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トラストレスを考える

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March 27, 2019

 トラストレスを考える

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March 27, 2019
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  1. 「トラストレス」 を考える ブロックチェーンの基礎シリーズ(Blockchain Kyoto) By ARATA

  2. Satoshi論文(イントロ) インターネットでの商取引は、ほぼ例外なく、電子取引を処理する信用できる第三者機関としての金融機関に頼っているのが現 状である。大多数の取引においてはこのシステムで十分であるものの、信頼に基づくモデルであるがゆえの弱点は残っている。 金融機関は争議の仲裁を避けて通ることができないため、完全に非可逆的な取引を扱うことができない。仲裁コストが取引のコ ストを引き上げることで、取引規模は限定され、小額取引の可能性が失われる。また、非可逆的サービスに対する非可逆的支 払いを提供することができないことによる損失はより広範にわたる。可逆的取引を扱うためには信用が問われる。商業主は顧客 に対し用心深くあらねばならず、顧客から多くの情報を求める。一定の割合の詐欺は避けられないものとして受け入れられてい る。対個人におけるこれらの損失や支払いの不確さは有形通貨を使うことで避けられるが、第三者機関を通さずに通信チャンネ ル経由で支払いを可能にするメカニズムは存在していない。必要なのは、信用ではなく暗号化された証明に基づく電子取引シス テムであり、これにより希望する二者が信用できる第三者機関を介さずに直接取引できるようになる。コン

    ピュータ的に事実上非可逆的な取引は売り手を詐欺から守り、容易に実施できる習慣的なエスクロー(第三者預託)メカニズム により買い手も守られる。この論文では、時系列取引のコンピュータ的証明を作成するP2P分散型タイムスタンプ・サーバーを用 いた、二重支払い問題の解決策を提案する。本システムは、良心的なノードが集合的に、攻撃者グループのノードを上回 るCPUパワーをコントロールしている限り安全である。
  3. 「二重支払い問題の解決」が主目的。 暗号、電子署名、ハッシュチェーン、コンセンサス、仮想 通貨(コイン・トークン)、P2Pはあくまで手段(既存技術 の組み合わせ)。 ブロックチェーン? 非中央集権? トラストレス? 要するに

  4. 二人の将軍問題 2人の将軍が谷を挟んで向かい合う形で陣取っていて、谷に いる敵を攻撃しようと機会を伺っている。 しかし、一方だけで攻めても勝ち目はなく、同時に攻撃を開 始する必要がある。 そこで、攻撃を開始する時間を決めることにしたいが、どう すれば同意できるだろうか? 通信手段は谷を経由して通信兵を送ることしかないが、通信 兵は途中で敵に捕まってしまう可能性がある。

  5. A B

  6. 明後日の朝5時に攻撃を開始しようと思います。 一緒に攻撃に参加してください。 了解しました。共に戦います! これで合意完了!

  7. …とはならない。なぜなら、

  8. 明後日の朝5時に攻撃を開始しようと思います。 一緒に攻撃に参加してください。 了解しました。共に戦います! 自分も攻めるとAに 伝わっただろうか? Bに伝わったのか?

  9. 明後日の朝5時に攻撃を開始しようと思います。 一緒に攻撃に参加してください。 了解しました。共に戦います! 参戦意志を確認しました。共に戦いましょう! 確認したことがBに 伝わっただろうか? 自分も攻めるとAに 伝わっただろうか?

  10. エンドレス 提案 提案受理・確認 確認受理・確認の確認 確認の確認の受理・確認の確認の確認 ・ ・ ・

  11. 遠隔地にいる2人は、完全な同意に至ることはない。 なりすまし/改ざん/盗聴 /裏切り/詐欺/怠慢/勘違い しかも、現実には などもありえる。 つまり、完全に信頼できる情報には出会えない。

  12. 第三者に (一方的に) 頼るしかない… もしくは 一か八か?

  13. トラストレス 「信頼できる第三者機関を必要としない」 「第三者がヒトや機関である必要はない」 ≒

  14. 信頼は・・・ するもの?されるもの?

