Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Kanzawa.rbのLT大会を支える技術の裏側を変更する Ruby on Rails + ...
Search
muryoimpl
January 18, 2025
Programming
0
170
Kanzawa.rbのLT大会を支える技術の裏側を変更する Ruby on Rails + Litestream 編
北陸三県.rb Lightning Talks in Kanazawa@ ITBP武蔵 で LT したスライド
muryoimpl
January 18, 2025
Tweet
Share
More Decks by muryoimpl
See All by muryoimpl
Kanazawa.rb LT大会用/kzlt コマンドの説明 2024/01版
muryoimpl
0
2.4k
kzltコマンドの新たなソリューションについて
muryoimpl
0
2.4k
俺とTODOアプリ~Linearの変~
muryoimpl
0
2k
POSIX文字クラスでの躓き
muryoimpl
0
1.9k
/kzlt コマンドとは
muryoimpl
0
820
meetup.kzrb.org の更新を考える 事前激闘編
muryoimpl
0
1.3k
meetup.kzrb.org の更新を 考える ゆるふわ編
muryoimpl
0
1.3k
最近のデスク周りの diff / kzrb meetup#108-2
muryoimpl
0
20
ショートカットキーのショートカットキー / shortcut keys of shortcut keys
muryoimpl
0
85
Other Decks in Programming
See All in Programming
Vue.jsでiOSアプリを作る方法
hal_spidernight
0
130
はてなにおけるfujiwara-wareの活用やecspressoのCI/CD構成 / Fujiwara Tech Conference 2025
cohalz
3
4.5k
[JAWS-UG横浜 #80] うわっ…今年のServerless アップデート、少なすぎ…?
maroon1st
1
160
functionalなアプローチで動的要素を排除する
ryopeko
1
1.2k
Azure AI Foundryのご紹介
qt_luigi
1
270
自分ひとりから始められる生産性向上の取り組み #でぃーぷらすオオサカ
irof
8
2.2k
Kubernetes History Inspector(KHI)を触ってみた
bells17
0
180
iOSエンジニアから始める visionOS アプリ開発
nao_randd
3
110
ErdMap: Thinking about a map for Rails applications
makicamel
1
1.3k
“あなた” の開発を支援する AI エージェント Bedrock Engineer / introducing-bedrock-engineer
gawa
11
1.7k
Compose でデザインと実装の差異を減らすための取り組み
oidy
1
290
Amazon ECS とマイクロサービスから考えるシステム構成
hiyanger
3
420
Featured
See All Featured
Imperfection Machines: The Place of Print at Facebook
scottboms
267
13k
Building a Scalable Design System with Sketch
lauravandoore
460
33k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
244
12k
Music & Morning Musume
bryan
46
6.3k
Designing on Purpose - Digital PM Summit 2013
jponch
117
7.1k
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
51
3k
The Pragmatic Product Professional
lauravandoore
32
6.4k
Six Lessons from altMBA
skipperchong
27
3.6k
A better future with KSS
kneath
238
17k
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
280
13k
RailsConf 2023
tenderlove
29
990
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1030
460k
Transcript
Kanazawa.rbのLT大会を 支える技術の裏側を変更する Ruby on Rails + Litestream 編 2025/01/18 北陸三県.rb
Lightning Talks in Kanazawa@ ITBP武蔵 Kanazawa.rb muryoimpl
Kanazawa.rb の LT 大会は Slack の Slash Command である KZLT
コマンドでエントリと発表順の 管理をしている
実行の仕組み Slack Apps Script /kzlt を入力 POST リクエスト Webアプリとして公開された Apps
Script end- point レスポンス Spread sheet 結果を 書き込む doPost() 関数 hook で呼び出す ※動かすためにお金はかけていない
KZLT に対する不満 • Spreadsheet が裏側だと同時に同セルに書き込みすることがあり、 エントリが消されてしまう(頑張らずにあえて放置してた) ◦ 創造主による監視、修正が必要 • データを扱う際は、
SQL を使いたい ◦ Spreadsheet を全部舐めてデータ集計を頑張りたくない • 慣れた言語を使って実装したい ◦ Kanazawa. “rb” だし • 無料 もしくは 使った分だけお支払いにしたい ◦ == 使わないときはお金かからないようにしたい
年末年始を使って 作り変えちゃおうか と啓示があったので 作り変える
どう作るか? • SQLite + Litestream を採用する ◦ SQLを使いつつ、DB をファイルとして扱いバックアップをとることで常時動く Database
