Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
不確実なソフトウェア開発におけるUXエンジニアの意義と役割
Search
cawpea
October 07, 2019
Design
9
13k
不確実なソフトウェア開発におけるUXエンジニアの意義と役割
UX Engineer Meetupでお話したスライドです。#uxe_meetup
https://goodpatch.connpass.com/event/146922/
cawpea
October 07, 2019
Tweet
Share
More Decks by cawpea
See All by cawpea
デザインとエンジニアリングをつなぐコンポーネントの運用設計
masakiohsumi
6
9.3k
複雑なアプリケーションにオブジェクト指向UIで立ち向かう
masakiohsumi
28
120k
デザイナーとエンジニアの垣根を取り払う"デザインエンジニア"という考え方
masakiohsumi
7
4.4k
Other Decks in Design
See All in Design
Improve a service workshop
mastervicedesign
1
110
20240921-図書館の実空間とデジタル資源の接点をデザインする-dtk55-Designing-the-interface-between-the-library's-physical-space-and-digital-resources
majimasachi
0
310
root COMPANY DECK / We are hiring!
root_recruit
1
15k
PMとデザイナーはニコイチ! メリットと具体的なアクション10選
mosmos_noki
2
1.1k
ABEMAの進化 – 複雑化したコンテンツ構造とUI改善への道 – / abema-ui-improve
cyberagentdevelopers
PRO
2
410
Картирование процесса фасилитация стратсессий с Картой гипотез при помощи Карты процесса-опыта
ashapiro
0
400
プロダクトデザイナー視点から見た チームでの意思決定の難しさと 重要ポイント3点
kei141
0
420
利用者が離れないUX/UIデザイン 長く使われる業務アプリデザインのポイント
ncdc
3
170
トップデザインチームが描く、 2030年に活躍するデザイナー
hiranotomoki
2
2.4k
Cardápio - Caraguá A Gosto 2024 - De 01/08 a 08/09/2024
caraguatatuba
0
5.9k
Карта реализации историй — убийца USM
ashapiro
0
200
デザインレビューをできていなかったコムデチームが、 自分たちが続けられるレビューの仕組みをつくった話
tanasho
0
890
Featured
See All Featured
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
54
9.1k
Six Lessons from altMBA
skipperchong
27
3.5k
Designing for humans not robots
tammielis
250
25k
Scaling GitHub
holman
458
140k
A Philosophy of Restraint
colly
203
16k
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
82
5.2k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
48k
How to Think Like a Performance Engineer
csswizardry
20
1.1k
How STYLIGHT went responsive
nonsquared
95
5.2k
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
6
410
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
38
6.9k
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
250
12k
Transcript
© 2019 Goodpatch Inc. 不確実なソフトウェア開発における UXエンジニアの意義と役割 2019/10/07 Masaki Osumi @cawpea
#uxe_meetup
@cawpea Frontend / UX Engineer ⼤⾓ 将輝 - Masaki Osumi
© 2019 Goodpatch Inc.
© 2019 Goodpatch Inc.
昨今のソフトウェア開発の傾向 © 2019 Goodpatch Inc.
機能だけでなく、ヒトの⼼を動かすモノづくりへ どれも⼀緒だな… 私の好みに合ってる! ⼤量⽣産・⼤量消費の時代から個⼈のニーズに合わせる時代 昨今のソフトウェア開発の傾向 © 2019 Goodpatch Inc.
短期ではなく、⻑期でユーザーと付き合うモノづくりへ 売 上 2020年 2019年 2016年 2017年 2018年 ユーザー数! 継続率!
LTV! サブスクリプションについては、総務省の「⼈⼝減少時代のICTによる持続的成⻑」を参考 www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd111320.html サブスクリプションビジネスの台頭 昨今のソフトウェア開発の傾向 © 2019 Goodpatch Inc.
拡⼤し続けるサービスの規模 昨今のソフトウェア開発の傾向 包括的な体験を提供するためにサービスの規模拡⼤へ 複数プロダクト 複数デバイス © 2019 Goodpatch Inc. 複数プラットフォーム
Web iOS Android
複数の要素が絡み合い、不確かな状況を⽣んでいる 1つの要素だけでは問題解決が難しくなっている © 2019 Goodpatch Inc.
