Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

個人の発見を、組織の知恵に 〜生成AI活用を"探索"から"組織の仕組み"へ〜

個人の発見を、組織の知恵に 〜生成AI活用を"探索"から"組織の仕組み"へ〜

Avatar for KintoTech_Dev

KintoTech_Dev

June 05, 2026

More Decks by KintoTech_Dev

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 名古屋 LLM MEETUP #12 / SESSION ③ 個人の発見を、 組織の知恵に。 生成AI活用を、"探索"から

    "組織の仕組み"へ。 2026.06.05 和田 颯馬 KINTOテクノロジーズ #名古屋LLMMeetUp
  2. KINTOテクノロジーズが手掛けたプロダクト 5 02 プロダクト紹介 保険やメンテナンスなどのクルマの維持費に加え、トヨタのコネク ティッド技術により最新の安全・便利機能を装備できる特別な車を サブスクリプションで気軽にご利用いただけるサービスです。 ハードウェアもソフトウェアも アップグレードし続ける特別なクルマ https://kinto-jp.com/unlimited/

    トヨタ・レクサス既販車のソフトウェア・ハードウェアの機能やア イテムを最新の状態に「進化」させるサービスです。購入時設定が 無かったオプションの後付けや、経年劣化した内外装の交換などを 正規品質でご提供します。 クルマのオーナーに向けた 愛車のカスタム・機能向上サービス https://factory.kinto-jp.com/ #名古屋LLMMeetUp
  3. 開発・支援実績 クルマライフの楽しさを広げるサービス「モビリ ティマーケット」。ドライブしたいと思い立った ときにぴったりなお出かけ先はもちろん、愛車の お手入れに役立つサービスなど、多彩なプログラ ムをWEBサイトでご紹介しています。 モビリティマーケット 2019年に誕生したKINTOブランドのサービスは全 世界で展開されています。KINTOテクノロジーズ 株式会社は、別々のID管理システムをつなげ、全

    世界のKINTOのお客様をグローバルで一意に管理 するためのプラットフォーム、Global KINTO ID Platformを開発し、2021年にリリースしました。 グローバルIDプラットフォーム 移動手段の検索・予約・決済まで、移動に関する 一連の機能をひとつのアプリ内で完結でき、街中 における円滑な移動のサポートをするマルチモー ダルモビリティサービスです。 my route トヨタのキャッシュレス決済アプリ「TOYOTA Wallet」のアプリケーション開発およびテスト自 動化環境構築の支援を行っています。 TOYOTA wallet 7 02 プロダクト紹介 #名古屋LLMMeetUp
  4. 2026年度…ツールの導入から、成果の創出へ 06 導入した 57.7% 生成AIを「導入済み」 と回答した国内企業 日常的に使う 51% 日常的にAIを使う日本の 働

    き手(世界平均は72%) 成果創出 6% 利益(EBIT)に5%以上 効 いていると答えた企業 出典: 導入率=NRI「IT活用実態調査(2025)」, 2025年11月 / 日常利用=BCG "AI at Work 2025", 2025年 / 成果=McKinsey "The State of AI in 2025", 2025年11月 #名古屋LLMMeetUp
  5. 皆さんの仕事は、楽になってますよね? 07 メール・チャット作成 返信文や問い合わせ対応の下書きを瞬時に生 成 資料・議事録の要約 長い文書や会議メモを要点だけに自動整理 翻訳・多言語対応 自然な訳文を即時に作成し海外とのやり取り を円滑に

    コーディング支援 コード生成・レビュー・バグ修正をAIが補助 データ集計・分析 表計算やレポート作成を自動化し示唆を抽出 アイデア出し・企画 ブレストや企画たたき台を大量に高速で発想 #名古屋LLMMeetUp
  6. 社内のAIのトークン消費を、とにかく最大化する 語源 「-maxxing」 Z世代のネットスラング。looksmaxxing(見た目を盛る)等のように「あ あるものを極限まで最大化する」接尾辞。それをAIのトークン消費にくっ っつけた。 2026年4月 · META社内 「Claudeonomics」

    8.5万人超をトークン消費量でランク付け する番付表。30日で全社60兆ト ークン超(公開価格換算で推定90億ドル規模)。トップ個人は約2,810億 トークン。流出後2日で撤去された。 トークンマキシング (Tokenmaxxing) #名古屋LLMMeetUp
  7. 社内のAIのトークン消費を、とにかく最大化する トークンマキシング (Tokenm axxing ) 要素① ドライブ 消費を増やす施策 使う機会と動機をつくる。社内ツール提供・ユースケース展開・ 利用ハードルの除去で、まず触る回数を最大化する。

    要素② モニタリング 消費を観測する施策 誰が・どこで・どれだけ使ったかを可視化。トークン量やユース ケースを計測し、次の施策と効果検証につなげる。 #名古屋LLMMeetUp
  8. 消費を増やす施策 22 手作業禁止系施策 あえて手作業を一定期間「禁止」し、AIに頼 らざるを得ない状況をつくる。試行錯誤を強 制的に促し、トークン消費と習熟を一気に引 き上げる。 事例① 手作業コーディング禁止 一定期間、人手でのコーディングを禁止。実装はAIエージェントに任

    せ、指示と検証に集中させることで使い込みを促す。 事例② 手作業資料作成禁止 資料・ドキュメントの手作業作成を禁止。叩き台の生成から推敲まで AIに通すことで、日常業務での消費機会を増やす。 #名古屋LLMMeetUp
  9. 消費を観測する施策 事例:Meta Claudenomics エンジニアのClaudeトークン使用量をランキン グ化するダッシュボード。8万5000人超が消費 量を競い、上位250名にはRPG風の称号が付与さ れた。 称号 / ランク

