本資料はSatAI.challengeのサーベイメンバーと共に作成したものです。
SatAI.challengeは、リモートセンシング技術にAIを適用した論文の調査や、より俯瞰した技術トレンドの調査や国際学会のメタサーベイを行う研究グループです。speakerdeckではSatAI.challenge内での勉強会で使用した資料をWeb上で共有しています。
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本研究では、衛星画像から予測精度の高い数値モデルだけでなく、人間が解釈可能な数式を直接発見することを目的として、マルチモーダルSymbolic Regression(記号回帰)手法であるSatelliteFormulaを提案しています。従来のNDVIやSAVIなどの衛星観測指数は専門家によって設計されており、一方で深層学習による推定手法は高精度であるものの、物理的な関係性の解釈が難しいという課題がありました。本手法では、Swin Transformerを用いてマルチスペクトル衛星画像から空間・波長特徴を抽出し、TransformerベースのDecoderによって数式を生成します。さらに、予測誤差や数式構造に加えて物理的な制約をLoss関数に組み込み、精度と解釈可能性の両立を目指しています。SRBenchおよびOpen-Canopyデータセットで評価した結果、SRBenchでは平均R² = 0.9930を達成し、NDVI、NDWI、SAVIなどの衛星観測指数の再現においても高い予測精度を示しました。一方で、既知の数式構造への依存やデータ量の増加に伴う精度の不安定性などの課題も残されています。本研究は、衛星画像から物理的に意味のある関係式を自動抽出する可能性を示しており、従来のブラックボックス型AIから解釈可能な科学的知識の発見へと発展させる新たなアプローチとして注目されます。