Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
DME-20260710
Search
Sponsored
·
Your Podcast. Everywhere. Effortlessly.
Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
→
Takahiro Sumiya
July 10, 2026
2
0
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
DME-20260710
Takahiro Sumiya
July 10, 2026
More Decks by Takahiro Sumiya
See All by Takahiro Sumiya
卒論・修論執筆における生成AI 活用とAI 不安:広島大学での実態調査 (3)/CE185
gnutar
0
20
生成AI活用セミナー/GAI-workshop
gnutar
0
200
GAI-FD2025
gnutar
0
110
卒論・修論執筆における生成AI 活用とAI 不安:広島大学での実態調査 (2)/CE180
gnutar
0
88
大学教育現場と著作権/DME-2025-06-04
gnutar
0
89
著作権と授業に関する出前講習会/dme-2025-05-01
gnutar
0
270
Excelグラフはどうしてダサいのか/csd2024-3-sumiya
gnutar
1
370
出前講習会-西海市教育委員会/DME-2025-02-10
gnutar
0
130
オンデマンド授業と著作権/dme-2024-12-17
gnutar
0
110
Featured
See All Featured
A Guide to Academic Writing Using Generative AI - A Workshop
ks91
PRO
1
340
Future Trends and Review - Lecture 12 - Web Technologies (1019888BNR)
signer
PRO
0
3.6k
Evolving SEO for Evolving Search Engines
ryanjones
0
230
Automating Front-end Workflow
addyosmani
1370
210k
Designing Experiences People Love
moore
143
24k
The Language of Interfaces
destraynor
162
27k
Stop Working from a Prison Cell
hatefulcrawdad
274
21k
Digital Projects Gone Horribly Wrong (And the UX Pros Who Still Save the Day) - Dean Schuster
uxyall
1
1.9k
Odyssey Design
rkendrick25
PRO
2
720
Six Lessons from altMBA
skipperchong
29
4.3k
Organizational Design Perspectives: An Ontology of Organizational Design Elements
kimpetersen
PRO
1
760
It's Worth the Effort
3n
188
29k
Transcript
大学授業と著作権 隅谷孝洋 <
[email protected]
> 大学ICT推進協議会著作権TF/広島大学 東京歯科大学 (2026/7/10)
複製 複製 上映 公衆送信 他人の著作物 説明資料 自らの著作物に部分転載 元資料の部分的なコピー 例題 ・
参考資料など •他人に渡す •会議で配布する •イントラネットで共有する •テレビ会議で共有する •授業で配布する •教室で上映する •遠隔授業で共有する •LMSに掲載する •インターネットに公開する •講演会で上映する
著作者 著作物 著作物の利用 (鑑賞する) (評論する) (複製する) (公衆送信する) (貸与する) 著作権(財産権) (特定の条件を
満たす利用) 権利制限 著作者人格権
著作者の権利 4 著作者の権利 著作者人格権 著作権(財産権) 公表権 氏名表示権 同一性保持権 複製権 上映権
公衆送信権 送信可能化権 口述権 展示権 頒布権 譲渡権 貸与権 翻訳・翻案権 二次的著作物の利用に関する 原著作者の権利 (18〜20条) (21〜28条)
複製 複製 上映 公衆送信 他人の著作物 説明資料 自らの著作物に部分転載 元資料の部分的なコピー 例題 ・
参考資料など •他人に渡す •会議で配布する •イントラネットで共有する •テレビ会議で共有する •授業で配布する •教室で上映する •遠隔授業で共有する •LMSに掲載する •インターネットに公開する •講演会で上映する 譲渡 複製 複製 譲渡 公衆送信 公衆送信 上映 譲渡 複製 公衆送信 複製 公衆送信 複製 公衆送信 上映
他者著作物を使う場合のチェックポイント 6 自由利用可能? 32 条 (引用) 適用可能? 35 条 (授業目的)
適用可能? 許諾をとる / あきらめる YES YES YES NO NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内? □ 基本的な要件をみたす? □ 必要な限度内? □ 著作権者の利益を不当に害さない? OK 利 用 https://youtube.com/playlist?list=PLA4qVXmVfic6gnUalSeFkH63_X8jgJIWD 教育著作権の基礎 利 用 OK 授 業 利 用 OK 能? 用) 適用可能? NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内?
