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リモート時々オフラインで進めるプロダクト開発の工夫

 リモート時々オフラインで進めるプロダクト開発の工夫

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Transcript

  1. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 3 自己紹介 上野彰大 1992年大阪府堺市生まれ・育ち

    東京大学大学院農学生命科学研究科卒 YOJO Technologies取締役・エンジニア責任者 Twitter:@ueeeeniki
  2. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 4 目次 • PharmaXについて〜会社紹介・事業説明〜

    • リモート時々オフラインで進めるプロダクト開発の工夫 ◦ リモートワークに対する基本方針・考え方 ◦ リモートワークでプロダクト開発をする上での工夫 ◦ リモートワークで上手く進められていないこと • まとめ・直近の方針
  3. 6 (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve ミッション Design the

    world's most people-centered healthcare experience. PharmaXについて 世界で最も患者/生活者主体の医療体験を創造する
  4. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 8 LINEから利用できるバーチャルな薬局 最短 即日

    ※ OTC・処方せんのお薬をもっと手軽に、もっと安心して受け取れる「YOJO薬局四谷店」 お薬はお家までお届け LINEで薬剤師にいつでも相談 好きなときにお薬の説明 ※東京23区内のみ 実現したいこと
  5. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 10 ソフトウェアに閉じないプロダクト開発 PharmaXの強み 独自の薬局オペレーションシステムを構築し、最適化されたオンライン薬局を実現

    × 自社薬局をプロトタイプラボ化 ソフトウェア オペレーション リモート 薬剤師組織 薬局業務を効率化す るオペレーションシス テム(薬局OS) 質の高い患者さま対応 のためのオンライン特 化組織 対人業務の質を高め るための対物業務効 率化 「ソフトウェア×オペレーション×薬剤師組織」を プロダクトとして開発
  6. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 12 チームが一丸となり患者さまに向けたプロダクトづくり 薬剤師 エンジニア

    異なる専門性を活かし 患者さまにとって何がベストかを思考 わたしたちの カルチャー 実際に患者さまに向き合う薬剤師と、エンジニア・PdMがチームを組んだプロダクト開発
  7. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 13 PharmaXのミッション・バリュー 開発組織と文化 打席に立つ回数を重視する

    失敗の原因を分析して次に活かす 転んでいる仲間に手を差し伸べる 相手の立場になって考える 嫌われるのを恐れずハッキリと 相手のために意見を伝える 自分の非を素直に認める 自分の専門領域だけでなく 幅広いインプットをする 自らの知見や経験を社内外に発信する 意見の相違をぶつけ合える 大きな成功を収めるために 不確実な挑戦をする 既存の枠組みに捉われずに「ゼロベース」 「AND思考」で最善の方法を導き出す 短期的な利益よりも長期的な インパクトを優先する 歴史を拓く 九転十起を貫く 智を創発する 仁を尽くす
  8. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 14 開発チーム独自のバリューを定義 開発組織と文化 全社のミッション・バリューを実現するため、開発チーム独自にブレイクダウン

    『 滑らかで安全な医療体験を届けるため、滑らかで安全な開発体験を追求せよ』 組織外の智識を取り込んで智を創発するため、 まずは自分たちが積極的に技術的な智識を発信しよう チームメンバー全員が九転十起を貫くため、仁を尽くして周りの メンバーの人生の成功・キャリアの成長を支えよう 歴史を拓くためには、自分がやりたいことにもこだわり、 みんなを巻き込みながら、事業・組織に良い影響を与えて行こう エゴから発展させよ 技術で技術を呼べ 隣人を成功させよ
  9. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 16 リモートワークに対する基本方針・考え方 薬局外から遠隔で働く「リモート薬剤師」という働き方 リモート薬剤師の働き方

    リモート 薬剤師 患者さま 服薬指導などが可能に オンライン通話ツールを用いて薬局外から遠隔で薬剤師業務を行う薬剤師のこと。育児や介護等の事情で、資 格を持ったまま薬剤師として働けていない人材の活用を可能にする。
  10. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 17 安全で信頼性高いリモート医療提供体制を実現する 滅私奉公型の医療から脱却し、医療者が自分のライフスタイルにあった働き方を選択することができ、創造的か つ生産性的に医療を提供できるような体制をリモートで実現する

