シチズンサイエンスとモバイル顕微鏡

「Open Science Workshop みんなで始めるサイエンス」にて発表
スピーカー：永山國昭氏（総合研究大学院大学 理事）
日時：2017年2月19日（日）
場所：MTRL KYOTO

Transcript

1. オープンサイエンスを志向する現代において市 民（非専門家）が主体となって行う研究 。専 門家へデータを提供したり、専門家とは異なる 視点から問題や解決策を提案したりと、世界中 で多くの事例が生まれている。ゆたかな学びを 通し、多様な人々の対話・協働によって未来を 共創する場がシチズンサイエンス。 シチズンサイエンスとは 20170219
2. 総研⼤（総合研究⼤学院⼤学）理事 リスコ永⼭顕微鏡研究所所⻑ 永⼭ 國昭 (nagayama@soken.ac.jp) シチズンサイエンスとモバイル顕微鏡 20170219 アウトライン MTRL Kyoto 2017/2/19 １、2013：スマホ顕微鏡の発明 ２、2014： Life is small プロジェクト（JST) ３、2015： Life is small Project (Facebook) ４、2016： Life is small. Company(LisCo) ５、永続的シチズンサイエンスのために
3. JST科学コミュニケーター（1997～） “スーパーサイエンスハイス クールにおいてレーウェンフッ ク顕微鏡復活。生物は小さい がテーマ ” ・ 愛知県立岡崎高等学校 ・ 群馬県立高崎高等学校 ・ 愛知県立一宮高等学校 ・ 山梨県立甲府南高等学校 ・ 愛知県立岡崎北高等学校 20170219 （岡崎高校出前授業2003年）
4. レーウェンフック顕微鏡 （虫めがね） Antonie van Leeuwenhoek レーウェンフック（1632-1723） レーウェンフックと350年前の虫めがね顕微鏡 http://sciencewindow.jst.go.jp/html/sw27/sp-008 http://blogs.yahoo.co.jp/teckno555/archive/2010/04/04 20170219
5. レーウエンフック顕微鏡の復活－スマホ顕微鏡 特許出願(特願2013-169294)： 発明者：永山國昭、伊藤俊幸、 350年前の レーウェンフック顕微鏡と スマートフォンの出会い！ 20170219
6. レンズ ƴʹ ƒ O I 虫メガネの仕組み ƴ 倍率 250mm スマホ顕微鏡の仕組み レンズ ƴʹ O I ƴ カメラレンズ 像 カメラスクリーン “虚像の利用” 虫メガネからスマホ顕微鏡へ（科学コミュニケーションツール） “虚像の利用” 20170219
7. 総研⼤（総合研究⼤学院⼤学）理事 リスコ永⼭顕微鏡研究所所⻑ 永⼭ 國昭 (nagayama@soken.ac.jp) シチズンサイエンスとモバイル顕微鏡 20170219 アウトライン MTRL Kyoto 2017/2/19 １、2013：スマホ顕微鏡の発明 ２、2014： Life is small プロジェクト（JST) ３、2015： Life is small Project (Facebook) ４、2016： Life is small. Company(LisCo) ５、永続的シチズンサイエンスのために
8. 生物種の９９％以上はヒトより小さい Life is small 20150327 生物は小さい＝Life is small 20170219
9. Facebook の Life is small グループ • 主旨： 地球にあまねく広がる小さき生物を見ていると、ヒトがい かに巨大なイキモノかに思い至ります。全生物のうちヒトより大き な者は０．１％にもなりません。スマホ顕微鏡を楽しみながら生物 の深奥を知るコミュニティです。 • 開始： 2014年１月５日（一般公開） • メンバー数： ～５５０人 （201７年１月現在） • アクティブメンバー：２０人(Life is Small Project メンバー） • 投稿写真総数： ～５０００枚（ 201７年１月現在） 20170219
10. ＪＳＴ科学コミュニケーションセンターLｉｆｅ ｉｓ Ｓｍａｌｌプロジェクト (2014/4/3～ 2015/3/31) CSC Life is Small 教 育 メディア アート 微生物 観察 観察ツー ル開発 環境 調査 20170219
11. タブレット顕微鏡ワークショップ ２０１４年３月１７日横浜英和小学校５年生の出前授業 iPad顕微鏡 20170219 ２０１４年に約３０回講演、ワークショップ
12. 総研⼤（総合研究⼤学院⼤学）理事 リスコ永⼭顕微鏡研究所所⻑ 永⼭ 國昭 (nagayama@soken.ac.jp) シチズンサイエンスとモバイル顕微鏡 20170219 アウトライン MTRL Kyoto 2017/2/19 １、2013：スマホ顕微鏡の発明 ２、2014： Life is small プロジェクト（JST) ３、2015： Life is small Project (Facebook) ４、2016： Life is small. Company(LisCo) ５、永続的シチズンサイエンスのために
13. Life is Small Project 発足(2015/4/1) ʮLife is Smallʯ ϓϩδΣΫτ JST Life is small Project(LISP) Life is small ༗ࢤ 20170219 “オープンイノベーション共創プラットフォーム” （Dete） （小学館）
