投資戦略(債券・為替) 4 1. 米CPIの伸びが予想以上に鈍化。引き締め政策の効果期待。 2. ただし、FRBは過度な楽観視には警戒しており、経済指標の強弱 混在からも一定の揺り戻しには注意。今後のインフレ指標に一層注 目が集まる。 3. 投資適格債に妙味あり。短期セクターは将棋で言う「攻防の角」。 1. 金利がターミナルに近づいてくる中で、金利上昇のトレンド自体 はかなり弱まっている。中期的に金利に有利な局面が見込まれる。 2. 利上げ到達点は4.75~5.25%近辺か。短期金利は横ばい~も う少し上昇し、2y10yスプレッドは引き続きネガティブ方向へ。 3. 11月の資本性証券は信用スプレッド、金利ともに単価上昇方向に 寄与(7月以来)。株式のベアマーケットラリーとともに、年末にか けて底堅い動きを想定。ただし、引き続きボラティリティは高く、ス プレッドは将来的な景気後退を織り込む段には、拡大基調(単価下 落)が続く見通し。 1. 11月はCoCo債全般に単価堅調。ドル円の下落を補って円ベー スは横ばい。ポートフォリオの中核資産としてポジションを維持し、 中長期目線でキャッシュフローをしっかりと受取るスタンスは維 持。ポート内のドル、円のバランスに配慮。 2. 景気減速に伴う単価下落時は、資本性証券新規、追加購入の好機。 収益力があり、資本の厚い銀行(発行体)を選択。CoCosはしば らく不安定な値動きが続く想定のため、購入時はディフェンシブ に複数回にタイミングを分けてエントリしたい。短期~10年程度 までのシニア、劣後債を優先的に取り組む。 3. ベース金利のカーブ形状から、3-5年ゾーン中短期の欧米金融 IG債に投資妙味。米銀なら5%台後半~6%、欧州銀ならば6% 後半~7%を目線としてエントリしたい。 4. 短期セクターは流動性のある新発銘柄を利用して購入(最終利回 り重視)、長期セクター(10年近辺)は途中売却も視野に入れ、直 利も考慮。トレーディングタッチの金利低下ベットには10年超の 米国債等ハイクオリティ銘柄が有効。 1. FRBの金融政策の方向性 2. 米国の景気動向 1. 10月中旬の152円近辺をピークにトレンドが転換。 インフレ及び政策金利のピークが見えたことでドルの利食いが優勢となり 135円割れまで円高が進んだ。 2. 円安トレンドは一旦終了したものの、日米金利差が潤沢に残っているため、 円高トレンドには至らず。130円台中盤で落ち着きどころを模索する展開を想 定。 1. 従来からの保有しているUSDは引き続きキープし、USD建運 用のメリットを享受。 2. 各々の資産運用プラン(例:ドル建債券の購入)を実行するため に必要なドルの手当てについては積極的に進める。 引き続き、購入する資産の円高抵抗力の検証をすること、及び購 入タイミングを分散することは重要。