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サイボウズの新卒エンジニア研修のこれまでとアップグレードへの挑戦 / The-Journey-...

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March 27, 2025
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サイボウズの新卒エンジニア研修のこれまでとアップグレードへの挑戦 / The-Journey-and-Challenges-of-Upgrading-Cybozu-New-Graduate-Engineer-Training

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March 27, 2025
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  1. 自己紹介 • 久宗 大雅 @tignyax • 開発本部 組織支援 People Experience

    オンボーディングチーム • 2014年 サイボウズ新卒入社 • 元インフラエンジニア / SRE • 2018年 技術ブランディング/関係性づくりなどを生業とするチームへ • 技術広報やコミュニティの活動など • チームビルディング • 2021年 オンボーディングチームへ • エンジニアリング組織が強くなるための支援をしています! • 大阪オフィス所属(大阪出身で、東京勤務から大阪へUターン) • 趣味はコーヒー・カメラ・バイク・ボルダリング 3
  2. 会社概要 サイボウズ株式会社 事業内容 グループウェアの開発・販売・運用 代表取締役社長 青野 慶久 創業 1997年8月 所在地

    東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー 拠点 東京,大阪, 松山, 名古屋, 福岡, 広島, 仙台, 札幌, 横浜, 大宮, 上海, 深圳,成都,台北, ホーチミン, サンフランシスコ, シドニー, バンコク, クアラルンプールなど 資本金 613百万円(2024年12月末時点) 証券取引所 東証プライム[証券コード4776] 従業員数 1,321名(2024年12月末 連結) 1,030名(2024年12月末 単体) ※役員監査役除く無期雇用(正社員)の社員数。執行役員は含みます。 5 参考:企業概要 | サイボウズ株式会社 https://cybozu.co.jp/company/outline/
  3. 企業理念 6 存 在 意 義 P u rpos e

    チームワークあふれる社会を創る 文 化 Cu ltu re 1. 理 想 へ の 共 感 共通の理想を作り、理想に共感して行動する 2. 多 様 な 個 性 を 重 視 多様な個性を重視し、互いに活かし合う 4. 自主自律 5. 対話と議論 お互いの考えの前提を理解し、論じ合って意思決定をする 3. 公明正大 オープンな信頼関係の基盤を作る 一人ひとりが個人としての主体性を持ち、 よりよいチーム作りに関わっていく 参考:企業理念 | サイボウズ株式会社 https://cybozu.co.jp/company/philosophy/
  4. 開発組織体制 • 人数(2025/03/27時点) • 開発本部:392人 (主 379 + 兼 13)

    • クラウド基盤本部:60人 (主 58 + 兼 2) 9 参考:開発・運用 | 採用情報 | サイボウズ株式会社 https://cybozu.co.jp/recruit/job/engineering.html
  5. People Experience チームについて • Purpose(存在意義) • (誰に)サイボウズの社員に限らず、エンジニア組織に関わる可能性のある人 • (どんな体験をしてほしいか)「自分が今まで関わった会社の中でサイボウズが1番良かった!」 •

    チームの役割 • サイボウズの開発本部における、ファン・採用候補者・従業員の体験向上を目指すチームです。 • 活動例 • 社外で技術系イベント開催、コミュニティのスポンサー、社内勉強会サポート、採用、インターン、技術広報、 オンボーディング、成長支援など • People Experienceという考え方 • 「従業員だけでなく、会社に関わるあらゆる人の体験を向上させることが、会社の成長につながるという概念を 表します」 • 右記の記事より引用 https://webtan.impress.co.jp/e/2021/11/09/41857 10
  6. オンボーディングチームについて • People Experience チームのサブチームでオンボーディング領域を主に担当 • Purpose(存在意義) • 「我々は、新たに開発本部に参加するメンバーの不安を払拭して、早く自身の力を発揮できるための支援をする ために存在する!」

    • メンバー • 4名(兼任含む) • オンボーディング対象者 • 新卒 / 中途入社や異動、復職、メンター、マネージャー、各チームなど • 業務内容 • 開発本部に関するオンボーディングの実施やサポート、仕組みの提供など • 例、新卒向けの研修など 11
  7. 新卒メンバーから見た研修の流れ 14 全体研修 •4/1~4/18[3週間] •人事本部が担当 •ビジネス職含む新卒全員が対象 •理念や風土/カルチャー、事業、組織、製品、マナー、メソッド、マインドなどサイボウズ社員として知っておいてほしいこと エンジニア研修 •4/21~5/30[約6週間] •開発本部

    PX オンボーディングチームが担当 •エンジニアリング組織(開発本部、クラウド基盤本部)の新卒が対象 •土台となる知識やスキルなどエンジニアリング組織の一員として知っておいてほしいこと チーム研修 •6/2~[期間はチームによって様々] •配属先ごとのチームが実施 •チームによってオンボーディングのやり方や体制は様々
  8. 新卒メンバーから見た研修の流れ 15 全体研修 •4/1~4/18[3週間] •人事本部が担当 •ビジネス職含む新卒全員が対象 •理念や風土/カルチャー、事業、組織、製品、マナー、メソッド、マインドなどサイボウズ社員として知っておいてほしいこと エンジニア研修 •4/21~5/30[約6週間] •開発本部

