Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
全世界のユーザー体験の改善にNew Relic Mobileをどのように活用したか/How N...
Search
Isao Shimizu
May 23, 2023
Technology
2
860
全世界のユーザー体験の改善にNew Relic Mobileをどのように活用したか/How New Relic Mobile was used to improve the global user experience
オブザーバビリティ最前線 〜 事例LTから学ぶ、オブザーバビリティの成熟度〜
2023年5月23日(火)19:00〜
LT
Isao Shimizu
May 23, 2023
Tweet
Share
More Decks by Isao Shimizu
See All by Isao Shimizu
New Relicを活用したSREの最初のステップ / NRUG OKINAWA VOL.3
isaoshimizu
2
590
「家族アルバム みてね」における運用管理・ オブザーバビリティの全貌 / Overview of Operation Management and Observability in FamilyAlbum
isaoshimizu
4
240
約10年間MIXIのインフラを 支えてきたPagerDutyの活用事例 / PagerDuty on Tour 2024
isaoshimizu
6
950
家族アルバム みてねにおけるGrafana活用術 / Grafana Meetup Japan Vol.1 LT
isaoshimizu
1
1.6k
家族アルバム みてねで直面してきた技術的負債 / MIXI KAG 2024
isaoshimizu
18
8.8k
今年1年のEKS運用振り返り/3-shake SRE Tech Talk
isaoshimizu
2
320
ポストモーテムの基礎知識と最新事例 / Fundamentals of Postmortem
isaoshimizu
11
2.7k
全世界1,800万人が利用する「家族アルバム みてね」におけるNew Relic活用法 / FutureStack Tokyo 2023
isaoshimizu
1
450
『家族アルバム みてね』で計測しているSLIの事例 / SLI as measured in FamilyAlbum
isaoshimizu
3
720
Other Decks in Technology
See All in Technology
AWS Lambdaと歩んだ“サーバーレス”と今後 #lambda_10years
yoshidashingo
1
170
【Pycon mini 東海 2024】Google Colaboratoryで試すVLM
kazuhitotakahashi
2
490
TypeScript、上達の瞬間
sadnessojisan
46
13k
[FOSS4G 2024 Japan LT] LLMを使ってGISデータ解析を自動化したい!
nssv
1
210
BLADE: An Attempt to Automate Penetration Testing Using Autonomous AI Agents
bbrbbq
0
290
スクラム成熟度セルフチェックツールを作って得た学びとその活用法
coincheck_recruit
1
140
TanStack Routerに移行するのかい しないのかい、どっちなんだい! / Are you going to migrate to TanStack Router or not? Which one is it?
kaminashi
0
580
【若手エンジニア応援LT会】ソフトウェアを学んできた私がインフラエンジニアを目指した理由
kazushi_ohata
0
150
Terraform Stacks入門 #HashiTalks
msato
0
350
Oracle Cloud Infrastructureデータベース・クラウド:各バージョンのサポート期間
oracle4engineer
PRO
28
12k
Amazon Personalizeのレコメンドシステム構築、実際何するの?〜大体10分で具体的なイメージをつかむ〜
kniino
1
100
誰も全体を知らない ~ ロールの垣根を超えて引き上げる開発生産性 / Boosting Development Productivity Across Roles
kakehashi
1
220
Featured
See All Featured
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
27
5.3k
Large-scale JavaScript Application Architecture
addyosmani
510
110k
Adopting Sorbet at Scale
ufuk
73
9.1k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
65
4.4k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
93
16k
