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IoTにおけるサーバレス活用の利点とアーキテクチャのポイント/SORACOM IoT Meetup #2 SORACOM session

IoTにおけるサーバレス活用の利点とアーキテクチャのポイント/SORACOM IoT Meetup #2 SORACOM session

2021年7月6日(火)に開催したSORACOM IoT Meetup #2で松下が発表した資料を公開しました。
https://soracom.connpass.com/event/214050/

IoTにおけるサーバレス活用の利点とアーキテクチャのポイント

株式会社ソラコム テクノロジーエバンジェリスト
松下 享平

SORACOM
PRO

July 06, 2021
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Transcript

  1. IoT におけるサーバーレス活用の利点と
    アーキテクチャのポイント
    SORACOM IoT Meetup #2
    July 6, 2021
    株式会社ソラコム
    テクノロジー・エバンジェリスト
    松下享平 (Max / @ma2shita)

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  2. クラウド
    センサー/デバイス
    “モノ”
    ネットワーク
    現場を
    デジタル化
    現場とクラウドを
    つなげる
    デジタルデータの
    活用
    モノやコトをデジタル化
    IoT とは?

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  3. データ活用までには3つの工程
    受付 変換 蓄積
    データ活用
    《可視化・通知》
    デジタル化
    HTTP や MQTT 等
    プロトコルの API 公開と
    変換処理への橋渡し
    フォーマット変換や
    マッピング(意味づけ)
    集計処理
    データ活用側で
    利用するための
    保管

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  4. どうやって作るのか?
    仮想サーバーを作ってから、PHP +
    Laravel をインストールして API と
    変換処理を実装した後、ストレージに
    MySQL を設定して…
    MQTT 対応は?認証処理は?
    規模やワークロード調整は?
    ストレージ見積は?モニタリングは?
    何よりも…
    データが流れていない時のコストは?

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  5. IoT で活用すべきは
    サーバーレス
    Serverless

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  6. サーバーレスとは?マネージドサービスとの違い
    サーバーレス (Serverless)
    ➢ アプリケーションやコード実行環境が構築済みの構成が
    提供され、「アプリを使う」「コードを書く」だけに
    集中できる仕組み
    マネージドサービスとの異なる点
    ➢ アプリケーションの実行環境が提供される点では同等
    ➢ サーバーレスはマネージド環境上での「イベント駆動型の
    実行や課金」であること

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  7. IoT データは「いつ発生するかわからない」
    仮想サーバーや
    マネージドサービス
    ➢ 稼働時間で課金
    ➢ 常にデータを処理している
    ワークロード向き
    サーバーレス
    ➢ 実行時間で課金
    ➢ データ発生時のみ処理する
    ワークロード向き
    例) ドアの開閉をセンシングしたい
    IoT のデータ処理に適している
    データの待ち時間がムダに
    コスト根拠をデータ発生に合わせられるアーキテクチャ

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  8. 工程毎に対応するサービスの例
    受付 変換 蓄積
    Amazon
    API Gateway
    AWS IoT
    Core
    Azure Application
    Gateway
    Azure
    IoT Hub
    Cloud
    IoT Core
    API Gateway
    AWS Lambda
    Amazon Kinesis
    AWS IoT
    Analytics
    Azure
    Event Hubs
    Azure
    Functions
    Azure Stream
    Analytics
    Cloud
    Functions
    Cloud
    Pub/Sub Cloud Storage
    BigQuery
    Firestore
    Azure
    Cosmos DB
    Storage Account
    Data Lake Storage Gen2
    Amazon S3
    Amazon
    DynamoDB
    Cloud
    Dataflow

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  9. 構成例
    Amazon API Gateway AWS Lambda Web API
    Azure Cosmos DB
    Power BI
    Azure Stream
    Analytics
    Azure IoT Hub
    Amazon S3
    BigQuery ML Data Portal
    Cloud
    Dataflow
    Cloud
    IoT Core
    Cloud
    Pub/Sub
    HTTPS で受け付けてデータの蓄積をしつつ、条件によって外部 API を呼び出し
    MQTT で受け付けて Power BIにリアルタイム連携しつつ、データ蓄積と表示
    HTTP と MQTT で受け付けて、実データと機械学習の推論を表示

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  10. サーバーレス アーキテクチャを考えるポイント
    1つのサービスで受付と変換の機能を持つ場合もある
    • Azure Functions(変換)内の HTTP トリガー機能(受付)
    • AWS IoT Core(受付)内のルール機能(変換)
    集計や他データソース参照は「変換」サービスでの実現を検討
    • Amazon Kinesis Data Firehose や Azure Stream Anaytics の
    ウィンドウ関数
    • 変換用 Lambda 関数を経由したルックアップテーブル参照
    蓄積はデータ活用側のアプリケーションに応じて選定
    • Amazon QuickSight から Amazon S3 の読み出し
    • Power BI と Azure Stream Analytics によるリアルタイムストリーミング
    「1個流し」のコスト算出が可能か
    • データが流れていないときには、限りなくコストを抑えらえるのが望ましい

