ERC725 workshop on blockchain HK2019tokyo

ERC725は人物だけでなく組織やデバイス、ソフトウェアなど様々なものにアイデンティティを付与することができるEthereumの規格の一つです。技術的な概要だけではなく、ユースケースや、実際に運用していくために解決すべき課題等も含めて考察するワークショップです。

Transcript

1. ブロックチェーンハッカソン2019 ERC725のワークショップ BlockBase 代表取締役 真木大樹 1 BlockBase, Inc. All Rights Reserved.
2. アジェンダ 2 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 自己紹介 弊社のIdentityに関する取り組みの紹介 ERC725の概要 ERC725のデモと機能詳細 ERC725のユースケース ERC725の課題
3. 自己紹介 3 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. twitter: @ookimaki_JP 真木大樹(オオキマキ) BlockBase株式会社 代表取締役 外資系SIerにて家庭品・化粧品メーカーの貿易管理システムのグローバル展開、 化学品総合管理システムの導入に関するコンサルティング業務に従事。 高速かつ大量のプロトタイピングを通し、ブロックチェーンの本当に有用なユース ケースを見つけるため 2018年9月に株式会社BlockBaseを創業
4. BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 公開鍵がアイデンティティとなる世界の実現 弊社のIdentityに関する取り組みの紹介
5. 5 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 弊社のIdentityに関する取り組みの紹介 (1)アイデンティティをブロックチェーンで管理する：医療/ヘルスケア業界 業界で情報を共有したいがプライベートな情報が多いの で情報を暗号化し公開する対象を選別 する
6. 6 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 弊社のIdentityに関する取り組みの紹介 (2)アイデンティティをブロックチェーンで管理する：HR業界 履歴やリファレンス情報などをパブリックにし、 ユー ザーのアイデンティティに価値を集約 する
7. 7 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 弊社のIdentityに関する取り組みの紹介
8. 8 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725の概要 → ERC20やWeb3.jsの提案者であるFabian Vogelstellerによって提案 → 人物だけでなく組織やデバイス、ソフトウェアなど様々なアイデンティティを定義 → アイデンティティが中央管理されることのネガティブな側面を懸念 → ユーザー自身にアイデンティティの所有権を取り戻す
9. 9 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725の概要 提唱者のFabian Vogelstellerが作成したスライド資料の抜粋
10. BlockBase, Inc. All Rights Reserved. アイデンティティの登録 Identity ERC725の概要 認証情報を管理するための ID コントラクトをデプロイする
11. 11 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 認証機関 Request 検証用の公開鍵に対応する 秘密鍵で署名を発行する Signature Identity 認証に必要な情報を送付し 受け取った署名をIdentityに保存する 認証情報の登録 ERC725の概要
12. 12 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 署名と認証用の公開鍵が対応している か検証することが可能 認証情報の検証 Verifier Identity Result ERC725の概要 署名を提出する
13. 13 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のデモ 今回のワークショップではORIGINの作成したERC725のデモを使用します https://erc725.originprotocol.com/#/identity/ https://github.com/OriginProtocol/origin-playground
14. 14 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のデモ(詳細) アイデンティティをコントラクトと してデプロイする 認証情報を発行するサービス 認証情報はコントラクトに 書き込まれ認証可能に 機能説明
15. 15 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のデモ(詳細) Identityの作成 認証情報を管理するための ID コントラクトをデプロイする
16. 16 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のデモ(詳細) 認証情報の登録 検証用の公開鍵に対応する 秘密鍵で署名を発行する 認証に必要な情報を送付 受け取った署名をIdentityに保 存する
17. 17 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のデモ(詳細) 認証情報の検証 Verifier 署名を提出する 署名作成時に使用した秘密鍵 に対応する公開鍵 web3.eth.personal.sign("Hello world", "0x11f4d0A3c12e86B4b5F39B213F7E19D048276DAe") >"0x30755ed65396facf86c53e6217c52b4daebe72aa4941d89635409de4c9c7f9466d4e9aa ec7977f05e923889b33c0d0dd27d7226b6e6f56ce737465c5cfd04be400" web3.eth.personal.ecRecover("Hello world", "0x30755ed65396facf86c53e6217c52b4daebe72aa4941d89635409de4c9c7f9466d4e9aaec79 77f05e923889b33c0d0dd27d7226b6e6f56ce737465c5cfd04be400").then(console.log); > "0x11f4d0A3c12e86B4b5F39B213F7E19D048276DAe" 参考）メッセージと署名から 公開鍵は復元できる
18. 18 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 参考 https://github.com/OriginProtocol/origin-playground/tree/master/contracts コーディングについてわからないところがあれば随時 #blockbase-ws までご質問ください！
19. 19 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 私が考えるERC725の本質 永続的に近い形で検証可能なアカウント管理による 自己主権型のアイデンティティの実現 Verifier Result 登録時に費用はかかるが その後の検証はスマートコントラ クトで無料で検証可能 イーサリアムが存在する限り 永続的に認証可能
20. 20 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のユースケース 各サービスごとの本人確認を不要にする 　→　各サービスに同じ情報を提出する必要がなくなる
21. 21 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のユースケース 非中央集権なログインID 　→　公開鍵の持ち主が自分であることを証明するだけでサービスが利用可能
22. 22 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のユースケース 信用情報の蓄積とスコアリング 　→　学校や企業はアイデンティティに情報を乗せて参照しあう
23. 23 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のユースケース
24. 24 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725のユースケース Status : https://status.im/ Polymath：https://polymath.network/ 分散型メッセンジャープラットフォーム 株式・不動産・絵画・ワインに紐づくトークン取引 Origin : https://www.originprotocol.com/en 分散型のマーケットプレイスを開発するためのプラットフォーム
25. 25 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725の課題 技術面の課題 - ガスコストが少し高い - 認証する秘密鍵が流出したらどうするのか - ウォレットをなくしたらどうするのか - イーサリアムが使われなくなったらどうするのか
26. 26 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. ERC725の課題 運用面の課題 - どうしたら認証情報に実効力を持たせることができるのか - 情報の提供者、利用者(参照する人)の情報へのアクセス方法のUXが足りない
27. 27 BlockBase, Inc. All Rights Reserved. 最後に ハッカソンでERC725を使ってみたい方はぜひお声がけください！ Slackでも随時サポートいたします！