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OCI コスト管理

OCI コスト管理

OCIのコスト管理に関連した機能の説明資料です。
各リソースがどのくらいコストを消費しているのかの分析や、予算オーバーしないために役立つ機能などをご紹介しています。

Agenda
・基礎:OCIでコスト管理する際に利用できる単位
 - テナンシ、コンパートメント、タグ、リソース
・コスト状況の把握や分析に役立つ機能
 - コスト分析
 - コストおよび使用状況レポート
・コスト管理、ガバナンスに役立つ機能
 - 割当て制限(Quota)
 - 予算(Budget)
・コストの最適化、見積もりに役立つ機能
 - クラウド・アドバイザ(Cloud Advisor)
 - Cost Estimator

更新履歴:
2024/08/30: 初版

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  1. 1. 基礎:OCIでコスト管理する際に利用できる単位 • テナンシ、コンパートメント、タグ、リソース 2. コスト状況の把握や分析に役立つ機能 • コスト分析 • コストおよび使用状況レポート

    3. コスト管理、ガバナンスに役立つ機能 • 割当て制限(Quota) • 予算(Budget) 4. コストの最適化、見積もりに役立つ機能 • クラウド・アドバイザ(Cloud Advisor) • Cost Estimator Agenda Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 2
  2. 各テナンシでコスト管理者がテ ナンシ全体のコストを管理する。 または、組織管理を使うことで、 親テナンシから複数テナンシに またがってコスト管理を行うこと も可能。 一つのテナンシの中でコンパー トメント単位でのコストを管理 する。 各リソースは必ずどこか一つのコ

    ンパートメントに所属する。 タグ単位でコストを管理する。 タグはリソースごとに付与。複数 コンパートメントにまたがることが 可能。組織管理利用時にはテ ナンシをまたがって利用すること も可能。 タグは一つのリソースに対して複 数付与することも可能。 各リソースごとにコストを管理す る。 OCIDでリソースを一意に特定 することが可能。 OCIでコスト管理を行う際に利用できる単位 Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 3 組織管理 テナンシ単位 子テナンシA 親テナンシ 子テナンシB コンパートメント単位 コンパートメントA コンパートメントC タグ単位 コンパートメントB リソース単位 テナンシA コンパートメント コンパートメント タグA タグA タグB インスタンスA インスタンスB ストレージA ストレージB タグB テナンシB
  3. 目的に応じて組み合わせて利用 組織管理を利用してテナンシを分けるパターン • 環境の分離度が高い。 • コスト関連以外は完全に別のテナンシであるため、コスト以外の管理操作についてはテナンシごとに実施する必要がある。管理者が 共通の場合は作業が二重化してしまう可能性がある。 • 請求書を分けたい要件がある場合はテナンシを分ける必要がある。 コンパートメントでテナンシ内を分割するパターン

    • テナンシ内で分割ができるので全体の管理もしやすい。 • あまり細かくコンパートメントを分けすぎると一覧性が落ちる可能性もある。 • 請求書は共通となる。 タグを利用するパターン • 1つのリソースに複数のタグを付与できるため、複数の軸で分析したい場合に最適。 • 例:コストセンター、作成者、作成日付、環境種別、など、コスト管理する可能性のあるタグをリソースに付与しておく。 どの単位でコスト管理をするかの検討 Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 4
  4. 一つのテナンシの中でコンパートメントごとにコスト管理が可能 コンパートメントは、テナンシの中を論理的に区切って管理するための仕組み。 システムごと、あるいは本番/開発/テスト環境などのアクセス権限の違いでコンパートメントを分けるケースが多い。 コンパートメント Copyright © 2024, Oracle and/or its

