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月1万件のデータ移行を 自動化するための3つの秘訣 / 3 tips for automating customer data transfer
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Jun Hashimoto
March 04, 2021
Technology
0
200
月1万件のデータ移行を 自動化するための3つの秘訣 / 3 tips for automating customer data transfer
Customer Support Tech Meetup #3の登壇資料です。
https://mixi.connpass.com/event/202715/
Jun Hashimoto
March 04, 2021
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Transcript
(C) mixi, Inc. Customer Support Tech Meetup #3 株式会社ミクシィ 統括管理本部
CS部 CREグループ 橋本 淳 月1万件のデータ移行を 自動化するための3つの秘訣
(C) mixi, Inc. • 橋本 淳 (Jun Hashimoto) • 2012年新卒入社
• 〜2015年3月: SNS「mixi」の開発 ◦ サービス開発・保守(ブラウザ版・ネイティブ版) • 2015年4月〜: 現部署 ◦ 問い合わせの技術調査 ◦ CSスタッフ向け管理ツールの開発 ◦ CSのオペレーションの改善 ▪ 本日はこちらのお話 2 自己紹介
(C) mixi, Inc. 3 本日のアジェンダ • (1) モンスターストライクにおけるデータ移行の問い合わせ • (2)
従来のデータ移行の運用フローとその問題点 • (3) (2)で挙げた問題点をCREがどのように解決したか
(C) mixi, Inc. 4 モンスターストライクにおける データ移行の問い合わせ
(C) mixi, Inc. 5 モンスターストライクにおけるデータ移行の問い合わせ 旧端末 新端末 旧端末で遊んでいた アカウント 機種変更
• 機種変更前にアプリ内でバックアップ を行っていない • 機種変更後にアプリを入れ直す • 新端末で旧端末のアカウントを引継 できない 問い合わせ 【主要なケース】
(C) mixi, Inc. 6 データ移行の問い合わせフォームにおける問診項目 【旧アカウントの基本的な情報】 •ID •ニックネーム etc 【新アカウントの基本的な情報】
•ID •ニックネーム etc 【旧アカウントの利用状況について】 •フレンドのID •所持していたモンスターに関する質問 etc • 旧・新アカウントの基本的な情報だけではデータ移行 を進められない • データ移行には乗っ取りのリスクがつきまとう ◦ ゲーム実況者・有名人のアカウント ◦ 友人のアカウント • 旧アカウントの利用状況について合わせて問診を行 い、アカウント所持者本人からの問い合わせであるこ とを担保 • 加えて、乗っ取りが起きないための運用フローも構築 し、安全性を確保
(C) mixi, Inc. 7 従来のデータ移行の運用フローとその問題点
(C) mixi, Inc. 8 従来のデータ移行の運用フロー スタッフによる 目視検証 CS管理ツール データ移行 CRM
(Zendesk) 問い合わせ (データ移行依頼 ) 振り分け(手動) 検証前NG 検証前OK 完了通知 • サービス開始(2013年10月)〜2017年10月頃までの運用フロー メール本文の申告状況と 実際のサービスの利用状況を 各項目ごとに人手で比較検証 移行可能な条件を 満たした場合に人手で データ移行作業を実施 人手で 該当アカウントを 確認 検証後OK 個別対応
(C) mixi, Inc. 9 問題点1: 事故防止のため判断基準が複雑 スタッフによる 目視検証 (個別) 2017年5月頃の
対応マニュアル(一部) 大量の説明文 • パートナー企業と協力し判断基 準のマニュアルを構築 • 膨大な判断基準を頭に入れる必 要があるため、対応可能なスタッ フが限られる
(C) mixi, Inc. 10 問題点2: ユーザーの自由入力をもとに判断が必要なため基準が曖昧 同じモンスターでも 申告内容にブレが生じる 問い合わせフォーム どこまでが問題ないのか
微妙な判断基準も残る
(C) mixi, Inc. 11 問題点3: 問い合わせが急増した際に対応に遅延が生じる • データ移行の問い合わせは、イ ベント起因で急増しやすい傾向 がある
◦ コラボイベント ◦ 周年イベント • 対応スタッフを増員しても、追い つかない時期があった • 増員できるスタッフも限りがある (問題点1に関連) 2017年9月〜10月のデータ移行に関する問い合わせ件数 急増
(C) mixi, Inc. 12 CREによる自動化・効率化
(C) mixi, Inc. 13 データ移行の運用フローの改善 事前検証 人手による 目視検証 直前検証 自動でデータ移行
CS管理ツール • オレンジ枠線部分がシステムで自動化した運用フロー (2017年10月頃〜) API経由で 取得 API経由で 更新 問い合わせ (データ移行依頼 ) 完了通知 専用の画面を用意し 効率よく対応可能に CRM (Zendesk) 振り分け(手動) 検証前NG 検証前OK 検証後OK 個別対応
(C) mixi, Inc. 14 改善前後の運用フローの変化 人手で該当アカウントを確認 メール本文の申告状況と 実際のサービスの利用状況を 各項目ごとに人手で比較検証 移行可能な条件を
満たした場合に人手で データ移行作業を実施 事前検証・直前検証 自動でデータ移行 API経由で取得 問い合わせメールを元にした 管理ツール上のアカウントの確認 データ移行可能かどうかの判別 データ移行作業 人手による 目視検証 改善前 改善後
(C) mixi, Inc. 15 問い合わせフォームの改善 モンスター名を フォーム上で補完 登録された名称以外で 送信しようとすると エラーを表示
モンスターなどの データ更新 サービス側 サーバー AWS S3 問い合わせフォーム サービス側 データベース モンスター名を 辞書ファイル として登録 申告内容に表記ゆれが発生しない 常に同期 された状態 モンスター名を回答する問診項目の検証を自動化可能に
(C) mixi, Inc. 16 まとめ
(C) mixi, Inc. 17 CREによる自動化・効率化による効果 事故防止のため判断基準が複雑 ユーザーの自由入力をもとに 判断が必要なため基準が曖昧 問い合わせが急増した際に 対応に遅延が生じる
大半の運用フローを システムで自動化したことにより スタッフが担う業務を縮小 問い合わせフォームに サービス側のデータを活用することにより 申告内容の表記ゆれを解消 + 検証の自動化 システム側でカバーすることにより スタッフへの負担の増加分を軽減 問題点 解決策
(C) mixi, Inc. 18 おわりに • ミクシィCSにおけるデータ移行の自動化・効率化の事例のご紹介 • データ移行に関わらず、運用フローの改善はCSスタッフと協力しながら進め ることが不可欠
• 現状の「完全自動移行率」はおよそ40%〜50%を推移 ◦ 移行率向上のための施策に関しては、この後の発表にて!
(C) mixi, Inc. 19