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August 27, 2025
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【TECH PLAY Product Management Conference】AI時代にどんなPdMが求められているのか? 〜私たちが見てきたリアルから考える〜 / techplay-pdmconf-ai

◆イベント名
【TECH PLAY】Product Management Conference ~AI時代に進化するPdM~
https://techplay.jp/event/983981

◆発表タイトル
AI時代にどんなPdMが求められているのか? 〜私たちが見てきたリアルから考える〜

◆登壇者
株式会社ラクス 製品管理課 課長 稲垣 剛之 (@ingktks7)

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August 27, 2025
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Transcript

  1. 大手独立系 SIer企業 (担当 WEBサービス) ・バックエンドWEBエンジニア ・システムエンジニア ・プロジェクトマネージャー ISP系サービス企業 (担当 BtoB事業)

    ・プリセールス ・製品開発責任者(バックエンド開発) 上場系中堅ベンチャー企業 (担当 ブログ、ECサービス) ・バックエンドWEBエンジニア ・WEBディレクター ・エンジニアリングマネージャー ベンチャー企業 (担当 ファッションECサービス) ・エンジニアリングマネージャー ・製品開発責任者(企画・開発デザイン) ・取締役(製品・コーポレート) グローバルパブリッククラウド企業 (担当 API・AI・モバイル関連20サービス) ・技術サポートエンジニアマネージャー SaaS企業[現職] (担当 バックオフィスSaaS) ・プロダクトマネージャー プロジェクト マネージャー バックグラウンド バックエンド エンジニア エンジニアリグ マネージャー プロダクト マネージャー 略歴 稲垣 剛之(いながき たけし)    @ingktks7 2021年8月入社 株式会社 ラクス 開発本部 東京開発統括部   プロダクト部 副部長 / 製品管理課 課長 3 自己紹介
  2. 5 ベスト・オブ・ブリード型 最適なシステムを各分野ごとに取り入れる 各分野に特化した製品を選定する形 例)勤怠管理はA社、経費精算はB社、会計ソフトはC社 スイート型 各種システムを同一ベンダーで統一 人事も経理もすべて同じシステムで管理するイメージ ラクスはこれ! 特徴

    1.ARR30億円超&10年超の製品が5つ、新規製品も2年一度程度投入   └ ARR30億&10年超製品:楽楽精算、楽楽明細、楽楽販売、配配メール、MailDealer     新製品 :楽楽請求(2024年10月)、楽楽債権管理(2025年7月) 2.特定ドメイン領域の課題に特化し、お客様のペインを解消する戦略 特徴
  3. 6 ベスト・オブ・ブリード型 最適なシステムを各分野ごとに取り入れる 各分野に特化した製品を選定する形 例)勤怠管理はA社、経費精算はB社、会計ソフトはC社 スイート型 各種システムを同一ベンダーで統一 人事も経理もすべて同じシステムで管理するイメージ ラクスはこれ! 進化

    1.マルチプロダクトでかつ、ARR30億円超が4製品    └ 楽楽精算、楽楽明細、楽楽販売、配配メール、MailDealer 2.特定ドメイン領域の課題に特化し、お客様のペインを解消する戦略 特徴 1.統合型ベストオブブリード戦略  └ “ベストオブブリード戦略”を引き続き推進しつつ、製品間連携を強化    クロスセルによって複数サービスの利用も促進する戦略へと進化 2.製品へのAI及びAIエージェント活用  └ 各製品で活用のロードマップを策定  └ AIエージェントを通じてあたかも一つのサービスのような見え方へ   
  4. 9 【ラクス 製品管理課(PdM)】Mission/Vision ▪Mission ・ビジネス、エンジニアリングの架け橋となりカスタマーサクセスに導く、売れる製品を実現する ▪Vision ・テクノロジー・UIで最高のUXを製品にもたらし続ける •PdM活動領域 PdMの活動すべき領域であり これら全てを健全に機能させる責任追っている

    A:お客様-開発者 └ これによって生み出されるのが「UX」である B:お客様-ビジネス └ これによって「利益」が生み出される C:開発者-ビジネス └ これによって「製品に価値」が届けられる ※バリュー・プロポジション = 製品の提供する価値を伝える A The Product Management Triangle       Posted by Dan Schmidt ,Product Logic   ※ラクスの製品管理課向けにカスタマイズ C B
  5. 10 【ラクス】組織全体 管理部門 事業部門 楽楽シリーズ部門 開発部門 ラクスシリーズ部門 各商材組織 各商材組織 各商材組織