    affiliates 5 課題 部署をまたいで使用 するシステムの構築 が困難 部署ごとのアクセス権 限設定が複雑 部署ごとのコスト制 御が困難 • Compartmentを部署ごとに分けることで、権限設定を容易に • Compartment間のリソースアクセスは可能なため部署をまたいだ システム構築も容易 • Compartmentごとの課金表示やクオータ設定によるコスト管理 アカウント空間 アカウント空間 アカウント空間 部署-A 部署-B 部署-A 部署-B 全部署で共通のアカ ウントを作成 部署ごとに アカウントを作成 or 従来型のアカウントの作成方法 Tenancy Compartment A Compartment B Users Groups 部署ごとにCompartment(サブアカウント)を作成 部署-A 部署-B 「コンパートメント」モデル Policy Policy Policy
  5. • 全てのOCIリソースは、必ずどこか特定の一つのコンパートメントに所属。 • 一つのリソースの複数コンパートメントへの同時所属は不可。あとからコンパートメントを移動させることも可能。 • コンパートメントは階層構造にすることが可能。 • 最上位のルート・コンパートメントはテナンシ全体と同義。 コンパートメントの構造、ユースケース Copyright

    © 2024, Oracle and/or its affiliates 6 ルート・コンパートメント(=テナンシ) システムA システムB 本番 開発 本番 開発 ネットワーク IAMほか共通コンポーネント システム、環境、リソース種別の組合せによるコンパートメント分離の例 コンパートメントの分け方の例 1. システムによる分離 • システムによって管理者や利用者が異なる場合 • システム毎のコストを把握したり管理する必要がある場合 2. 環境による分離 • 本番環境、開発環境、テストなどの環境の種類ごと 3. リソース種別による分離 • テナンシ全体にまたがる共通リソースがある場合(ネットワーク関連リ ソースなど) 製品ドキュメント https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Identity/compartments/Working_with_Compartments.htm https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/GSG/Concepts/settinguptenancy.htm 関連資料 https://speakerdeck.com/ocise/ociji-shu-zi-liao-idoyobiakusesuguan-li-iam-gai-yao
  6. 任意のタグ・キーと値を定義して、タグごとにコスト管理が可能 タグの目的 • テナント内の複数コンパートメント内にまたがる多くのリソースの管理 • タグに基づいた一括アクションやコスト管理を実施し、リソース管理を効率化することが可能 タグの種類 • フリーフォーム・タグ •

    キーと値のみで構成される。 • ユーザーが各リソースに自由に情報を追加できる。 • 定義済みタグ • 管理者側であらかじめ作成されたタグ・ネームスペース、タグ・キーの定義を各リソースに付与して利用する。 一つのリソースに複数のタグを付与することが可能 タグ付け (Tagging) Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 7 製品ドキュメント https://docs.cloud.oracle.com/en-us/iaas/Content/General/Concepts/resourcetags.htm https://docs.cloud.oracle.com/en-us/iaas/Content/Tagging/Concepts/taggingoverview.htm タグ・キー:Department 値:Ops タグ・キー:Environment 値:Test 注)以前はコスト・トラッキング・タグでないとコスト分析、コストレポート、予算での利用ができなかったが、 現時点ではコスト・トラッキング有効/無効どちらにしていても、これらの機能を利用可能。
  7. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 8 タグ・ネームスペース (Tag

    Namespace) の中に1つ以上の タグ・キー定義 (Tag Key Definition) を定義する タグ・キー定義 は、タグのスキーマを定義 • タグ・キー、タグ値の型 (文字列、数値、テキスト、日付など)、デフォルト値、値リストなど タグ値 には、変数を利用可能 • (例) Operations.CostCenter = ${iam.principal.name} at ${oci.datetime} タグ値 には、事前定義済の値リストから値を選択させることも可能 タグ は、個別のリソースに適用されたキー定義とキー値 定義済みタグの仕組み ネーム スペース キー定義 値 タグ・ネームスペース : Operations タグ・キー定義 : Environment タグ Operations.Environment = “Production”
  8. タグ・デフォルト • コンパートメントに対して、コンパートメント内のすべての リソースに対して作成時に自動的に適用されるタグを 指定できる。 • 下位階層のコンパートメントにも継承される。 自動タグ・デフォルト • 2019年12月17日以降に作成されたテナンシでは