Happy Clients
brianwarren
98
6.7k
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
136
6.6k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
26
1.4k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
654
59k
Stop Working from a Prison Cell
hatefulcrawdad
267
20k
Building Flexible Design Systems
yeseniaperezcruz
327
38k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
49
11k
Transcript
©MIXI 全世界のユーザー体験の 改善にNew Relic Mobile をどのように活⽤したか 2023/5/23 オブザーバビリティ最前線 〜 事例LTから学ぶ、オブザーバビリティの成熟度〜
Vantageスタジオ みてねプロダクト開発部 基盤開発グループ 清⽔ 勲
©MIXI About me 清⽔ 勲 @isaoshimizu 2011年〜 株式会社ミクシィ(現MIXI) • 2011年8⽉〜
SNS「mixi」運⽤エンジニア • 2014年4⽉〜 モンスターストライク SRE • 2018年2⽉〜 家族アルバム みてね SRE • 2022年1⽉〜 SREグループ マネージャー • 2023年4⽉〜 基盤開発グループ マネージャー • 週末は社会⼈吹奏楽団での活動(楽団⻑、トロンボーン約30年、たまに指揮者)。 キャンプとクラフトビールが好き。 2
©MIXI ՈΞϧόϜΈͯͶ 3
©MIXI 家族アルバム みてね 4 パパ・ママが撮った⼦どもの写真や動画を、祖⽗⺟や親戚など 招待した家族だけに簡単に共有できる写真・動画共有アプリ フォトブック 写真プリント 商品の例
©MIXI 家族アルバム みてね 5 みてねみまもりGPS みてね出張撮影 みてね年賀状 みてねコールドクター
©MIXI 家族アルバム みてね • 2015年4⽉リリース • 現在は7⾔語・175の国と地域でサービスを 提供 • 海外では「FamilyAlbum」という名称で展
開中 • 2022年8⽉14⽇に利⽤者数が1,500万⼈※1 を 突破 • ⽇本国内ではママやパパの半数となる 47.1%の⽅※2 がご利⽤ 6 ※1 iOS・Android™ アプリ登録者数、ブラウザ版登録者数の合計 ※2「みてね」登録時に⼊⼒されたお⼦さまの誕⽣⽇と厚⽣労働省発表「⼈⼝動態統計」から算出。2022年8⽉時点で47.1%
©MIXI それでは本題に
©MIXI 海外ユーザー増加中
©MIXI FY2023決算説明資料より(2023.5.12発表)
©MIXI しかし海外のユーザーは快適に使えているのだろうか?
©MIXI 海外のユーザーは快適に使えているのか? 11 • 海外にいる知り合いやメンバーから感想をもらって確認する • いろんな国や地域に⾏って調査するのはコストが⾼い&効率が悪い • じゃあどうするか・・・?
©MIXI ユーザーの端末内のアプリの通信状況を知りたい
©MIXI New Relic Mobileによって ユーザーの端末内のアプリの状況を把握できる
©MIXI iOS/Android向けのSDKを利⽤してアプリに実装
©MIXI APIのレスポンスタイムを国ごとに計測 アメリカは⽇本の2倍〜程度の時間がかかっている ヨーロッパは⽇本の3倍〜程度の時間がかかっている ということが判明
©MIXI これで⽇本とそれ以外の国で どのくらい差があるのかが分かった (SLIの計測ができた)
©MIXI どうやって差を縮められるか できるだけ⽇本のレスポンスタイムに近づけたい
©MIXI 今までの東京リージョン(ap-northeast-1)に加えて バージニア北部リージョン(us-east-1)でAPIサーバーを稼働させる
©MIXI ap-northeast-1 us-east-1 ヨーロッパからも割と近い
©MIXI マルチリージョン化施策 l EKSクラスタをus-east-1に構築 l Aurora Global Databaseを使ってリーダーをus-east-1に追加 l CloudFrontの背後にRoute
53(レイテンシールーティングポリシー)を利⽤して ユーザーから近いALBにルーティングさせる(ALBは各リージョンにある) l すべてのAPIを対応するのではなく効果の⾼いAPIを優先して対応 20
©MIXI マルチリージョン化の効果
©MIXI APIのレスポンスタイムを国ごとに計測 アメリカは⽇本とそこまで差のない速度まで改善できた! ヨーロッパ(イギリス)の速度も2倍程度まで速くすることができた!
©MIXI 全世界でのサービスレベルを ⽇本でのサービスレベルに⼤きく近づけることができた
©MIXI まとめ l なんとなく遅そうという状況は変えるべき。 数字で語れるようにしよう。 l 改善施策をやったとしても効果測定ができないと、かけたコストの説明がつかない。 l 世界のユーザーの「体感」というところだとまだまだ課題はある。 APIが速くなっても体感が良いとは限らない。
24