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AI時代の凡事徹底~真夏の夜のセキュリティ~

 AI時代の凡事徹底~真夏の夜のセキュリティ~

2026年7月31日 VS AI ― 攻撃するAIから守るプロダクトセキュリティ登壇資料です
https://forkwell.connpass.com/event/399251/

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Nomizo Nomizo

July 31, 2026

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  1. 攻撃側の視点でみると AIが既に自動化されている初期侵入フェーズを大規模化・効率化する点よりも、 従来は人的な熟練度に依存していた侵入後の横展開等の攻撃フェーズを大規模化しうる • • • • • 侵入済みの環境から認証情報を収 集する

    取得した認証情報でどのサーバー やサービスに入れるかを調べる それぞれの権限とアクセス範囲を 整理する 利用可能な認証情報を使って別の 端末・サーバーへ移る さらに強い権限や、重要データへ の経路を探す 観察→仮説→試行→結果の解釈ができるようになってきた 「この端末は管理用かもしれない」 「このアカウントなら別のサーバーへ進めそう」 「この操作は監視に引っかかりやすいので別ルートにしよう」とかとか →作業の記録や他の担当者への引継ぎ NIDS防衛研究所:高度なサイバー攻撃キャンペーンにおけるAI悪用によるスケール化のインパクトと対策(2026/5/19) https://www.nids.mod.go.jp/publication/commentary/commentary434.html 9
  2. 守る対象を知っておくこと 知らないものは守れない ASM 資産管理 (Attack Surface Management) • 公式ドメイン •

    グローバルIP • 会社名、旧社名、ブランド名 • 証明書透明性ログ(CTログ) • DNS情報 • 検索サービス(Shodan/Censys等) • ハードウェア資産(所有者・設 置場所・稼働状況など) • どのサービスに誰のアカウントが あるか • ソフトウェア資産(OS・アプ リ・ライブラリ/バージョン/ライ センスなど) • 誰が管理者権限を持っているか • 入社・異動・退職時の発行、権限 変更、停止 • MFAやSSOを必須にする仕組み • APIキー・秘密鍵の発行ルールと保 管場所 • 漏えい時に失効・再発行できる責 任者と手順 • 共有アカウントや放置アカウント の棚卸し • • など 認証情報 SaaS・クラウドサービス台帳 (サービス名・管理者・扱う情 報・認証情報・外部共有・利用 状況など) 情報資産台帳(情報の種類/何に 使うか/管理責任者/CIA/保存先 など) など など 11
  3. 判断を早くすること CVSS基本値だけではなく蓋然性を持った判断ができるようにする(SSVCなどが助けになる) ローカル 観測されていない どれくらい大事か? (資産管理が役立つ) 脆弱性の 悪用状況 制限された ネットワーク

    PoC公開 非効率 低い 中程度 組織への 影響度 高い 非常に高い 悪用を観測 システムの アクセス制限 低い 公開 KEVに載っているか PoCあるか 攻撃の 有用性や効率性 効率的 組織への 影響度 高い 非常に高い インターネットに露 出しているか (ASMが役立つ) 効率性はCVSS 4.0 補足評価基準の 自動化可能性が役立つ 中程度 低い 中程度 非常に効率的 組織への 影響度 高い 非常に高い 定期メンテ時に対応 • 自組織への影響を判断して 「今すぐやる/早めにやる/計 画的にやる/様子見」を決め る • ツールではなく意思決定の枠 組み。基準を先に決めること が大事 • 運用にのったら人間が見るの も辛いのでAIに評価させる 定期メンテ時に対応 計画外で対応 すぐに対応 定期メンテ時に対応 計画外で対応 すぐに対応 すぐに対応 計画外で対応 計画外で対応 すぐに対応 すぐに対応 Carnegie Mellon University: SSVC: Stakeholder-Specific Vulnerability Categorization https://certcc.github.io/SSVC/ CISA:Known Exploited Vulnerabilities Catalog https://www.cisa.gov/known-exploited-vulnerabilities-catalog 12
  4. 広がらないようにすること 事例:岡山県精神科医療センター(2024年5月) 攻撃の流れ ① 保守用SSL-VPNから侵入(5/13) ② 内部ネットワークを探索 ③ バックアップを探索・破壊 ④