    ルート・コンパートメントに以下2つのタグ・デフォルトが 自動的に追加されている。 • CreatedBy:リソースを作成したプリンシパルの名前 • CreatedOn:リソースが作成された日付 タグ・デフォルト Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 9 コンパートメントA コンパートメントB タグ・デフォルト1 タグ・デフォルト2 コンパートメントC AだけでなくB, C にも適用される タグ・デフォルト3 →デフォルトでリソースの作成者ごとや作成日付ごとのコスト分析が可能
  9. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 10 同一リソースであっても、コンパートメントを移動したりタグを変更した場合は、変更後からのコストは新規コンパートメントや タグとして反映される。

    変更前にさかのぼって反映はされない。(=過去の実績データは更新されない) リソースのコンパートメント移動時やタグ変更時のコスト情報への反映 コンパートメントB コンパートメントA インスタンスA リソースを コンパートメントAからBに移動 2024/08/01 コンパートメントA:¥1000 コンパートメントB:¥0 2024/08/02 コンパートメントA:¥1000 コンパートメントB:¥0 2024/08/01 コンパートメントA:¥1000 コンパートメントB:¥0 2024/08/02 コンパートメントA:¥1000 コンパートメントB:¥0 2024/08/03 コンパートメントA:¥0 コンパートメントB:¥1000 2024/08/04 コンパートメントA:¥0 コンパートメントB:¥1000
  10. 複数テナンシのコストを一元管理することが可能 • 複数のテナンシの請求やコスト管理を一元化できる機能 • 一元管理できるのは請求、コスト分析、コストレポート、予算、ガバナンス・ルール。 • IAMやネットワーク、インスタンス等の通常のリソースはテナンシごとに完全に独立。 • ユースケース •

    当初は別々の契約でテナンシを作成したが、あとから同じサブスクリプションを使わせたい場合。 • 一つのサブスクリプションで、何らかの理由で複数テナンシを持ちたい場合。 • 子テナンシは親とは別のサブスクリプションを利用するが、親テナンシの管理者が子テナンシも含めてすべてのサブスクリプションのコ スト状況を把握、管理したい場合 組織管理サービス(Organization Management) Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 11 親テナンシと子テナンシ • 親テナンシ:請求やコスト管理の親。子テナンシを含めたコスト分析が可能。 • 子テナンシ:親テナンシのサブスクリプションを消費する、または同じ親テナンシ内で 管理されている別のサブスクリプションを適用することも可能。自テナンシ内のコスト分 析のみ可能。 組織管理 サブスクリプションA 子テナンシB 親テナンシA サブスクリプションB 子テナンシC 製品ドキュメント https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/General/Concepts/organization_management_overview.htm 関連資料 https://speakerdeck.com/ocise/ociji-shu-zi-liao-zu-zhi-guan-li-organization-management
  11. 2種類のいずれかの方法により、テナンシを組織管理下に追加することができる A) 新規テナンシを子テナンシとして作成 • 子テナンシが作成されると自動的に親テナンシのデフォルト・サブスクリプションにマップされる。サブスクリプション・マッピングを変更することも可能 B) 既存テナンシを子テナンシとして招待する。子テナンシ側では招待の受け入れを行う。 • テナンシが組織に加わると、そのサブスクリプションは親テナンシによって管理される。 •

    子テナンシになると自動的に親テナンシのデフォルト・サブスクリプションにマップされる。サブスクリプション・マッピングを変更することも可能 • 招待された子テナンシは組織管理から削除することも可能。ただし削除する場合は元のサブスクリプションにマッピングを戻す必要がある。同じサブス クリプションに他のテナンシがマップされている場合は削除できない。 組織管理での子テナンシの追加方法 Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 12
  12. 親テナンシでは全体のコスト管理が可能。子テナンシは自テナンシのコスト管理が可能。 親テナンシ 子テナンシ コスト分析 親およびすべての子テナンシのすべての使用 量およびコストを参照、分析可能。 テナンシまたはサブスクリプションID別にフィル タリングやグループ化ができる。 自テナンシのすべての使用量およびコストを参照、 分析可能。

