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とある長岡高専卒のおっさんがIT企業のマネージャーになるまで / journey-from-n...

とある長岡高専卒のおっさんがIT企業のマネージャーになるまで / journey-from-nagaoka-kosen-grad-to-it-manager

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TAKANO Sho / @masaru_b_cl

September 04, 2025
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  1. 自己紹介 髙野 将 (TAKANO Sho) a.k.a masaru_b_cl • 長岡市在住のリモートワーカーでIT企業のマネージャー ◦

    現職: クラスメソッド株式会社 ▪ 産業支援グループ 小売流通ソリューション部 ensembleチーム エンジニアリングマネージャー • ハンドルは masaru_b_cl ◦ 右下のアイコンでXとかにいます • 詳しくはGitHubの職務経歴書を ◦ https://github.com/masaru-b-cl/resume
  2. 経歴 • 1980年10月24日 誕生 新潟県中魚沼郡川西町(現十日町市) • 1996年4月 - 2001年3月 長岡高専 電子制御工学科

    • 2001年4月 - 2003年3月 長岡技大 電子機器工学課程 • 2003年3月 - 2018年8月 株式会社ジェイマックソフト • 2018年9月 - 現在 クラスメソッド株式会社 当時は情報系がなかった
  3. 本題に入る前におねがい • 撮影OK、声出しOK ◦ 静かに黙っていなくても大丈夫! ◦ 大いにリアクションしてください • 気になることがあったらその場で声上げて大丈夫! ◦

    その場で聞けなかったら、後で声かけてください • どんどんつぶやこう! ◦ Xでもどこでも、なんなら自分用のメモでも
  4. 長岡高専期 • 1980年10月24日 誕生 • 1996年4月 - 2001年3月 長岡高専 電子制御工学科

    • 2001年4月 - 2003年3月 長岡技大 電子機器工学課程 • 2003年3月 - 2018年8月 株式会社ジェイマックソフト • 2018年9月 - 現在 クラスメソッド株式会社
  5. 高専での経験で今役に立っていること • 論理の組み立て方、説明の仕方 ◦ レポート、論文で鍛えた「相手に伝わるように、概要、やったこと、 事実としての結果、それを受けての考察、今後の課題を、 破綻なく文章にする」力は、ものすごく役に立っている • 多様性の受け止め方 ◦

    県内から学生が集まるので、当然育ち方や価値観、文化が違う ◦ どうしても「合わないな」という相手、ぶつかってしまう相手は 当然出てくる ◦ 相手の価値観を認めつつ、付かず離れずの距離感で 過ごしても良い
  6. 高専卒業後の進路 • 当初はぼんやりと就職かなぁと考えていた ◦ ただピンとくる求人がなかった ▪ 積極的に探したわけでもなかったが • 結果そのまま進学することに ◦

    熱量が高くなかったこともあって、一度新大の編入試験に落ちた ◦ さすがにちゃんと試験勉強をして、長岡技大の編入試験に なんとか合格できた ▪ みんなは真似しちゃ駄目ですよ
  7. 長岡技大期 • 1980年10月24日 誕生 • 1996年4月 - 2001年3月 長岡高専 電子制御工学科

    • 2001年4月 - 2003年3月 長岡技大 電子機器工学課程 • 2003年3月 - 2018年8月 株式会社ジェイマックソフト • 2018年9月 - 現在 クラスメソッド株式会社
  8. • 学業はより大変に ◦ 選んだはいいが途中で諦めた単位もちらほら ◦ 高専以上に実験は大変だった ▪ 頻度が高いのと時間も長い • 学業以外もかなり楽しんだ

    ◦ 引き続き吹奏楽部に ◦ 毎週のようになんかしてた ▪ 野沢温泉・草津温泉への旅行、夏合宿、 みんなでクラブハウスでサンマ焼いて食べて飲む、など ▪ 他大学との交流も引き続き盛んに行っていた 技大時代の思い出
  9. 技大時代の思い出 • 研究はかなり大変だった ◦ 最初は確率論の 英語で書かれた 教科書を輪読 ▪ 日常では使わないような単語がバンバン出てくる ▪

