Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
HashiCorp Vaultを使った セキュアなDBアクセスの実現/Secure DB access with HashiCorp Vault
Search
Yokoyama Tatsuo
March 20, 2021
Technology
0
1.5k
HashiCorp Vaultを使った セキュアなDBアクセスの実現/Secure DB access with HashiCorp Vault
JAWSDAYS2021
Yokoyama Tatsuo
March 20, 2021
Tweet
Share
More Decks by Yokoyama Tatsuo
See All by Yokoyama Tatsuo
SREとその組織類型
tatsuo48
11
2.2k
AWS Fargateでお手軽開発ブランチデプロイ/Easy development branch deployment with AWS Fargate
tatsuo48
0
80
Terraformのレポジトリ、 ディレクトリ構成どうする?/Terraform repository, directory structure What should I do?
tatsuo48
6
2.7k
インフラエンジニアとアプリ開発
tatsuo48
0
140
Other Decks in Technology
See All in Technology
AWSサービスメニュー開発をしていてAWSを好きだ!と感じた瞬間
toru_kubota
0
130
RAGのサービスをリリースして1年3ヶ月が経ちました
segavvy
4
900
技術負債による事業の失敗はなぜ起こるのか / Why do business failures due to technical debt occur?
i35_267
0
190
公共領域から学ぶ クラウド移行についてエンジニアが意識していること
kawakawa2222
0
140
コンテナ・K8s研修 - 前半 コンテナ基礎・ハンズオン【MIXI 24新卒技術研修】
mixi_engineers
PRO
0
170
成長期に歩みを止めないための創業期の開発文化形成
mayah
6
420
Luupの開発組織におけるインシデントマネジメントの変遷 ver.RoadtoSRENEXT2024
grimoh
1
270
JBUG岡山 #6 WordCamp男木島の チームビルディング
takeshifurusato
0
150
たくさん本を読んだけど 1年後には綺麗サッパリ!を乗り越えて 学習の鬼になるぞ👹
yum3
0
160
[NIKKEI Tech Talk]Bias for Action!! 実践から学ぶための仕組とコミュニティ / Community for Practice and Learning
kanamasa
0
260
AWSでRAGを作る法方
sonoda_mj
1
140
フルリモートワークはエンジニアの夢を叶えたか? #cm_odyssey
mamohacy
2
600
Featured
See All Featured
Thoughts on Productivity
jonyablonski
64
4.1k
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
42
2.7k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
16
1.6k
BBQ
matthewcrist
82
9k
Being A Developer After 40
akosma
72
580k
Navigating Team Friction
lara
181
13k
Templates, Plugins, & Blocks: Oh My! Creating the theme that thinks of everything
marktimemedia
23
1.9k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
178
21k
It's Worth the Effort
3n
181
27k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
63
4.2k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
346
19k
Done Done
chrislema
179
15k
Transcript
HashiCorp Vaultを使った セキュアなDBアクセスの実現 横山達男(@tatsuo4848) | 2021/03/20
本セッションのターゲット • RDSのパスワード管理に悩んでいる方 • HashiCorp Vaultでどんなことができるのか興味がある方
小田原にあるHameeから来ました!
自己紹介 twitterアカウント:@tatsuo4848 GitHubアカウント:tatsuo48 ~ これまでの経歴 ~ 拝承系SIer(インフラエンジニア、お客様サポート) ⬇ 株式会社みんなのウェディング(インフラエンジニア、SRE) ⬇
Hamee株式会社(SRE、TechLead) 三度の飯よりAWSが好き
Hameeについて
Hameeについて
Hameeについて
Next Engineの機能
Next Engineのシステム構成 メイン機能 Platform API アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
アプリ
Next Engineのシステム構成 メイン機能 Platform API アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
アプリ AWSで運用中
Next Engineのシステム構成 メイン機能 Platform API アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
アプリ AWSで運用予定 (さくらインターネットから移行中 ) AWSで運用中
Next Engineのシステム構成 メイン機能 Platform API アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
アプリ
Next Engineのシステム構成(移行完了後) メイン機能 Platform API アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
アプリ Auroraクラスター
メイン機能 Next Engineのシステム構成(移行完了後) Platform API アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
アプリ Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター
メイン機能 Next Engineのシステム構成(移行完了後) Platform API アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
アプリ Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター Auroraクラスター
増え続けるDBインスタンスの ユーザ管理をどうする?
課題 • サービス成長と共に増えつづけるDBインスタンスのユーザ管理をどうする? ◦ 問い合わせ対応などで開発者ごとのDBユーザ発行は必須!