    コスト分析内のサブスクリプション詳細は表示でき ない。 注)子テナンシでコスト分析を使用するためには親テナ ンシのホーム・リージョンをサブスクライブする必要がある。 コストおよび使用状況レポート 親およびすべての子テナンシのすべての使用 量およびコストが含まれる。 使用できない。 予算 子テナンシおよび親テナンシ内のコンパートメ ントとタグに対して作成できる。 自テナンシ内のコンパートメントまたはタグに対し て作成できる。 クラウド・アドバイザ 親テナンシとすべての子テナンシの推奨を表 示できる。 注)表示はできるが、親テナンシから子テナンシの 推奨を実装することはできない。 自テナンシの推奨事項を表示できる。 組織管理利用時のコスト管理機能について Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 13
  13. 1. コストを管理する単位 • テナンシ、コンパートメント、タグ、リソース 2. コスト状況の把握や分析に役立つ機能 • コスト分析 • コストおよび使用状況レポート

    3. コスト管理、ガバナンスに役立つ機能 • 割当て制限(Quota) • 予算(Budget) 4. コストの最適化、見積もりに役立つ機能 • クラウド・アドバイザ • Cost Estimator Agenda Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 14
  14. 課金状況を分析できるコスト管理者向けUI OCI環境でのコスト消費の集計データをチャートや表形式で生成 することが可能 • コストまたは使用量を表示可能 • 日付範囲指定での絞り込み • グループ化とフィルタリング •

    テナンシ、コンパートメント、タグ、サービス、SKU(part number, 課金項目)などでグループ化して集計、または フィルタリング • デフォルト・レポートと保存済みレポート コスト分析 Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 15 製品ドキュメント https://docs.cloud.oracle.com/en-us/iaas/Content/Billing/Concepts/costanalysisoverview.htm 注意点 • ホームリージョンでのみ利用可能 • 表示のタイムゾーンはUTCのみ • コストデータ反映には1日程度の遅延がある • 確定請求額とは集計誤差あり • テナンシー単位の権限が必要(権限を持つコンパートメントのコ ストのみを閲覧させることはできない)
  15. • システム・レポート:デフォルトで用意されているレポート • サービス別コスト • サービスおよび説明別コスト • サービスおよびSKU (部品番号)別コスト •

    サービスおよびタグ別コスト • コンパートメント別コストの計算 • 月次コスト • 保存されたレポート • ユーザがカスタマイズして設定した問い合わせ条件を「保存されたレポー ト」として保存しておくことが可能 コスト分析:レポート Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 17 これらのレポートを「スケジュール済レポート」機能でスケジュール実行することも可能 • 「スケジュール済みレポート」では、コスト分析から生成される保存済のレポートを一回もしくは定期実行(日次/月次) • スケジュール実行する場合は次ページ記載の事前定義済の時間範囲を利用する必要がある。 • CSVまたはPDFを指定したオブジェクト・ストレージのバケットに出力することが可能。
  16. • 日付範囲指定:開始日と終了日(UTC) • 最大日付範囲は366日間 • 事前定義済の時間範囲を指定することも可能 • 7D / 10D

    / MTD / 2M / 3M / 6M / 1Y / YTD • 保存レポート使用時にレポートを開いた際の日付で 表示したい場合は事前定義済の範囲を利用するこ と。 • 粒度: • 毎時(範囲が24時間以下の場合のみ) • 毎日(24時間超、3か月以内) • 毎月(12か月以内) • 表示: • コスト / 使用量 • 予測の表示: • 過去の使用状況データに基づいて、将来の使 用量およびコストを見積ることが可能 コスト分析:問合せフィールドで指定できる項目1 Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 18
  17. フィルタ(複数選択可能) • 可用性ドメイン • コンパートメント • プラットフォーム • タグ •

