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プログラミング教育の授業づくり

 プログラミング教育の授業づくり

ひたちなか市教育委員会教員研修会
2022年7月25日

Naoki Kato

July 25, 2022
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Transcript

  1. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 自己紹介 加藤直樹 東京学芸大学 ICTセンター

    教育情報化研究チーム 専門:情報工学 Human Computer Interaction 特にペン入力 ペン入力I/Fの教育への利用 文科省:デジタル教科書の今後の在り方等に 関する検討会議 (R2-R3) ・委員 :ICT活用教育アドバイザー派遣事業(H28-) ・アドバイザー :学習者用デジタル教科書のクラウド配信等の 設計に関する検証事業(R4-) ・有識者会議 座長
  2. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の背景 産業(工業)革命:社会の確実な変化 画像引用:SCF2015webサイト http://scf.jp/ja/essay/a005.php

    →石炭→石油・電気 農業→軽工業→重工業 労働力:人→コンピュータ 判断:人→コンピュータ AI,IoT?
  3. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の背景 国家戦略(IT総合戦略本部) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  4. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の背景 近い将来すべての人に求められるもの 高度IT人材 ミドルIT人材

    課題 発見 解決 新たな価値の創造 高度情報通信技術 AI技術 活用 こういうこと ができる 依頼
  5. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の背景 プログラミングは高度なICT活用 Programming すごいコンピュータ

    コンピュータを 知る上で 良い題材 論理的思考が 必要な活動 なによりも 楽しい!! 情報技術の基本
  6. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の背景 世界中でプログラミング教育 l イスラエル

    n 2000年,高校で「Computer Science」 l ハンガリー n 2003年 「Informatica」6~10歳で必修 l イングランド(英国) n 2014年 「Computing」5~13歳で必修 l フィンランド n 2016年から必修化(教科横断型) l オーストラリア n 2016年「Digital Technologies」
  7. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の背景 国家戦略(IT総合戦略本部) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 + l あらゆる国民層に対して ITに係る能力を醸成するための取組 l 特に若年層に対するプログラミング教育 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  8. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 情報活用能力 プログラミング教育の背景 プログラミング教育の導入・強化 技術分野

    情報に関する技術 プログラミング教育 基本的な操作 情報モラル 情報化と社会・産業 2021- 2022- 2020- 情報Ⅰ(必修) 情報Ⅱ AI・Data Science教育 科学的な側面の強化 (高度ICTへの意識)
  9. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の目的 必修科目:高校情報科・情報Ⅰ 右下:大学入試センター 共通テストサンプル

    外部 プログラム プログラミング 言語 アルゴリズム データ データ構造 プログラム 構造 外部 プログラム 外部 プログラム 効率etc 選択 表現 プログラム 見易さ 使い易さ 「プログラミング」 自体が学習項目 国公立では必修科目に?
  10. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の目的 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施

    第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  11. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の目的 学習指導要領での記載の意味 第3 1

    (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8) プログラミング 論理的に考える力 のために 導入の背景
  12. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の目的 プログラミング的思考 大きく複雑な 高度情報化社会における

    高度情報化社会における 大きな武器である 抽 象 化 モ デ ル 化 一 般 化 分解 構造化 手順化 評価 順序 分岐 反復 並列 演繹・帰納(類推,仮説) 問題 Computer 高速化・自動化 論理的思考・パタン認識 パ ラ メ タ ラ イ ズ アルゴリズム的思考
  13. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の目的 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施

    第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  14. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の目的 プログラミング体験が重要な理由 l プログラミング体験は楽しい→主体性へ

    l 試行錯誤が容易 n 自分の考えが正しいかが確認できる n 間違ってたら容易に修正に挑戦できる コンピュータに・・・ 必要な論理的思考力 効果的に! 論理的思考への一番の手立て
  15. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の目的 もう一つの育む力 l これにも体験が必須

    プログラムの働きやよさ,情報社会がコンピュータをはじめと する情報技術によって支えられていることなどに気付き,身近 な問題の解決に主体的に取り組む態度やコンピュータ等を上手 に活用してよりよい社会を築いていこうとする態度などを育む こと (小学校学習指導要領解説 p.85) すごい やってみる のような態度
  16. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の目的 小中高におけるプログラミング教育 技術分野 情報に関する技術

    プログラミング教育 基本的な操作 情報モラル 情報化と社会・産業 2021- 2022- 2020- 情報Ⅰ(必修) 情報Ⅱ AI・Data Science教育 プログラミング が学習項目 中高の学習に向けた プログラミングのための 基本力(論理的思考等) の育成や 興味関心を持たせること
  17. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育の展開 算数科 第3 指導計画の作成と内容の取り扱い

    2 (2) プログラミングを体験しながら論理的思考 力を身に付けるための学習活動を行う場合 には,児童の負担に配慮しつつ, ・・・正多角形の作図を行う学習に関連し て,正確な繰り返し作業を行う必要があり, 更に一部を変えることでいろいろな正多角 形を同様に考えることができる場面などで 取り扱うこと。 (小学校学習指導要領 p.75)
  18. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育の展開 理科 第3 指導計画の作成と内容の取り扱い

