Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
光ファイバーと IPv6 絡みの話
Search
hmatsu47
PRO
January 24, 2026
Technology
0
32
光ファイバーと IPv6 絡みの話
JAWS-UG横浜 #96 AWS re:Invent 2025 re:Cap Network
2026/1/24
hmatsu47
PRO
January 24, 2026
Tweet
Share
More Decks by hmatsu47
See All by hmatsu47
さいきんの光ファイバーの話
hmatsu47
PRO
0
20
低いほうのレイヤを見てみる話
hmatsu47
PRO
0
5
IPv6 VPC の実装パターンをいくつか
hmatsu47
PRO
0
24
AWS で試して学ぶ IPv6
hmatsu47
PRO
0
29
今年の MySQL/HeatWave ネタ登壇振り返り
hmatsu47
PRO
0
27
今年の DB ネタ登壇振り返り
hmatsu47
PRO
0
21
RDS/Aurora アップデート 2025
hmatsu47
PRO
0
71
YAPC::Fukuoka 2025 現地ハイブリッド参加の旅
hmatsu47
PRO
0
16
今年の FESTA で初当日スタッフ+登壇してきました
hmatsu47
PRO
0
25
Other Decks in Technology
See All in Technology
LY Tableauでの Tableau x AIの実践 (at Tableau Now! - 2026-02-26)
yoshitakaarakawa
0
1.3k
【SLO】"多様な期待値" と向き合ってみた
z63d
2
310
ソフトウェアアーキテクトのための意思決定術: Create Decision Readiness—The Real Skill Behind Architectural Decision
snoozer05
PRO
29
9k
A Gentle Introduction to Transformers
keio_smilab
PRO
1
120
メタデータ同期に潜んでいた問題 〜 Cache Stampede 時の Cycle Wait を⾒つけた話
lycorptech_jp
PRO
0
150
LLM活用の壁を超える:リクルートR&Dの戦略と打ち手
recruitengineers
PRO
1
240
LINEアプリ開発のための Claude Code活用基盤の構築
lycorptech_jp
PRO
2
1.4k
大規模な組織におけるAI Agent活用の促進と課題
lycorptech_jp
PRO
6
7.7k
【5分でわかる】セーフィー エンジニア向け会社紹介
safie_recruit
0
44k
研究開発部メンバーの働き⽅ / Sansan R&D Profile
sansan33
PRO
4
22k
DX Improvement at Scale
ntk1000
2
280
EMからICへ、二周目人材としてAI全振りのプロダクト開発で見つけた武器
yug1224
3
390
Featured
See All Featured
How to Align SEO within the Product Triangle To Get Buy-In & Support - #RIMC
aleyda
1
1.4k
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
194
17k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
37
3.6k
Building AI with AI
inesmontani
PRO
1
760
Odyssey Design
rkendrick25
PRO
2
530
Leveraging Curiosity to Care for An Aging Population
cassininazir
1
190
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
25
1.8k
Optimizing for Happiness
mojombo
378
71k
Speed Design
sergeychernyshev
33
1.6k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
187
22k
How to Build an AI Search Optimization Roadmap - Criteria and Steps to Take #SEOIRL
aleyda
1
1.9k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
34
9.2k
Transcript
光ファイバーと IPv6 絡みの話 JAWS-UG 横浜 #96 AWS re:Invent 2025 re:Cap
Network 2026/1/24 まつひさ(hmatsu47)
自己紹介 松久裕保(@hmatsu47) • https://qiita.com/hmatsu47 • 現在: ◦ 名古屋で Web インフラのお守り係をしています
◦ SRE チームに所属しつつ技術検証の支援をしています ◦ 普段カンファレンス・勉強会では DB の話しかしていません (ほぼ) 2
自己紹介 松久裕保(@hmatsu47) • https://qiita.com/hmatsu47 • 現在: ◦ 名古屋で Web インフラのお守り係をしています
◦ SRE チームに所属しつつ技術検証の支援をしています ◦ 普段カンファレンス・勉強会では DB の話しかしていません (ほぼ)でした 3
本日のお題 • re:Invent 2025(またはその前後)で発表された個別の新 サービス・新機能の話ではなく、セッションで言及され た重要キーワード「ホローコアファイバー」と「IPv6」 について取り上げます 4
お題 [1] ホローコアファイバーの話 5
普通の光ファイバー • コア・クラッドに屈折率の違う石英ガラスを使用 ◦ コアとクラッドの境界で光を反射させ外部に漏れないよう伝達 ◦ コア径が小さく長距離・大容量の伝送に向くシングルモードファ イバーと、コア径が大きくいろいろな波長の光を通し、折り曲げ に強いマルチモードファイバーがある 6
ホローコア(Hollow-Core)ファイバー • コアが中空のファイバー ◦ 光が進む速度はガラスより空気中のほうが速いため、コアを中空 にすると石英ガラスより低遅延で信号を伝送できる ◦ 以前から研究が進められて来たが、光が漏れないよう低損失で長 距離を伝送するのが難しく、なかなか実用化されなかった 7
