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Blockchain概説

hidehigo
December 07, 2016

 Blockchain概説

2016冬CTO night & day での発表資料

hidehigo

December 07, 2016
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Transcript

  1. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 2 自己紹介 肥後

    彰秀 株式会社ガイアックス執行役 JBA(日本ブロックチェーン協会)事務局 JPA(Japan Perl Associtaion)理事 • Gaiax技術責任者。 • 2015年12月ブロックチェーンサミットのオーガ ナイザー。 • 2016年経済産業省主催のブロックチェーン検 討会委員。 • 2016年シェア経済サミット登壇。 • Gaiaxの注力事業領域であるシェアリングエコノ ミーへのブロックチェーンの応用を狙う。
  2. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 3 本日のアプローチ ブロックチェーン=期待先行

     プロダクトはまだ発展途上であり、  実証実験レベルがほとんど。  ハイプの山を超えた!? みなさんにお伝えしたいのは  概念を捉える  応用の可能性   課題にはあまり触れません ちなみに、私のスタンスは ・プラットフォームフリー、 ・プロダクトフリー、 ・パブリックが好き です。
  3. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 5 ブロックチェーンの定義 by

    JBA ビザンチン障害を含む不特定多数のノードを用い、時間 の経過とともにその時点の合意が覆る確率が0へ収束す るプロトコル、またはその実装をブロックチェーンと呼ぶ。 電子署名とハッシュポインタを使用し改竄検出が容易な データ構造を持ち、且つ、当該データをネットワーク上に 分散する多数のノードに保持させることで、高可用性及び データ同一性等を実現する技術を広義のブロックチェー ンと呼ぶ。 http://jba-web.jp/archives/2011003blockchain_definition 10月にJBA(日本ブロックチェーン協会)がブロックチェーンの定義を発表 狭義と広義で構成されており、 用語の誤用をなくし、円滑な会話/議論の助けとなることを目的。
  4. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 6 ブロックチェーンの定義 by

    JBA ビザンチン障害を含む不特定多数のノードを用い、時間 の経過とともにその時点の合意が覆る確率が0へ収束す るプロトコル、またはその実装をブロックチェーンと呼ぶ。 狭義 ・パブリックチェーン(ザ・ブロックチェーン) ・外すことができない特徴 について触れている トレードオフ可能な要素は広義に
  5. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 7 ブロックチェーンの定義 by

    JBA 電子署名とハッシュポインタを使用し改竄検出が容易な データ構造を持ち、且つ、当該データをネットワーク上に 分散する多数のノードに保持させることで、高可用性及び データ同一性等を実現する技術を広義のブロックチェー ンと呼ぶ。 広義 ・データ構造 ・nodeの管理者/permissioned ・スループット ・ファイナライズ などにおいて、限定と改善→後述
  6. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 9 分散合意 ビザンチン将軍問題

    <想定シチュエーション> 制約の中で、n人の将軍が作戦に合意する ・ピア間でのメッセージングは可能 ・f人の裏切りものがいる <象徴するもの> ・絶対的な決定者(または承認者)がいない環境で  正しい事実(未来)を決定していく  =masterのSPoF、スケーリング、堅牢性とコストなどの課題 これを 自律分散的に実現したい!
  7. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 10 分散合意 (パブリック)ブロックチェーンのアプローチ

    ・「解くのは難しく、検算は容易な問題」に全nodeが挑戦 <受け容れた制約(限界)> ・決定を時間経過に伴う確率的なものとする  →hashポインタのチェーン ・取引データを(insertのみ、balanceを持たない)扱う  →UTXO構造 ・txnをまとめて(ブロック)確定、合意の発生頻度を減らす  →10分に1回ブロックを確定。難易度の調整 ・CAPのCを現実的なレベルに下げる <加えて> ・これを経済的インセンティブのもとで実現する
  8. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 11 hashポインタのチェーン ハッシュ値

    ハッシュ値 ハッシュ値 BTC生成取引 取引データ 取引データ 取引データ 取引データ 取引データ 取引データ 取引データ 歴史を書き換えるには、該当ブロックとその 後に連なる全てのブロックを書き換える必 要 →時間経過とともに困難に
  9. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 12 UTXO構造(Unspent Tx