    リージョン • サービス • サブスクリプションID • リソースOCID • 製品の説明 • SKU(部品番号) • テナント * • 単位 グループ化ディメンション • SKU(製品の説明) • SKU(部品番号) • コンパートメント • サービス • サービスとSKU(部品番号) • サービスと製品の説明 • サブスクリプションID • タグ • テナントID * • テナント名 * • プラットフォーム • リージョン • リソースOCID • 可用性ドメイン コスト分析:問合せフィールドで指定できる項目2 Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 19 *組織管理を利用している場合は、子テナンシは自身のテナンシのコスト分析のみ可能。 親テナンシからは全ての子テナンシ含めたコスト分析が可能。 親テナンシから特定のテナンシに絞ったりテナンシごとに分析する場合に使用する。
  18. コストおよび使用状況レポートのレポート・スキーマ Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 21 フィールド名

    説明 lineItem/referenceNo 明細識別子 lineItem/TenantId Oracle Cloud InfrastructureテナントのOCID lineItem/intervalUsageStart リソースの使用間隔の開始時間(UTC) lineItem/intervalUsageEnd リソースの使用間隔の終了時間(UTC ) product/service リソースが属するサービス product/compartmentId リソースを含むコンパートメントのID product/compartmentNam e リソースを含むコンパートメントの名前 product/region リソースが含まれるリージョン product/availabilityDomain リソースを含む可用性ドメイン product/resourceId リソースのOCID usage/billedQuantity 使用期間中に請求されたリソースの数量 cost/billingUnitReadable 明細のusage/billedQuantityに関連付けられた 単位 cost/subscriptionId コミットメントまたはサブスクリプションに関連付けら れた一意の識別子 cost/productSku 明細のリソースの部品番号 product/description 明細のリソースの製品説明 フィールド名 説明 cost/unitPrice 使用されたリソースに対して請求される単位当たり のコスト cost/myCost この使用状況明細で請求されるコスト myCost = billedQuanty * unitPrice となる cost/currencyCode テナンシの通貨コード usage/billedQuantityOvera ge 請求された使用量 cost/unitPriceOverage リソースの超過使用に対する使用単位当たりのコ スト cost/myCostOverage リソースの超過使用に対して請求されるコスト lineItem/backReference データ修正および修正の参照 lineItem/isCorrection 現在の明細が訂正の場合に使用される tags/ レポートには、タグ定義ごとに1つの列が含まれる
  19. クラウドのコスト管理の標準仕様に準拠したコスト・レポート 「コストおよび使用状況レポート」ページからダウンロード可能な、FOCUSスキーマ(FinOps Open Cost & Usage Specification)に準拠した新しいコスト・レポート。 マルチクラウド利用時にも標準的なスキーマを利用してコスト管理を行うことが可能。 FOCUS コスト・レポート

    Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 23 FOCUSコスト・レポートは、自動で、年、月および日別にフォルダ構造で格納される。 例)2024年6月17日に発生した使用状況に関するレポートの場合、 FOCUS Reports > 2024 > 06 > 17 FOCUSとは • FinOps Foundationによって発表された クラウドコスト管理の標準仕様 • Oracleを含むクラウドベンダーが参画 • https://focus.finops.org/
  20. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 24 コスト分析を使用するために必要なポリシー 保存済みレポートを使用するのに必要なポリシー

    コストおよび使用状況レポートを使用するためのポリシー • レポートはお客様テナンシ内のバケットではなくOCI管理のバケットに格納されているため、そのOCIテナンシ内のレポート参照させるためのIAMポリ シーが必要。 注意:コスト分析やコストおよび使用状況レポートで、特定のコンパートメントのコストのみを参照させるような権限設定はできない。 コスト分析、コストおよび使用状況レポートを使用するためのIAMポリシー Allow group <group_name> to read usage-report in tenancy Allow group <group_name> to manage usage-report in tenancy define tenancy usage-report as ocid1.tenancy.oc1..aaaaaaaaned4fkpkisbwjlr56u7cj63lf3wffbilvqknstgtvzub7vhqkggq endorse group <group_name> to read objects in tenancy usage-report
  21. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 25 Oracle Autonomous

