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ちいきみらいフォーラム「AI前提時代の、人的資本経営の再定義」

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August 01, 2026
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 ちいきみらいフォーラム「AI前提時代の、人的資本経営の再定義」

大企業の変革を内側から伴走支援してきた実践知をもとに登壇します。外部の知を組織の内側の文脈で語り直す「翻訳力」を中核に、経営戦略と人材戦略が実際にどう連動するか、組織のカルチャーが変わる瞬間に何が起きているかについて、現場からの視点を共有します。

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August 01, 2026

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Transcript

  1. バックグラウンドや価値観が異なるメンバーがバトンをあずかり、丸井 グループのDX基盤となる事業や組織づくりに奮闘しています。大企業の 組織変革を通じ、社会に心地の良い風を吹かす。大きな挑戦ではありま すが、楽しんだ先に広がる世界がきっとあると信じ、口笛を吹きながら 大きな夢に向かっています。 © Muture Corp. All Rights

    Reserved. 小売とフィンテックをベースに、企業価値(利益としあわせの拡大)を ステークホルダーのみなさまと共に、長い目で積みあげる「共創経営」 にチャレンジする丸井グループ。欠かすことのできないアプローチとし て、デジタル人材の採用や育成に情熱を燃やすなか、デザインの力で企 業変革に挑むグッドパッチと出会ったことから、ジョイントベン チャー・Mutureが生まれました。 3
  2. 自己紹介 莇 大介 2022年〜 株式会社Muture ・24年〜 代表就任 ・執行役員で参画 丸井グループ全社組織変革 2019年12月〜

    株式会社グッドパッチ ・UXデザイン ・プロダクト / サービスデザイン ・スタートアップ / 大企業 支援 2016年12月〜2019年11月 株式会社Nplus ・コミュニケーションプランニング ・Webメディア立ち上げ ~2006年 Web制作会社複数社 ・Webデザイン、コーディング ・Webディレクション ・クリエイティブディレクション System Transition Design SNS / 名刺 © Muture Corp. All Rights Reserved. 株式会社Muture CEO ORSCC(CRR Global 認定システムコーチ) 丸井グループの 中でも外の人でもない。 その「半歩外」から、 組織変革に伴走する。 4
  3. 自己紹介 G と 二人三脚で組織を変革、新たな開発組織 文化をつくった PHASE 1 ・ 2022.4 〜

    PHASE 2 ・ 2024.10 〜 PHASE 3 ・ 〜 現在 丸井グループ MOTHERSHIP 変革の必要性を認識 外部委託から内製へ 内製を拡大、さらに底上げへ マルイユナイト NEW DIVISION — 設立以前 — プ 開発 Muture創業 Muture PARTNER ユナイト設立 / 内製化の器 変化の速さに危機感 2021年 エポスア 丸井に伴走 リ 体制を抜本転換 支援から伴走 デジタル領域の開発現場で課題抽出 DX / AX の本格化と形式知化 グループDXを加速 内製開発を立ち上げ 内製 エポスア 新組織 プ O リ/ MEMIE 設立を主導・知見継承 メンバーがCPOに就任 組織として自 の を 強み 走 力強化 活かしAI駆動 開発 積極採用 変革パターンを社会へ実装 他大企業・社会 © Muture Corp. All Rights Reserved. 丸井 と 6
  4. 本日の論点 現 況 AIは「使うかどうか」ではなく、前提。 対 応 配分原則は「投機はAIに、投資は人に」。 展 望 残るのは、会社ごとの独自価値。

    経営の論点は「人とAIに、仕事と資源をどう配分するか」に移った。 それを磨く活動こそが「人への投資」の中身であり、各社が続けてきた営みそのもの。 © Muture Corp. All Rights Reserved. 投機(=短期的利益の獲得)はAIに、 投資(=長期的資産の形成)は人に配分する。 8
  5. 現 況 対 応 展 望 01 構造を見る 大企業の変革が進まない構造的理由 02

    前提の転換 丸井グループで起きていること(事例) 03 定義の更新 投機はAIに、投資は人に 04 「ずるい」の壁 現場の抵抗の正体 05 明日から チームと組織での実装 06 見定める 独自価値と人的資本経営 © Muture Corp. All Rights Reserved. Agenda 9
  6. 現 況 対 応 展 望 01 構造を見る 大企業の変革が進まない構造的理由 02

    前提の転換 丸井グループで起きていること(事例) 03 定義の更新 投機はAIに、投資は人に 04 「ずるい」の壁 現場の抵抗の正体 05 明日から チームと組織での実装 06 見定める 独自価値と人的資本経営
  7. 構造を見る 大企業の変革が内側だけで進まないのは、 能力ではなく「構造」の問題。 この章で扱うこと 分断の3つの断層 / 「半歩外」ならではの気づき © Muture Corp.

