Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
とあるエラーの調査記録
Search
Satoshi Kaneyasu
August 27, 2023
Programming
0
450
とあるエラーの調査記録
Satoshi Kaneyasu
August 27, 2023
Tweet
Share
More Decks by Satoshi Kaneyasu
See All by Satoshi Kaneyasu
はじめてのカスタムエージェント【GitHub Copilot Agent Mode編】
satoshi256kbyte
0
300
お客様とSIerではじめたスクラム開発(で得た学び)
satoshi256kbyte
0
98
From Pipenv to UV: Migrating to a Monorepoto Tame a Complex Repository
satoshi256kbyte
0
40
複雑化したリポジトリをなんとかした話 pipenvからuvによるモノレポ構成への移行
satoshi256kbyte
1
1.5k
ディレクトリ構成と設定ファイルから考えるSIerのVibe Coding
satoshi256kbyte
0
76
GitHubとGitLabとAWS CodePipelineでCI/CDを組み比べてみた
satoshi256kbyte
4
870
生産性の壁を越えろ! 何がなんでも計測する
satoshi256kbyte
1
63
オープンセミナー2025@広島「君はどこで動かすか?」アンケート結果
satoshi256kbyte
0
320
オープンセミナー2025@広島LT技術ブログを続けるには
satoshi256kbyte
0
220
Other Decks in Programming
See All in Programming
AIによる高速開発をどう制御するか? ガードレール設置で開発速度と品質を両立させたチームの事例
tonkotsuboy_com
7
2.4k
Basic Architectures
denyspoltorak
0
680
CSC307 Lecture 10
javiergs
PRO
1
660
MUSUBIXとは
nahisaho
0
140
AI & Enginnering
codelynx
0
120
OCaml 5でモダンな並列プログラミングを Enjoyしよう!
haochenx
0
140
AIによるイベントストーミング図からのコード生成 / AI-powered code generation from Event Storming diagrams
nrslib
2
1.9k
CSC307 Lecture 07
javiergs
PRO
1
560
Honoを使ったリモートMCPサーバでAIツールとの連携を加速させる!
tosuri13
1
180
Fluid Templating in TYPO3 14
s2b
0
130
例外処理とどう使い分ける?Result型を使ったエラー設計 #burikaigi
kajitack
16
6.1k
dchart: charts from deck markup
ajstarks
3
1k
Featured
See All Featured
How to build a perfect <img>
jonoalderson
1
4.9k
Jamie Indigo - Trashchat’s Guide to Black Boxes: Technical SEO Tactics for LLMs
techseoconnect
PRO
0
62
A Guide to Academic Writing Using Generative AI - A Workshop
ks91
PRO
0
210
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
194
17k
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
251
13k
The AI Revolution Will Not Be Monopolized: How open-source beats economies of scale, even for LLMs
inesmontani
PRO
3
3k
Everyday Curiosity
cassininazir
0
130
Navigating Algorithm Shifts & AI Overviews - #SMXNext
aleyda
0
1.1k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
254
22k
SEO in 2025: How to Prepare for the Future of Search
ipullrank
3
3.3k
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
12
1.4k
Chasing Engaging Ingredients in Design
codingconduct
0
110
Transcript
とあるエラーの調査記録 2022.08.30 SATOSHI KANEYASU