  15. 信頼できる情報とは 完全に信頼できる情報は存在しないけど、 情報そのものではなく、その情報が生成・記録 されるプロセスに注目。 権威や資本力という従来的な評価基準には依存 しない、分散性や透明性という新たな価値基準 で判断してみる。

  16. 信頼社会を形作るもの ⑤予防措置=セキュリティ対策・保険 ⑥自律・分散=独立性・多様性・集約性・透明性 ①自己評価=モラル・道徳 ②他者承認=評判・名声 ③ルール=法令・規範・契約 ④第三者=仲介者・仲裁者

  17. 分散化とは 「問題にかかわる者を 意思決定に参加させること」 By『フューチャーオブワーク』

  18. 消費者が知覚するリスク • 機能的リスク:期待した水準の機能を製品が果たさない • 身体的リスク:製品が使用者などの身体や健康に危害を与える • 金銭的リスク:支払った価格に製品が値しない • 社会的リスク:製品が他者に迷惑をかける •

    心理的リスク:製品が使用者の精神に悪影響を与える • 時間的リスク:製品選びの失敗によって、満足いく他の製品を探す機会コストが発生する
  19. 見知らぬ土地で生産された作物は、様々を工程を経て自分や 子供の口に入ることになる。 その過程で不正や改ざんがなく、体に害がないことを信頼し て食するにはどうすればいいか? 『信頼』の主体となるのは、基本的に“される”側の生産者。 信頼“する”側の消費者は、あくまでも不確かな情報をもとに 判断することになり、どうしても受身にならざるをえない。 これまでの信頼社会は①~⑤までを前提に形成されていた。 ここに⑥を加えることで、 信頼“する”側の主体性が増すこと

    になり、より信頼社会は成熟していく。
  20. まとめ ブロックチェーンは、 のプロトコル(のプロトコル) 「分散」と「自律」

  21. ヒトデはクモよりなぜ強い “ヒトデ”と“クモ”の戦いに、最強の組織をつくるためのヒントが隠されている! よくベンチャー創業者は言います。うちは風通しがよく、現場に責任を与え、フ ラットな組織であるのが競争力の源泉です、と。しかし、本当にどこまでそれを 実行できているのでしょうか。 本書は、「本当に責任者のいない組織」が、どれだけ創造的で、従来の秩序を破 壊し、経済的なインパクトを与えるのか、を検証する組織論です。 本書では、従来の組織のように、上に立つ者の命令が下に伝わるトップダウンの 構造があるものを“クモ型組織”、責任者のいない、権限が分散された組織を“ヒト デ型組織”と呼んでいます。ヒトデは、真っ二つに切られても死なないどころか、

    二つに再生して生き延びる生命力があるのです。 2007年発刊 オリ・ブラフマン/ ロッド・A・ベックスト ローム
  22. 「みんなの意見」は案外正しい インターネット検索エンジンのグーグルが、何十億というウェブページから、 探しているページをピンポイントで発見できるのも、精密な選挙結果の予測が できるのも、株式市場が機能するのも、はたまた午前二時に思い立ってコンビ ニで新鮮な牛乳が買えるのも、それはすべて「みんなの意見」、つまり「集団 の知恵」のたまものである。 一握りの権力者たちが牛耳るシステムの終焉を高らかに謳い、きたるべき社会 を動かす多様性の底力を鮮やかに描き出す。 2006年発刊 ジェームズ・

    スロウィッキー
  23. フューチャーオブワーク 20世紀のビジネス・トレンドは、ITをより大規模で、集中化されたビジネスの 王国を作るということに使ってきた。だが、21世紀に入った今日、新しいITは、 さらに次の段階を迎えている。集中化という長く続いたトレンドを逆転させた民主 主義の高まりに、新しいテクノロジーが拍車をかけ、ビジネスにおいて新しい流 れをうながす刺激になりはじめているのだ。 ITによって、多くの労働者が選択肢を増やし、みずからが決定をくだすために必 要な世界各地の情報を、歴史上はじめて、経済的な制約なしに得られるように なってきている。そのために、現在のビジネスでは、かつては限られた組織でし か持てなかった種類の自由を、より多くの者が享受できるようになった。

    みずから決断することになれば、ただ命令に従うよりも、人々は献身的かつ懸命 に仕事をし、創造性を発揮することも多くなる。 このことが、過去の組織では考 えられなかった変化をもたらし始めている。未来の分散化された組織を効率的に 育てるためには、今までのように上司が決めた目標を率先して達成しようとする だけではなく、組織にできることに関して個々のビジョンを作る必要性が高まって おり、この変化への対応をいち早く獲得することが、ビジネスでの成功の秘訣で ある。 2004年発刊 マローン,トマス・W.