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なんだか うまくいっている を 自分たちの いつもどおり に 定着させるためのチーム戦略

ikuma-t
August 26, 2023

なんだか うまくいっている を 自分たちの いつもどおり に 定着させるためのチーム戦略

スクラムフェス仙台2023の登壇資料です!
https://www.scrumfestsendai.org/

ikuma-t

August 26, 2023
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Transcript

  1. ikuma-t
    2023.08.26
    スクラムフェス仙台2023
    なんだか を

    自分たちの に

    定着させるためのチーム戦略
    うまくいっている
    いつもどおり

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  2. タイトル
    Ikuma Tadokoro (@ikuma-t)
    自己紹介
    5 SIerでコンサル→エンジニアへ(転職して1年ちょい)。
    5 今年の4月から もやっています!

    野良の新米スクラムマスターです!
    スクラムマスター
    5 というやさしいフィンテックを

    展開するスタートアップで働いています!
    株式会社エンペイ

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  3. 今日のお話し
    この発表でお話すること
    をお話しします!
    その中で培った混乱期を抜けたばかりのチームをどう捉えるか、その視点と道具
    「混乱期」の状態のチームでスクラムマスターをやり始めて

    なんだかうまくいっているチーム状態までやってきました!
    フワッとした「うまくいっている」一方でちょっとマンネリもしている状態の中で

    一歩進めためにスクラムマスターとしてどのように考えてきたか、の経験談

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  4. Chapter 1
    統一期のはじまりの

    チーム戦略

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  5. スクラムマスターはじめます!
    スクラムマスター引き継ぎます!
    7 見直しに際し、スクラムマスターも引き継ぎすることに
    7 チームの開発状態はあまりよくない状態 → 見直しを実施
    スプリントゴールがなかったり、みんなバラバラに作業してたり、

    ずるずるとスプリントまたいだり...

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  6. スクラムマスターはじめます!
    課題解決をバシバシ整備、チームがみるみるよくなる
    プロセスの問題点を全体通して整理することに奔走し、

    チームの開発状況が改善
    プロダクト開発を支えるペースメーカー(https://speakerdeck.com/ikumatadokoro/purodakutokai-fa-wozhi-erupesumeka?slide=27)

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  7. スクラムマスターはじめます!
    新しいチームの方向性を探る旅へ
    d 「開発プロセスがよくなってきた」という声が出るようになる一方、

    この状況が続くにつれ「マンネリしているかも」という声も出てくる
    d 今までは目の前に転がっている問題を見ていればよかった。

    では開発プロセスの課題が一定解消された今、スクラムマスターは

    何をしたらいいのか?

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  8. スクラムマスターはじめます!
    新しいチームの方向性を探る旅へ
    d 「開発プロセスがよくなってきた」という声が出るようになる一方、

    この状況が続くにつれ「マンネリしているかも」という声も出てくる
    d 今までは目の前に転がっている問題を見ていればよかった。

    では開発プロセスの課題が一定解消された今、スクラムマスターは

    何をしたらいいのか?
    結論:さっぱりわからん!

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  9. ここはどこですか...?
    何からしたらいいのか全くわからず、

    状況打破のヒントを得るため、書籍にあたってみることに

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  10. ここはどこですか...?
    タックマンの集団発達モデル
    形成期
    混乱期
    統一期
    機能期
    チームを作り始めた段階。メンバー同士に緊張感や遠慮がある
    チームとしての課題に向き合うために、メンバー同士で価値観がぶつかりあう
    混乱期を経て、ほっと一息。チームとしての行動規範や役割分担が形成される。
    チームは常に成長・機能し、よりよい成果を生み出す。
    チーム状況をとらえるための古典的なフレーム

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  11. タイトル
    統一期のスクラムマスターの役割
    スクラムマスターやめます
    ここでのスクラムマスターの役割は、

    チームがさらに良くなるための道を示すことです。

    チームが当事者意識と責任感を持ち、改善を続けるよう

    励ましましょう。
    SCRUM MASTER THE BOOK

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  12. 道、示しましょう!

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  13. スクラムマスターとして考えた戦略
    まずは「これまで」を定着させ、圧縮する
    今までのやり方(これはこれでいい感じ)
    序盤
    中盤
    終盤
    今までのやり方【圧縮版】
    2つ合わさって最強に見える
    新しい仕組みを

    試行錯誤
    チームの総活動量
    0 100
    新しい方向性にチャレンジするためには、まずこれまでのやり方を

    省エネでやれるようにしていく必要があると考えた

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  14. 戦略の遂行のための行動
    スクラムイベントの改善を移譲していく
    これまでスクラムイベントの改善はスクラムマスターが主体で行ってきた。

    ここが実行速度のボトルネックであるため移譲したい。

    また自分自身がスクラムイベントの改善に関わったことで、チームの状況

    の俯瞰と対策を深く考えられた実感があり、その機会を分配したい。
    j スクラムイベントを移譲する:ファシリを持ち回りにすo
    j スクラムイベントの意図をドキュメント化する
    なぜそう考えるか
    どう実現するのか