    All Rights Reserved. 現場は忙しく、資源はあり、担当部署もある。それでも変革が起きない。 原因は個人の怠慢ではなく、組織に走る「分断」の構造にある。 12
  8. 構造を見る 変革を止める、3つの分断 人も、予算も、変革の担当部署も揃っている。それでも、変革は進まない。 その大きな原因は、個人の怠慢ではなく分断の構造。 変革の意図が 実装まで届かない 既存と新規 意思決定の基準が 噛み合わない 内製と外注

    事業を支えるシステムの所在も それを作り直す力も、 自社の手元にない それぞれの持ち場に、これまで積み上げてきた歴史と共に、それぞれの正しさがある。 その正しさ同士の間に断層があるため、内側視点の努力だけでは変革が構造的に進みにくい。 © Muture Corp. All Rights Reserved. 推進と現場 13
  9. 構造を見る 「半歩外」ならではの気づき —— 外部視点を組み込む構造的役割 半歩外 中 中(内部のみ) 組織のバイアスに浸かり、大胆な問いを立てにくい 半歩外 バイアスから自由なまま、内部の文脈で語れる

    一歩外(完全な外部) 正しい指摘はできるが、中で動く言葉にならない 役割の本質は「翻訳」。 実現形態は問わない(JV/出向/出島/キャリア採用)。 たとえ完全に中の人でも視点の移動は役に立つ。 © Muture Corp. All Rights Reserved. 一歩外 半歩外とは、中の言葉がわかる距離にいながら、 外の視点を保つ立ち位置。 14
  10. 現 況 対 応 展 望 01 構造を見る 大企業の変革が進まない構造的理由 02

    前提の転換 丸井グループで起きていること(事例) 03 定義の更新 投機はAIに、投資は人に 04 「ずるい」の壁 現場の抵抗の正体 05 明日から チームと組織での実装 06 見定める 独自価値と人的資本経営
  11. 前提の転換 AIは前提。丸井グループでは、 その転換がすでに起きている。 この章で扱うこと マルイユナイトの事例 / AIの常駐 / 職種の融解 ©

    Muture Corp. All Rights Reserved. AIを「使うかどうか」を議論する段階は終わった。85名の内製組織が毎週リリースし
 AIエージェントが常駐し、職種の境界が溶けていく——その実像とは 16
  12. 前提の転換 事例:マルイユナイト。大企業は、短期間でここまで変われる。 株式会社マルイユナイト(2025年10月始動)|アジャイル開発 × 内製化 × AI駆動開発を同時に進行しているテックカンパニー。 85 名 うちエンジニア15名

    ベンダー込み約100名 リリース 毎週 アプリ・Webのアップデートを 毎週公開し続けている 基幹刷新の要員 100 名 10 名 レガシーシステムを5カ年計画で刷新中 通常100名規模をAIフル活用で10名に 特別な素地があったわけではない。条件が揃えば、大企業の組織は短期間で変わる——それを示す実例 © Muture Corp. All Rights Reserved. 社員数 17
  13. 前提の転換 AIは「配布」ではなく「常駐」。 全社員がAIエージェントと隣り合わせで働く。 生成AIツール(Claude・ChatGPT・Cursor 等)を全員に 50% ビジネスサイドへの配布率 配布された全員がアクティブに利用している 常駐 AIエージェントが

    Slackにコードを書くエージェントと 企画支援エージェントが待機 ポイントは「使える人に配る」ではなく、全社員がAIと隣り合わせで働く環境そのもの。 © Muture Corp. All Rights Reserved. 100% エンジニアへの配布率 18
  14. 前提の転換 職種の境界が溶けている AI前提の環境で、実際に起きた変化「Jobが溶ける」状態 交差 エンジニア 効率化ではない。職種の境界そのものの再編 = 仕事の形の変質。 © Muture

    Corp. All Rights Reserved. 企画 ・企画側が自ら試作品を作り、要件定義まで進める ・エンジニアが企画段階から関わる ・デザインデータはAIが直接扱える形式に置き換わる 19
  15. H u m a n C a p i ta

    l M a n a ge m e n t w i t h A I 人的資本経営とAI
  16. 現 況 対 応 展 望 01 構造を見る 大企業の変革が進まない構造的理由 02

    前提の転換 丸井グループで起きていること(事例) 03 定義の更新 投機はAIに、投資は人に 04 「ずるい」の壁 現場の抵抗の正体 05 明日から チームと組織での実装 06 見定める 独自価値と人的資本経営
  17. 定義の更新 論点は「使うかどうか」ではなく、 人とAIへの「投資の配分」にある。 この章で扱うこと 人件費とAIの天秤 / 配分原則「投機はAIに、投資は人に」 © Muture Corp.

