Customer Support Tech Meetup #3の登壇資料です。
https://mixi.connpass.com/event/202715/
(C) mixi, Inc.Customer Support Tech Meetup #3株式会社ミクシィ 統括管理本部 CS部 CREグループ橋本 淳月1万件のデータ移行を自動化するための3つの秘訣
View Slide
(C) mixi, Inc.● 橋本 淳 (Jun Hashimoto)● 2012年新卒入社● 〜2015年3月: SNS「mixi」の開発○ サービス開発・保守(ブラウザ版・ネイティブ版)● 2015年4月〜: 現部署○ 問い合わせの技術調査○ CSスタッフ向け管理ツールの開発○ CSのオペレーションの改善■ 本日はこちらのお話2自己紹介
(C) mixi, Inc.3本日のアジェンダ● (1) モンスターストライクにおけるデータ移行の問い合わせ● (2) 従来のデータ移行の運用フローとその問題点● (3) (2)で挙げた問題点をCREがどのように解決したか
(C) mixi, Inc.4モンスターストライクにおけるデータ移行の問い合わせ
(C) mixi, Inc.5モンスターストライクにおけるデータ移行の問い合わせ旧端末 新端末旧端末で遊んでいたアカウント機種変更● 機種変更前にアプリ内でバックアップを行っていない● 機種変更後にアプリを入れ直す● 新端末で旧端末のアカウントを引継できない問い合わせ【主要なケース】
(C) mixi, Inc.6データ移行の問い合わせフォームにおける問診項目【旧アカウントの基本的な情報】●ID●ニックネームetc【新アカウントの基本的な情報】●ID●ニックネームetc【旧アカウントの利用状況について】●フレンドのID●所持していたモンスターに関する質問etc● 旧・新アカウントの基本的な情報だけではデータ移行を進められない● データ移行には乗っ取りのリスクがつきまとう○ ゲーム実況者・有名人のアカウント○ 友人のアカウント● 旧アカウントの利用状況について合わせて問診を行い、アカウント所持者本人からの問い合わせであることを担保● 加えて、乗っ取りが起きないための運用フローも構築し、安全性を確保
(C) mixi, Inc.7従来のデータ移行の運用フローとその問題点
(C) mixi, Inc.8従来のデータ移行の運用フロースタッフによる目視検証CS管理ツールデータ移行CRM (Zendesk)問い合わせ(データ移行依頼 )振り分け(手動)検証前NG 検証前OK完了通知● サービス開始(2013年10月)〜2017年10月頃までの運用フローメール本文の申告状況と実際のサービスの利用状況を各項目ごとに人手で比較検証移行可能な条件を満たした場合に人手でデータ移行作業を実施人手で該当アカウントを確認検証後OK個別対応
(C) mixi, Inc.9問題点1: 事故防止のため判断基準が複雑スタッフによる目視検証 (個別)2017年5月頃の対応マニュアル(一部)大量の説明文● パートナー企業と協力し判断基準のマニュアルを構築● 膨大な判断基準を頭に入れる必要があるため、対応可能なスタッフが限られる
(C) mixi, Inc.10問題点2: ユーザーの自由入力をもとに判断が必要なため基準が曖昧同じモンスターでも申告内容にブレが生じる問い合わせフォームどこまでが問題ないのか微妙な判断基準も残る
(C) mixi, Inc.11問題点3: 問い合わせが急増した際に対応に遅延が生じる● データ移行の問い合わせは、イベント起因で急増しやすい傾向がある○ コラボイベント○ 周年イベント● 対応スタッフを増員しても、追いつかない時期があった● 増員できるスタッフも限りがある(問題点1に関連)2017年9月〜10月のデータ移行に関する問い合わせ件数急増
(C) mixi, Inc.12CREによる自動化・効率化
(C) mixi, Inc.13データ移行の運用フローの改善事前検証人手による目視検証直前検証自動でデータ移行CS管理ツール● オレンジ枠線部分がシステムで自動化した運用フロー(2017年10月頃〜)API経由で取得API経由で更新問い合わせ(データ移行依頼 )完了通知専用の画面を用意し効率よく対応可能にCRM (Zendesk)振り分け(手動)検証前NG 検証前OK検証後OK個別対応
(C) mixi, Inc.14改善前後の運用フローの変化人手で該当アカウントを確認メール本文の申告状況と実際のサービスの利用状況を各項目ごとに人手で比較検証移行可能な条件を満たした場合に人手でデータ移行作業を実施事前検証・直前検証自動でデータ移行API経由で取得問い合わせメールを元にした管理ツール上のアカウントの確認データ移行可能かどうかの判別データ移行作業人手による目視検証改善前 改善後
(C) mixi, Inc.15問い合わせフォームの改善モンスター名をフォーム上で補完登録された名称以外で送信しようとするとエラーを表示モンスターなどのデータ更新サービス側サーバーAWS S3問い合わせフォームサービス側データベースモンスター名を辞書ファイルとして登録申告内容に表記ゆれが発生しない常に同期された状態モンスター名を回答する問診項目の検証を自動化可能に
(C) mixi, Inc.16まとめ
(C) mixi, Inc.17CREによる自動化・効率化による効果事故防止のため判断基準が複雑ユーザーの自由入力をもとに判断が必要なため基準が曖昧問い合わせが急増した際に対応に遅延が生じる大半の運用フローをシステムで自動化したことによりスタッフが担う業務を縮小問い合わせフォームにサービス側のデータを活用することにより申告内容の表記ゆれを解消 + 検証の自動化システム側でカバーすることによりスタッフへの負担の増加分を軽減問題点 解決策
(C) mixi, Inc.18おわりに● ミクシィCSにおけるデータ移行の自動化・効率化の事例のご紹介● データ移行に関わらず、運用フローの改善はCSスタッフと協力しながら進めることが不可欠● 現状の「完全自動移行率」はおよそ40%〜50%を推移○ 移行率向上のための施策に関しては、この後の発表にて!
(C) mixi, Inc.19