アイデアとか考え方は著作物ではなく、個別の「表現」が著作物になる 7 この法律にいう著作物を例 示 すると、おおむね次のとお りである。 一 小 説、脚本、論 文 、講演その他の
言 語の著作 物 二 音 楽の著作物 三 舞踊 又 は無 言 劇の著作物 四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物 五 建築の著作物 六 地図 又 は学術的な性質を有する図 面 、図表、 模型その他の図形の著作物 七 映画の著作物 八 写真の著作物 九 プログラムの著作物 (著作権法第10条) 思想 又 は感情を創作的に表 現したものであつて、 文 芸、学術、美術 又 は 音 楽の 範囲に属するものをいう (著作権法第2条) 著作物: 思想・感情の 創作的な表現 例示
著作物とはみなされないもの (他の法律で保護されるものもある) ‣ 「表現」でないもの - アイデア、設定、画風 ✓ 小説・漫画の世界観やキャラクターなど ✓ 4コマ漫画というアイデアとか〇〇風の絵
(←AI問題で最近微妙だが) ‣ ごく短いもの ✓ タイトルや登場人物の名前など ‣ 誰が表現しても同じようになるもの、事実そのもの ✓ 数式、データ、デフォルト設定のままのエクセルのグラフなど ‣ 文芸、学術、美術又は音楽の範囲ではないもの ✓ フォント、工業製品の外観など 8
医療に関する情報の著作物性 ‣ 脳波・心電図などの波形図 ‣ レントゲン写真やMRI画像 ‣ 手術記録動画(固定カメラ) ‣ カルテ(データ・経過記録・所見) ‣
診療情報提供書 ‣ 手術記録動画(移動カメラ・編集したもの) ‣ (患者向けに医師が描いた)説明用イラスト ‣ 病院から患者に向けたリーフレット 9 著作物性 低 高 →著作者は?
法人著作(著作権法15条) 作成した個人ではなく、会社や大学・病院などの組織が著作者になるこ とがある ‣ 法人等の発意に基づき作成されるものであること ‣ 法人等の「業務に従事する者」が創作すること ‣ 「職務上」の行為として創作されること ‣
「公表」する場合に法人等の著作名義で公表するものであること ‣ 著作物の作成の時の「契約、就業規則」その他に職員を著作者とする という定めがないこと 10
個人の著作と法人著作 11 場面・状況 著作者 著作者人格権 著作権(財産権) 教員が作った授業資料 教員個人 教員個人 教員個人
教員が作り、大学に著作権を譲渡 教員個人 教員個人 法人 法人著作の要件を満たす公式教材など 法人 法人 法人 外部業者に製作委託した公式教材など 外部業者 外部業者 法人
他者著作物を使う場合のチェックポイント 12 自由利用可能? 32 条 (引用) 適用可能? 35 条 (授業目的)
適用可能? 許諾をとる / あきらめる YES YES YES NO NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内? □ 基本的な要件をみたす? □ 必要な限度内? □ 著作権者の利益を不当に害さない? OK 利 用 https://youtube.com/playlist?list=PLA4qVXmVfic6gnUalSeFkH63_X8jgJIWD 教育著作権の基礎 利 用 OK 授 業 利 用 OK 能? 用) 適用可能? NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内?
