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Anthropicが発表したClioについて

 Anthropicが発表したClioについて

yuuki shimizu

December 12, 2024
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  1. 背景と課題 • プライバシー問題 • ユーザが個人情報や機密情報を入力する可能性 • これらを人間が読むことはプライバシー上好まし くない • 倫理的懸念

    • 会話ログの人力レビューが大量の不快な内容への 曝露を引き起こす • 競合上の懸念 • 使用状況の詳細を公表すると競合他社への情報提 供につながる • スケール問題 • 膨大な数の対話を人力でレビューすることは不可 能
  2. Clioの機能 Clioの目的 • ユーザとモデル (Claude)間の会話ログ を要約・分類 • 巨大なデータセットから 高次の利用傾向を抽出 Clioの機能

    • AIモデルを用いて会話内 容を直接読むことなく処 理 • 「Google Trends」のよう に会話内容から傾向を把 握
  3. 段階的なプライバシー保証 • プライバシー保護の重要性 • Clio設計の中核に位置付け • 段階的なプライバシー保証 • 生の会話データからスタート •

    プライバシー配慮した要約を作成 • 集約と再要約を実施 • 個々の固有情報を完全にボカす • 最終結果を得る
  4. 実利用パターンの可視化 • 実利用パターンの可視化 • コーディング支援 • エッセイの執筆 • 調査 •

    言語学習 • ユーザのタスク傾向の把握 • 企業がユーザの重視点を理解 • 製品改善へのフィードバック • 学術研究へのフィードバック
  5. 安全性(コンプライア ンス)向上 • モデルに対する乱用や禁止行為の抽出 • 大量の利用データから自動的に抽出 • 違法行為を助長する要求の検出 • 大規模なスパム生成や組織的な不正利用の

    検出 • クラスタ分析による検出 • 新機能リリースや重大な社会的イベント時 のモニタリング • 選挙や災害時の想定外の悪用例の監視
  6. 安全システム改善 • セーフティクラス分類器の誤検知 • 安全な会話を有害と判定する • セーフティクラス分類器の見逃し • 有害要求を見逃す •

    クラスター分析の活用 • 誤検知と見逃しの特定 • 安全対策の精度向上 • クラスター分析による改善
  7. 技術的課題 • Clioの機能 • 会話ログからパターンを抽出 • ユーザの意図や実世界への影響は評価 不可 • 技術的課題

    • 数百万規模のデータ処理可能 • さらなるスケール拡大が必要 • 完全な差分プライバシー保証の課題
  8. まとめ Clioのフレーム ワーク AIアシスタント の実利用状況を 広範に分析 プライバシーを 保護しながら実 施 AIモデルの社会

    的影響の理解 安全で有益な方 向への改善 技術的実装と評 価 プライバシー保 護手法 応用例と倫理的 配慮 AIガバナンスと 安全性向上 基盤的アプロー チとして有望