメータ同期
  16. 26 各コンポーネントについて • launch, LaunchConfig 全てをまとめ、システムを起動する。 • launch関数 処理の起点 •

    ユーザー定義のInteraction(Agent, Environment), Model, Buffer, Trainerを与える • システムの状態保存設定 • リスタートする状態パス • 時間スケール • などなど設定可能 LaunchConfig
  17. 32 同期システム • PyTorchモデル 学習スレッドで更新したパラメータを推論スレッドに同期する • 純粋なパラメータコピーは !(size) の計算時間 →

    同期時間増加、⼤規模モデルを採⽤しにくい • ソリューション → 参照スワップ (擬似同期処理) 推論スレッドから学習スレッドにコピー • Pros: 参照移動のみのため !(() の計算時間 • Cons: RNNの隠れ状態などをAgentクラス内で管理する必要性 → スワップ時に⼊れ替わる問題 交換 旧 モデル 新 モデル 新 モデル 旧 モデル パラメータコピー 推論 スレッド 学習 スレッド
  18. 33 同期システム • 学習データ 推論スレッドで収集したデータを学習スレッドへ受け渡す 参照移動で同期時間を最⼩化 同期処理 1. キューを新規⽣成 2.

    既存キューと置換 3. キューオブジェクトごと移動 • Cons: キューのサイズを事前に設定する必要性 (オーバーフロー対策) キュー 推論 スレッド 学習 スレッド バッファ
  19. 34 同期システム • 学習データ 推論スレッドで収集したデータを学習スレッドへ受け渡す 参照移動で同期時間を最⼩化 同期処理 1. キューを新規⽣成 2.

    既存キューと置換 3. キューオブジェクトごと移動 • Cons: キューのサイズを事前に設定する必要性 (オーバーフロー対策) 推論 スレッド 学習 スレッド バッファ 移動 キュー 新規作成・置換
  20. 35 同期システム • 学習データ 推論スレッドで収集したデータを学習スレッドへ受け渡す 参照移動で同期時間を最⼩化 同期処理 1. キューを新規⽣成 2.

    既存キューと置換 3. キューオブジェクトごと移動 • Cons: キューのサイズを事前に設定する必要性 (オーバーフロー対策) 推論 スレッド 学習 スレッド バッファ 移動 キュー 新規作成・置換 +
  21. 36 同期システム • 学習データ 推論スレッドで収集したデータを学習スレッドへ受け渡す 参照移動で同期時間を最⼩化 同期処理 1. キューを新規⽣成 2.

    既存キューと置換 3. キューオブジェクトごと移動 • Cons: キューのサイズを事前に設定する必要性 (オーバーフロー対策) 推論 スレッド 学習 スレッド バッファ 移動 キュー 新規作成・置換 +
  22. 37 サンプル実装について • 段階的な3つのサンプル(リンクは要旨に記載) • “minimum.py” 最⼩限の起動処理のみ記述。 フレームワークのスタート地点 • “vae-torch”

    Variational AutoEncoder の継続学習例を実装 PyTorch統合の実践的なサンプル • “pamiq-vrchat” 仮想世界 VRChat への実装サンプル より複雑的な応⽤例
  23. 40 より深くPAMIQ Coreを知りたい⼈のために • 質問・ご感想は⼤歓迎! • なんでスレッドベース? • 他のフレームワークとの統合は? •

    類似アプローチってないの? • 今後の展望は…? • そもそもPAMIQとは…? • 発表後、ぜひお話ししましょ〜! PAMIQ Core 公式リポジトリ