    Q.退職時の理由を教えてください ・健康上の理由から働くことが難しくなった 13% ・キャリアステップが望めなかった 13% ・新しい仕事にチャレンジしてみたかった 14% 薬局をやめる理由 医療における創造的働き方の実現 妊娠・出産・育児・介護と 両立できなくなった 40% 職場での人間関係に不満があっ た 31% 給与に不満があった 29% 出典:PharmaX「薬局薬剤師の離職経験に関する調査」「薬局業務に関する調査」 2022年8月 課題解決・価値創造 患者に個別化された課題解決・価 値創造型の医療を提供 効率性のみが重視 均質的な医療を大量の患者に提供 するため、効率性のみが重視 多様性の尊重 医療者が自由な働き方で多様な才 能を発揮できる 画一的働き方 画一的なサービスとプロセスによっ て固定化された滅私奉公 機会の分散 いつでもどこでも患者 /生活者と向 き合うことができる 機会の偏在 都心への機会・富や情報の集中 医療者のサービス提供のあり方のシフト 強靭で柔軟な体制 患者/生活者の様々ニーズに応えら れる安全な医療体制の実現 Fragileな体制 需要の急増、災害や攻撃に脆い医 療体制 リモートワークに対する基本方針・考え方
  11. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 18 リモートはPharmaXのビジネスモデルにとって肝の一つ リモートワークに対する基本方針・考え方 •

    出社前提の薬剤師業界では、特に女性を中心に家庭の事情で働き続けることが 難しくなってしまっており、リモートの働き方ができるサービスを創ることで、自由に 働ける機会を提供したいと考えて始めた • その結果、採用費を非常に低く抑えられており、ビジネスモデル上も他社に実現で きない優位性を築くことができている ◦ エンジニアの採用以外の文脈でも、リモートこそが PharmaXの強み • 基本的には、リモートで医療を提供する体制は、今後も続けていく&より強化して いくつもり
  12. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 24 PharmaXは仕事をする上でもウェットな人間関係を大事にするスタイル(ようだ) • リモートであっても、相手の人間性まで理解して、親しみを持てるからコミュニケー

    ションのハードルが下がって、仕事もしやすくなると考えていると言えそう • 患者への寄り添いを大切にするプロダクトに共感して入社しているところからも、も ともと人間付き合いが好きなメンバーが多く、きちんと相手を理解したいという性格 的特性が根底にはありそう • 全社バリューの「仁を尽くす」や、開発チームバリューの「隣人を成功させよ」という ところにも姿勢が現れている気がする リモートワークでプロダクト開発する上での工夫
  13. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 26 特に新規事業では、オフラインでのすり合わせを重要視 • 微妙なニュアンスのすり合わせがプロダクトの方向性を決めていく上で非常に重要

    (微妙なニュアンスの違いこそが「すべて」)で、オフラインの方がすり合わせやすい ことが多い ◦ 例えば、ユーザーは何に価値を感じているのか?というプロダクトの方向性を決める 議論にとって、大事なのは微妙なニュアンスのすり合わせ • 戦略もプロダクトの方向性も決まっていない中で、ユーザーの声やインタビューな どの一次情報から”正しい抽象化”を生み出していく作業は、テキストコミュニケー ションだけでは難しいところがある ◦ 例えば、ユーザーの声を聞くといっても、どこをどう聞くのか?何を感じるのか?は、 言語化できない感覚も多分にあり、ずっとああでもこうでもないと議論する事も重要 だったりする リモートワークで上手く進められていないこと
  14. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 27 コミュニケーション上難しいと感じているポイント • きれいに言語化できないことも多いので、あまり効率性は重要視せず、ダラダラと

    喋り続けることも大事だが、リモートだと複数人で話すときの間のとり方などが難し い • 仕事を任せるにも、リモートでは数時間任せっぱなしということになりがち、本当は 30min、1hに一回ぐらいの頻度で認識を揃えたり、ここのニュアンスが微妙に違う みたいなことを細かく議論する方がむしろ効率が良い • 誰かがあまり納得してないとか、疑問に思っているというようなことがあったときに、 対面では表情や話し方などから感じ取ることができるが、リモートではどうしても感 じにくい ◦ 向かう方向性の微妙なニュアンスまですり合わせないと、結局ずれていく リモートワークで上手く進められていないこと
  15. (C)PharmaX Inc. 2022 All Rights Reserve 29 • 少なくとも今やっている新規事業に関しては、一定の検証が終わり、今後の方向性 も見えてきたタイミングで、リモートの体制に移行していきたいと考えている

    • しばらくは、事業・プロダクトのフェーズや特性によって使い分けていくことにはなり そう ◦ ただ注意点もあるので、それは後ほどパネルディスカッションで • リモートに統一することが理想なのか、オフラインも混ぜ続けるのが理想なのか? は、正直まだ模索中で、すぐに答えが出るような気もしていない ◦ 新規事業にリモートメンバーが参加できないとなると、機会を奪うことにはなるので、 本来は新規事業であってもリモート完結させたい まとめ・直近の方針 できるだけリモートで完結できるようにしたいが課題は多い(勉強したい)