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  15. 挫折
    だがしかし、移譲に失敗
    " レトロスペクティブで移譲を相談するも実現せず
    " ドキュメントにイベントの意図を書きはじめるも

    どこまで書けばいいのかわからなくなる
    移譲・分割すると、前任者のやり方のまま惰性で開催されて

    しまい、改善が滞ってしまうのでは、という意見が出た
    前任者のやり方のままにならないように意図をまとめるための

    ドキュメントも、それ自体が足枷になることを危惧

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  16. 困ったら相談だ!
    別のチームの開発リーダーに相談
    そちらでは既にスクラムイベントのファシリを持ち回りにしてますよね?
    ...いや、まったくそんなことないですね。むしろ自分以外はエンジニア経験もスクラム経験も豊富な人たちです

    やるべきはスクラムイベントのファシリテーターを移譲することではないのかも...?
    うちでも同じようにやろうと思っているんですが、難航しているので助言ほしいです
    この役割を回していくことで、チーム全員で高速に改善プロセスを回せると思っていて、そこを目的に移譲を考えています

    自分はもともとデイリースクラムのファシリだけやっていたんですが、スクラムマスターになって

    スクラムイベント全体を見たことで、どんどん改善をできるようになったと思っているんですよね。
    ちなみにikumaさんはどういう目的で移譲しようとしているんですか?
    今のチームでやっているのはどちらかというと、スクラムイベントがどんなものかを体験してもらうみたいな意味が強いんですよね。
    ikumaさんのチームはそういう経験が足りないんでしたっけ?
    そうですね!具体的なことはわからないですけど、別のところに問題がありそうな感じがするので、そちらを考えてみるのもいいかもしれません。
    別の開発チームのリーダー

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  17. タイトル
    自分のバイアスに気がつく
    見失っていたもの
    I 今までのやり方、今までのスクラムを、

    個人の経験の文脈で捉えすぎていた。
    I これは自分のファシリテーションに一定の自信

    がついたことからくる傲慢さでもあった。
    I 役割自体も1つのチームの強みとして生かしつつ、

    それとは別にチームで改善を行うスピードを

    速める方法を探しはじめる。

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  18. タイトル
    ボール拾いとケアの4つの局面
    問題を捉え直す
    その問題や仕事について関心を抱き、対処の方針(日程・担当含む)を明確にする
    実際に問題解決が行われる。
    問題が解決されたことを確認するとともに、落ちたボールを誰かが拾ったこと

    によって、チーム全体が恩恵を受けたことを認識する
    https://q.livesense.co.jp/2022/02/15/1426.html
    誰も手をつけたがらない仕事を拾う親切心とその危うさ
    ¡ 気にかかる
    ¨ 関心を抱く
    ± ケアを提供する
    ´ ケアを受け取る
    ある問題(あるいは落ちているボール)を気にかけている、気になっている段階

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  19. 問題を捉え直す
    ケアの4段階で注力ポイントを再確認する
    これまで これから
    98 気にかかる
    F8 関心を抱く
    U8 ケアを提供する
    X8 ケアを受け取る
    スクラムマスター
    スクラムチーム
    スクラムマスターでもスクラムチームでも
    スクラムチーム
    スクラムチーム

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  20. スクラムマスターはじめました
    気にかかったタイミングで生煮えでも話す
    枠組みを変えるのではなく、ただ気にかかったタイミングで

    話す/日報に書いてチームに開示するようにした
    自分としての考えをまとめる前に

    「これどうしたらいいすかね〜」と聞く


    整理できていないのに直接話すのはな〜

    と思ったら、まずは日報としておこして

    自分の中の伝えるハードルを下げる
    日々の取り組みから
    出た改善ポイント
    気づきA
    気づきB
    気づきC
    気づきD
    スクラムマスター スクラムチーム

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  21. スクラムマスターはじめました
    話すようになって気がついたこと
    2 自分(スクラムマスター)が水面下で色々とよしなに考えていたことが、

    無意識にチームのリミッター/安全装置のようになってしまっていたことに気がつく。
    2 至極当然ではあるが、1人で考えていた時には出てこない考え方(アイデア・問題意識)が出てくる。

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  22. 突然だけどキューブの話
    新しい面を揃えるためには、今までのパターンを活かしつつ、

    既にできている部分を少し壊し、少し戻す必要がある

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  23. スクラムマスターはじめました
    チームの次の面を揃えるために少し壊す
    d スクラムマスターがかっちりレールを敷いて、スクラムイベントで対話をすることで、

    まずは混乱を抜けてうまくいっているという1面を揃えられた。でもまだ何面か残っている。
    d スクラムイベントとは別の時間で、生煮え状態で話すようにすることで、スクラムマスターが