著作権の存続期間の算出(日本人の場合) ‣ 著作者の生存中と,死後70年間(51条) 13 1970/mm/dd 1971/1/1 2040/12/31 … 70年 ※
2018年までは死後50年だった… 1.亡くなった年に50を足す 2.2017以下なら,その年の12/31までが存続期間 3.2018以上ならばもう20足した年の12/31までが存続期間
保護期間内か ‣ 著作者の死後70年(死亡翌年の1/1から70年間)保護 ✓ 映画の著作物や無名の著作物は、公開後70年 ‣ 著作権(財産権)は遺族に相続される ✓ 生前他者に譲渡されていることもある ‣
著作者人格権は死亡時に消滅 ✓ 消滅するが、侵害と思われる行為はしてはならない ‣ 法人著作は発表後70年保護 ‣ 第2次世界大戦の交戦国の著作物には10年程度の「戦時加算」 14
日本が第二次世界大戦で交戦していた国に対しては、 「戦時加算制度」があるので注意 15 ※相手国により、戦争期間は異なる 1900 1920 1940 1960 1980 2000
2020 2040 アーネスト ・ ヘミングウェイ (1899-1961) グレン ・ ミラー (1904-1944) コルトレーン (1926-1967) 1994 2011 2017 2005 2041 戦争期間 3794 日 1941.12.8-1952.4.28 2018年末に、保護期間が死後50年から70年に延長されたので、なおさらややこしい… 連合国の国民の著作物は、戦争期間中日本で保護されてなかったはず、という前提 https://www.jasrac.or.jp/aboutus/wartime/pdf/wartime.pdf
他者著作物を使う場合のチェックポイント 16 自由利用可能? 32 条 (引用) 適用可能? 35 条 (授業目的)
適用可能? 許諾をとる / あきらめる YES YES YES NO NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内? □ 基本的な要件をみたす? □ 必要な限度内? □ 著作権者の利益を不当に害さない? OK 利 用 https://youtube.com/playlist?list=PLA4qVXmVfic6gnUalSeFkH63_X8jgJIWD 教育著作権の基礎 利 用 OK 授 業 利 用 OK 能? 用) 適用可能? NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内?
ライセンスがあるか ‣ この場合のライセンス=「この範囲で利用可」と宣言・許諾するもの ✓ 利用者が著作権者に依頼する → ライセンスをもらう ✓ 著作権者があらかじめ宣言している →
ライセンスを確認する ‣ Webに無料公開されていても、再利用可能とは限らない ✓ 原則は、ライセンス宣言がなければ「許諾が必要」 ‣ ライセンスのはっきりした素材を利用しましょう ✓ Creative Commonsとか ✓ pexels, 看護roo!, いらすとや, ジブリ などなど ✓ Wikimedia (Wikipedia) は結構あやしい 17
国試の過去問のライセンスは? 18
国試の過去問のライセンスは? 19
PDL 公共データ利用規約(デジタル庁) https://www.digital.go.jp/resources/open_data/public_data_license_v1.0 ‣ 公的機関の著作物で、広く二次利用を認める場合の統一ライセンス ‣ 申請不要で、「複製、公衆送信、翻訳・変形等の翻案等、自由に利用で きます」「商用利用も可能です」 ‣ 出典の記載 ✓
出典:D庁ウェブサイト(当該ページのURL)、PDL1.0(規約原文ページのURL) ‣ 編集・加工した場合はその旨記載。誰が行なったかも記載 ‣ 第三者の権利を尊重 ‣ CC BY 4.0 と互換性あり 20
Creative Commons 21 Copyrighted 全ての権利を主張 Public Domain 全ての権利を放棄 Creative Commons
作品の再利用を許しつつ、 いくつかの権利を主張 表示 (BY) 作品のクレジットを表示すること 非営利 (NC) 営利目的での利用をしないこと 改変禁止 (ND) 元の作品を改変しないこと 継承 (SA) 元の作品と同じライセンスで公開すること https://creativecommons.jp
利用規約を読みましょう 22
「フリー素材」にも注意が必要 ‣ 近年、自治体や教育機関の不正利用案件が増えている ✓ https://mainichi.jp/articles/20181105/k00/00m/040/130000c ✓ https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/ 8d0e861195f793a0448d52c72446f6ed48cba6a4 ‣ 「フリー素材」のイラストや写真を検索した場合
✓ 検索結果のページから安直にコピーしない ✓ 配布ページまで行って、ライセンスを確認 ✓ 透かしが入ってるものを使わない ‣ Wikipedia (Wikimedia)やOf fi ceのオンライン画像も注意 23
Bingでの検索「すべてのクリエイティブコモンズ」 24 ? ? ? ? ? ? ? 「フリー素材 京都駅」
「すべての クリエイティブコモンズ」
PowerPointで「挿入 - 写真 - オンライン画像 - Creative Commons のみ」 25
!?