① ⽬的不確実性・・・何が求められているのか分からない ② ⽅法不確実性・・・どのように作れば良いのか分からない ③ 通信不確実性・・・他⼈のことが分からない 書籍「エンジニアリング組織論への招待」より引⽤ https://www.amazon.co.jp/ΤϯδχΞϦϯά৫ͷট-ʙෆ࣮֬ੑʹ͖߹͏ࢥߟͱ৫ͷϦϑΝΫλϦϯά--େ-ebook/dp/B079TLW41L 不確かな状況を⽣み出す3つの不確実性 昨今のソフトウェア開発の傾向
© 2019 Goodpatch Inc.
製造 → 出荷 → 販売 開発 → リリースのサイクル 設計 開発
テスト 完成! 計画 計画 開発 リリース 分析 ソフトウェアは作ったら終わりではない 昨今のソフトウェア開発の傾向 © 2019 Goodpatch Inc.
⾼ ⾼ 低 ⽬ 的 不 確 実 性 ⽅法不確実性
低 ⾼ ⾼ 低 ⽬ 的 不 確 実 性 ⽅法不確実性 低 理性主義の開発プロセス 経験主義の開発プロセス 理性主義から経験主義の開発プロセスへ 昨今のソフトウェア開発の傾向 例:ウォーターフォールモデル開発 例:スクラム開発 © 2019 Goodpatch Inc.
不確かな状況の中で前に進むためには、 “カンペキ”よりも“カイゼン”に重きが向いている © 2019 Goodpatch Inc.
その⼀⽅、開発現場では… © 2019 Goodpatch Inc.
デザイナーの技術 エンジニアの技術 Lean Canvas CJM Photoshop Sketch Figma Abstract etc
HTML CSS JavaScript React / Vue / Angular Webpack GraphQL etc 技術の進化により職能が分断されている その⼀⽅、開発現場では… それぞれの専⾨性が⾼くなり、お互いの理解が難しくなっている © 2019 Goodpatch Inc.
σβΠφʔ ΤϯδχΞ ઐੑͷ୩ 専⾨性が⾼くなり、“専⾨性の⾕”が出来ている その⼀⽅、開発現場では… © 2019 Goodpatch Inc.
• デザイナーがなぜこんな設計にしたのか分からない • エンジニアが何を求めているのか分からない • お互いが責任のなすり付け合いをしている • デザイナーとエンジニアのコミュニケーションに壁を感じる などなど… たとえば、こんな経験ありませんか?
その⼀⽅、開発現場では… © 2019 Goodpatch Inc.
多くの問題は職能と職能の“間”にあるが、 “専⾨性の⾕”によって、部分最適になりがち… © 2019 Goodpatch Inc.
σβΠφʔ ΤϯδχΞ ઐੑͷ୩ つなぐぞー “専⾨性の⾕”に橋をかけるヒトが必要 その⼀⽅、開発現場では… © 2019 Goodpatch Inc.
共通⾔語でのコミュニケーション 使いやすさと作りやすさの振り⼦ JJGの5段階 モデル的には〜 コンポーネントの PropsとStateが〜 橋をかけるには両⽅の理解が必要 その⼀⽅、開発現場では… © 2019
Goodpatch Inc.
σβΠφʔ ΤϯδχΞ ઐੑͷ୩ 橋を渡ってお互いの理解を深める その⼀⽅、開発現場では… © 2019 Goodpatch Inc.
部分最適から全体最適を考える「チーム」へ © 2019 Goodpatch Inc.
不確かな状況の中でより良いUXを実現するために © 2019 Goodpatch Inc.