    Output) https://github.com/ethereum/wiki/wiki 参考(追記) inputなし output0 TX n 生成取引(報酬) 12.5BTC
  10. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 13 現実的なCに CAP定理におけるCを現実レベルで落とすことで実現

    CAP定理: C(Consistency一貫性)、A(Availability可用性)、 P(Partition-tolerance、分断耐性)の3つを同時に満たすことは できない 結果整合性:いつか一貫性が保たれる
  11. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 14 ブロックチェーンの広がり パブリックチェーンは実現できた

    ・裏切りものがいなかったら?  →合意も容易に。   ソフトウェアのverupも容易に ・約7txn/s(ビットコインの場合)では他に実用できない、、 ・決済の確定が確率的では、、 →用途の限定と改善
  12. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 15 チェーンの種類とプロダクト パブリックチェーン

    誰でも参加できる公開されたブロックチェーンで、 決済・スマートコントラクトなどが主な用途。 コンソーシアムチェーン アライアンスを組んだ企業だけが参加できるブロッ クチェーンで、主に金融、エンタープライズ向け。 プライベートチェーン 自社のみで閉じているブロックチェーン。自社ポイ ントやコインの管理など、従来のRDBの代替可能 性。 サイドチェーン パブリックチェーンと接続して、機能を補完するも の。高速化、手数料の引き下げ・高機能化などの メリットが有る。 Liquid Raiden RootStock factom Bitcoin Ethereum NEM Ripple eris Hydrachain mijin Hyper Ledger(Fabric, Iroha) 合意形成に必要なリソース ブロックチェーンへの参加者数 multichain (permissioned)
  13. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 17 ブロックチェーンの適用事例 http://www.meti.go.jp/main/infographic/

    価値の移転 存在記録 スマートコン トラクト 二重支払い 防止 価値記録 マイクロ化 中間者不要 ※特徴と効用をあえて区別せず、  また整理せず1要素1回のみ書いてます
  14. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 18 ブロックチェーンの応用の方向性 1.

    資産の所有権管理・価値移転 2. 著作権や書類などの存在記録  ドキュメントプルーフ 3. スマートコントラクト  決済まで完了。M2Mペイメント 4. 秘密鍵/公開鍵  データのオーナーシップを手元に 金融分野への応用の方向性 非金融分野への応用の方向性 1. 価値記録  勘定系を安価に置き換え可能? 2. 中間者排除  国際送金など、中間者の必要な構造  をなくしコストダウン
  15. 19 Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. ブロックチェーンの応用事例(海外) Source:

    http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160428003/20160428003-2.pdf 決済 SETL, FactoryBanking 為替・送金・貯蓄等 Ripple, Stellar 証券取引 Overstock, Symbiont, Bitshares, Mirror, Hedgy ソーシャルバンキング ROSCA 移民向け送金 Toast 新興国向け送金 BitPesa イスラム向け送金/シャリア遵 法 Abra, Blossoms ギフトカード交換 GyftBlock アーティスト向けリワード PopChest プリペイドカード BuyAnyCoin リワードトークン Ribbit Rewards アーティストエクイティ取引 PeerTracks クラウドファンディング Swarm SNS Synereo, Reveal メッセンジャー、取引 Getgems, Sendchat bitcoinによる資産管理 Uphold(旧Bitreserve) Factom 土地登記等の公証 Storj, BigChainDB データの補完 ShoCard, OneName デジタルID Ascribe, VeriSart アート作品所有権 ・真贋証明 BlockVerify 薬品の真贋証明 La’Zooz ライドシェアリング サプライチェーン SkuChain トラッキング管理 Provenance マーケットプレイス OpenBazzar 金保管 Bitgold ダイヤモンドの所有権 Everledger デジタルアセット管理・移転 Colu コンテンツ ストリーミング Streamium ゲーム Spells of Genesis, Voxelnauts 未来予測、市場予測 Augur 市政予算の可視化 Mayors Chain 投票 Neutral Voting Bloc, Votosocial バーチャル国家・宇宙開発 BitNation, Spacechain 医療情報 BitHealth IoT Adept, Filament マイニング電球 BitFury マイニングチップ 21 Inc. 金融系 ポイント・リワード 資金調達 コミュニケーション 資産管理 ストレージ 認証 シェアリング 商流管理 コンテンツ 将来予測 公共 医療 IoT
  16. 20 Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 非金融分野への応用:海外事例 e-vox:

