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オープンソースを安心して利用するために

 オープンソースを安心して利用するために

「AXIES オープンソース技術部会」
2025年12月2日 @札幌コンベンションセンター

https://axies.secretari.jp/conf2025/program/organizations

Manabu TERADA (寺田 学)

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Manabu TERADA

December 02, 2025
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Transcript

  1. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. オープンソースを安心して

    利用するために – アプリケーション構築とコミュニティ – 株式会社CMSコミュニケーションズ 代表取締役 寺田 学 (Manabu TERADA) 「AXIES オープンソース技術部会」 2025年12月2日
  2. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 自己紹介

    寺田 学 (Manabu TERADA) • Pythonエンジニア • Podcast 「terapyon channel」(https://podcast.terapyon.net) • 主な関連書籍(共著・監修・監訳) ◦ Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書第 3版(翔泳社:2025年5月) ◦ Pythonデータ分析 実践ハンドブック (インプレス: 2023年9月) ◦ Python実践レシピ (技術評論社: 2022年1月) ◦ スラスラわかるPython第2版(翔泳社:2021年11月) ◦ 機械学習図鑑(翔泳社 : 2019年4月)
  3. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 主な役職

    寺田 学 (Manabu TERADA) 株式会社 CMSコミュニケーションズ 代表取締役 • Pythonエンジニア • 一般社団法人PyCon JP Association 理事 • Python Asia Organization Founder and Board member • 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会顧問理事 • Python Software Foundation (PSF) Fellow • 国立大学法人一橋大学 社会学研究科 元客員准教授(2022)
  4. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 講演の流れ

    当社の立ち位置から OSSの良さを知ってもらう • 当社が構築するアプリケーション • 当社が担う役割 • OSS開発チームとの付き合い方 • OSS Foundation組織の意義 • ライセンスについて • コミュニティとの関わり
  5. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 当社が構築する

         アプリケーション • 主な取引先 • どんなアプリを作っているか
  6. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 当社の主な取引先

    • 国立大学法人大阪大学 • 国立大学法人熊本大学 • 国立大学法人東京大学 • 国立大学法人東京科学大学 • 公立大学法人大阪市立大学 • 東京都公立大学法人東京都立大学 • 国立大学法人お茶の水女子大学 • 公立大学法人都留文科大学 • 国立大学法人北海道大学 • 国立大学法人一橋大学 • ほか 株式会社 CMSコミュニケーションズは多くの大学と取引があります。
  7. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 当社と大学を結びつける

    時系列の流れ • Ploneを大学で導入したい・・OSS CMSツール • OCWを作りたい、より良いものにしたい・・eduCommons • MOOC・・Open edX
  8. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 当社と大学を結びつける

    用途別の導入例 • 大規模サイトを作れるPloneの導入 ◦ 公式サイト・・4大学 ◦ 学内サイト・・3大学 • OCWにeduCommonsの導入・・2大学 • LMS / 動画コンテンツ系 ・・1大学 + 1専門学校 • MOOC(edx)に興味 (Global MOOC含む)・・4大学 • シラバス・ポートフォリオ ・・1大学 + 1専門学校
  9. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 当社が担う役割

    • アプリケーション構築 • OSSサポート
  10. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. アプリケーション構築

    OSSを基軸に • OSS及びPythonを得意にしている当社 • さまざまなOSSを使って、リーズナブルに構築 • 特にPython関係など
  11. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. OSSサポート

    OSSの活用促進 • OSSを導入したり、開発に使う不安を解決 ◦ 技術的に不安がある ◦ 困ったときに助けて欲しい ◦ レビューして欲しい • さまざまな対応 ◦ 顧問契約 ◦ サポート契約
  12. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. OSS開発チームとの

            付き合い方 • 遠い存在なのか? • 開発チームに寄り添う • 貢献する
  13. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 開発チームは遠い存在なのか?