    横断組織 【機能別組織】 営業、CS マーケ、製品企画 【機能別組織】 経営管理:総務、人事、経理、法務等 技術本部:情シス 【機能別組織】 営業、CS マーケ、製品企画 PdMの所属 組織
  6. 11 【PdM】開発部門 東京開発部門 プロダクト部 楽楽明細開発部 大阪開発部門 楽楽販売開発部 他各商材開発部 横断開発部門 インフラ開発部

    開発管理・ AI開発等部門 各商材の開発組織は約10名~50名程度 楽楽精算開発部 QA課 各商材 PdM・QA・フロントエンドの 関わり方は商材によって 異なる(部内にいる場合もあり) PdM組織 プロダクトデザイン課 楽楽勤怠開発部 楽楽明細開発部で 楽楽電子保存の 開発も担当 開発組織 全体 約300名 デザイナーと 同一組織に所属 12名
  7. 12 プロダクト開発・販売体制 12 商材 開発部 QA 拠点開発 部門 PMM 商材

    事業部門 営業 CS マーケ PdM 開発 デザイナー 事業統括部長 事業戦略 製品戦略 製品 ロードマップ 開発実施項 目 MRD 開発・事業部連携 MRD 開発部門 事業部門
  8. 13 【PdM-PMM】役割分担 13 「プロダクトマネジメントのすべて」より Core Why What How 製品要求仕様 (PRD)

    市場要求仕様 (MRD) 最終OutPut STP/ペルソナ ペインゲイン カスタマー ジャーニー コスト構造 収益モデル プロダクト指標 ロードマップ UI/設計/実装 GTM ミッション ビジョン 事業戦略 市場分析 競合分析 Discovery Delivery PdM PMM PMM PdM PMM PdM
  9. 16 PdM 役割・組織 軌跡 16 時期 どんなPdM? 重点取り組み事項 1.5年 2021年8月~2023年3月

    2年目 2023年4月~2024年3月 3年目 2024年4月~2025年3月 4年目 2025年4月~ 開発への貢献者 開発とビジネスの翻訳者 戦術の圧倒的な実現の推進者 ???? ・ステークホルダーへの貢献 ・PRDの質 ・開発フローと優先度 ・PdMとしての役割定義 ・採用・育成 ・外部発信等の社外認知 ・AIの製品活用 ???? 1章 2章 3章 4章 4章にわけて ・この時は、どんなPdMだったか? ・この時は、どんなことを優先取り組みしていたのか? 話をしていきます ChatGpt-4 日本語性能向上 PoC等で活用 生成AIツール 多数登場 業務・製品実用化 AIエージェント 実用本格化
  10. 17 1章:開発への貢献者 17 時期 どんなPdM? 重点取り組み事項 1.5年目 2021年8月~2023年3月 2年目 2023年4月~2024年3月

    3年目 2024年4月~2025年3月 4年目 2025年4月~ 開発への貢献者 開発とビジネスの翻訳者 戦術の圧倒的な実現の推進者 ???? ・ステークホルダーへの貢献 ・PRDの質 ・開発フローと優先度 ・PdMとしての役割定義 ・採用・育成 ・外部発信等の社外認知 ・AIの製品活用 ???? 1章 2章 3章 4章 生成AIツール 多数登場 業務・製品実用化 AIエージェント 実用本格化 ChatGpt-4 日本語性能向上 PoC等で活用 ▪事業・組織状況 ・楽楽精算         【売上】 76億円 → 103億円 ・楽楽精算 開発組織  約30名    → 約45名                2課体制 → 4課体制(モバイル、PdM新設) ・PdM組織       約0名    → 約3名
  11. 開発部門 事業部門 18 1章:開発への貢献者 18 製品企画 PMM エンジニア (PJM含む) デザイナー

    営業 マーケ CS MRD PRD 横断組織で別組織 開発 エンジニア 上流担当 PdM  ・事業部門の「製品企画」部隊と開発の上流部隊でPdMを担っていた
  12. 1章:開発への貢献者 課題は? └ 開発への適切な要求の引き渡し どんな目標で動いていたか?  └ PdMの役割認知と満足度 成果は?  └ PdMの役割認知と満足度