右クリックして「ソースの表示」とすると… 26 やっと作者名がわかる
他者著作物を使う場合のチェックポイント 27 自由利用可能? 32 条 (引用) 適用可能? 35 条 (授業目的)
適用可能? 許諾をとる / あきらめる YES YES YES NO NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内? □ 基本的な要件をみたす? □ 必要な限度内? □ 著作権者の利益を不当に害さない? OK 利 用 https://youtube.com/playlist?list=PLA4qVXmVfic6gnUalSeFkH63_X8jgJIWD 教育著作権の基礎 利 用 OK 授 業 利 用 OK 権 利 制 限
権利制限 ‣ 「著作権者の権利の保護」と「著作物の公正な利用」のバランス ‣ 特定の場合に、著作権者の権利を縮小する→不利益は生じる ‣ 利用者の権利なのではない 28
他者著作物を使う場合のチェックポイント 29 自由利用可能? 32 条 (引用) 適用可能? 35 条 (授業目的)
適用可能? 許諾をとる / あきらめる YES YES YES NO NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内? □ 基本的な要件をみたす? □ 必要な限度内? □ 著作権者の利益を不当に害さない? OK 利 用 https://youtube.com/playlist?list=PLA4qVXmVfic6gnUalSeFkH63_X8jgJIWD 教育著作権の基礎 利 用 OK 授 業 利 用 OK
32条(引用)適用可能? 30 ʢҾ༻ʣ ୈࡾेೋɹެද͞Εͨஶ࡞ɺҾ༻ͯ͠ར༻͢Δ͜ͱ͕Ͱ ͖Δɻ͜ͷ߹ʹ͓͍ͯɺͦͷҾ༻ɺެਖ਼ͳ׳ߦʹ߹க͢Δ ͷͰ͋Γɺ͔ͭɺใಓɺ൷ධɺݚڀͦͷଞͷҾ༻ͷత্ਖ਼ ͳൣғͰߦͳΘΕΔͷͰͳ͚ΕͳΒͳ͍ɻ
引用の要件 □ 引用したものは、公表された著作物であること □ 引用した箇所が他と明確に区別できること(区別性) □ 質量共に本文が「主」で引用部分が「従」であること(主従関係) □ 引用による利用が公正な慣行に合致し、正当な範囲内であること □
出所を明示していること □ 引用部分を改変していないこと 31 ͘͢͝Θ͔Δஶ࡞ݖͱतۀWeb/AXIES/CC BY 4.0 必要な場合は、翻訳しての利用も可 (著作権法47条の6)
「引用」の適用ができるかどうかは結構重要 → 「引用」の範囲で使っていれば,オープンにできる ‣ 適法な引用になるか判断が難しい ✓ 権利者と利用者で相当のギャップ ✓ 専門家でも言うことが結構違う ‣
資料だけで引用にならない場合も ✓ 講師の説明が主で資料が従 ✓ 講義動画ならOKでもLMSでの資料だけの掲示が微妙な場合も(引用にならなくても 授業利用にはなりうる) 32
他者著作物を使う場合のチェックポイント 33 自由利用可能? 32 条 (引用) 適用可能? 35 条 (授業目的)
適用可能? 許諾をとる / あきらめる YES YES YES NO NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内? □ 基本的な要件をみたす? □ 必要な限度内? □ 著作権者の利益を不当に害さない? OK 利 用 https://youtube.com/playlist?list=PLA4qVXmVfic6gnUalSeFkH63_X8jgJIWD 教育著作権の基礎 利 用 OK 授 業 利 用 OK
権利制限 35条「授業目的の複製・公衆送信など」 34 ୈࡾेޒɹֶߍͦͷଞͷڭҭػؔʢӦརΛతͱͯ͠ઃஔ͞Ε͍ͯΔͷΛআ ͘ɻʣʹ͓͍ͯڭҭΛ୲͢ΔऀٴͼतۀΛड͚Δऀɺͦͷतۀͷաఔʹ͓͚ Δར༻ʹڙ͢Δ͜ͱΛతͱ͢Δ߹ʹɺͦͷඞཁͱೝΊΒΕΔݶʹ͓͍ ͯɺެද͞Εͨஶ࡞Λෳ͠ɺए͘͠ެऺૹ৴ʢࣗಈެऺૹ৴ͷ߹ʹ͋ͭ ͯɺૹ৴ՄೳԽΛؚΉɻҎԼ͜ͷʹ͓͍ͯಉ͡ɻʣΛߦ͍ɺຢެද͞Εͨ ஶ࡞Ͱ͋ͭͯެऺૹ৴͞ΕΔͷΛड৴ஔΛ༻͍ͯެʹୡ͢Δ͜ͱ͕Ͱ͖ Δɻͨͩ͠ɺ֘ஶ࡞ͷछྨٴͼ༻్ฒͼʹ֘ෳͷ෦ٴͼ֘ෳɺެ ऺૹ৴ຢୡͷଶ༷ʹরΒ͠ஶ࡞ݖऀͷརӹΛෆʹ͢Δ͜ͱͱͳΔ߹