はじめに • とあるプロジェクトにおける結合テストで起きたエラーの、 原因調査記録です • エラー調査の仕⽅は習ったことはありません、全て独学です • このことはあまり⼈に話す機会がないので、 今回テーマにしてみました。
⾃⼰紹介 • ⽒名︓兼安 聡 • 所属︓株式会社サーバーワークス • 趣味︓サックス、筋トレ、CS ゲーム •
資格︓ • X(Twitter)︓@satoshi256kbyte など
• 調査対象のエラーが発⽣したシステム • フロントエンド︓ jQuery(古い実装です) • バックエンド︓Amazon Linux、Apache、PHP(フレームワーク使⽤)、MySQL • 結合テスト中に⾒つかったエラーで、チケットで連絡が来たとします
• 画⾯上でとある操作をすると、予期せぬエラーが出たとします • エラーの最終的な原因は、意図せず⼤量データを取得した故の、 メモリ不⾜エラーとします • 複数の事象を混ぜた話なので、多少⽭盾があるかもしれません。 調査対象の条件
エラー調査とは、少しずつ範囲を狭めること こっちではエラー起きない まだわからない エラー起きない 調査済 まだわからない この辺り? 調査済 何も出てない エラー起きない
①エラーを再現する • 画⾯を操作して、現象が再現できることを確認 • ブラウザの開発ツールを確認 • Consoleタブで、JavaScriptエラーがないことを確認 • Networkタブで、エラーになっている通信があることを確認 •
この時点で、フロント側の問題ではないと推測 • エラーの通信を調べ、URL・リクエスト内容・レスポンス内容を確認 • レスポンス内容から、詳細不明だがやはりエラーを返してることを確認 • URLからPHP側のファイル・クラス・メソッドを⼤体特定 • リクエスト内容は控えておく
②WEBサーバーを調べる • フロント側の問題ではないとの判断から、サーバーの⽅を調査 • PHPのフレームワークのログに、 これといったログがないことを確認 • Apacheのログにて何かエラーが起きてることだけは確認 • OS・
PHP-FPMのログには特に何も⾒つからず • PHPのフレームワークのログをもう⼀度確認すると、 ログが途中で⽌まってるように⾒えることを確認 • この時点でチケットにここまでの調査内容を記⼊して周知 • ここまでで約1時間
[補⾜]RedHat系のログ出⼒先 • Apacheのログ︓/var/log/httpd配下 • PHP-FPMのログ︓/var/log/php-fpm配下 • OSのログ(システムログ)︓/var/log/message配下
③DBサーバーを調べる • ログが途中で⽌まってるように⾒えることから、 DBサーバー側の調査を開始(理由は次ページ) • 画⾯で現象を再現させ、その間のDBサーバーの挙動を確認 • SHOW PROCESSLIST コマンドで実⾏中SQLを確認
• DBサーバーのCPU・メモリなどを監視 • 監視結果から、⾮常に重たいSQLが⾛って完了してないことを確認 • おそらくSQLが終わらないことにより、処理がそこから進んでない、 それによりタイムアウトエラーが発⽣していると推測 • この時点で、ここまでの調査結果をチケットに記⼊して周知 • ここまでで約1時間半
[補⾜] DBサーバー側の調査を開始した理由 • SQLのログは、SQLが実⾏完了してから出⼒されることが多い。 • 従って、ログにSQLが出ていない=まだ実⾏中のSQLがある可能性が ⾼い • SQLは通るが、PHPが処理しきれてないのならば、PHP-FPMあたり に何かエラーが出るはずである
• なお、実⾏完了して初めてログが出るのはApacheのアクセスログも 同様で結構重要なこと
④重いSQLを発⾏している箇所の特定 • SHOW PROCESSLISTを使って控えたSQL、途中で⽌まったログか ら、ソースコード上のあたりをつける • 複雑でソースがさっと追いきれないので、あたりをつけた直前の⾏に ⼀時的にthrow new Exception();を⼊れる
• エラーが発⽣する操作を⾏うと、スタックトレースが出⼒されるので、 あたりは正解だと確信 • 最初に控えたURL・リクエスト内容から、⼊り⼝からソースを追い、 上記スタックトレースと付き合わせ特定した箇所が間違いないことを 確認
⑤修正案の作成 • 取り急ぎSQLのチューニングは決まり • SQLのチューニングしても、今度はPHPでエラーになる可能性がある ので、PHPの修正も視野に⼊れる 具体的には、⼀気にデータを受け取るのでなく、カーソルを使⽤する など • 上記修正に伴い、リグレッションテストが発⽣すると想定
• 以上をまとめてチケットに記⼊し、⼀旦調査完了とする 修正内容の具体的な設計は後⽇⾏う • ここまでで約2時間
⑥重いSQLの調査 • 後⽇調査再開 • 重いSQLが実際に返す件数、実⾏計画、メモリなどの動きを観察 • その結果、実⾏計画がよくない+件数が多すぎる+1レコードのデー タサイズが⼤きい、の合わせ技でメモリを⼤量消費していることが判 明 •
この部分のロジックを⾒直すことを提案。 • リスクもそれなりにあるので、どのように対応するか協議中。 以上。
[補⾜] エラーを共有する場合 • エラーメッセージ、エラーログ、スタックトレースの共有は、 ハードコピーも嬉しいが、テキストの⽅がより嬉しい • 理由は、エラーを検索したり、それを元にGREPしたりするから • ハードコピーだとそれらが⼿⼊⼒になる、エラー対応で余裕がない時 は、些細な⼿間で苦しくなってしまう
以上です。ありがとうございました。