    行政・投票: ウクライナe-vox 概要 現在 データの一貫性を保つためのブロックチェーン技術を提供するGuardtimeは、エ ストニア政府のe-Health Authorityと提携して、100万人を超える医療記録を保 存するためのプロジェクトを始めました。 Guardtimeが利用している「キーレス署名インフラストラクチャ」(KSI)は、Bitcoin やEthererumとは違い、署名のみを患者に渡すので、患者のプライバシーを確 保しながら、リアルタイムでの改ざん検知を可能としました。スケーリングと大量 データの保存に注力している一方、ヘルスケアの記録というユースケースに特 化して作られています。 2016年2月時点での提携発表が最新 リンク https://guardtime.com/ 概要 現在 ウクライナとアメリカのブロックチェーン企業 Ambisafe社を含む複数社が、 e-voxという電子投票システムを開発する基本合意書に調印しました。 プロトタイプはEthereumベースで作られ、分散型台帳のテクノロジーによって、 管理者なしで投票を行うことができ、詐欺を防いだり、選挙の透明性を高めると 期待されています。e-Voxは選挙、国民投票、請願書、表決などの形式に対応 しています。 2016年2月に、基本合意書が調印されました。まずは、ウクライナ、キエフ、オ デッサの都市協議会でテストが行われる予定です。 リンク http://e-vox.org/ GuardTime: エストニア政府と提携し医療記録を保存 患者のプライバシーを確保しつつ、医療データの改ざん検知を可能 に 管理者不在の電子投票システム
  17. 21 Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 非金融分野への応用:海外事例 LEARNING

    MACHINE: 教育の終了証履歴の証明 概要 現在 Factomは、様々な書類を記録、保護、監査、コンプライアンス対応ができるサー ビスです。ビットコインのブロックチェーン上に書類データのハッシュ値を記録す ることで、データの存在証明を行い、改ざんを防ぎます。また、ブロックチェーン を使って、記録の追跡を行います。 2015年5月、Factomがホンジュラス政府とパートナーを組み、土地権利に関する 記録を行うことが話題になりました。ホンジュラスでは、国のデータベースがハッ キングされたり、土地権利の詐欺が多いことが課題だったようです。Factomによ り、不正な土地記録の書き換えが不可能になり、正確で安全な土地の権利登 録システムが実現できる可能性があります。 2015年12月に、プロジェクトが遅延していることが発表されました。一方で米国 政府のホームランドセキュリティ部門で賞を取るなど、今後が注目されていま す。 概要 現在 Learning MachineとMITメディアラボが制作している Blockchain Credentials で は、教育分野における、修了証明書の作成・共有・認証を行っています。現状は これらのシステムは遅く、複雑で高価なものでした。ブロックチェーンを利用する ことで、より受講者がデータのコントロール権を持つような仕組みが作れるよう になるとのことです。 MITメディアラボは、Edxなどのオンライン教育でも成功を収めており、注目に値 するプロジェクトです。 2016年6月に、最初のオープンソース版プロジェクトが公開されました。 リンク http://factom.org/ リンク http://www.learningmachine.com/credentials.html Factom: ホンジュラス政府と土地権利記録の保存・追跡実験 改ざん不可能な記録形式のため、監査・追跡を簡単に実現 教育履歴の証明システムをより安価に、ユーザ主体に提供
  18. 22 Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 非金融分野への応用:海外事例 OneName(BlockStack):