    90% 活躍したPdMは? └ 質の高い製品要求仕様が策定できる どういうPdMを募集していたか?  └ とにかくPdM経験者      (自分のPdM解像度ゼロ) 人 状況
  13. 20 1章:開発への貢献者 20 エンジニア デザイナー 事業企画・開発 セールス マーケティング カスタマー サクセス

    ・エンジニアとプロジェクトマネージャーの経験が必要だった 開発 部門 事業 部門 PdM
  14. 21 2章:開発とビジネスの翻訳者 21 時期 どんなPdM? 重点取り組み事項 1年目 2021年8月~2023年3月 2年目 2023年4月~2024年3月

    3年目 2024年4月~2025年3月 4年目 2025年4月~ 開発への貢献者 開発とビジネスの翻訳者 戦術の圧倒的な実現の推進者 ???? ・ステークホルダーへの貢献 ・PRDの質 ・開発フローと優先度 ・PdMとしての役割定義 ・採用・育成 ・外部発信等の社外認知 ・AIの製品活用 ???? 1章 2章 3章 4章 生成AIツール 多数登場 業務・製品実用化 AIエージェント 実用本格化 ChatGpt-4 日本語性能向上 PoC等で活用 ▪事業・組織状況 ・楽楽精算         【売上】 144億円 ・楽楽精算 開発組織  約45名                5課体制(QA新設) ・PdM組織       約4名
  15. 2章:開発とビジネスの翻訳者 課題は? └ 役割分担の曖昧さ、案件優先度 どんな目標で動いていたか?  └ 財務貢献の大きい案件の実現度 成果は?  └ インボイス制度対応による

           売上基盤のベースとなった機能提供 活躍したPdMは? └ やらないことを決めビジネス側の交渉ができる └ 役割定義と案件優先度ルール定義ができる どういうPdMを募集していたか?  └ ディスカバリーに強いPdM 人 状況
  16. 24 3章:戦術の圧倒的な実現の推進者 24 時期 どんなPdM? 重点取り組み事項 1年目 2021年8月~2023年3月 2年目 2023年4月~2024年3月

    3年目 2024年4月~2025年3月 4年目 2025年4月~ 開発への貢献者 開発とビジネスの翻訳者 戦術の圧倒的な実現の推進者 ???? ・ステークホルダーへの貢献 ・PRDの質 ・開発フローと優先度 ・PdMとしての役割定義 ・採用・育成 ・外部発信等の社外認知 ・AIの製品活用 ???? 1章 2章 3章 4章 生成AIツール 多数登場 業務・製品実用化 AIエージェント 実用本格化 ChatGpt-4 日本語性能向上 PoC等で活用 ▪事業・組織状況 ・楽楽精算         【売上】 177億円 / 楽楽明細 【売上】 99億円 ・楽楽精算 開発組織  約40名                3課体制(QA、PdMは商材開発から離脱) ・PdM組織       約9名(担当商材 3つ)
  17. 3章:戦術の圧倒的な実現の推進者 課題は? └ 増えた製品の「製品解像度」向上 どんな目標で動いていたか?  └ 製品解像度の向上、重要PRJの実現 成果は?  └ 楽楽精算に置けるAI活用ロードマップ公開

     └ PdM役割の再現性を出しプロダクト価値貢献 活躍したPdMは? └ テック(特にAI)理解、製品解像度 どういうPdMを募集していたか?  └ リーダー・シニアクラスのPdM 人 状況
  18. 開発側 ビジネス側 28 28 プロダクト戦略 PMM エンジニア (PJM含む) デザイナー 営業

    マーケ CS MRD PRD 製品管理課 PdM QA 課題① 課題② 課題④ 課題③ 4章:プロダクト開発・販売体制における課題
  19. 30 【参考】製品解像度 製品解像度 お客様 自組織 システム UI/UX ドメイン 運用中 導入準備中

    導入検討 未検討 未来 市場 他組織 事業戦略 開発プロセス 役割
  20. 31 4章:PdMを取り巻く環境 ▪ここ1年での環境変化 └製品 側面 ・AIの標準装備化と価値の再定義 ・収益モデルの見直し ・顧客のDXニーズの成熟 ・生成AIによる“競合”の再定義 ・セキュリティ・コンプライアンス要件の複雑化