ɺ͜ͷݶΓͰͳ͍ɻ
35条でできること ‣ 複製:印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再 製すること ‣ 公衆送信:公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信 又は有線電気通信の送信を行うこと ‣ 公の伝達:公衆送信されるものを受信装置を用いて公衆に視聴など をさせること
35 授業の過程における利用に供することを目的とする場合 → 複製・公衆送信・公の伝達ができる
学校での他者著作物の複製・公衆送信・公の伝達が、許諾なしにできるためには: □ 公表された著作物ですか? □ 授業の過程での利用のために行うものですか? □ 授業を担当するもの、または受けるものが行いますか? □ 必要な限度内ですか? □
著作権者の利益を不当に害しませんか? □ (出所を明示していますか?) 36 出所を明示する慣行がある場合は、出所表示も「必要」 (著作権法48条) ͘͢͝Θ͔Δஶ࡞ݖͱतۀWeb/AXIES/CC BY 4.0 必要な場合は、翻訳、編曲、変形又は翻案しての利用も可 (著作権法47条の6) 何でもOKなわけじゃない!
35条解釈のガイドライン 37 改正著作権法第35条運用指針 (令和3(2021)年度版) https://forum.sartras.or.jp/info/005/ ① 複製 ② 公衆送信 ③
学校その他の教育機関 ④ 授業 ⑤ 教育を担任するもの ⑥ 授業を受けるもの ⑦ 必要と認められる限度 ⑧ 公に伝達 ⑨ 著作権者の利益を不当に害する こととなる場合 「用語定義」+事例
35条の改正 → 授業目的公衆送信補償金制度 38 旧35条 第1項 要件を満たせば、 授業目的の複製は 無許諾で可 第2項 遠隔合同授業等の場合、
授業目的の公衆送信は 無許諾で可 改正35条 第1項 要件を満たせば、授業目的の 複製・公衆送信・公の伝達は 無許諾で可 第2項 上記の公衆送信を行う場合は、 「教育機関の設置者」が 補償金を著作権者に支払う 第3項 遠隔合同授業等の場合、 授業目的の公衆送信は 補償金不要 2015年から議論 2018年5月25日公布 2020年4月28日施行 補償金(授業目的公衆送信補償金)の扱いについては104条の11〜17
授業目的公衆送信補償金のための仕組みづくり 39 改正35条は, 2018年5月25日公布 → 2020年4月28日施行 2018年11月: 「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」設置 2019年1月: 「授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)」発足 SARTRAS 教育機関
著作権管理団体 教育著作権 フォーラム 補 償 金 支 払 分 配 分配 所属 委員を推薦 委員を推薦 \ \ \ 著作権者 教員/学生 運 用 指 針 \ 利用調査 大学の場合 1年 720円/学生
利用調査 ‣ 2025年度は全国1800校 ‣ 大学では部局単位、1ヶ月を指定。その間に ✓ テレビ会議、メール一括送付などで公衆送信したもの ✓ Moodleなどで、公衆送信を開始したもの (アクセス可能にしたもの)
‣ 入力項目(実際はもっと項目数多いです) ‣ 利用報告(だけ)を元に補償金分配が行われています 40 SARTRAS 「『利用報告』への入力の手引き」 https://sartras.or.jp/wp-content/uploads/report_itemlist_2023.pdf 確実な利用報告を! 備えあれば憂いなし!