    デジタルアイデンティティ 概要 現在 Filamentは、Bitcoin Blockchainを使って、デバイスがユニークなアイデンティティ をパブリックレッジャー上に持つことができる、分散型のIoTソフトウェアスタック です。IoTデバイス同士がセキュアにコミュニケーションを行い、スマートコントラ クトやマイクロトランザクションを送ることができるようになります。石油、ガス、工 場、農業などの分野での応用が期待されています。 Filament Tapは電話、タブレット、コンピュータなどと通信することができるデバイ スです。Filament Patchは独自のハードウェアに対して上記の機能を組み込む ことができます。 2015年8月、Verizon VenturesやSamsung Venturesから、シリーズAとして500万 ドルの調達を行いました。 リンク https://filament.com/ 概要 現在 BlockStackは、分散型のネーミング及びストレージシステムで、いわゆるDNSの ドメインではなくユーザ版という形になります。Onenameと呼ばれるWebアプリを 通じて、ユーザネームを簡単に登録することができ、BlockStack上にプロフィー ルを作ることができます。このユーザネームやプロフィールのコントロール権は 完全にユーザが把握しています。 2016年5月に、OneNameからBlockStack Labsに社名変更ました。2016年6月に Microsoftとの提携を発表し、Azure上でBlockStackのノードを立ち上げられるよ うになりました。 リンク https://blockstack.org/ Filament: IoT IoTデバイス同士の通信を安全に DNSのユーザ版を、ユーザがコントロールできる形で実現
  19. 23 Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 金融分野への応用:日本の動き 価値を扱うシステムを

    安価に置き換え 2015 Dec 金融機 関 パート ナー 内容 勘定系 2016 Feb 海外送金および 決済システム・ ソリューション 2016 Feb 預金口座 管理 2016 Feb ポスト トレード: 取引記録、 所有移転 2016 Feb シンジケート ローン業務 2016 Mar 証券クロス ボーダー取引 2016 May 企業間送金 企業間・国際送金の中間者排除 銀行内通貨 2016 Feb ※ちょっと古い
  20. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 24 非金融分野での応用領域に再度フォーカス スマートコントラクト

    2者もしくはそれ以上の間の契約を プログラムで表現、実行可能 デジタルID 唯一性、本人性の確認。IoT におけるデバイス識別。投票 などへの応用も 改ざんできない記録 タイムスタンプ(時間の記録)、 存在の証明、公証 IoT(Internet of Things) 共有・分割利用、財産登録、ブロック チェーンが対象物との契約を可能にす る  コンプライアンス(法令遵守) コンプライアンスの手順を改善し重複を省くことで 多額のコストを削減。デジタルIDはAML/KYCにつ ながる 財務サービス 証券化、財産のトークン化 低い決済手数料、ト レーサビリティ、透明性 ヘルスケア  患者の医療情報の 共有 保険 x テクノロジー  保険会社間の決済、IoTとデ ジタルIDが保険にかかるコストを削減、 スマートコントラクトの適用 Source: http://www.grantthornton.global/insights/articles/blockchain-could-it-transform-your-business-model/
  21. 25 Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 非金融分野への応用:日本の事例 IoT

    個人認証のバックグラウンドDB MITHRA Project(ミスラ プロジェクト) 本人確認 認証 転職支援サービス 著作権や書類な どの管理 ポイント管理 ポイント管理 ポイント管理 IoT リクルートテクノロジーズ アドバンスド テクノロジーラボ( ATL) 東京大学大学院 ※ちょっと古い
  22. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. C社 B社 シェアサービスにおける本人確認の課題

    個人 A社 B社 公的証明書 - マイナンバー - 免許証 - パスポート ログインID パスワード 顔写真 氏名 生年月日 性別 住所 電話番号 メールアドレス ・・・ C社 シェアリングエコノミー企業群 個人側の課題 サービス事業者側の課題 A社 内部からの攻撃 外部から の攻撃 利用者DB 提供者DB → 各社ごとに本人証明が面倒で遅 い → 管理するIDが増え続ける → 必要以上に個人情報をもらってしまう → 各社ごとに強固なセキュリティが必要 大変… 解決策 外部から の攻撃 ブロックチェーンによる横断的なデジタルIDで、個人側の本人証明問題と、事業者側のデータセ キュリティ問題の両方を同時に解決し、健全な市場の成長を促進する。
  23. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 個人 A社 B社

    身分証画像 今後の展開 ③ 当人確認 ・シェアリング企業、チェック企業に対して、身分証確認のプラットフォームを提供 ・チェックした結果を使ってIDを発行し、本人確認結果を流通させる チェックD社 チェックC社 TRUST DOCK シェアサービス用本人確認 ② 発行されたデジタルIDを 利用者間で見せ合える ① 利用者はB社利用時に 本人確認済みという情報を B社に提供 TRUST DOCK ID ID提示 以前の 確認結果を 通知 個人 オフラインで の提示
  24. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 28 応用パターン データストア <課題>