    水面下で考えていた部分を少し壊した。混乱期の初めに課題を洗い出して「これが理想の形だ!」

    と思っていた姿を小さな対話で恐る恐る壊してみた。
    d 少し壊してみても、ここまでスクラムイベントで改善に向かい合う対話のパターンは一定

    染みていたから、じわりじわりと別の面に進み始めた。
    d チームがうまくいっているのはよいことだけど、よくない状態が解消されてからの

    うまくいっている状態なら、本来そこで止まるべきではない。これまでのやり方を少し壊したい。

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  24. 地味すぎる行動の変化ではあるけれども、

    問題に関心を抱く前にチームに話すことによって、

    スクラムマスターによる作られた安定ではなく、

    チームがその次を考える兆しを作ることができた。


    ここからチームの将来をみんなで考える

    「プロスペクティブ」につながるのだが、

    それはまた別のお話...

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  25. Chapter 2
    OODAループ

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  26. 「なんだかうまくいっている」に向き合うための視点と道具
    紆余曲折はしているが、進行方向は都度OODAループを意識して決めてきた
    どうすれば

    いいの?
    スクラム

    イベント

    移譲失敗
    ケアの

    4段階
    次のステージ

    の兆し
    統一期って

    どう

    過ごすんだ

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  27. 「なんだかうまくいっている」に向き合うための視点と道具
    OODAループと視点・視座
    BA は見えない
    知らないもの
    UA は見えない
    興味のないもの
    hA は見えない
    バイアスがあるもの
    ” 目の前の問題に向き合うためにまず観察
    ” 観察の質は自分の持っている視点・視座に依存
    https://bizhint.jp/keyword/302255
    参考: アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方: カオスな環境に強い「頭のよさ」とは - 仲山 進也

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  28. タイトル
    知らないものは見えない
    OODAループと視点・視座
    そもそもスクラムの知識もあやふやと思い、

    スクラムガイドを穴埋め形式で読んでみた
    SCRUM MASTER THE BOOKはじめ、

    スクラムやリーダーシップの書籍で視点を補う
    もともと「なんかうまくいっている」けど、なんだか

    マンネリしている状態もどうしていいかわからなかった。
    「タックマンの集団発達モデル」を知ることが、

    チームの成長段階という視点から状況解決の戦略を

    考える糸口になった。
    「チーム マンネリ でもいい感じ」とかで検索

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  29. OODAループと視点・視座
    興味のないものは見えない
    スクラムマスターになった時からチームを良くする

    ことは考えていたが、主語は「自分」で、将来的に

    これを別の誰かが担うことには現時点で無関心。
    「1年後に現在のロールをやめられるようにする」

    という話を聞いて、今課題をどう扱うか、ファシリ

    をいかにきれいにやるか以外にも視野が広がった。
    https://developer.hatenastaff.com/entry/2023/01/31/160000
    onkさんがEMになって1年のふりかえりをされていて、

    その中でCTOのmotemenさんからEM就任時

    「1年後にEMをやめられるようにしてください」

    と言われたことを語っていた。

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  30. OODAループと視点・視座
    バイアスがあるものは見えない
    最初に「スクラムイベント」を移譲することを戦略として立てたために、

    チーム内でそれが通せなかった際に「どうすれば移譲できるか」と

    視座が近視眼的になり、方向性を見失っていた。
    別のチームの開発者に壁打ちさせてもらうことで、視座が固定している

    ことに気がつき、本来自分がやりたいことはなにか、それを

    達成するためにどうすれば良いかを見出すことができた。

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  31. 視点と視座を変化させることで、足がかりを掴んでいく
    どうすれば

    いいの?
    スクラム

    イベント

    移譲失敗
    ケアの

    4段階
    次のステージ

    の兆し
    統一期って

    どう

    過ごすんだ
    視点の獲得
    視野の拡大
    視点の獲得 視座の改善
    タックマンの

    集団発達モデル
    スクラムマスター

    引退を見据える
    ケアの4段階 やるべきことの

    見直し
    行き詰まるごとに、自分の視点や視座を見直すことで前に進める

    わからない状況でも、観察で向き合うことで自分なりの答えに近づける

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  32. まとめ
    まとめ
    V スクラムマスターが良かれと思って提供してきた改善が、実は

    リミッターになっているかも?

    統一期で一歩進むためには心地よい状態をあえてちょっと壊してみる

    のがよいのではないか。
    V 不確実性の高い状況では、OODAループの「観察」→「判断」の流れ

    を意識しつつ、視点や視座を適宜変えることで自分たちのあり方を

    見出していくのがよい。

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  33. おしらせ

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  34. 採用情報
    やさしいフィンテックを。
    テクノロジーの力で、 新しいお金の流れをつくる。
    enpay koufuri+

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  35. 採用情報
    エンペイのプロダクト開発やスクラムについて気になる!
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    https://open.talentio.com/r/1/c/enpay/homes/4067 https://youtrust.jp/recruitment_posts/3297b08189c9b2befe77449e8ff06762
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  36. こんどこそほんとうに終

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