利用調査:2025年度は全国1800校 41 依頼校数 0 500 1000 1500 2000 2020年度 2021
2022 2023 2024 2025 1800 1800 1200 1200 1000 0 2020年4月 改正著作権法施行 2021年度から 補償金収集開始 サンプリングレート3.4% (1200/35553)
「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」で,35条解釈のガイドラインを策 定。 42 改正著作権法第35条運用指針 (令和3(2021)年度版) https://forum.sartras.or.jp/info/005/ ① 複製 ② 公衆送信
③ 学校その他の教育機関 ④ 授業 ⑤ 教育を担任するもの ⑥ 授業を受けるもの ⑦ 必要と認められる限度 ⑧ 公に伝達 ⑨ 著作権者の利益を不当に害する こととなる場合 「用語定義」+事例
著作権法第35条運用指針の主な内容 用語 授業目的公衆送信補償金制度の対象の例 授業目的公衆送信補償金制度の対象外の例 公衆送信 サーバへの掲載/電子メールでの一括送信 (履修生以外にもアクセスできるようなもの) 授業 単位の出る授業/教員免許状更新講習/公開講座 (規模の制限あり)/履修証明プログラム
※予習,復習は「授業の過程」とする 大学説明会,オープンキャンパスでの模擬授業など /FD,SD/サークル活動/自主的なボランティア 活動 教育を担任する/授業 を受ける者 教授,講師など(名称,雇用形態は問わない)/学 生,科目等履修生など(実際に学習するもの)/事務 職員など教育支援者,補助者 (支援業者に依頼するもの) 必要と認められる限度 例示なし ※必要性は授業担当者が判断,主観のみ でなく客観的に説明できること 文献情報を示せば足りるような参考資料の複製・ 公衆送信 著作権者の利益を不 当に害する場合 ※ 多くの記述がある ので「運用指針」を参 照のこと 不当に害する可能性が低い例 受信者の数は履修生の数まで/新聞の一つの記事 /テレビ番組を投影しているところを録画して送信 /一報の論文全部。ただし,発行後相当期間が経っ ているなどいくつかの条件あり 不当に害する可能性が高い例 放送から録画した映画や番組の全体/授業を履修 する学生の数を超える利用/試験対策問題集など 学生購入を前提としたもの/小部分の複製を繰り 返し,結果として大部分になる 括弧書きは,運用指針には直接の記載がないもの 「教育のDXを加速する著作権制度」(文化庁) p.14 を改変, 2021/01/29, オンライン説明会 https://sartras.or.jp/educationcopyright/
35条適用の要件について 著作権者の利益を不当に害することとなる場合(但し書き) 44 第35条第1項 (略) 、当該著作物 種類及 用 途並 当該複製
部数及 当該複製、 公衆送信 又 伝達 態様 照 著作権者 利益 不当 害 場合 、 限 。 初等中等教育と高等教育に分け、条文下線部に関連の ある以下の項目について考え方と例を挙げている。 • 著作物の種類 • 著作物の用途 • 複製の部数・公衆送信の受信者の数 • 複製・公衆送信・伝達の態様 利用契約におけるオーバーライド条項と、 コピープロテクトコンテンツの利用については、検討中。
複製 32 条 引用? 35 条 授業目的? 説明資料 自らの著作物に部分転載 元資料の部分的なコピー
例題 ・ 参考資料など 授業関係者のみの共有 授業期間中/年度末まで 授業を超えて共有できる 自分の著作物の一部となる 要件は厳しい!