    行動イメージ Session Immortal|エメラルド(最上位) AIエージェントを稼働させ続け、極限までトークンを消 費 Token Legend|プラチナ(上位) 圧倒的な消費量で組織内でもひときわ目立つ存在 Cache Wizard|ゴールド(中上位) プロンプトキャッシュを駆使し、高頻度でAIを呼び出す Model Connoisseur|シルバー(中位) 複数モデルを使い分け、多様なタスクをAIに委ねる トークン消費量を生産性指標とする動きは業界に拡大 ─ NVIDIA:エンジニアに基本給の半額相当のトークン予算を上乗せする構想/Shopify:AIの効果的な利用を全従業員の 基本的な期待事項と明言 #名古屋LLMMeetUp
  10. トークン消費量は ハック可能 26 たくさん使った≠価値が出た あくまで間接指標 「消費」の指標であって「価値創出」ではない 使った量はノイズかもしれない。本当に見るべきは「受け入れられた成 果が妥当なコストで増えたか」。消費がコストに相関する契約で は・・・ 指標は必ずハックされる

    Metaの番付では、順位のためにAIを空回しして消費量を水増しする従業 員が現れた。そりゃそうですよね。 入力量で成果は測れない 印刷ページ数で文章の質を、コード行数で優秀さを測るのと同じ。報 酬・人事評価に直接ひもづけようとするのは慎重に。 モメンタムづくりの旗印 くらいの使い方が個人的にはおすすめ #名古屋LLMMeetUp
  11. 課金体系の変化 29 これまで 定額制(パケ放題) 月いくら払えば、あとはどれだけ使っても同じ。だからこそ 「とにかく使え」が安心して言えた。 いま 従量課金へ 使ったトークンの分だけ、従量課金される。2026年6月から Copilot

    は使用量ベースへ移行。その他CodingAgentも続々と従 と従量課金プランへの移行を進めている。 トークン最大化 まず量を出す(初速・旗印) トークン管理/最適化 妥当なコストで成果を増やす #名古屋LLMMeetUp
  12. Agent Skill とは? 36 Agent Skill とは、AIエージェントに特定タスクの「やり方」を教える再利用可能な手順書。 人が積み上げたカンコツを1つのパッケージにまとめ、必要な場面でAIが自動で読み込んで実行する。 ① 指示書(SKILL.md)

    いつ使うか・何をするかをAIが読む説明書。 トリガーと目的を記述。 ② 手順・判断基準 タスクの進め方とOK/NGの線引き。属人的 なカンコツを言語化する。 ③ 参照ファイル テンプレート・サンプル・スクリプトなど、 実行に必要な資材を同梱。 #名古屋LLMMeetUp
  13. 運 用の 仕 組み 持続可能なスキル運用と継続的なカイゼン 38 Plugin Market を運営する 誰でもSkillを探して使える場所を作る。

    命名ルールを決める 検索できないSkillは、存在しないのと同じ。 定期的にメンテナンスする 数か月で前提が変わる。古いSkillは放置すれば害になる。 Skill化すべき仕事を探す 「まだ個人技で止まっている」業務を定期チェックで見つける。 #名古屋LLMMeetUp
  14. 文 化と 体 制 発見を吸い上げる、文化と体制の一例 39 事例共有/勉強会 「こんな効くSkill作ったぜ」を見せ合う 勉強会。共有が 評価ではなく"自慢"の気

    持ちよさ で回り始める。 提出とレビュー 活用推進組織に提出し、レビューを通して 「組織のSkill」に昇華 させる仕組みを作る。 。組織のSkillを生み出すことが評価される 個別プロンプト禁止 手でプロンプトを打つことを禁じ、 スラッ シュコマンドだけで完結 させてみる。プロ ンプトエンジニアリング頼りの業務は「属人 化」であるという認識を広める #名古屋LLMMeetUp
  15. まとめ • 個人の発見を、組織の知恵に。 • 生成AI活用を、"探索"から"組織の仕組み"へ。 • 探索:トークンマキシングで使い倒す。 • 正しい使い方は試行錯誤からしか生まれない。イノベーターを増やす。 •

    実装:発見を(例えば)Agent Skillで組織の資産に。 • 属人的なカンコツをSkillに固め、誰でも再現できる形にして全員に配る。 • 仕組み・文化で回し続ける。 • Plugin Market・命名ルール・定期メンテと、共有が回る文化を定着させる。 #名古屋LLMMeetUp
  16. 36 価値創出を加速する:Forward Deployed Model FDE Forward Deployed Engineer • 短期のプロトタイプ実装力

    • 要望を仕様に変換する • 他社事例の知見/経験 現場への共感+技術的瞬発力 要望と技術をつなぐ 現場の架け橋 ドメインエキスパート Domain Expert • 何が成果か定義 • 暗黙知を言語化 • 使えるか?価値の検証 要件を出して待つのではなく FDEと共に試作品に触れ その場で磨き上げる FDEはエキスパートを 「技術的複雑さ」から守る エキスパートはFDEを 「ビジネスの曖昧さ」から守る 新しい協業モデル 業界最先端の「FDM」の考え方を、KTCの特徴と重ね合わせ、新たな協業体制を順次取り入れている。 #名古屋LLMMeetUp