課題 • サービス成長と共に増えつづけるDBインスタンスのユーザ管理をどうする? ◦ 共通ユーザを作成 ▪ 定期的なパスワードローテーションが必要 ▪ パスワードの安全な共有方法が必要
課題 • サービス成長と共に増えつづけるDBインスタンスのユーザ管理をどうする? ◦ 共通ユーザを作成 ▪ 定期的なパスワードローテーションが必要 ▪ パスワードの安全な共有方法が必要 ◦
開発者ごとにDBユーザを作成 ▪ 定期的なパスワードローテーションが必要 ▪ 入社、退社時の作業コストが大
どちらの手段も一長一短
HashiCorp Vaultで解決!
HashiCorp Vaultで解決! • IAM認証情報を元にRDSの期限付きユーザを発行する仕組みを構築 ◦ パスワードローテーション不要 ◦ パスワード共有方法も考えなくていい ◦ 入社退社時にIAMの更新対応は元から必要なので新規コストは発生せず
全体構成図
HashiCorp Vaultについて
HashiCorp Vaultについて • Terraformで有名なHashiCorp社が開発したプロダクト • 機密情報管理 • 以下を行ってくれる ◦ 任意の認証基盤(Auth
Methods)を使った認証 ◦ ポリシー(Policies)に基づき機密情報(Secrets Engines)へのアクセスを認可 • Dynamic Secretsという動的な機密情報生成の仕組み
認証と認可 • めちゃくちゃわかりやすい記事がありますのでそちらをお読みください ◦ 出典:DevelopersIO,よくわかる認証と認可 ◦ https://dev.classmethod.jp/articles/authentication-and-authorization/
認証と認可 • めちゃくちゃわかりやすい記事がありますのでそちらをお読みください ◦ 出典:DevelopersIO,よくわかる認証と認可 ◦ https://dev.classmethod.jp/articles/authentication-and-authorization/ • 認証は「通信の相手が誰(何)であるかを確認すること」 •
認可は「とある特定の条件に対して、リソースアクセスの権限を与えること」
認証と認可(HashiCorp Vaultの場合)
認証と認可(HashiCorp Vaultの場合) 認証は「認証情報を元に、認証基盤に正しい通信相手か確認すること」
認証と認可(HashiCorp Vaultの場合) 認証は「認証情報を元に、認証基盤に正しい通信相手か確認すること」 認可は「認証が通ったユーザに、ポリシーに基づいて機密情報へのアクセス権限を与えること」
Dynamic Secrets • 通常の機密情報(Secrets Engines)はVault内に暗号化して保存 • Dynamic Secretsは少し特殊 ◦ アクセスのたびに自動で生成される
Dynamic Secrets アクセスのたびに自動でIAMユーザが作成される 設定したTTLが切れた際のIAMユーザ削除までVaultが責任を持って実施
認証にIAM、SecretsEngineにRDS
構成図
認証にIAM • AWS SSOログイン後、接続したいDBが存在するアカウントに設定した IAMロールのCredentials を取得
認証にIAM • Credentialsを使って署名した、署名済みリクエスト (sts:GetCallerIdentityRequest)を渡す
認証にIAM • 署名済みリクエストをIAMのエンドポイントに送り、どのロールの Credentialsで署名したのか?を 確認
認証にIAM • 認証完了!
SecretsEngineにRDS • 正しいトークンが付与されたリクエストをなげる
SecretsEngineにRDS • 認証済みユーザに対して何が認可できるか?をポリシーで確認 ◦ 対象となるRDSインスタンス ◦ 発行するDBユーザの権限
SecretsEngineにRDS • DBユーザ/パスワードを作成する
SecretsEngineにRDS • DBユーザ/パスワードをレスポンスとして返す
DBアクセスについて
Vaultは認証、認可のみ • VaultによってDBの一時ユーザ/パスワードを入手 • プライベートサブネットに配置したRDSに安全に接続する仕組みが必要 • 開発者はSequelProなどのGUIツールが使いたい ◦ SSMを使って踏み台インスタンスを用意するだけではだめ ◦
SSHトンネリングが必要
SSM with SSH • SSMを使ってSSH接続 • SSH接続なのでSCPもSSHトンネリングもできる! • ssm-userではなく、任意のユーザでSSH接続させられるのでルート権限も渡さずに済 む
まとめ
全体構成図
まとめと今後の展望 • まとめ ◦ VaultとIAMを組み合わせることでセキュアなDBアクセスの仕組みを実現 • 今後の展望 ◦ EC2によるDB踏み台がいらない構成にしてみたい! ▪
Fargate踏み台やってみたいな〜
最後に宣伝!
積極採用中です! • 採用ページ ◦ https://recruit.hamee.co.jp/odawara • 珍しい福利厚生 ◦ 小田原手当 ▪
小田原周辺地域に居住する正社員に対し、月2万円を支給! ◦ いざ!小田原 ▪ 正社員の新幹線・特急電車・飛行機・船・高速バスでの通勤OK
ご静聴ありがとうございました!
None