    └役割 側面 ・開発スピードと検証プロセスの進化 ・職種間の境界が溶けはじめている ・ディスカバリー領域の拡張 ・デリバリースピードの加速 ・カスタマーサクセスの高度化 ⇒プロダクト開発は高速化・複雑化し、提供価値や価格モデルの再定義が迫られている   顧客もツール導入から業務再設計(DX)へ関心が移行 開発側も仮説検証・ディスカバリー・CSの重要性が一段と増している
  21. 33 4章:戦略から戦術実行者まで全方位巻き込み型 33 時期 どんなPdM? 重点取り組み事項 1年目 2021年8月~2023年3月 2年目 2023年4月~2024年3月

    3年目 2024年4月~2025年3月 4年目 2025年4月~ 開発への貢献者 開発とビジネスの翻訳者 戦術の圧倒的な実現の推進者 ???? ・ステークホルダーへの貢献 ・PRDの質 ・開発フローと優先度 ・PdMとしての役割定義 ・採用・育成 ・外部発信等の社外認知 ・AIの製品活用 ???? 1章 2章 3章 4章 どんなPdM? 戦略から戦術実行者まで全方位巻き込み型
  22. 34 4章:戦略から戦術実行者まで全方位巻き込み型 34 エンジニア デザイナー 事業企画・開発 セールス マーケティング カスタマー サクセス

    ・製品へのAI活用とUXがより大事になるためエンジニア、デザイン領域が拡大 開発 部門 事業 部門 PdM
  23. 36 コア 製品戦略、製品ロードマップ、バージョン内容、開発計画 ディスカバリー 案件創出、要求仕様策定 デリバリー 要件定義、設計、実装、単体、テスト、リリース デリバリー GTM、サポート・運用 事業責任者

    PdM PMM リーダー PdM
 リーダー Designer
 ミッション ビジョン 事業戦略 製品戦略 ロードマップ 開発計画 バージョンアップ計画 案件 課題 PBI/案件 商材 PdM
 UX Designer
 STP/ペルソナ ペインゲイン カスタマー ジャーニー 市場分析 競合分析 製品要求仕様 (PRD) ロードマップ 開発案件 PjM
 QA
 ENG
 UI Designer
 PMM
 CS マーケ
 セールス
 製品 PR・発信 営業・ QA
 開発案件 PdM
 PdM
 領域
  24. 37 ディスカバリー・デリバリー手法 37 市場/製品 要求仕様 要件定義・ UX設計 設計・実装・テスト 結合テスト リリース

    準備 GTM詳細設計 GTM 実装・ リリース フィード バック 収集 課題 深堀 •ウォーターフォール プロセス  └ ユーザー課題が明確ではあるが、各ステークホルダーへの十分な理解が必要なもの •デュアル トラック アジャイル&リーンUXキャンバス プロセス  └ ユーザー課題がまだ不明瞭で、探索が必要で実験的な開発を高速で回す必要があるもの 仮説 ・検証 PdM×PMM ×ENG×DES 実装・ リリース フィード バック 収集 課題 深堀 仮説 ・検証 PdM×PMM ×ENG×DES
  25. 38 ディスカバリー・デリバリー手法 38 市場/製品 要求仕様 要件定義・ UX設計 設計・実装・テスト 結合テスト リリース

    準備 GTM詳細設計 GTM 実装・ リリース フィード バック 収集 課題 深堀 ウォーターフォール プロセス  └ ユーザー課題が明確ではあるが、各ステークホルダーへの十分な理解が必要なもの デュアル トラック アジャイル&リーンUXキャンバス プロセス  └ ユーザー課題がまだ不明瞭で、探索が必要で実験的な開発を高速で回す必要があるもの 仮説 ・検証 PdM×PMM ×ENG×DES 実装・ リリース フィード バック 収集 課題 深堀 仮説 ・検証 PdM×PMM ×ENG×DES 2つのプロセスを共存させつつ、ラクス流に再定義をできる ▪ポイント  └ 各役割の中をAI駆動で実現 └ プロダクトチーム(PMM×PdM×ENG×DES)の役割のボーダーレス化