Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
2022秋講演①株式会社ビデオリサーチ 田村 玄 様 調査会社におけるデータ解析いまむかし
Search
JPSPSS
November 04, 2022
Technology
0
330
2022秋講演①株式会社ビデオリサーチ 田村 玄 様 調査会社におけるデータ解析いまむかし
2022/11/4に開催されたSPSS 秋のオンラインユーザーイベントのご講演
株式会社ビデオリサーチ 田村 玄 様
「講演①調査会社におけるデータ解析いまむかし」
のスライド資料(公開版)です。
JPSPSS
November 04, 2022
Tweet
Share
More Decks by JPSPSS
See All by JPSPSS
20250604SPSS春03_トヨタプロダクションエンジニアリング_稲垣様資料
jpspss
0
91
20250604SPSS春01_JALカード_伊藤様資料
jpspss
0
110
20250604SPSS春04_2_三井化学_新村様資料
jpspss
0
91
20250604SPSS春02_ベネッセ_中島様資料
jpspss
0
63
20250604SPSS春04_1_三井化学_松下様資料
jpspss
0
120
SPSS Modeler 18.6 新機能ハイライト
jpspss
0
130
SPSS Modeler18.6 新機能Text Analytics
jpspss
0
120
20241127SPSS秋01_産総研本田先生資料
jpspss
0
120
20241127SPSS秋02_東日本旅客鉄道 堀様資料
jpspss
0
160
Other Decks in Technology
See All in Technology
Android Audio: Beyond Winning On It
atsushieno
0
3.4k
現場で効くClaude Code ─ 最新動向と企業導入
takaakikakei
1
260
はじめてのOSS開発からみえたGo言語の強み
shibukazu
4
1k
roppongirb_20250911
igaiga
1
250
Evolución del razonamiento matemático de GPT-4.1 a GPT-5 - Data Aventura Summit 2025 & VSCode DevDays
lauchacarro
0
210
S3アクセス制御の設計ポイント
tommy0124
3
210
テストを軸にした生き残り術
kworkdev
PRO
0
220
AIエージェントで90秒の広告動画を制作!台本・音声・映像・編集をつなぐAWS最新アーキテクチャの実践
nasuvitz
3
360
AWSを利用する上で知っておきたい名前解決のはなし(10分版)
nagisa53
10
3.2k
「その開発、認知負荷高すぎませんか?」Platform Engineeringで始める開発者体験カイゼン術
sansantech
PRO
2
890
Generative AI Japan 第一回生成AI実践研究会「AI駆動開発の現在地──ブレイクスルーの鍵を握るのはデータ領域」
shisyu_gaku
0
330
AWSで始める実践Dagster入門
kitagawaz
1
750
Featured
See All Featured
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
184
22k
Rebuilding a faster, lazier Slack
samanthasiow
83
9.2k
A designer walks into a library…
pauljervisheath
207
24k
How to Create Impact in a Changing Tech Landscape [PerfNow 2023]
tammyeverts
53
3k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
139
34k
The Invisible Side of Design
smashingmag
301
51k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
113
20k
Optimizing for Happiness
mojombo
379
70k
Keith and Marios Guide to Fast Websites
keithpitt
411
22k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
332
24k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
35
3.1k
Scaling GitHub
holman
463
140k
Transcript
データ解析いまむかし ~調査会社における事例紹介~ 株式会社ビデオリサーチ:田村 玄
2 私とSPSS 学生時代 • SPSS Statisticsを少し触る程度 ビデオリサーチ入社後 • SPSS Statisticsで多変量解析中心に
• SPSS Modeler導入にあたり、SPSS Statisticsでシンタックスを使い始める • データ解析業務にStatistics、Modelerを活用 • 若手へのデータ解析教育 etc. 自己紹介
3 ビデオリサーチの事業紹介(1/2) 株式会社ビデオリサーチ 設立:1962年9月20日 社員数:348名(2022年4月現在) 事業:視聴率調査を始めとするメジャメント事業
4 メジャメント事業 • 視聴率調査 • 調査協力世帯に、測定機械を設置 • 24時間365日、1分単位で測定 • 大規模生活者調査
• テレビを始めとするメディア接触/商品・サービスの利用状況/デモグラフィック情報 • 年に一回、調査協力者にアンケートの回答を依頼 • カスタマイズドの調査/データ解析 • 顧客のリクエストに応じた調査やデータ解析 本日は、 ココのいまむかしを ビデオリサーチの事業紹介(2/2)
5 • 調査結果の可視化 • 集約(=変数の合成) データ解析いまむかし ~ むかしから続いているもの(1/4) 例)買い物意識調査 サンプル
自分の考え で買う 新製品に無 関心 メーカー品 を買う 外国ブラン ドが好き ブランド志 向因子 自分志向因 子 1 2 2 2 2 -0.707 -1.390 2 2 2 2 3 -0.600 -1.408 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 3,600 5 3 1 1 -1.447 1.244 ローデータ 当社事例:CI時代の企業イメージを探る https://www.videor.co.jp/digestplus/media/2017/04/1897.html