    All Rights Reserved. では、その配分は何を基準に決めるのか。 損得の話から入り、行き着く先は「人的資本経営とは何か」の問い直しになる。 23
  18. 定義の更新 論点は「使うかどうか」ではなく、人とAIへの「投資の配分」 人件費 ただしこれは「人を減らす」話ではない。 何に投資するかの再設計の話である。 © Muture Corp. All Rights

    Reserved. AI利用料 AIで代替可能な作業は、 人件費よりAI利用料のほうが安くなる。 ならば、代替可能な作業の対価はAIに払う。 資本主義として自然な判断。 24
  19. 定義の更新 配分原則:投機はAIに、投資は人に これからの人的資本経営を考える上での配分原則。判定基準は二つ —— ① 再現可能か ② 意思決定を伴うか 投機的作業(短期的利益を獲得) 投資的活動(長期的資産を形成)

    再現可能・ルール化済み・やり方が確立している仕事。 対価はAI利用料で払う。 意思を込めた判断・価値が未確定なものへの挑戦・価値創造。 対価は人件費や教育費で払う。 → 人に 投資的活動は人間の価値発揮領域。ここへの再配分こそが「人的資本経営の再定義」の中心 © Muture Corp. All Rights Reserved. → AIに 25
  20. 現 況 対 応 展 望 01 構造を見る 大企業の変革が進まない構造的理由 02

    前提の転換 丸井グループで起きていること(事例) 03 定義の更新 投機はAIに、投資は人に 04 「ずるい」の壁 現場の抵抗の正体 05 明日から チームと組織での実装 06 見定める 独自価値と人的資本経営
  21. 「ずるい」の壁 現場の「ずるい」は、 労働構造の必然。 この章で扱うこと 「ずるい」の表層と深層 / ミドル層を敵にしない対応と、その限界 © Muture Corp.

    All Rights Reserved. AI活用を進めると必ず出る声。これは個人の資質ではなく、業務の中核がAIと重なるミドル層の、 構造的な恐怖の翻訳である。 27
  22. 「ずるい」の壁 「ずるい」は、職務構造の必然 AIを使うのは、ずるい。 AI活用を進めると現場から聞こえる声 個人の資質ではなく、職務構造の必然 表層:努力信仰 汗をかくのが仕事・楽をするのは違う という職場の空気 だから、この声を 個人の問題として

    責めても、 何も解決しない。 上からの指示を受け、情報を集め、 整理し資料にして返す 業務の中核がAIの得意領域と重なる。 「丸ごと代替されうる」恐怖の翻訳 © Muture Corp. All Rights Reserved. 深層:ミドル層の構造的恐怖 28
  23. 現 況 対 応 展 望 01 構造を見る 大企業の変革が進まない構造的理由 02

    前提の転換 丸井グループで起きていること(事例) 03 定義の更新 投機はAIに、投資は人に 04 「ずるい」の壁 現場の抵抗の正体 05 明日から チームと組織での実装 06 見定める 独自価値と人的資本経営
  24. 明日から チームと組織、 それぞれの実装。 この章で扱うこと 二つの問いと4ステップ / 仕事とマネジメントの刷新 / 役割の再定義 ©

    Muture Corp. All Rights Reserved. 何から始めるか。チームの「二つの問いと4ステップ」から入り、 仕事とマネジメントをセットで変え、役割を定義し直すところまで。 32
  25. 明日から チームでの実装:二つの問いと4ステップ 出発点となる二つの問い ① その仕事は、自社の財産(知見)を活かしているか ② その仕事は、投資的な判断をしているか 見直しの4ステップ 01 02

    03 04 ワークフローを分解し 「投機的/投資的」でタグ付け 投機的作業をAIに移管 人の時間を投資的活動へ 役割・協働のあり方を更新 作業をAIに移管 投資目線で人の再配分 役割更新 Step 1のタグ付けの議論自体に価値あり。チームで自分たちの仕事の正体を言語化するプロセスに。 © Muture Corp. All Rights Reserved. 分解・タグ付け 33
  26. 明日から 仕事の刷新:仕事とマネジメントは、セットで変える マネジメント 仕事 仕事だけ変えてマネジメントを変えないと 指示の不一致からパニックゾーンに突入 © Muture Corp. All

    Rights Reserved. 新規性のある仕事を既存部門に持ち込むなら、マネジメ ントの刷新が必須。何がどう変わり、評価は何で行われ るのか——明確なコミュニケーションもセットで。 34
  27. 現 況 対 応 展 望 01 構造を見る 大企業の変革が進まない構造的理由 02

    前提の転換 丸井グループで起きていること(事例) 03 定義の更新 投機はAIに、投資は人に 04 「ずるい」の壁 現場の抵抗の正体 05 明日から チームと組織での実装 06 見定める 独自価値と人的資本経営
  28. 見定める 汎用業務がAIに流れた後に残るのは、 会社ごとの独自価値。 この章で扱うこと 独自価値の在り処 / 集中せざるを得ない時代 / 人的資本経営の再定義 ©

    Muture Corp. All Rights Reserved. 汎用業務がAIに流れるほど、その会社にしかない価値がむき出しになる。 それを磨くことこそが「人への投資」の中身である。 37