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  11. サーバーレス アーキテクチャも「銀の弾丸」ではない
    ランタイム(言語)やライブラリ利用の制約やチューニングの可否がある
    • AWS Lambda ランタイムや AWS Fargate 等、コンテナ利用の中間的技術も
    出てきている
    サーバーレスは「ステートレス」設計が原則、ステートが必要な
    アプリケーション設計には工夫が必要
    • デバイスシャドウ機能や AWS IoT Events といったステート管理の仕組みも
    利用できる
    データが常時発生するワークロードの場合は、コストとスループットの
    両面で時間課金タイプが有利な場合もある
    • つなぎ先、組み合わせ方でシームレスな移行も見込める

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  12. ここまでのまとめ
    サーバーレスはイベント駆動型のアーキテクチャ
    ✓ 「いつ発生するかわからない」IoT データ処理向け
    ✓ コストの根拠をデータ発生に合わせられる
    データ処理の工程は受付/変換/蓄積の3つ、
    クラウド上にも対応したサービスが存在する
    ✓ つなげる、組み合わせて実現する
    ✓ ゼロから作らない、在るものを利用する

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  13. IoT におけるクラウド活用 3 つの課題

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  14. SORACOM Funk
    SORACOM Beam / Funnel / Funk による
    デバイス開発の工数削減
    デバイス
    セキュア&クラウドネイティブな
    プロトコル
    • メガクラウド
    PaaS / SaaS
    • パートナー
    ソリューション
    SORACOM Beam
    SORACOM Funnel
    プリミティブな
    プロトコル
    • SIM を鍵としてクラウドの認証情報との紐づけ
    • クラウド向けプロトコルへ変換
    HTTP, MQTT,
    TCP, UDP
    HTTPS(+JSON), MQTTS,
    TCPS
    SDK や認証情報をデバイスから取り払ってシンプル化
    デバイス開発の工数や
    運用の手間を削減

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  15. クラウドと「つなぐ」を簡単に
    SORACOM Beam / Funnel / Funk
    データ転送
    SORACOM Beam
    クラウドアダプタ
    SORACOM Funnel
    クラウドファンクション
    SORACOM Funk
    ビーム ファネル ファンク
    ✓ MQTT(S) 中継
    ✓ HTTP の TLS 変換
    ✓ TCP/UDP を HTTPS へ変換
    ✓ HTTP ヘッダ追加、編集
    既存システム接続や
    MQTT 利用に
    ✓ 6つのパブリッククラウド用
    アダプタ
    ✓ 12の SORACOM パートナ
    ソリューション用アダプタ
    新規 IoT システムを
    迅速に展開
    ✓ パブリッククラウドの FaaS を
    直接呼出し
    ✓ 実行結果をデバイスへ
    返送可能
    クラウドを
    「デバイスの関数」化

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  16. デバイス開発工数や運用の手間を削減
    SORACOM Funk 活用例
    Amazon API Gateway AWS Lambda
    AWS Lambda
    • TLS ライブラリのインストール 済
    • TLS 証明書のインストール 済(更新含)
    • 認証情報のインストール
    ➢ ユーザーコンソールから設定
    • HTTP リクエストへの署名実装 済
    • HTTP リクエスト中継
    SORACOM Funk
    • TLS ライブラリのインストール
    • TLS 証明書のインストール(更新含)
    • 認証情報のインストール
    • HTTP リクエストへの署名実装
    • HTTP リクエスト実装
    • TLS ライブラリのインストール
    • TLS 証明書のインストール(更新含)
    • 認証情報のインストール
    • HTTP リクエストへの署名実装
    • HTTP リクエスト実装
    • クラウド対応の開発?
    • 認証情報の盗難防止?
    • 仕様変更や SDK 更新?
    お客様から見えづらい
    開発・運用部分を
    SORACOM で肩代わり

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  17. SORACOM のコネクティビティ
    IoT 向けデータ通信サービス
    SORACOM Air
    セルラー LPWA
    GSM / 3G / LTE / 5G LTE-M Sigfox
    あらゆる現場を
    つなげる通信
    セキュリティや
    付加機能
    IoT ビジネス向けの
    料金体系
    セキュアリンクサービス
    SORACOM Arc
    Wi-Fi / 有線 LAN

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  18. まとめ
    ✓ サーバーレス活用は「スピード」「コスト」の
    両面でメリットがある
    ✓ SORACOM の利用は通信環境だけでなく
    「サーバーレス活用」のスピード・コスト面を
    加速する
    パブリッククラウドによる迅速な IoT システム構築なら
    サーバーレス × SORACOM

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  19. 世界中のヒトとモノをつなげ
    共鳴する社会へ

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