    開発チームは雲の上? • 開発をしているのは「人」です。 ◦ 世界のどこかに住んで生活しています。 ◦ 利用者が増えることに喜びを感じます。 • 多くの開発者は仲間を求めています。 ◦ 何かしらの関わりを持つことは喜ばれます。 ◦ オンラインでもオフラインでも構いません。
  14. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 開発チームに寄り添う

    どうやって近づくか • オンライン ◦ 使っていることをネット上で発言 ◦ GitHubのIssueやその他のチャットで発言 • オフライン ◦ 開発者がいそうなコミュニティーに参加 ▪ カンファレンスやスプリント ◦ もし会えたら、声を掛けてお礼だけでも言う
  15. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 貢献する

    さまざまな貢献の方法がある • 使っていると発言する • 問題点があれば、(敬意を持って)報告する ◦ AI利用は適切な節度を持って使う • テストに協力してレポートを上げる • ドキュメントの手伝いをする • 修正パッチを送る • スポンサーになる
  16. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. OSS

    Foundation組織の意義 • OSSの権利 • だれがリリースしているか • 商標問題 • 企業との関係
  17. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. OSSの権利

    ソフトウエアの権利は重要 • だれが権利を持っているかは重要 • 主な権利者 ◦ 企業 ◦ 個人 ◦ Foundation組織 • 権利者の力関係で方向性が決まる
  18. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. だれがリリースしているか

    適切なリリース体制の確保 • 権利者や権利者から委任された人やチームがリリース • リリースの種類 ◦ 機能アップ ◦ バグ修正 ◦ その他(周辺環境の変化など) • 誰が、どのような意思決定をして、いつリリースするか? ◦ 適切で合理的な運用になっているのかが気になる
  19. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 企業との関係

    企業ベースとの違い • 企業ベースのOSSは、経営者(株主も)の意図がでる • Foundation組織ベースの場合は、合意形成の方法が明確 ◦ 特定企業に依存しないことが重要 ◦ 自分の意見と違うことは多々あるが意見は出せる ◦ スピード感に疑問が出ることもある ◦ 組織の継続に問題がある場合もある • どこを信じで、どこと付き合うかという問題になる
  20. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. OSSの商標問題

    商標問題に立ち向かう • 商標問題が発生することがあり得る • プロジェクトの乗っ取りへの対応が必要 • 長く、安全にOSSを使うには、一定の対策が必要
  21. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. ライセンスについて

    • OSSライセンスの定義 • コピーレフトへの意識 • ライセンス違反への意識
  22. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. OSSライセンスの定義

    OSI(Open Source Initiative)の定義 • 単にソースコードが入手できるだけではなく基準がある ◦ ソースコードにアクセス可能 ・・「Source Available」 • OSIが承認したライセンスがある • 最近の勘違い・・OSI的には違う ◦ コード公開だけではOSSと言わない ◦ 自由に使える・再配布できる、用途を制限しないなど
  23. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. コピーレフトへの意識

    不必要に怖がらない • GPLに代表される、コピーレフトなOSSがある • コピーレフトなOSSをリンクしたり改造したら ◦ 同じライセンスにする必要がある • 誰が利用者か、利用者のみがライセンス違反を訴えられる • 最近はAGPL−3.0のものもあるが適切に利用する
  24. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. ライセンス違反への意識

    見つからなくても違反は違反 • ライセンス違反をしてしまうことはあり得る • 見つからなければ良いと考えている人が居るかもしれない • ライセンス違反のしきい値 ◦ 見つからなければ良いというのは、万引きしても、問題なしと いうのと同じになってしまう • 適切にルールを守って、健全なOSSが発展して欲しい
  25. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. コミュニティと開発

    多くのOSSは専任のエンジニアがいない • Pythonには複数人の専属エンジニアが居る • 企業が雇用しているエンジニアに自由時間を与えるケース • 企業主導のOSSの場合は、チームで対応している • 有名なOSSでも、個人が中心のものもある
  26. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. コミュニティとスポンサー

    多くのOSSコミュニティーにお金が必要 • 開発コミュニティーにもある程度お金が必要 • ユーザコミュニティにもお金があると良いことが多い • 直接的に金銭でなくても、スポンサーの方法はある ◦ 会場を提供する ◦ 宣伝協力する
  27. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. コミュニティをその他で支える

    OSSの支え方はさまざま • コミュニティの存在を知り目を向ける • カンファレンスなどのイベントに参加したり参加を促す • コミュニティメンバーとなり積極的に関わる • OSSの学術的な利用促進をコミュニティ化する
  28. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 使ってお世話になったら

    何かしら関連を。 使っていると言うだけでも 良い。
  29. copyright © 2025 CMS Comunications Inc. all rights reserved. 当社はOSSを活用し

    リーズナブルに より良いものを作ります