    Databaseには、コストおよび使用状況レポートを分析するための事前定義済ビューが用意されている。 (OCI_USAGE_DATA、OCI_COST_DATA ビュー) コストレポートの情報にデータベース上からSQLでアクセスして分析に活用することが可能。 • チュートリアル:Oracle Autonomous Databaseを使用したOCIリソース、コストおよび使用状況レポートの追跡 • https://docs.oracle.com/ja/learn/oci-cost-usage-report-using-adb/index.html • ドキュメント: Autonomous Databaseビューを使用したOracle Cloud Infrastructureリソース、コストおよび管理レポートの追跡 • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/autonomous-database-serverless/doc/oci-resources-cost-usage-views.html 【参考】Autonomous Databaseを使用したコストおよび使用状況レポートの分析 ビュー名 OCI_COST_DATA コスト・データの情報 OCI_USAGE_DATA 使用状況データの情報 OCI_BUDGET_ALERT_RULES 予算アラート・ルールの情報 OCI_BUDGET_SUMMARY 予算サマリーの情報
  22. 1. コストを管理する単位 • テナンシ、コンパートメント、タグ、リソース 2. コスト状況の把握や分析に役立つ機能 • コスト分析 • コストおよび使用状況レポート

    3. コスト管理、ガバナンスに役立つ機能 • 割当て制限(Quota) • 予算(Budget) 4. コストの最適化、見積もりに役立つ機能 • クラウド・アドバイザ • Cost Estimator Agenda Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 26
  23. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 27 サービス制限 (Service

    Limit) と、コンパートメント割当て制限(Compartment Quota)を閲覧できる画面 • リソース別にサービス制限、現在の使用量、割り当てを加味した使用可能量、が表示できる • テナンシー全体またはコンパートメント単位で閲覧 制限、割当ておよび使用状況 製品ドキュメント https://docs.cloud.oracle.com/en-us/iaas/Content/General/Concepts/servicelimits.htm
  24. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 28 コンパートメントごとにリソース制限 (Quota)

    を割当てる機能 • サービス制限 (Service Limit) との違い • サービス制限 : Oracleが設定, テナンシー単位 • 割当て制限 : ユーザーが設定, コンパートメント単位 • 割当て制限ポリシーの中にステートメントを記載して設定 • 割当て制限はルートコンパートメント内に配置されるため、 テナンシー全体の管理者が設定する必要がある • 割当て制限はホーム・リージョンで操作する必要がある。 サービスごとに利用可能な割当てはドキュメントを参照 • https://docs.oracle.com/ja- jp/iaas/Content/Quotas/Concepts/resourcequotas_topic- Available_Quotas_by_Service.htm コンパートメント割当て制限 (Compartment Quota) 製品ドキュメント https://docs.cloud.oracle.com/en-us/iaas/Content/General/Concepts/resourcequotas.htm
  25. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 29 • 一つのポリシー内に複数ステートメントを記載した場合は、上から順番に評価される。

    • 異なる複数のポリシーから同じリソースに対して割当て制限を設定すると最も制限が厳しいポリシーが適用される。 • 常にサービス制限は割当制限よりも優先される。(サービス制限を超えた割当て制限を指定はできてしまうが、実際にはサービス制 限以上は作成できない。) 3種類のステートメント • set - コンパートメントに作成できるリソースの最大数を設定 • unset -クォータをデフォルトのサービス制限にリセット • zero – コンパートメントに作成できるリソース数をゼロに設定 割当て制限ポリシー・ステートメント
  26. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 30 コンパートメントAの東京リージョン内でコンピュートのBM.Standard.E4およびVM.Standard.E4を100 OCPUに制限する例