    共通の管理者資格情報を窃取 ⑤ SMBの管理共有経由で水平展開 ⑥ 電子カルテなどを暗号化(5/19) 侵入から暗号化まで6日間 セグメントが分かれていた医療機器制御端末では暗号化 被害なし 電子カルテ系と医療機器系は別セグメント ※報告書も「セグメントが異なっていたためか」と推定 事後の再発防止策 ・システムごとにVLANでマイクロセグメント化 ・FWで通信制限、ログ集約、権限見直し 地方独立行政法人 岡山県精神科医療センター:ランサムウェア事案調査報告書について(2025/2/13) https://www.okayama-pmc.jp/home/consultation/er9dkox7/lromw3x9/ 13
  5. 訓練をしておくこと 手順書があっても、初めての事象では動けない • 停止、復旧を「やったことがある」状態に する • 止める判断は訓練していないとできない • 能動的なサービス停止を選択肢に、という要請 ともつながる話

    Hardening Project提供 • Hardening競技会:守り切ることを競う 実践型の競技イベント • 攻撃を受け続ける環境で、判断と手当てを時間 内に回す経験ができる • 今ちょうど参加者募集期間中です(10月5日~8 日/函館) Hardening Project:開催概要/募集要項 – Hardening 2026 Agentic Collapse https://wasforum.jp/hardening-project/hardening-2026-agentic-collapse/ 14
  6. ベースラインのセキュリティチェックの例 ASVS v5.0.0(OWASP Application Security Verification Standard) Webアプリ版のセキュリティ要求事項チェックリスト L1~L3の積み上げ式(L2はL1を含む) まず全サービスでL1、決済・個人情報を扱うところだけL2

    公式でCSVが配られている=そのままチェックリストにできる レベルと章で絞り、担当者・合否・エビデンスの列を足せば運用が回る AIにセキュリティチェックをやらせてみる 判断基準(ASVSのどの要件か)を先に渡すと精度が上がる 脆弱性診断とかと同じで確認は人間の仕事ですが…… OWASP:OWASP Application Security Verification Standard (ASVS) https://owasp.org/www-project-application-security-verification-standard/ 17
  7. 固有の脅威を洗い出してリスク分析 脅威モデリング:「なにをされたら困るか」をAIと一緒にみんなで考える • ベースラインで拾えな い固有の脅威を検討す る • 企画・CS・法務など、 エンジニア以外も巻き 込めるとよい

    • AIと一緒にアイデア出 し • 出てきた脅威を一覧に して優先度決め ↓こういう付箋を貼っていく 誰が: ・ライバル企業から依頼された(?)攻撃者が 何が困る: ・企業レピュテーションの低下 ・攻撃元IPアドレスとして 当局の取り調べを受ける 影響度 リスク 値 大 中 小 高 S A C 中 A B D 低 C D E 発生可能性 どのように: ・放置されて残っていた過去サイトの 脆弱性を悪用し公開サーバの特権を取得し ボットネットに参加させる悪用 リスクの考え方 18
  8. エージェントを堅牢に使う AIエージェントが構造的に脆くなる3つの条件:致命的三要素(Lethal Trifecta)という考え方 • エージェントも人間みたいに管理がいるのかも(認証・権限・ログ) • 実装の参考になるチートシート →Claude Code Hardening

    Cheatsheet(サンドボックス/パーミッション/Hooks/ログ) https://github.com/okdt/claude-code-hardening-cheatsheet 出典:Simon Willison “The lethal trifecta for AI agents: private data, untrusted content, and external communication“ https://simonwillison.net/2025/Jun/16/the-lethal-trifecta/ 画像引用元:https://note.com/kenichiro/n/na49db8fe163c 西岡賢一郎氏Note AIエージェントが「構造的に脆くなる」3つの条件— 致命的三要素(Lethal Trifecta)という考え方 19
  9. 24