本資料はSatAI.challengeのサーベイメンバーと共に作成したものです。
SatAI.challengeは、リモートセンシング技術にAIを適用した論文の調査や、
より俯瞰した技術トレンドの調査や国際学会のメタサーベイを行う研究グループです。
speakerdeckではSatAI.challenge内での勉強会で使用した資料をWeb上で共有しています。
https://x.com/sataichallenge
紹介する論文は、「HoliTracer:Holistic Vectorization of Geographic Objects from Large-Size Remote Sensing Imagery」です。本研究は、大規模衛星画像から地理空間オブジェクトをまるごと(Holisticに)ベクトル化する手法を提案しています。既存のベクトル化手法は、衛星画像を224x224などの小さな画像パッチに分割して処理するため、広域的なコンテキストの損失やパッチの境界ノイズが課題でした。
大域的なコンテキストを踏まえて、地物を整合的にベクトル化するフレームワークにより、10000x10000を超えるサイズの画像中における、建物、水域、道路といった多様なオブジェクトを含む大規模データセットで、既存のSOTA手法を大幅に上回り、精度の高いベクトル化を達成しました。