    コンパートメントAのみでコンピュートの仮想マシン・インスタンスを3 OCPU分作成できるように制限する例 コンパートメントAを除くすべてのコンパートメントではコンピュートの仮想マシン・インスタンスを10 OCPU分しか作れないように制限する例 割当て制限ポリシーの例 set compute-core quota standard-e4-core-count to 100 in compartment compartmentA where request.region = ap-tokyo-1 zero compute-core quotas in compartment A set compute-core quota /*-core-count*/, /*-core-ad-count*/ to 3 in compartment compartmentA zero compute-core quotas in tenancy set compute-core quota /*-core-count*/, /*-core-ad-count*/ to 10 in tenancy unset compute quota in compartment A その他のサンプル割当て https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Quotas/Concepts/sample_quotas.htm
  27. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 31 割当て制限を利用するのに必要なポリシー •

    in tenancyの権限が必要 コンパートメント割当て制限を使用するためのIAMポリシー allow group <group_name> to { QUOTA_READ, QUOTA_CREATE, QUOTA_DELETE, QUOTA_UPDATE, QUOTA_INSPECT } in tenancy
  28. テナンシ、コンパートメント、タグごとの予算がオーバーしそうな場合のアラート通知が可能 月次、またはカスタム期間での予算金額を設定可能 • 予算設定範囲 • 子テナンシ(組織管理利用時の親テナンシでのみ利用可能) • コンパートメント • タグ

    予算アラート設定 • 予算アラートは24時間ごとに定期的に評価される。 • 実績値または予測値で計測 • 閾値を金額または%で設定 • 超過した場合メールで通知 注)金額ベースでの上限値となるわけではない。OCI側で課金を止めるために自動的 にリソースを停止や削除することはないので、アラートを受けた管理者が必要に応じてリ ソースの停止や削除などの判断を行うこと。 予算 (Budget) と 予算アラート (Budget Alert) Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 32 製品ドキュメント https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Billing/Concepts/budgetsoverview.htm
  29. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 33 予算アラートの作成 予算アラート・ルール

    ・しきい値メトリック: 実績 / 予測 ・しきい値タイプ: 予算の比率 / 絶対金額 アラートメールの例
  30. Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 34 予算やアラート・ルールの作成、編集を行うために必要なポリシー •

    in tenancyの権限が必要 予算を使用するためのIAMポリシー Allow group <group_name> to manage usage-budgets in tenancy
  31. 1. コストを管理する単位(テナンシ、コンパートメント、タグ、リソース) 2. コスト状況の把握や分析に役立つ機能 • コスト分析 • コストおよび使用状況レポート 3. コスト管理、ガバナンスに役立つ機能

    • 割当て制限(Quota) • 予算(Budget) 4. コストの最適化、見積もりに役立つ機能 • クラウド・アドバイザ(Cloud Advisor) • Cost Estimator Agenda Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 35
  32. テナンシ内の潜在的な改善点を検出し、対処するためのガイド付きソリューションを提供 コスト、高可用性、パフォーマンス、セキュリティ の4つのカテゴリで最適化するための各種の推奨事項を提供 (セキュリティのカテゴリはクラウド・ガードの機能を利用) クラウド・アドバイザ Copyright © 2024, Oracle and/or

    its affiliates 36 • 1日に1回テナンシをスキャンして問題の特定と推奨事 項の生成 • 各リージョンの使用状況やメタデータをホーム・リージョン に集約 • ダッシュボードから推奨事項を直接実装することも可能 • 組織管理の親テナンシではすべての子テナンシの推奨 事項を表示可能
  33. 未使用のリソースを特定してコスト削減につなげるための推奨事項 リソース使用率やコスト、推定節約額などが表示される。 クラウド・アドバイザ:コスト管理の推奨事項 Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates

    38 推奨事項の例 • ライフサイクル・ポリシー・ルールのないバケット • 使用率の低いコンピュート・インスタンス • オーバープロビジョニングされたADW/ATPインスタンス • デタッチされたブロック・ボリューム、ブート・ボリューム など
  34. サービス • 利用予定のサービスを選択すると自動的にプリセットされた構成 がロードされる。 • その後、インスタンスのシェイプや利用時間などを任意に調整可 能。 コンピュート・シェイプ • コンピュート・インスタンスのシェイプを選択して見積もりに追加

    参照アーキテクチャ • リファレンス・アーキテクチャの構成をロードして追加 お気に入り • ブラウザにキャッシュされている構成を追加 拡張検索 • 検索して部品番号(SKU)ごとに個別追加も可能 見積もり構成の追加方法 Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 40