奈良、特に旧奈良奉行所管轄下の「奈良町」地域には、近世以降、多くの地誌が残る
* 様式は様々
** 観光地としての寺社名跡を紹介したもの
** 町名ごとにまとめたものなど
* 江戸初期から昭和期まで、数え上げれば30近い作品、時代ごとの奈良の様子を伝える
その他、中世以前からの寺社、武家の日記、近世以降は町ごとの古文書なども多く残る
* 地誌ほどの網羅性はないが、古い時代の奈良の様子をうかがい知れる
筆者は地誌の様々な主題のうち、寺社など特定の事項に注目し、複数の時代の奈良の地誌を横断して比較
* その結果発見できた、いくつかのこれまで知られていなかった歴史を紹介
* そのような歴史がなぜこれまで判明しなかったか、奈良の郷土史が持つ課題について問題提起