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OIST 身体性認知科学ユニット リサーチインターン

OIST 身体性認知科学ユニット リサーチインターン

2022年2月7日から3月29日まで、沖縄科学技術大学院大学の身体性認知科学ユニット(https://groups.oist.jp/ecsu)にてリサーチインターンをさせて頂きました

Kanon Kobayashi

March 22, 2022
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Transcript

  1. 現象学から⾝体性認知科学へ カント フッサール サルトル ゲシュタルト ⼼理学 メルロ=ポン ティ ギブソン ⽣態⼼理学

    ドレイファス ⾝体性 認知科学 ハイデガー 1890 vs⼈⼯知能の 認知主義アプローチ ⼊⾨書
  2. ⾝体性認知科学とは Embodied ⾝体化された 認知には知覚する ⾝体だけでなく知覚 される⾝体が必要 Enactive ⾏為志向的な 認知は⾏為の⼀種で、 環境との感覚運動

    協働を通じて構築 Extended 環境に拡張された 認知過程は⽪膚を 越えて外部環境へと 拡張する Embedded 状況に埋め込まれた 認知は⾝体が 置かれた状況により 変化する 4Eアプローチ [計算主義・表象主義的神経科学] ⼊⼒された刺激を脳が受動的に受け 取り、内部統計モデルに基づいて適切 な出⼒を算出する過程に認知がある [⾝体性認知科学] 認知は⾝体を⽤いて能動的にかつ ⽬的に沿って環境と相互作⽤する ことで⽣まれる 脳はコンピュータで再現可能?! ←そんなことはないはずだ! (Varela, Thompson & Rosch 1991) 1 Husserl & Merleau-Ponty
  3. 相互作⽤ ‒ Perceptual Crossing Experiments • 「触覚を通じて他⼈の存在を知る」 • ⾚ちゃんは⺟親のリアルタイムの映像と録画された映像を識別 •

    リアルタイムに互いに反応を返し合うことが社会的交流の基盤にある • 触覚:「触る」and「触られる」↔視覚:「⾒る」and/or「⾒られる」 ←違いは相互作⽤性の有無 Auvray, Lenay, & Stewart, 2009 Murray & Trevarthen, 1985 Lenay & Stewart, 2012 Lenay,2021 知覚交差実験 仮想空間上で触覚を通じて 互いの存在を知るゲーム 2⼈のプレーヤー Aさんのアバター Bさん
  4. 相互作⽤ ‒ 知覚モダリティの違い モダリティ 受容可能な 刺激の範囲 知覚する⾝体(body)と知覚 される⾝体(body-object) 相互作⽤ 遠位知覚

    視覚 無限 分離可能 する場合としない場合 「⾒る」and/or「⾒られる」 近位知覚 触覚 有限 混ざり合っている 必ず相互作⽤する 「触る」and「触られる」 Lenay, 2021 相互作⽤の必然度 相互作⽤:可能 相互作⽤:必然 相互作⽤ 不可能
  5. 同期性 • ⾝体、感情、⽣理指標、脳波など様々なレベルにおいての同期(⼀致) が相互作⽤中の2⼈の間に⾒られる • 同期性は⼈間同⼠の交流の中核的要素であり、社会的交流を促進 • ハイパースキャニングで2⼈の脳波の同期性を調査 Valdesolo et

    al 2010 知覚交差実験において→ ←2⼈がサッカーボールを蹴る時 (FC琉球との提携研究) 指標:主観報告、⼼拍数、呼吸数、 ⽪膚コンダクタンス、脳波(ハイパースキャニング) Cf.神経性⾷指不振症との⽐較