    2 (2) プログラミングを体験しながら論理的思考 力を身に付けるための学習活動を行う場合 には,児童の負担に配慮しつつ, ・・・電気の性質や働きを利用した道具が あることを捉える学習など,与えた条件に 応じて動作していることを考察し,更に条 件を変えることにより,動作が変化するこ とについて考える場面で取り扱うものとす る (小学校学習指導要領 p.93)
  19. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育の展開 電気の利用では創造的なプログラミングへ 写真:前原小、6年生がフィジカルコンピューティングで「電気」を学ぶ ICT教育ニュース

    2017年10月30日 入力 明るさ 温度 加速度 方位 ボタン 湿度 気圧 酸素濃度 : 出力 光 熱 音 動力 : 人がそばにいて 温度が高いと 温度に応じて 回る扇風機 自分たちで発想した アイデアを 自分たちで 作り上げていく
  20. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 授業づくりの基本:系統的な学び 創造的プログラミング ア

    ン プ ラ グ ド 情報化社会に関する 探究的課題の中での プログラミング プログラミング 導入 操作練習 教科の学びに 絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 正多角形と円 電気の利用 楽しく創造的な 活動にするには
  21. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 プログラミング教育の効果 教科等で育てる資質・能力 プログラミング教育

    (プログラミング活動) で育てられる 資質・能力 教科等の学び 従来の教科等 の学び 今までの学び を強化 新たな学び へ発展 学びの道具 作り 準備
  22. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 図形を描くプログラミング実践例 系統的な学びが重要 創造的プログラミング 図形の学びに

    絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 正多角形と円 楽しく創造的な 活動にするには
  23. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 数を扱うプログラミング実践例 系統的な学びが重要 創造的プログラミング 数の学びに

    絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 整数の性質 楽しく創造的な 活動にするには
  24. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 数を扱うプログラミング実践例 かずをかぞえる https://scrapbox.io/IML-Lab/かずをかぞえる 順次

    「いち」の次は「に」であること 「いち」が1であること がわかっているかを 確認できます
  25. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 数を扱うプログラミング実践例 たし算,ひき算(発展) https://scrapbox.io/IML-Lab/たしざん https://scrapbox.io/IML-Lab/ひきざん

    条件分岐 変数(利用) 四則演算 順次 条件式(等号) こたえも入れさせて それがあっているかを 判定するプログラムにします
  26. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 数を扱うプログラミング実践例 数を読む https://scrapbox.io/IML-Lab/数を読む 1年:2桁

    2年:4桁 3年:8桁 変数(利用) 順次 数の読み方を確認できます
  27. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 数を扱うプログラミング実践例 数の大小 https://scrapbox.io/IML-Lab/数の大小 変数(利用)

    順次 条件分岐 条件式(不等号) 変数(代入) 不等号を使って 数の大小を比較する 導入になります
  28. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 数を扱うプログラミング実践例 わり算の余り https://scrapbox.io/IML-Lab/わり算のあまり 剰余演算

    変数(利用) 順次 変数(代入) Scratchにおける (あまりを求める)剰余演算 の導入になります わられる数,わる数,商と あまりの関係を確認できます
  29. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 整数の性質 偶数からの倍数 https://scrapbox.io/IML-Lab/倍数と公倍数 回数指定繰返し

    変数(加算) 変数(利用) 変数(代入) 剰余演算 条件付実行(等号) 順次
  30. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科でプログラミングの実践例 教科横断・系統的な学びから創造へ 創造的プログラミング ア

    ン プ ラ グ ド 情報化社会に関する 探究的課題の中での プログラミング プログラミング 導入 操作練習 教科の学びに絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 多角形を描く 電気の性質と働き
  31. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 理科でプログラミングの実践例 電気の利用(6年) 音 湿度

    明るさ 温度 傾き 方位 加速度 ボタン LED 電気で動くデバイス 人感 ダイヤル 酸素濃度 : etc
  32. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 情報活用能力 おわりに プログラミング教育の導入・強化 技術分野

    情報に関する技術 プログラミング教育 基本的な操作 情報モラル 情報化と社会・産業 2021- 2022- 2020- 情報Ⅰ(必修) 情報Ⅱ AI・Data Science教育 科学的な側面の強化 (高度ICTへの意識)
  33. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU おわりに 授業づくりの基本:系統的な学び 創造的プログラミング ア

    ン プ ラ グ ド 情報化社会に関する 探究的課題の中での プログラミング プログラミング 導入 操作練習 教科の学びに 絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 正多角形と円 電気の利用 楽しく創造的な 活動にするには
  34. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU おわりに モデルカリキュラム 図 図形

    形 数 数 m mi ic cr ro o: :b bi it t ロ ロボ ボッ ット ト系 系 v vi is sc cu ui it t 6 電気の性質と働き 光のパレード 5 正多角形と円 整数の性質 自動運転カー を作ろう 4 平行四辺形と ひし形 大きな数を読 む 電気の働き 四角形と三角 形(角度) 信号機を作ろう 3 数の大小 太陽と地面の様子 割り算の余り 方位磁針を作ろう 楽器を作ろう 2 正方形と長方 形 数を読む スイミー 1 たしざん ひきざん イルミネーション を作ろう ゴールをめざ せ きせつをえ がこう かずをかぞえ る