2022/03/25(金)に開催した「学校からはじまるデータサイエンスの民主化」セミナーの多摩大学様のご登壇資料です。
データサイエンス入門教育の現場から46 歳新任教員の苦闘崎濱栄治/[email protected]多摩大学経営情報学部専任講師/博士 (経営学)
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内容1. 自己紹介2. 講義概要3. Exploratory 導入の経緯4. ソフトウェア実習をメインとする講義ならではの気付きと改善点5. 学生の感想と課題例6. まとめ1
自己紹介
崎濱栄治:自己紹介 (転職 8 回目へ)ファンドマネージャー/アドテクを経験し2020 年より多摩大学経営情報学部専任講師.2015 年にデータ分析コンサルティング会社を設立.他,VC 出資・スタートアップ 2 社で顧問.2022 年 3 月博士 (経営学) 学位取得.2
インタビュー記事https://www.uxd-j.com/member/012.html https://note-infomart.jp/n/n56bb4d9341883
講義概要
担当データサイエンス系講義の概要データ分析実践【3 年生~】:春学期 15 回マーケティング・データ分析【2 年生~】:秋学期 15 回• データの入力・加工方法、集計やグラフ化による基本的なデータの特徴の捉え方、データ間の関連性を統計的に明らかにする方法を習得する.4
履修登録者数,講義方式• 2020 年春学期:データ分析実践 (17 名)14:40-16:10, リアルタイムオンラインのみ• 2020 年秋学期:マーケティング・データ分析 (59 名)18:00-19:30, ハイブリッド • 2021 年春学期:データ分析実践 (23 名)14:40-16:10, 対面のみ • 2021 年秋学期:マーケティング・データ分析 (117 名)13:00-14:30, 対面のみ*Exploratory による実習,課題提出を実施.* 全ての回において Google Form によるアンケートを収集* 課題やアンケートは Google Classroom にて実装.5
Exploratory 導入の経緯
導入の経緯データサイエンス系講義を担当する他教員 2 名と相談し,講義で利用するソフトウェアを統一した方が望ましいと判断.初学者にも直観的な操作が可能 であること,高度なデータハンドリング・可視化・分析手法 を搭載していること,更にアカデミック版は無償提供 であることなどから採用となった.6
取り上げたデータセット例• 乃木坂 46 メンバーデータ• 企業提供のアンケートデータ • Exploratory 事例データ (従業員,Youtube) • Covid19,各国統計• オリンピックメダル獲得数7
ソフトウェア実習をメインとする講義ならではの気付きと改善点
講義運営の難易度は?• 2020 年春学期:データ分析実践(17 名)14:40-16:10, リアルタイムオンラインのみ• 2020 年秋学期:マーケティング・データ分析(59 名)18:00-19:30, ハイブリッド • 2021 年春学期:データ分析実践(23 名)14:40-16:10, 対面のみ • 2021 年秋学期:マーケティング・データ分析(117 名)13:00-14:30, 対面のみ* 全て異なる教室で開催.8
1.2020 年春学期:データ分析実践(17 名) オンラインのみ良かった点• ブレイクアウトルームでグループ分けを行い,チームごとに発表 (バランス良く振り分ける)• 画面共有による Exploratory の操作• 講義録画で就活欠席対応できた反省点• インストール時のサポート• 着任 1 年目で春学期は出校の機会がなかった9
2.2020 年秋学期:マーケティング・データ分析(59 名) ハイブリッド良かった点• 1. の履修者 1 名が SA(Student Assistant) として主にオンライン参加者をサポート (各回メモを作成)• 優秀レポートについては発表の機会を設定• ハイブリッドだったため ZOOM で各回の講義を録画しており,体調不良による欠席対応に活用できた.• オンライン参加の参加画面 (基本ビデオ ON) を投影し一体感を持たせた.• 開講時間が遅かったため結果的に履修者スクリーニングとして機能した.反省点• 15 名程度がオンライン参加.対面での学生に注意が向いてしまった.10
3.2021 年春学期:データ分析実践(23 名) 対面のみ良かった点• 1. の履修者 1 名が引き続き SA として参加 (各回メモを作成)• 教室を暗くすることができて,プロジェクターが見やすかった反省点• 秋学期のマーケティング・データ分析の履修者 (Exploratory 経験者) とデータ分析実践で初めて Exploratory に触れる履修者が混在したことで,課題設定が 2 パターン必要となった.11
4.2021 年秋学期:マーケティング・データ分析(117 名) 対面のみ良かった点• 2.3. の履修者 2 名が SA として参加し大活躍.反省点• 大教室かつ日中講義のため教員の操作画面が見えにくい問題が発生.• 100 名超の履修者登録者のため Exploratory だけでなく PC 操作(Windows,Mac) スキルのバラツキが大きく対応が困難.• 欠席した際の学修内容をフォローせざるを得ず講義内容の理解の積み上げに苦労.• 単位取得のみを目的とする学生の存在.12
学生の感想と課題例
学生の (ポジティブな) 感想・とても分かりやすく Exploratory について詳しくなることが出来ました。自分自身の未熟さを理解し、このマーケティング・データ分析で学んだグラフ製作技術や知識を活かして今後のキャンパスライフを充実したものに出来るように努力したいと思います。・今回の講義では〇〇君、〇〇君といった発表者がいると触発され、よりよいものに仕上げようと意気込みが出来るのでありがたかった。気づいたら Exploratory 結構好きになってました。・今回で最後と考えると少し名残惜しい気分もあるがそれ以上に役立つソフトウェアに遭えたことが自分にとっても予想以上の幸運だった。・同じ学生でここまでハイクオリティな研究ができるんだなと思い非常に尊敬できると思いました。・授業内や課題を通してデータを Exploratory を使って分析していく中で、データ分析を行うことに興味を持ちました。将来仕事をするうえで、とても役立ちお金になる知識だと思ったので今後もデータ分析の勉強を続けていきたいです。13
学生の (率直な) 感想14
まとめ
まとめポイント• 操作画面は ZOOM 等の画面共有• SA によるサポート• 課題共有による学生間の相乗効果• アンケート収集による声の収集• 興味を引くデータセット課題• 上位層,中位層,下位層へのアプローチ• Exploratory の使い方を自習できるか (280 ページ)• 欠席時の対応 (録画?,教材?,未フォロー?)15