にかかるコス トをなくす ◦ entryの登録はDBへのINSERTが基本になるので、書き込み時に衝突して消えることはなくなるはず • Ruby on Rails を採用し、 Cloud Run 上で動かす ◦ リクエストをさばく分だけ課金されるようにする。おそらく無料枠で足りるだろう ◦ 慣れ親しんだ言語、慣れ親しんだフレームワークを使う ◦ コンテナ を作り、その中で Litestream を動かす • Google Cloud 上の Cloud Run でアプリを、 Cloud Storage で SQLite を管理する ◦ https://github.com/fractaledmind/litestream-ruby を Rails と一緒に使って Cloud Storage を保 管先にする • https://github.com/muryoimpl/kzlt-ruby にコードを置く
注意点 • SQLiteを Litestream で使うには WAL を有効にする必要がある ◦ Write-Ahead Logging
オプションのこと ◦ 有効にすると高速化し同時実行性が高まるらしい ▪ https://www.sqlite.org/wal.html ◦ その他チューニングは PRAGMA、cofig/database.yml と patch で 適用する ◦ patchとその記事: https://fractaledmind.github.io/2023/09/07/enhancing-rails-sqlite-fine-tuning/ • litestream-ruby に付属の puma extension を有効にする ◦ pumaの扱うイベントに replicateを任せるなら puma.rbに追記が必要。今回は任せる ◦ https://github.com/fractaledmind/litestream-ruby?tab=readme-ov-file#replication
ということで KZLT の裏側を 新しいものに差し替えた
新しい仕組み Slack /kzlt を入力 POST リクエスト Google Cloud Cloud Run
レスポンス データを 世代管理 Cloud Storage bucket generations generations generations Container Ruby on Rails Litestream • Cloud Build で GitHub と連携し、自動でコンテナをビルドしている • Artifact Registryサイズ超過で今月は数十円かかるが、設定で解決する見込み
モデル この 4 モデルで管理する。 workspace のデータは data_migrate で入れる。 他の workspace
から request がきても処理しない つくりになっている。
やったこと • rails new して、Gemfile に `gem “litestream”` を追記する •
bundle install して、 `rails g litestream:install` を実行する • config/litestream.yml に、保存する bucket, path, type: gcs, を記述する • Dockerfile に litestream のインストール処理を記述する • Dockerfile の CMD に 、entrypoint.sh を指定する ◦ 古い sqlite3 ファイルを削除する ◦ rails litestream:restore – –if-replica-exists を実行し、 sqlite3ファイルを復元する ◦ rails server を実行する • config/puma.rb に production のときだけ宣言 plugins :litestream を実行する ように設定する • sqlite に pragma を適用する patches を当てる • リクエストを処理して希望のコマンドに当たる処理を実装する
Litestream を使うと ←↑のようにCloud Storage 上に SQLite が世代管理される
置き換えてよかった点 • いつもの言語 Ruby で実装 & データの操作は SQL (ActiveRecord) でできるよう
になった ◦ セルの操作よりは断然イメージしやすく実装しやすい • ひきつづき、低コストで運用できる ◦ リクエスト毎の課金だが、無料枠がありこれを超えることはなさそう ◦ コンテナイメージの管理がサイズ課金だが、削除ポリシー適用であっても数円になる予定 ◦ 仮にCloud Run を起動しっぱなしにしても、年 2 回なら大したコストではなさげ • Strategy Pattern や Command Pattern な感じの実装で適度に分割統治できた 気がする ◦ サブコマンドの追加が容易になった
ちょっと悪くなった点 • Cloud Run なので、コンテナの停止 → 起動までに時間がかかるようになった ◦ 初回リクエストからコマンドを受け付けるまでの間、エラーになっちゃう ◦
暖機運転的なリクエストをあらかじめしておくか? ◦ 年 2 回運用ならその日だけ常時動かしておくのもいいかな、とは思う • フレームワーク、ライブラリを使うようになったので保守が必要 ◦ dependabot PR のマージが基本だとは思うが、 runtimeの更新やライブラリの breaking change が出る可能性はある • Litestream を使っている関係で、スケールアウトはできない ◦ それほど Kanazawa.rb の LT 大会に参加する人が増えるというのは、嬉しい悲鳴の範疇なので は? ◦ そうなったらちゃんとした hosted database を使おうと思う
まとめ • Cloud Run + Litestream でお安く動作環境を準備できた • Ruby +
Ruby on Rails の慣れた環境、 SQLでデータを操作できるようになった • コマンド毎に処理を実装できるようになったので、追加・修正は簡単になった • 初回起動に時間かかるは運用で回避する。保守に手間がかかるは毎月の meetup でやればどうということはないかな • SQLite利用 + 同時実効性上昇の設定で、書き込みでエントリが衝突、消える問 題は解消されたはず
参照URLs • https://litestream.io/ • https://github.com/fractaledmind/litestream-ruby • https://fractaledmind.github.io/2023/09/07/enhancing-rails-sqlite-fine-tuning/ • https://github.com/fractaledmind/litestream-ruby?tab=readme-ov-file#replication •
https://github.com/muryoimpl/kzlt-ruby