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「銀の弾丸などない」

 「銀の弾丸などない」

フレデリック・ブルックスが書いた「銀の弾丸などない」という有名な論文が
あります。結構古い論文で、その時点の現状を書いたと明記している論文にもかかわらず、内容が格言のように扱われています。とりあえず内容について現在の視点から紹介してみました。

まりも

May 16, 2024
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Transcript

  1. 人月の神話 第1章 • タールの沼 第2章 • 人月の神話 第5章 • セカンドシステム症候群

    第16章 • 銀の弾丸などない 第17章 • 「銀の弾丸などない」再発射 この辺は今でも通用します
  2. 候補 銀の弾丸と期待されること Adaとその他の高水準言語 オブジェクト指向プログラミング 人工知能 エキスパートシステム 自動プログラミング ビジュアルプログラミング プログラム検証 環境とツール

    ワークステーション コンセプトの本質への有望な 攻略 購入対自主製作 要件の洗練とラピッドプログラミング インクリメンタル開発 偉大なデザイナー
  3. ADAとその他の高水準言語 再発射 • 特になし 2022年から見て • ADAはすぐ消えたが • より高水準言語は徐々に進んでいる •

    一部言語機能を利用した一部ライブラリは銀の弾丸的 • 不可視性や可変性の改善が含まれるので、本質的な改善では?
  4. オブジェクト指向プログラミング 再発射 • 成長が遅かった • コレクションなど細かい部品ばかり作っていた • 学習が難しく、生産性に寄与していない 2022年から見て •

    より高水準な分野にも使われるようになってきている(DDDなど) • 高水準な分野に使っていない人もまだ多いが。 • 関数型などのパラダイムも併用できるように • 学習コストは誰もが使うようになったのである程度は改善した • 銀の弾丸になりつつある
  5. 購入対自主製作 再発射 • 再利用可能な部品はコストが高い • 購入可能な部品は増えている 2022年から見て • 必要な全分野のライブラリが無料という時代を達成済み •

    部品化できる範囲もテスト駆動開発の普及により緻密に • より高レイヤーのデザインシステムの部品化も実用化されている • 最高レイヤー業務分野の標準部品化は実現されていない • 銀の弾丸は完成している