    ・ポイントDB:historyとbalance <視点> ・台帳型データ <応用例> ・置き換えてみる <課題> ・ログストレージ:大量のログ <視点> ・append only ・マルチマスタ <応用例> ・置き換えてみる
  25. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 29 応用パターン 個人のデータに対するオーナーシップ <課題>

    ・サービスに握られている ・広告!? <視点> ・秘密鍵/公開鍵 <応用例> ・ACLをユーザーが制御  データのオーナーシップを手元に ・広告→アクセス権を売る
  26. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 30 応用パターン 個人が稼げるインフラ <課題>

    ・シェアリングエコノミー。 ・事業者のポイントや預かり金→銀行振込・現金化 <視点> ・仮想通貨 <応用例> ・得た収益をそのまま消費に回せる
  27. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 31 応用パターン 個人間取引 <課題>

    ・サービス提供者がescrow <視点> ・モノとカネの移動が非同期→同期 <応用例> ・TTP(trusted third party)なしのescrow ・モノの完了タイミングで決済を完了(スマートコントラクト)
  28. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 32 応用パターン 人材領域 <課題>

    ・履歴書のデータ複製と分散 ・リファレンス <視点> ・改ざん困難性 <応用例> ・置き場所はパブリック+ACL(透明なDB)
  29. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 33 応用パターン 広告領域 <課題>

    ・成果の追跡と信ぴょう性 <視点> ・客観性、監査性 <応用例> ・媒体〜広告主までつなげてみる
  30. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 34 応用パターン 法務領域 <課題>

    ・企業間の交渉の過程での差分、履歴 ・企業ごとにカスタマイズが入った契約書群 ・紙、印紙税 <視点> ・ドキュメントプルーフ ・マシンリーダブルな契約 ・電子署名 <応用例> ・契約書のバージョン管理 ・契約書のブランチ管理 ・電子契約
  31. Copyright © Gaiax Co.Ltd. All rights reserved. 35 おわりに ブロックチェーンじゃないとできないこと、というのは実はあまりあ

    りません。 が、活用の可能性はとても広いと考えています。 実証実験〜実サービスのトライがもっと増えてほしい 一緒にユースケースを考えましょう、実サービスを世に送り出し ていきましょう。
  32. CONFIDENTIAL 個人が中心の社会へ 物品の貸借や、役務の提供など、 個人が契約の主体となることが増え ます。これまでは事業者(主に企業)に、信頼を部分的に担保されることで、個人は契約の主体となりえ てきました。例えば企業が審査し、公認公式ユーザーとしてお墨付きを付与したり、個人間の取引を仲 介したり、エスクローしたりしてきました。今後、個人が契約の主体となるにあたって、事業者を介さず とも、個人の存在証明や、信頼に関する情報が利用できることが必要とされます。 個人間取引の「フェアトレード」性が高まる 信頼を担保してくれる役割でもあった、仲介

    の企業が収益を得ているという側面があります。個人の存在が強力になり、主体となることで、 仲介の 企業を介さずとも契約が作成・履行されることにより、収益 (付加価値)の分配にフェアトレード性が出て くると考えられます。 少額・少ロットの取引が増える 個人が台頭していく中で、企業が対象としたがらない少額・ 少ロットの取引が増えます。この時にネックになるのが、決済手数料。強い通貨と決済手段が必要とさ れます。 情報の分散(decentralized)、共同所有が進む 現在ポータルやSNSなどの事業者 が、個人のidentity情報とそれに紐づく情報を保管しています。この個人の情報は、本来的には、自 身の情報はもっと自身がコントロールできる状態であるべきであり、自身が許可した相手に必要な情 報を開示できるようになるべきだと考えます。つまり情報を収集するためには、個人が納得し、開示の 許可を与えるに足る公益性が必要であり、 事業者が独占すべきものではありません。 あるいは、そも そも共同所有に近い概念で保管され、必要に応じて許可された情報が利用されていくようになってい きます。 ガイアックスが予想する未来