チームの体制やプロダクトのフェーズにもよりますが、 基本的にはエンジニアもすべての⼯程に関わります。 技術的側⾯からチームをサポートし、UX向上に寄与します。 グッドパッチにおけるクライアントワークでの⼀例 不確かな状況の中でより良いUXを実現するために © 2019 Goodpatch Inc. ࣮
ΩοΫΦϑ ϦϦʔεޙͷӡ༻ Ϧαʔν UIઃܭ ※ エンジニアにも⾊々な肩書きがありますので、UXエンジニアに限った話ではありません。
UIઃܭ ࣮ σβΠφʔˍUXΤϯδχΞ たとえば、ビジネスやユーザーの理解を深める 不確かな状況の中でより良いUXを実現するために © 2019 Goodpatch Inc. ΩοΫΦϑ
ϦϦʔεޙͷӡ༻ Ϧαʔν クライアント ユーザー インタビューやアイディエーション などを⼀緒にやる
࣮ σβΠφʔ UXΤϯδχΞ ΤϯδχΞ アイデアを素早く仮実装して、 さらにブラッシュアップ アイデアが固まった段階で 本格的に開発チームに合流 たとえば、プロトタイピングで仮説検証する 不確かな状況の中でより良いUXを実現するために
© 2019 Goodpatch Inc. ΩοΫΦϑ ϦϦʔεޙͷӡ༻ Ϧαʔν UIઃܭ
σβΠφʔ UXΤϯδχΞ ΤϯδχΞ 種類 デザインモックアップ テクニカルプロトタイプ 本格的な開発 検証対象 構成要素の設計 導線の設計
情緒的印象 インタラクションの設計 データモデルの設計 実データでの振る舞い リリースレベルの品質 構成 Structure + Layout + Style Structure + Layout + Mock Data Structure + Layout + Style + API + Database イメージ 仮 本番 たとえば、プロトタイピングで仮説検証する 不確かな状況の中でより良いUXを実現するために © 2019 Goodpatch Inc.
ϦϦʔεޙͷӡ༻ Ϧαʔν σβΠφʔ UXΤϯδχΞ ΤϯδχΞ デザインの設計意図を確認したり、 アクセシビリティ観点でFBする コーディング規約に則って実装し、 他のエンジニアにレビューしてもらう たとえば、UIコンポーネントを改善する
不確かな状況の中でより良いUXを実現するために © 2019 Goodpatch Inc. ΩοΫΦϑ ࣮ UIઃܭ
࣮ UIઃܭ PO デザイナー エンジニア デザイン ガイドライン コンポーネント カタログ 詳しくは「デザインとエンジニアリングをつなぐコンポーネントの運⽤設計」を参照
https://speakerdeck.com/masakiohsumi/dezaintoenziniaringuwotunagukonponentofalseyun-yong-she-ji たとえば、組織が⼤きくなってもデザインが維持できる環境をつくる 不確かな状況の中でより良いUXを実現するために © 2019 Goodpatch Inc. Ϧαʔν ΩοΫΦϑ ϦϦʔεޙͷӡ༻
「UX Engineers: What We Are - UX Planet」より引⽤ https://uxplanet.org/ux-engineers-what-we-are-2b0c4d10b3a6 デザインとエンジニアリングの両輪を⽀える
不確かな状況の中でより良いUXを実現するために © 2019 Goodpatch Inc.
σβΠφʔ ΤϯδχΞ ઐੑͷ୩ © 2019 Goodpatch Inc. デザインとエンジニアリングの両輪を⽀える 不確かな状況の中でより良いUXを実現するために
まとめ © 2019 Goodpatch Inc.
① 不確実なソフトウェア開発において、デザインとエンジニアリングは両輪 ② 問題は「職能と職能」「プロダクトとユーザー」の“間”に発⽣する ③ “間”にある問題を解決することで全体最適に導く(チームをつくる) UXエンジニアは“間”にある問題を解決する まとめ © 2019
Goodpatch Inc.
① 器⽤貧乏になってしまう? → 強みとなる領域を1つ持っておくことは重要 ② 会社で評価されない? → グッドパッチではキャリアの1つに“UXエンジニア”を準備中 ③ “UXエンジニア”という名前が適切?
→ UXの対象が広すぎる。今後は変わるかもしれない とはいえ、課題もたくさんある まとめ © 2019 Goodpatch Inc.
ご静聴ありがとうございました。 © 2019 Goodpatch Inc.