14. 静岡科学館る・く・るの科学コミュニケーターが、スマホ顕微鏡を活用して市民 の日常生活の中における「もっと良く知りたい」「もっと詳しく観察したい」という、 科学する心と視点を育成します。私たちのグループの中には、静岡科学館職 員・ボランティア（サイエンス・ナビゲーター）、小中学校教員、環境学習指導員 など、様々な立場、所属のメンバーがおり、個々の主体でスマホ顕微鏡を無理 なく効果的に使う実践を重ねることで、多様な年齢層の市民の科学する心（探 求心）やミクロな視点を育成することが可能になります。 活動紹介 ① 【教育】 科学する心と視点を 持った市民の育成 長澤 友香（静岡科学館る・く・る 館長） 竹下 陽子（お茶も水大学S&Eセンター講師） 20170219 JST-CSC編 『科学コミュニケーション案内』より
15. 総研⼤（総合研究⼤学院⼤学）理事 リスコ永⼭顕微鏡研究所所⻑ 永⼭ 國昭 (nagayama@soken.ac.jp) シチズンサイエンスとモバイル顕微鏡 20170219 アウトライン MTRL Kyoto 2017/2/19 １、2013：スマホ顕微鏡の発明 ２、2014： Life is small プロジェクト（JST) ３、2015： Life is small Project (Facebook) ４、2016： Life is small. Company(LisCo) ５、永続的シチズンサイエンスのために
16. 商号 合同会社-JGF
    JT
    TNBMM
    -JGF
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    TNBMM
    $PNQBOZ 設立 年月日 本社所在地 神奈川県横浜市南区南太田一丁目１１番１３号 ライオンズプラザ南太田４１７号室 代表社員 白根 純人 主要業務 （１）顕微鏡の研究開発、製造及び販売 （２）光学一般に関する基礎研究、製品開発及び 販売 リスコ -JGF
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    TNBMM
    $PNQBOZ 立ち上げ  代表社員：白根 純人 永山顕微鏡研究所（本社内）：所長 永山 國昭 製造工場（愛知県岡崎市）：工場長 伊藤 俊幸 20170219 リスコ -JGF
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    TNBMM
    $PNQBOZ の63-
    http://lifeissmall-company.tumblr.com/
17. リスコの２つのビジネスモデル より公益的 より収益的 20170219
18. リスコのビジネスモデル① 20170219
19. L-eye シリーズの現在 Leye－テラベース(2014) Leye mini－小学館(2015) Leye larva－リスコ(2016) (L-eye のLはLeeuwenhoek, Life, LensのL） 20170219
20. 総研⼤（総合研究⼤学院⼤学）理事 リスコ永⼭顕微鏡研究所所⻑ 永⼭ 國昭 (nagayama@soken.ac.jp) シチズンサイエンスとモバイル顕微鏡 20170219 アウトライン MTRL Kyoto 2017/2/19 １、2013：スマホ顕微鏡の発明 ２、2014： Life is small プロジェクト（JST) ３、2015： Life is small Project (Facebook) ４、2016： Life is small. Company(LisCo) ５、永続的シチズンサイエンスのために
21. ・公益性と収益性のバランス リスコの場合： LISP＝公益事業、LisCo=収益事業 リスコにおける公私バランス： プロジェクトモデル（クライアント）と ターゲッティングモデル（オーナー） シチズンサイエンスの永続条件 20170219
22. １、求心力ある具体的な課題（プロジェクト）。 ２、誰でも簡単に利用できる具体的なツール。 ３、課題達成への強い意志を持つプロジェクトオーナー。 ４、プロジェクトを運営するコーディネーター。 ５、シチズンサイエンスの成果を共有するネットワーク。 ６、家庭教育、学校教育から社会教育（生涯教育）に 至るまでをカバーする地域コミュニティ。 シチズンサイエンスの成功条件 20170219
23. モバイル顕微鏡は、誰でも簡単に使え、楽しみと豊かな学びの機会を提供します。 しかし、その場かぎりの学びを超えて、シティズンサイエンスのプロジェクトへ発展 させるには、共感できる具体的な課題が必要です。サイエンスを自然科学に限定せず、 人文・社会科学に関わる社会問題まで含めると、次のように多様な課題が浮かび上 がってきます。 モバイル顕微鏡を活用したシティズンサイエンス ・生物多様性の可視化→ビオトープに生息する生物を観察し、 地域の微生物マップを作成する。タブレット教育、環境教育と関 連させることが有効。 ・海洋資源のモニタリング→ちりめんモンスターの観察を観察し、 地域差、季節変化を記録する。 ・海洋汚染の測定→砂浜の砂を観察し、地域のマイクロプラス チック分布図を作成する。 ・大気汚染の測定→PM2.5を始めとする大気汚染物質をフィルタ に吸着し、気象条件との相関関係を調べる。 ・地域産業の活性化→地域の特産品を観察し、品質の高さ、特徴 をこれまでと異なる観点から明らかにする。 ・観光産業の活性化→ジオパーク、国立公園などのフィールド、 博物館、美術館などの文化施設での利用により、あらたな観光の あり方を提案する。 20170219
24. モバイル顕微鏡を活用したシティズンサ イエンスを通じて、ゆたかな学びの場をつ くり、多様な人々の対話・協働によって、 未来を共創しましょう。 提案 20170219