    分厚い鈍器みたいな辞書を買って毎週にらめっこしてた ◦ その後確率論から派生した数学、数式とにらめっこ ▪ MATLABでシミュレーション結果を計算して、数式を補正して、みたいな ◦ 卒論の概要(Abstract)は英語で書く必要があった ▪ ここで英語が必要だったからなのか〜とやっと実感
  10. 技大卒業後の進路 • 大学院で研究を続けるイメージが持てなかった ◦ 技大は大学院に行くのが大多数だが • 子供の頃からずっとプログラミングに興味があり、 その方向で就職しようと考えた ◦ あまり県外に出るつもりがなかったので、

    長岡の企業を中心に探すことにした ▪ 合同説明会とかには行かず、検討したのは結局 2社だけ ◦ 「自分から見て」条件と空気が合いそうな気がした 株式会社ジェイマック(現ジェイマックソフト)に応募 ▪ トントン拍子に進んで内定もらえた
  11. ジェイマックソフト期 • 1980年10月24日 誕生 • 1996年4月 - 2001年3月 長岡高専 電子制御工学科

    • 2001年4月 - 2003年3月 長岡技大 電子機器工学課程 • 2003年3月 - 2018年8月 株式会社ジェイマックソフト • 2018年9月 - 現在 クラスメソッド株式会社
  12. • その後実務へ ◦ 最初のプロジェクトは、研修ではやらなかった「ASP.NET + C#」の システム開発 ▪ ASP.NET および

    C# の学習が最初 ▪ その後、Excelで書かれた「詳細設計書」を元に、「実装」ならびに 「単体テスト」を実施 ▪ 今でこそ結構当たり前になった Web技術とその仕組がわかってなかったので、 「いかに他の画面に情報を受け渡すか」のあたりでめっちゃ苦労した覚えがある ◦ でもなぜか、そのシステムのコアとなる機能開発をすることに ▪ 数年後に当時のリーダーに聞いたらずっと使われていたらしく、 新人が作ったものでもちゃんと動いてメンテを続けられ、 色んな人を支えていたことが判明 ジェイマックソフト時代の思い出
  13. • 結婚、出産、育児 ◦ 2006年に結婚、2008年に長男誕生、2012年に次男誕生 ◦ 家庭内が回らないので「月〜金の出張はできません」と宣言 ◦ それまでの仕事で成果を出していたこともあってか、結構すんなりと通った ▪ 技術調査、開発基盤作成、他ベンダーと連携して成果物を安全に管理するためのフロー定

    義、CI/CD構築、顧客情シスの管理・運用・簡易スクリプト開発、複数システムデータの分析・ 活用PoC、プロジェクト一人での要件ヒアリングと設計・開発・リリース、自社情シスの設計・構 築・運用管理、etc... ▪ その過程でIPA情報処理技術者試験も複数合格 • FE、SW、NW、DB、SC、SA ジェイマックソフト時代の思い出
  14. • コミュニティ活動 ◦ ちょうどITエンジニアのコミュニティが色々立ち上がった時期に併せて色々参 加、主催 ▪ 2007年 わんくま同盟参加 ▪ 2008年

    長岡IT開発者勉強会(NDS)の初期メンバーとして初登壇 ▪ 2013年 TDDBC長岡 1.0 主催 ▪ 2015年 Niigata.NET 立ち上げし4度の勉強会開催 ジェイマックソフト時代の思い出
  15. • 執筆活動 ◦ 2010年に初の単著「かんたん ASP.NET」 ◦ その後2011年に WINGS プロジェクト に参加し、書籍やWeb記事を執筆

