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競輪視聴体験を アップデートする WINTICKETの映像伝送技術

競輪視聴体験を アップデートする WINTICKETの映像伝送技術

WINTICKETは、競輪・オートレースのインターネット投票サービスです。オンラインの投票の比重が高く、レースの状況は映像で確認することが主流となっています。「競輪をやったことがない人たちに競輪の魅力を感じてもらうためには?」というテーマで、新しい映像表現のチャレンジを行ってきましたが、そのシステムを競輪場で運用するにはハードルがありました。
競輪の面白さを伝えるために画像認識やグラフィック自動処理を利用し、映像伝送を効率的に取り入れたマルチシンクのリモート制作により、ハードルを乗り越え、短期間でスムーズに事業を開始した背景をご紹介します。

NobuteruKondo

October 09, 2024
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Transcript

  1. WINLIVEのシステム 各種詳細 • 描画を中心としたプレゼンテーション ◦ サイバーエージェント Developers blog 「競輪オリジナル中継映像「WINLIVE」の描画システムについて」 •

    画像処理 消費HP計算のプレゼンテーション ◦ 上記のBlog記事内からリンク 「競輪選手の体力を視覚化するための物体認識と データサイエンスの融合」
  2. 映像伝送変更のためのシステム前提 競輪場 2D用映像 スタジオ CG出力 • 映像伝送経路の変更 ◦ Phase0では、合成後の映像音声の伝送を行っていた。 ◦

    3D計測用カメラ+2D座標用映像+余剰で8伝送が必要。 • 帯域のコントロール/選択 ▪ Ether回線とVPN回線のどちらを使うか。 IPエンコーダ IPデコーダ IP回線
  3. 映像伝送機器の検証(機器選定) シンク ロ出力 操作性 監視性能 音/サイズ 調達金額 備考 A 社

    明記 明示せずにシン クロ メトリクス弱 大の大 High 電源2重化 M 社 対応明 言でき ず メトリクス弱 小の中 Mid フロントパネルあ り Ha ivi sio n 明記 設定必要 メトリクス強 小の小 High Mini SDI
  4. 映像伝送機器の検証(現地テスト) SEIL ルータ Timecode 表示用 カメラ画像 既設伝送機 VDA or A社

    or Makito 下はA社 上がMakito スタジオへ Complexityな環境での単体試験 • 現地回線/SEILのルータをつかった負荷検証 • 配線関連/システム接続関連の実地検証 • スタジオ側は、正常受信の確認
  5. 映像伝送機器の決定 複数台 数の動 作 操作性 監視性能 音/サイズ 調達金額 備考 A

    社 不明 明示せず にシンク ロ メトリクス弱 大の大 High▲ 電源2重化 Ma kit o OK 設定必要 メトリクス強 小の小 High□ Mini SDI サイズ:持ち運びが容易である。 調達金額:Encoder/Decoderの役割が分かれている部分の評価
  6. 映像伝送機器の検証(現地テスト2) • 東京でLAN環境でのベストプラクティス作って乗込み • 映像伝送後の映像認識に問題ないことの確認 • Makitoは東京LAN環境で成功した設定が,,, ◦ 100Mbpsを確保したネットワークを利用して 6Mbpsのエンコードを3つ4つするだけで、

    Makitoの通信のパケットロスが20%を上回る。 ◦ 同じ回線で、同時に使っているA社機器では、 映像の破綻や問題は発生していない。 (イコール、NW機器の問題である可能性は薄い)
  7. 映像伝送機器の検証(現地テスト2) • EncoderのStream設定の LINK PARAMETERSの設定が決まらない ◦ Timing & Shaping と

    Tos [VBR][0x80]で接続不安定 [CBR][0x80]で接続安定 [VBR][0x00]で接続不安定 ▪ ThroughputのMaxでVBRだと、 破綻するのはなんとなく理解できる ▪ 推奨がCVBRとのことで、 CVBRで安定稼働 (Encoder→CBR,Stream→CVBR) 専用線の場合は、ほとんどのケースはTosのバ リュー0x00で問題なく動きます。 そうでもないんだけど
  8. • 100MベストエフォートVPN回線 • IP-SECあり(Ether側もある) • OUT4,IN3の映像追加 • マルチシンクOFF 固定値に。 •

    CPU負荷の吹き上がりがリニア • Ether回線の方は、ルータ処理能力ほんのり変わった程度 ◦ かなり心配だったルータ処理能力は問題なさそう。(受信側ルータも) ◦ 6Mbps+Overhead25%x7本=52.5Mbps(+IP920の12Mbps) 64Mbpsが想定アベレージビットレート ネットワーク機器の処理能力 • 別目的/別タイミングで試したVPN回線でのテストは顕著に値が変わった
  9. マルチシンク映像伝送運用 これまでとこれから • 1000時間以上運用してきたが、ノートラブル ◦ 6Mbps/8ch伝送 伝送つなげっぱなしで数日設置も (映像信号を久しぶりにINするときには、多少の注意) ◦ ただし、利用用途はあくまでも画像認識が中心

    ◦ リモートプロダクションの運用も経験 • 設定のパターンをもっとわかりやすく ◦ ベストプラクティスの提示の難しさ ◦ 低遅延には今後期待 • SDIではない出力手段 ▪ データ処理を前提としたワークフロー ▪ Haivision製品間でのもっと密接した連携を