他者著作物を使う場合のチェックポイント 46 自由利用可能? 32 条 (引用) 適用可能? 35 条 (授業目的)
適用可能? 許諾をとる / あきらめる YES YES YES NO NO NO □ 著作物か? □ 保護期間内か? □ ライセンスがあるか? □ 公表された著作物? □ 公正な慣行に合致? □ 正当な範囲内? □ 基本的な要件をみたす? □ 必要な限度内? □ 著作権者の利益を不当に害さない? OK 利 用 https://youtube.com/playlist?list=PLA4qVXmVfic6gnUalSeFkH63_X8jgJIWD 教育著作権の基礎 利 用 OK 授 業 利 用 OK
許諾をとる 47 利用する著作物 利用者 利用目的(具体的に) 利用方法(具体的に) 利用の期間 利用の範囲 https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/chosakukensha_fumei/1414110.html 著作権者不明等の場合の裁定制度
重要なのは、権利保護と円滑な利用のバランス 48 著作者の権利保護 著作物の公正な利用 文 化的所産の公正な利 用 に留意しつつ、著作者 等の権利の保護を図り、もつて 文
化の発展に寄 与することを 目 的とする。(著作権法第1条)
動画教材利用上の注意 ‣ 教室での動画上映 ✓ 著作権法第38条(非営利無償の上映)の適用範囲となり、無許諾で可能 ‣ 授業で必要な範囲での、動画の公衆送信 ✓ 著作権法第35条(授業目的の公衆送信)の適用範囲となり、無許諾で可能 ✓
著作権者の利益を不当に害していないか、に注意 • ライブ/オンデマンド、品質、時間で差がある可能性 ✓ 動画ファイルの作成にも注意 49 35条適用できず 著作権侵害 となりうる
「著作権者の利益を不当に害する」=元のもの(製品とか)の頒布の代替となりうる 50 品質 著作権者の利益を 不当に害する 可能性 全部 一部 低い 時間
オリジナル品質に近 い動画ファイル Zoom/Teamsな どでの会議を録画 教室で上映してい るところを録画 高い
生成AIと著作権 51 ChatGPT 5.5 による インプラントが上下6本入ってい る方のパノラマレントゲン写真を 作成してください。 歯周ポケット検査の患者説明に使えるメ ディカルイラストレーションを作成してく
ださい。イラストだけで文字は不要です。
「AIと著作権に関する考え方について」 (2024年3月) 「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」 (2024年7月) ‣ AI開発・学習段階における著作物の利用 ‣ AI生成物の著作物性 ‣ 生成・利用段階における著作物の利用
52 https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/aiandcopyright.html
チェックリスト「AI利用者(一般利用者)のリスク低減方策」 利用しようとする生成AIについての適切な情報確認 著作権に対する適切な予防措置及び対応の検討 AIシステム・サービスへの著作物の入力が「非享受目的」の要件を満たすか確認 生成物の生成と利用では著作権侵害の判断が異なり得ることに留意 生成物の利用に先立って、既存の著作物と類似した生成物となっていないか確認 生成に用いたプロンプト等、生成物の生成過程が確認可能な状態の確保に努める 「私的使用目的の複製」等の権利制限規定の範囲内での利用となるか確認 53 「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」
p.23-27
AI生成物の著作物性 54 問いかけ 返答 画像のアイデア 美術的な画像 表現上の具体的な指示 美術的な画像 漫画の原作 完成した漫画