    ▪ 書籍3冊(単著2冊、共著のムック1冊) ▪ CodeZineの連載3つ、企画者記事3本、他 ジェイマックソフト時代の思い出
  16. • 文章力 ◦ 読者(ユーザー)を想定した構成や言い回し、図表の使い方など ▪ Visual Studioの本なら、どの章で止めてもアプリが動作するようにして、段階的に成長させる ことを意識した構成と、プログラミング初学者にもわかるような「厳密には正しくないが大筋で は合っている」説明の仕方 ▪

    報告書なら最初に結論、その後具体の細かなところを段階的に説明し、 最後にもう一度結論 ▪ 仕様書なら「利用者である開発者」に伝わるよう、最初に全体像、 次にインターフェース、次に機能の一覧、そしてそれぞれの機能のロジック説明 今役に立っていること
  17. クラスメソッド期 • 1980年10月24日 誕生 • 1996年4月 - 2001年3月 長岡高専 電子制御工学科

    • 2001年4月 - 2003年3月 長岡技大 電子機器工学課程 • 2003年3月 - 2018年8月 株式会社ジェイマックソフト • 2018年9月 - 現在 クラスメソッド株式会社 •
  18. • 開発チームのPjMになる ◦ EC/CRMの自社サービス「prismatix」の開発者から開発チームのプロジェクト マネージャーにクラスチェンジした話 | DevelopersIO ◦ プロダクトを構成するすべてのサービスについて把握しつつ、 各領域のサブチームの足並みを揃え、

    プロダクトオーナーや顧客窓口担当と追加機能や不具合修正のリリース時期を相談し、 リリースに向けた課題の整理・計画をサポートしながらも、 障害があれば解消のためのアクションを行い、 部門のマネジメント層に「いまチームが何に取り組んでいるか」を可視化した ▪ EC/CRMの自社サービス「prismatix」開発チームのプロジェクトマネージャーになって最初に やったことn連発 | DevelopersIO ▪ EC/CRMの自社サービス「prismatix」開発チームのマネージャーになるまでにやったこと m連 発 | DevelopersIO 2021年
  19. • 開発チームのマネージャーになる ◦ EC/CRMの自社サービス「prismatix」開発のプロジェクトマネージャーから開 発チームのマネージャーにクラスチェンジする話 | DevelopersIO ◦ チームメンバーのメンタリング、目標設定・評価、人材育成、採用活動にも取り 組むように

    ▪ 採用につながるよう「この部門はこんなことをしていて、こんな雰囲気です」を 伝えるブログ記事も書いた • 小売流通ソリューション部 (旧prismatix(プリズマティクス)事業部)のことがよくわかる Webページやブログエントリ、 YouTube動画 n選 | DevelopersIO ◦ マネージャーとしてやってきた内容を元にオンライン登壇もした ▪ EC/CRMの自社サービス開発をマネジメントするようになって 1年でやってきたこととこれか ら #devio2022 by @masaru_b_cl | DevelopersIO 2022年
  20. 2024年 • 次期プロダクトのPdMになる ◦ prismatixを実際に使っていただいている中で発見した課題を解消し、 より顧客にとって価値のあるプロダクトの構想、 仮説検証のための実案件の PjM兼開発リード、 別案件での実適用に向けた顧客折衝、 それらから得られた知見を元にした

    MVPリリース、 およびその後のマイルストーンの策定と実行計画 を現在進行系でやっている ▪ めっちゃ大変は大変だが、非常にやりがいがある • ようやく「コンフォートゾーン」を抜け出した感じはある
  21. 今後に向けて • 生成AI技術が盛んになっているため 「人でなければできない仕事」が極端に少なくなるはず ◦ おそらく「何をするか決める 」「どんな構造にするか決める 」 「決めたことを計画にして実行する 」の3つくらいの役割しか残らない

    • そんな世界で「価値ある仕事」を探り続けたい ◦ 「何を(What)、何のために(What to do)、なぜやりたいか(Why)」を、 関わる人達と対話し、合意に導くのは人でしか(今のところ)できない ▪ これらを決めたら、あとは AI(など)に指示を出せばよいだけになっていくと思う