ここ数年で実用化が進む • 2022 年に Lumenisity が DNANF をリリース ◦ Double
Nested Antiresonant Nodeless Fiber ◦ 石英ガラスコアの光ファイバーより低損失 • 同年に Microsoft が Lumenisity を買収 ◦ すでに 1,200km のホローコアファイバーを敷設 ▪ 2025 年前半時点の距離? 8
ここ数年で実用化が進む • 2022 年に Lumenisity 社が DNANF をリリース ◦ Double
Nested Antiresonant Nodeless Fiber ◦ 石英ガラスコアの光ファイバーより低損失 • 同年に Microsoft が Lumenisity を買収 ◦ すでに 1,200km のホローコアファイバーを敷設 ▪ 2025 年前半時点の距離? 9 出典 : https://azure.microsoft.com/en-us/blog/how-hollow-core-fiber-is-accelerating-ai/
AWS では • Microsoft と同様 Antiresonant 型のファイバーを敷設 ◦ re:Invent 2024(NET403)で新技術として言及
◦ re:Invent 2025(INV213)で「数千 km にわたって展開」と説明 ◦ 遠い距離間でも基準内の遅延で通信可能 ▪ DC 間・AZ 間が遠くなっても許容範囲内に ◦ 帯域向上のメリットもあり ▪ 石英ガラスコアで光を多重化しすぎるとコアが焼損するので限界があった ▪ ただし基本的にはマルチコアファイバー採用によって広帯域化を図っている 10
お題 [2] IPv6 絡みの話 11
NET 340 の最後のほうで言及あり • 「AWS サービスの 75% 以上が IPv6 をサポート」
◦ 初期はデュアルスタック化が中心 ◦ 最近は IPv6 専用のエンドポイントのサポートも増えた ◦ パブリック側だけではなく、VPC のプライベート側 IPv6(only) 利用に便利な機能も増えた ▪ プライベート IPv6 エンドポイント、IPAM でのプライベートアドレス対応 (IPv6 ULA・持ち込み IPv6 GUA(BYOIP)アドレスが対象)など 12
2024/2 〜 AWS パブリック IPv4 アドレス有料化 • すべてのパブリック IPv4 アドレスの利用に対して
1 IP アドレスあたり 0.005 USD/hour が課金されるように ◦ 2024 年 2 月 1 日より ◦ https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/new-aws-public-ipv4-address-cha rge-public-ip-insights/ ◦ CloudFront などはサービス本体の料金以外に課金なし 13 142345
新規割り当て用 IPv4 アドレスブロックはほぼ枯渇 14 • RIR(地域インターネットレジストリ)の IPv4 アドレス在庫 • AFRINIC(アフリカ地域)
・APNIC(アジア太平洋地域)を 除くと利用可能(Available)な アドレスの在庫はすでに 0 • AFRINIC・APNIC 合計で残り 約 400 万個(2025Q3 時点) 出典 : https://www.nro.net/wp-content/uploads/NRO-Number-Resource-Status-Report-Q3-2025-FINAL.pdf
IPv6 アドレスの利用状況は? 15 • 見えないところで利用が進んでいる(日本のケース) • 2023 年に 50% を超えた
• ここ 2 年で IPv6 Capable が 60% に迫っている データの出典 : APNIC Labs Measurements and Data / https://labs.apnic.net/measurements/ IPv6 Capable は「IPv6 に到達できた端末の割合」・IPv6 Preferred は「デュアルスタックで IPv6 が選ばれた割合」
AWS リソースの IPv6 対応(1/2) 16 • ①デュアルスタック化 ◦ IPv6 と
IPv4 は直接通信を行うことができないので IPv6・IPv4 の通信スタックを並行動作させる • ②Egress Only インターネットゲートウェイ(EIGW) ◦ IPv6 VPC サブネットから外部の IPv6 サイトへのアクセスを IPv4 に近い感覚で実現 ▪ 外→内方向のアクセスを制限
AWS リソースの IPv6 対応(2/2) 17 • ③NAT64/DNS64 ◦ IPv6 専用サブネット(シングルスタック)から外部の
IPv4 サイトへ アクセス可能に
詳細はこちらで • BuriKaigi 2026(1/9)で「AWS で試して学ぶ IPv6」と いうタイトルのセッションをしたときの補足資料(Zenn) ◦ https://zenn.dev/hmatsu47/books/burikaigi2026-aws-ipv6-study 18
IPv6 VPC の注意点(1/3) 19 • 「IPv6 専用サブネットでプライベートアドレスを使って セキュリティを強化したいんだけど…?」 ◦ IPv6
には IPv4 のプライベートアドレスに直接相当するタイプの アドレスは存在しない ▪ でも「IPAM(IP Address Manager)を使えばプライベートアドレスが使え る」って聞いたけど…?
IPv6 VPC の注意点(2/3) 20 • IPAM から割り当て可能なプライベート「扱い」の IPv6 アドレスは 2
種類 ◦ IPv6 ULA(ユニークローカルユニキャストアドレス) ◦ 持ち込み IPv6 GUA(グローバルユニキャストアドレス) ▪ プライベート GUA CIDR を有効化するとプライベート扱いに ▪ インターネットにルート広告しないことで外部との直接アクセスを制限
IPv6 VPC の注意点(3/3) 21 • これらのアドレスで IPv6 専用サブネットを作成すると、 EIGW /
NAT ゲートウェイ経由のインターネットアクセス はできない ◦ AWS のサービスは NAT66 / NPTv6 には非対応 ▪ 通常は IPv4 併用か IPv6 ULA + IPv6 GUA(非プライベート)構成で ▪ どうしても…というなら NAT66 / NPTv6 対応アプライアンスを配置 https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/design-and-build-ipv6-internet-inspection-architectures-on-aws
このあたりの話は • JAWS-UG 茨城 #11(2/1)で触れる予定 ◦ https://jawsug-ibaraki.connpass.com/event/379428/ 22