6 • 調査結果の可視化 • 集約(=変数の合成) • 分類(=レコードの分類) 例)買い物意識調査 サンプル 自分の考え
で買う 新製品に無 関心 メーカー品 を買う 外国ブラン ドが好き ブランド志 向因子 自分志向因 子 1 2 2 2 2 -0.707 -1.390 2 2 2 2 3 -0.600 -1.408 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 3,600 5 3 1 1 -1.447 1.244 ローデータ 当社事例:クラスター分析によるライフスタイルからみた夫婦の類型化ー新聞六社報告書より(下)ー https://www.videor.co.jp/digestplus/media/2017/05/9432.html データ解析いまむかし ~ むかしから続いているもの(2/4)
7 • 調査結果の可視化 • 集約(=変数の合成) • 分類(=レコードの分類) • 調査データを用いての予測 •
広告出稿 => 反応 当社事例:テレビコマーシャルカルテ(TV-CM KARTE)報告書内容紹介 https://www.videor.co.jp/digestplus/ad/2017/05/7692.html データ解析いまむかし ~ むかしから続いているもの(3/4)
8 • 調査結果の可視化 • 集約(=変数の合成) • 分類(=レコードの分類) • 調査データを用いての予測 •
広告出稿 => 反応 • 調査データからの仮説発見 • データマイニング ・調査データを分析にかけてみるものの、 「ビールと紙おむつ」のような、これだ!という発見はなかった データ解析いまむかし ~ むかしから続いているもの(4/4)
9 外部環境の変化 • 企業が、調査会社に委託しなくても、自社でデータを入手できるようになってきた • 顧客リスト • テレビ視聴ログ • PC、スマホの閲覧ログや購買ログ
• etc. • 自社で入手できるデータ(=1stPartyデータ)を解析すればよい? • 調査データは不要? • 1stPartyデータ≒「集まるデータ」 • 調査データ=「集めるデータ」 データ解析いまむかし ~ いま(1/8)
10 外部環境の変化への対応 ・1stPartyデータは、調査データに比してレコード数が多いというアドバンテージががあるが、取得項目が少 ない 1stPartyデータ 調査データ 量 項目数 量 項目数
データ解析いまむかし ~ いま(2/8)
11 ・1stPartyデータに調査データを融合し、1stPartyデータの弱点を補う 1stPartyデータ 調査データ by データ解析 データ解析いまむかし ~ いま(3/8)
12 外部環境の変化への対応 ~具体例~ • データフュージョン • 類似度マッチング 1stPartyデータ 調査データ …
共通で取得している項目の類似度が高いレコードを探索し、 同一レコードとみなす 当社事例:多様化する視聴者を捉える「ADVANCED TARGET」分析事例~視聴率にプロフィールデータを紐づける https://www.videor.co.jp/digestplus/tv/2019/07/34582.html データ解析いまむかし ~ いま(4/8)
13 外部環境の変化への対応 ~具体例~ • データフュージョン • 類似度マッチング • 機械学習による推定 1stPartyデータ
調査データ 調査データにおいて、 共通で取得している項目を説明変数とした予測モデルを作成し、 1stPartyデータに適用する モデリング 当社事例:自社ユーザーのプロフィールが分からない... 「VR FACE」による調査データを用いたプロフィールエンリッチメント https://www.videor.co.jp/digestplus/market/2020/11/40237.html データ解析いまむかし ~ いま(5/8)
14 外部環境の変化への対応 ~具体例~ • データフュージョン • 類似度マッチング • 機械学習による推定 •
TV視聴ログ個人分離 • 家族構成推定 • 個人視聴推定 TV視聴ログ 視聴率データ モデリング 当社事例:「データ連携により実現する世界」 テレビ視聴ログを使ったデータ拡充の最前線 https://www.videor.co.jp/digestplus/tv/2021/11/46232.html TV受像機単位のデータ => ヒト単位のデータ データ解析いまむかし ~ いま(6/8)
15 外部環境の変化への対応 ~具体例~ • データフュージョン • 類似度マッチング • 機械学習による推定 •
TV視聴ログ個人分離 • 家族構成推定 • 個人視聴推定 • 予測 • MMM (マーケティングミックスモデル) 1stPartyデータ 調査データ 目的変数:売上や顧客数 説明変数:広告出稿量など 予測 当社事例:メディアデータと顧客データをつなぎ、精度の高いモデルを作ることで一歩先の提言が可能に https://www.videor.co.jp/digestplus/ad/2019/12/35432.html データ解析いまむかし ~ いま(7/8)
16 外部環境の変化への対応 ~具体例~ • データフュージョン • 類似度マッチング • 機械学習による推定 •
TV視聴ログ個人分離 • 家族構成推定 • 個人視聴推定 • 予測 • MMM • 時系列データによる将来予測 データ解析いまむかし ~ いま(8/8)
17 変わった点 • むかし:当社が調査して入手したデータに対して、各種データ解析を行っていた • いま:顧客が保有する1stPartyデータと調査データの融合が増えてきた むかしといま(1/2) 1stPartyデータ 調査データ by
データ解析
18 変わらない点 • データ解析手法の背景にある考え方 • 次元圧縮、分類、予測 • 「ビジネス課題にデータ解析技術を適用し、課題を解決する」という観点 • 調査データ単体
→ 1stPartyデータ+調査データ と変化してはいるが… • 課題をデータ解析技術に置き換えて解く喜び • 自身の成長につながる むかしといま(2/2)
19 おわりに データ解析に携わるみなさまへ • 外部環境の変化に伴い、今携わっているデータ解析業務が将来無くなるかもしれないが、用いている/学 んでいるデータ解析技術は将来もきっと役に立つ • 「AI」や「機械学習」といった単語が、「多変量解析」や「データマイニング」に比べて市民権を得てい る •
そのため、顧客はもちろん、社内の関係者に対して、より、わかりやすく説明する能力が求められる • 難しいことをわかりやすく説明することは難しい…