    PX オンボーディングチームが担当 •エンジニアリング組織(開発本部、クラウド基盤本部)の新卒が対象 •土台となる知識やスキルなどエンジニアリング組織の一員として知っておいてほしいこと チーム研修 •6/2~[期間はチームによって様々] •配属先ごとのチームが実施 •チームによってオンボーディングのやり方や体制は様々 私の担当はエンジニア研修! 複数の本部やチームで研修が実施されているので、 前後の研修との接続などを考慮する必要がある!
  9. 前提情報 • リモート前提の研修 • 配属に関して o マネージャーが責任をもっています • エンジニアリング組織の新卒人数 o

    約15人ほど o 様々な職種 ▪ Webエンジニア、インフラエンジニア、QA、デザイナーなど 17
  10. アップグレードの背景 • 採用が変わり配属を決めるのがメインの役割ではなくなった 18 2019 2025年 研修役割 配属を決めるのがメインだった 配属を決めるのがメインではなくなった 組織体制

    部長/マネージャーを置かなくなった 部長/マネージャーが復活した 採用方法 採用時点では職種が細かく決まっていない 採用時点で職種が細かく決まっている 配属検討 新メンバーの希望を元に検討 トップダウンで検討 配属先候補 入社時点では決まっていない。職種の変更もありえた。 入社時点で限られている。職種によっては決まっている。 これまでの研修を踏襲していた側面もあり、土台から見直し!
  11. これまでの研修との大きな変更点 • コンセプト変更 • 旧コンセプト • 『新入社員メンバーに、"自信を持ってチームにジョインできた!" と言ってもらいたい。』 • 新コンセプト

    • 開運で仕事をする土台となる知識を学び、実践することができた • 開運がどういう組織で、どんなチームがあるのかわかった • 開運同期の繋がりを強化することができた • また、新卒メンバー向けだけでなく、マネージャー/受入担当者/受入チーム向けのコンセプトも設定 • 期間の見直し • 約2ヶ月半 → 約1ヶ月 • カリキュラムの見直し • 目指す状態や要素、フェーズやステップを設定。顧客/事業や組織理解、ソフトスキル、マインドセットなど厚く • コンテンツの見直し • 本研修でのチーム体験コンテンツは提供なし 19
  12. 2025年の研修のコンセプト • 誰が: • 開発新卒メンバーが • 何と言ってもらう: • 開運で仕事をする土台となる知識を学び、実践することができた •

    開運がどういう組織で、どんなチームがあるのかわかった • 開運同期の繋がりを強化することができた • 誰が: • マネージャー/受入担当者/受入チーム • 何と言ってもらう: • どういう状態の新人が来るか知ることができた 20
  13. 2025年の研修の理想 21 • 配属後にスムーズに業務に取りくむことができる • 入社1年後にチームや組織に貢献できている実感がある • この先の長いキャリアを歩むにあたっての土台を作る • 成長するための力を身につける

    • 任意で補うもの • この先の長いキャリアを歩むにあたって 土台になるもの(開運に限らないもの) • 開運共通の標準/基本 • チームや職種の標準/基本 理念:チームワークあふれる社会をつくる。 ┗ Bets board item:組織力10倍! ┗ 組織力向上のために研修を行う。研修を行うことで、 「新メンバーが早く自身の力を発揮し、チームに貢献できるようになる」 • 自社~自身を理解する • 事業を理解する • エンジニアリング組織を理解する • 自身のチームについて理解する • 自身について理解する 目指す状態 要素
  14. スケジュール • エンジニア研修は4/21(月)~5/30(金) • 「講義実習」と「実践演習」の2フェーズに分かれる • 「講義実習」フェーズについてはさらに5ステップに分かれる • 講義実習 •

    4/21(月)~4/25(金)[5d]:開運全体の講義実習① • 4/28(月) [1d]:自身で補うもの • 4/30(水)~5/9(金)[6d]:開運全体の講義実習② • 5/12(月)~5/13(火)[2d]:チームや職種毎で指定の講義実習 • 5/14(水)~5/16(金)[3d]:個人開発課題 • 実践演習 • 5/19(月)~5/30(金)[10d]:実践演習 22
  15. 工夫点 1. 目指す状態の明確化と要素設計 • 研修の目標を明文化し、それを達成するための要素を設計。 • 必須講義と選択講義を分け、受講者のレベルに応じた内容を提供。 2. カリキュラムの構造化 •

    フェーズやステップを設定し、各期間で何を学ぶかを明確にする。 • 座学は録画視聴で各自のペースに合わせ、パブリックビューイングで孤独感を軽減。 3. 学習体験の向上 • 座学だけでなく、手を動かす時間も設ける。 • 一日のインプット量や脳への負荷を考慮する。 24
  16. 工夫点 4. コミュニケーションとサポート • 朝会・夕会を設定し、進捗や体調の確認を行う。運営からの連絡機会も設ける。 • 同期のつながりを強化。先輩との交流機会などは別途検討。 5. 早期の実務移行 •

    研修後、なるべく早くチームに参加し、実務に入れるようにする。 • 適切なタイミングでのインプットを提供。 6. 効果測定とフォローアップ • 研修後の状態で効果を測定し、定期的な定点測定を実施。 • 1年後のフォローアップ研修を検討。 25