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「兵法」から見る質とスピード

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May 30, 2025

 「兵法」から見る質とスピード

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May 30, 2025
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  1. 自己紹介 • 若葉 章(わかば あきら) • 2010年~ 同人ソフトサークル Project ICKX

    • プロデューサー / 営業 / インフラ / サーバサイド... / ゲームの実開発以外全部 • 本職はスタッフエンジニアっぽいこともするPHPエンジニア • PHP続けてもうすぐ25年 PHP3の頃からお世話になっています • 最近の趣味は自転車とアマチュア無線 • Tyrell IVEで東京湾一周したり、京阪や徳島から高松まで走ったり • ICOM IC-705やID-52で移動運用試したり • Nintendo Switch で『VERTICAL STRIKE ENDLESS CHALLENGE』販売中 • Qiitaで『PHPで高速に・省メモリ・確実に日本語CSVを扱う方法』公開中 https://qiita.com/wakabadou/items/84b48ca12f25fb2fb69c 「composer require fw3/streams」をよろしくね。 「composer require tacddd/tacddd」もよろしくね。 「composer require bypassflow/crypt 」もよろしくね。
  2. こ の プ レ ゼ ン は 兵 法 の

    観 点 か ら 持 続 す る 組 織 に と っ て の 開 発 の 質 と ス ピ ー ド の 意 味 と 価 値 に つ い て 初 歩 的 な 知 見 を お 楽 し み い た だ く 発 表 で す 。
  3. ここ数年流行りの”質とスピード” • 設計・実装の”品質”を高めれば保守しやすくなるよ • 保守しやすくなれば開発スピードが高まるよ • 開発スピードをゆっくりしていっても保守しやすくはならないよ • 保守をかなぐり捨てても開発スピードはあがらないよ •

    保守性を高めておくと割と早いタイミングで効果を得られるよ • 保守性の向上は今そこにいる自分達のためだよ 速さが足りていれば “競合に勝てる”の? 何のために”どこまで” 開発スピードを 高めるの???
  4. ここ数年流行りの”質とスピード” • 設計・実装の”品質”を高めれば保守しやすくなるよ • 保守しやすくなれば開発スピードが高まるよ • 開発スピードをゆっくりしていっても保守しやすくはならないよ • 保守をかなぐり捨てても開発スピードはあがらないよ •

    保守性を高めておくと割と早いタイミングで効果を得られるよ • 保守性の向上は今そこにいる自分達のためだよ リリース”してしまった”ら それは見なければならない 面倒の対象が増えたとも 速さが足りていれば “競合に勝てる”の? 何のために”どこまで” 開発スピードを 高めるの???
  5. ここ数年流行りの”質とスピード” • 設計・実装の”品質”を高めれば保守しやすくなるよ • 保守しやすくなれば開発スピードが高まるよ • 開発スピードをゆっくりしていっても保守しやすくはならないよ • 保守をかなぐり捨てても開発スピードはあがらないよ •

    保守性を高めておくと割と早いタイミングで効果を得られるよ • 保守性の向上は今そこにいる自分達のためだよ プログラマの 損得や苦楽の話なの? リリース”してしまった”ら それは見なければならない 面倒の対象が増えたとも 速さが足りていれば “競合に勝てる”の? 何のために”どこまで” 開発スピードを 高めるの???
  6. なぜ後世に残るほどウケたの • 孫子以前は事の勝敗は運任せだった (行き当たってばったり・あたって砕ける) • 勝敗は時の運ではなく人為である事を示し指針を 理論化し書として残した • 『一見判り易い』 •

    兵は拙速を聞くも、未だ巧久なるを賭ざるなり • 未だ戦わずして廟算するに、勝つ者は算を得ること多きなり • などなど • 孫氏の兵法の前提を知らないと生兵法で大けがする羽目に
  7. 兵は拙速を尊ぶ • 兵は拙速を聞くも、未だ巧久なるを賭ざるなりの平易表現 • 世で最も誤用されている語 • 「なんでもいいから速く始めろ」と深刻な誤解をされがち • これは孫子的には一番やっちゃダメなパターンにあたります •

    準備不足で事にあたる訳で「未だ戦わずして廟算するに、 勝つ者は算を得ること多きなり」にぶつかる • じゃあなんで「拙速(拙くてもいいから速いこと)を尊ぶ」 なんだよってなる
  8. 孫子に通底する価値観 • 孫子は何を成すための書か => 組織(国体)の護持 • 全てにおいてこれが優先されています • 組織を護持する事で民草の安寧を得ることによって 組織を護持し民草の安寧を以下無限ループって怖くね?

    • その為に・・・ • リソースが必要になる瞬間のために徹底的にリソースの損失 を減らす • 損害を防ぐためにリソースを投入する場合はムダ上等でじゃ ぶじゃぶ突っ込む • 徹底的に損失を減らす 「出費を減らす」ではなく「損失を減らす」
  9. 砕くとこんなかんじ • “戦いという手段”は勝つことを良しとする。 ただし、戦いが長くなると兵が疲弊し攻めきれなくなるし、 かといって敵の本拠地まで遠征したら莫大なリソースを 消費するしで国のリソースが枯渇してしまう。 • 仮に勝てたとしても既にリソースなくば、弱体化した国を 見て周辺国が攻めこんで来ても、もはや負けるだけになる。 •

    なので、手段に多少拙い点があってもごり押しして 何とかなった事例はあっても、手段をうまくしようとして 長引かせてうまくいった事例はない。 • そもそもただ長く戦って国に利益があった事などない。 したがって、軍の運用に伴う弊害を知らないものは、軍の運用によ る利益を知る事も出来ない。
  10. 本当に「拙速を尊ぶ」為には • 1に先に仕込め、2に先に仕込め • システム開発だと • ライブラリの整備とか技法の統一だとか • やるべき最低限の事以外全て整った状態から始める •

    迂直の計にも通じる話 • それでもなおどうにもならない事象に対して初めて 「拙くてもいいから速く終わらせろ」 • 「必要になってからやる」だと遅すぎる 「必要なので”既に使っている”」を”常に達成”する必要がある
  11. では「人を致している」ってどういう状況? • なんとなくコピーできそうな新機能”も”リリースし、同業他社に余計な後追い開発をさせ る • 「あの会社が居るから参入しても美味しくなさそう」と他業他者にしり込みさせる • カスタマーを巻き込んで流行りを作り、流行を主導する • これらは自発で行った行動で他社や世間を引きずり回している状態です。

    • これが「人を致している」状況です。 • 今度は逆に他が我々を追いかける状況のため、状況全体をコントロールしやすくなります。 • コントロールできるって事は予想外に重いリリースも混ぜて、 パクる同業他社の開発時間を浪費させる事も出来るって寸法。