レポート・論文 インフォグラフィックス 生成AI • AIが自律的に生成したものは著作物に該当しないと考えられる。 • 人がAIを道具として利用し、思想または感情を表現した場合は著作物に 該当すると考えられる。 →人の「創作的寄与」が必要
生成AIと著作物 55 著作物 著作物 その他データ 学習用DB プログラム 学習済モデル チャットボット AIツール
生成物 教材 広報 著作物 データ 指示 (プロンプト) 履歴 学習・開発段階の利用 生成・利用段階の利用 複製 学習 複製 入力 /履歴 生成 追加学習 生成 利用 AI生成物の著作物性 非享受目的(30条の4) 非享受目的(30条の4) 私的複製(30条) 授業目的(35条) 生成物が既存著作物の複製・翻案 などとなる場合 私的複製(30条) 授業目的(35条) 引用(32条) etc モデルの改善に注意 個人情報 機密情報
××大学のHP 例:イラストの生成と利用 56 著作物 著作物 その他データ 学習用DB プログラム 学習済モデル チャットボット
AIツール 生成物 教材 広報 著作物 データ 指示 (プロンプト) 履歴 複製 学習 複製 入力 /履歴 生成 追加学習 生成 利用 ※ イラストはGrokで生成 複製や翻案? 類似性 依拠性 要許諾?
例:教科書から資料を生成 57 著作物 著作物 その他データ 学習用DB プログラム 学習済モデル チャットボット AIツール
生成物 教材 広報 著作物 データ 指示 (プロンプト) 履歴 複製 学習 複製 入力 /履歴 生成 追加学習 生成 利用 要許諾? 教科書を複 製して投入 問題集や説明イラストを生成 教科書の複製・翻案? アイデアのみ利用?
生成AIと著作権: まとめ ‣ 自律的なAI生成物は基本的に著作物ではない ✓ しかし、著作物の「複製」の可能性はある ✓ 人が道具としてAIを使って創作→「創作意図」と「創作的寄与」が条件 • 指示・入力の分量/生成の試行回数/複数生成物からの選択
‣ 既存著作物に類似のものが生成され、無断利用されたとき →複製権侵害の可能性→類似性、依拠性の確認が必要 ‣ 使う際には: ✓ 既存著作物を複製するようなプロンプトを指定しない ✓ 生成物が(自分が知っている)既存著作物に似ていないか注意 ✓ 公開などする場合:「侵害の指摘」に備える 58
(おまけ)よくある誤解 ‣ 小規模なグループ内であれば他者著作物の共有は問題ない ‣ イントラネットであれば公衆送信にならない ‣ 出典さえ書けば,著作権法上の「引用」になる ‣ 学術論文の図表は「引用」できない ‣
教員が補償金を払わなければならない ‣ 補償金を支払っていない大学の授業で公衆送信をすると,著作権侵害になる ‣ インターネットで無料公開されている資料はこの制度とは関係ない ‣ 外国の著作物は使えない ‣ SARTRASは新しい天下り団体だ 59
関連URL ‣ 著作権法条文 (e-GOV) ‣ 授業目的公衆送信補償金制度のオンライン説明会 ‣ 改正著作権法第35条運用指針(2021年度版) ‣ フリー素材のご案内(広島大学
情報メディア教育研究センター) 60 https://www.media.hiroshima-u.ac.jp/wp-content/uploads/2023/09/precautions-for-slides-detail.pdf#page=10 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000048 https://sartras.or.jp/entrance/ https://forum.sartras.or.jp/info/005/
None
https://axies.jp/
著作権出前講習会 by AXIES この講習会の講師派遣は、 授業目的公衆送信補償金等管理協会 (SARTRAS) の 共通目的基金の助成を受けて 大学ICT推進協議会 (AXIES)
が行っています。 著作権出前講習会のアンケート(匿名、4問)にご協力お願いします。 https://forms.gle/jeLPBxwr5g2Dgr3H7